朝日、昇りて 後編

何度も昔話を聞かされ、その頂に憧れた。
 

見返りを求めず、仲間を助け、人々に手を差し伸べる。
 

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私は見た目と名前で日本人に思われない事が多いが、日本人だ。
 

ニアスは名前でグローリアは母方のミドルネームから取ってヒーローネームとして使っている。
 

父も母も日本人で、大昔に海外に住んでいた母方の祖先が結婚を機に日本に永住した歴史がある。
 

その母親の血族が代々ヒーロー関係者で親日家だった事から日本国籍取得も難なく通ったとの話だ。
 

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　　　　　　　　　　　　　　　 }　）-‐‐┐´　「二ニﾆﾆi
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　 　 　 　 　 　 /ニ二二二} 　 　 　 , ノニニニニニ二二二／ ＼
　　　　　　　　/ﾆニニニ二|　　　　/{Oﾆニニニニニ二二/=ﾆﾆニヽ
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父も母も天然交じりで、どこか抜けている所が多い。
 

私がヒーローの力に目覚めた時も喜んでくれたのは良いが
 

娘の力よりもまず、今日の晩御飯の方が重要なのは流石にツッコみたかった。
 

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　　　　　　　　　,,,.イﾆﾆﾆﾆﾆﾆ二∨
　　　　　 _,,..イ´´ﾆﾆﾆﾆﾆ二二二‘
_,,,,.．‐'''´´ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ二二｝,、　　 　　 　 ＿__
ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ二二／ﾆﾆﾆニ二二,,.イ´　＼,,.--‐‐'':ニ:／
ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ二／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ,,,.イ´　　　 　 }ﾆﾆﾆ二,／
ﾆﾆﾆ二:,ﾆ:/ﾆﾆﾆﾆ:,,:::イ´　　　　 　 ,, '''ﾞ::ニ::,／´
ﾆﾆﾆ:／=:,′,．''''´´　　　　　 _,..イ´::ニ::,,／ゝ,
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ﾆﾆﾆﾆﾆニ二二二,,．'''´´/''"´＼＿＿＼__|∧ |＼ |
ﾆ二二二二,,..-''"´ . ∧ / _,抖羔芫　　 ｆ㌃　＼ 　＼　　　　　　誰かを守る為に頑張れる子って知ってるから。
:二:_,,．‐'''´´..ﾞ: :.　　/ ∧. 　 　 Vｒｸ　 　｀¨¨ i　 ＼
'''´´.　: : /　 ＼: :.　　/ ∧　 　 　 　 　 　 　 |＼ｆ⌒　　　　　　　 無茶はしないようにね？
..‘,　 : :./　　 　 ＼::.　 / ∧　　　　　　　　　 l＼
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.　}:　/／/　　/　 　 个s｡., ∧　　 　 　ー /　　} 　 i!　　　　　　  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　うん、しょっぱくて夏にはそうめんと味わう・・・麺つゆだこれ！！＞
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/　　　/_／＼ .人　　:. /∧⌒ﾆ=-　　__/　　　｜　 |
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両親の信頼、御先祖様の積み上げて来たもの・・・
 

私は正義の味方として人々を救う。
 

そう思いヒーローになるのは必然であった。
 

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　 　 　 　 |　　　 |／|ハ 　 　 .Ⅵ乂jノ :　　　　　　　　　 }{　　　　 　 　 i⌒ヽ
　 　 　 　 |　　 　 ,ィ笊ﾐ＼ ___ .Ⅵ　　'ハ　　　　　　 |　　!.　　　　　　 　 ー '　　　　　　　　ヒーローに必要なんですか？？？　　 　ﾗｲｾﾝｽ
　　　　　　　　　　ﾍ乂jノ ⌒⌒ ヽ　　 　 :　　 　 |　　!:: : :　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　免許発行等の手続きがあるので。＞
　　　　　　A　　　∧　　　 :､　　　　　　　}: 　 　 |　,.j}:: :: :
　　　　　　 A　　/ ∧　　　 　 　 　 　U　}: 　 　 |／{:: |:: :|:
　　　　　 　 A　　/ :i ＼　　 　 ､: )　　　ﾉ!　　 ／　 iL:!:: :!:
　　　　　　　 A__　　Ⅵi i}iト　　　　　 ,ｨi{::}: .／　　..j{__ ):: ::
　　　　　　　⌒⌒ヽ　Ⅵi_i_i_}:〕iト.､ィi{ヽ.:.:}:/　　　　j{　(:: |:: {
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が、私が目指した世界は甘くなく・・・
 

ただ人を助ければ良い訳では無かった。
 

金、ご近所付き合い、気配り・・・本当に大変だった。
 

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　　　　　　　　　　　{{　　　乂ノ {ト ‐￢ 乂ノ:j　　 　 :!　　　　　　　　　　　　　悪党を倒すとかでは？
　　　　　　 　 r ､　 {{　i　 {　　　　 i　　　　　:}　　　　}:r ､
　 　 　 　 　 _j j iヽ:{{　{　 !　　　　　　 　 u　:}　　　 r'゛j jヽ　 　 　 　 　 　 　 ぶん殴って・・・
　　　　　　　{ j j j }⌒ヾ　:{i:､　　　r‐:､　　　ﾉ!　/ﾚ :{ j j j j}　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 やり過ぎると訴えられるので、割に合わないんですよ。＞
　　　　　　　{　 ＞''"ア＼{i i 〕iト　｀ ´　.ィi〔iﾉ ｲi (⌒ ヽ　 :!
　　　　　　　{　{_____/:: :: :: :/⌒!:: ::｀´:: :: {ヽ{/:: :: :: ヽ__jL _}
　　　　　　 r≦_＿_}=…‐ｧ' :ｱ__　　　　　Ⅵヽ::_::_::jノ_______ミ}
　　　　　　/ニニﾆﾆ}　 ./ :７　⌒`　　　⌒ヽﾉヽ　　Ⅵニニニ)
　　　　　　Ⅵニニニ　ﾉ_iノr‐=ミr‐=ミ=ミ_　 ∨)ヽ /ニニニ7
　　　　　　 }ニニニﾆ{(⌒j⌒j⌒j⌒j⌒j〕iト〕iトミyi,'ニニニﾆ
　　　　　　 }ニニニﾆY´.:j　 j　 j　 j　 j　 j　 jヽj}/ニニニﾆ
　　　　　　 }ニニニニ{　:j　 j　 j　 j　 j　 j　 j　ﾘニニニニ′
　　　　　　 }ニニニニj}iト .,_j＿j＿j＿j＿j＿j:ノニニニニ′
　　　　　　 }ニニニニﾘニニﾆﾆ}＞＜{ニニニ {ニニニニ{
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これも一つの正義だが、私が望んだ正義の形では無かった。
 

正義の形を否定するつもりはない、誰にだって限界はある。
 

だからこそ、私は我慢できなかった。
 

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影響も、風評も、地位も、名声も何もかも気にせず正義を成した。
 

悪評を無視し、友人の罵倒をスルー、上司の注意をシカト。
 

干されようとも、無実の罪で捕まろうと私は私の信じる正義を信じた。
 

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　　　　　　　　　l　　　　，　　　　　　_ 　　||　　 八>|‐…‐ ﾐ　　　　 _７:i:i:i:i:ｉ:ｉ:ｉ:/　　　　　　　　　　　 影響があろうとなかろうと、健全な国の在り方ではありません。
　　　　　　　　　|　　ｉ　 ‘，　　　　'　　　r |l 　 //_ノ　　　　 `､　　 _７:i:i:i:i:i:i:ｉ:/
　　　　　　　　　~`､ |　　|i` ､　　　　　　j_i|　/７　　　 　 　 　 : 　 _７:i:i:i:i:i:i:i:/　　　　　　　　 　 　 　 なので目に入る大物の悪党を全部叩き潰してきます。
　　　　　　　　　　 |＼　 |i|i|i|i〕ｈ｡., _ 　 {..ﾘ/^7　　 　 　 　 　 } 　_７:i:i:i:i:i:i:ｉ/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　ｱｫｵｰｯ!ｵｫｵｰ!＞
　　　　　　 　 　_i斗‐‐ヽjｉ|i|i|/⌒} : : : : { {厂(_ 　 -‐……‐-ミ　_７:i:i:i:i:ｉ:ｉ:/
　　　　　 　 　 /　　＿厂＞i{　ノ-‐ ⌒ {/　 /　　　　 . 　　　　`７:i:i:i:i:i:ｉ:/
　　　　　　　__jL_/ ⌒>'゛　ノ　　　　　　{　 ,′　　　　　＼　　_７:i:i:i:i:i:ｉ:/
　　　　厂ヽ厂＿､丶゛ r‐……r‐…‐r 八,/ヽ 　 ／　　　　＼７:i:i:i:i:i:i:/
　　 ／(￣￣＿(＿　-ヘ　-‐‐|‐-- / ___〈/ /i／-‐…‐- _　７:i:i:i:i:ｉ:ｉ/
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.　/　 : : /: : : {　 　 ／ﾏﾑｨiア゛ﾆ７ニﾆｱ７:i:i:i:i:ｉ/　/　 V/,ニニニニニ=‐`､
../　 : : / : : : :{`､／　　 ア゛‐=ﾆ７´￣( ７:i:i:i:i:i/　　　　 V/,ニニﾆ＞-‐…〈
:'　 : : / : : : : :レ゛＼ ／‐=ニニ7　　__７:i:i:i:i:i:厂 ,　　　　}{ﾆ＞''"　　　　　　`､
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味方からも苦言はあった、先輩からもやり過ぎと声があった、同期からは疎まれた。
 

それでも、それでもだ・・・悪を見逃す事で国が潤う事自体が異常なのである。
 

悪党がのびのび生活できる現状を改善する為に私は走り続けた。
 

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‐=i{=‐{　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 -‐=ニニﾆ{⌒⌒ﾊ　　＼ :／=‐／:￣￣　　　 〕iト, ＼ vj
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ニ{{ニ=‐　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Y　　　"'*o.＜／ニニニﾆ＼‐=ニニミ}　)　{ヽヽ}}ﾉ　　／　　j}　j}: /
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ニj{Lニ=‐　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!ﾄ､　"'r'‐'　 ‐-=ニニニアニニ≧=彡　　　　　　　　　　　 彡'´
ﾆﾆⅧニ=‐　　　　　　　　　　　　　　　　 ____j{ﾆ≧or'.‐======ミ　　/　　　　＿__j{
ﾆニⅧニ=‐　　　　　　　　　 　 　 　 　 /７/j}ア´ .-‐=======ミ ヽ/　｡o≦　＿__j{
ニニⅧニ=‐　　　　　　　　　 　 　 　 ,/ //ノ　　..-‐=ニニニニﾆ:/‐　 ｡o≦ニ=‐-
ニニ Ⅷﾆ=‐:＼　　　　　　　　　　 ィ:/ //　　　 .-‐=ニニニニﾆ/ ∨ /ニニニ=‐-{
ニニﾆⅧニニﾆ:>　　＿__ ,.｡s≦ニ / /j{　　　　-‐=ニニニﾆﾆ/　　∨ /ニニﾆ=‐-{
ニニニⅧニニ(　　　)ニニニニニ/ /:‐　　 　 .-‐=ニニニニ:′　.　∨ニニニ=‐-:!
Ⅷニﾆ=Ⅷニニニニニニニニ ／ﾆj{=‐　　 　 -‐=ニニﾆﾆ/　　　　 　 '/,ニﾆﾆ=‐-{
..ⅧニニⅧニニニニニニニ／/ニj{==‐　....　j{-‐=ニニミ:′　 　 　 　 /,ニニニミﾊ
　ⅧニニⅧ≧=‐-　-‐=≦ニ:/ﾆﾆj{ﾆ=‐ 　 . /-‐=====ミj{　 　 　 　 　 /{≧== =≦ﾊ
.....Ⅷニニ}}ニj{￣￣￣ｱﾆﾆ７ニニ{ニ=‐ 　 j{-‐=≦ニニﾐ}　　　　　　　　{-‐=≦ニ≧}
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市民、マスコミ、海外、ネット・・・ありとあらゆる所から叩かれる。
 

私は駆け続けた、悪党の犠牲者達の為にも。
 

声なき声の為に私は走り駆け続け――――意味があるのか、迷った。
 

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　　　　　　　　　　 　 　 i　 fi:::::}`　　 '､l::::ﾘ,`　　 .!　　　　　　　　　　むしろやる夫らみてーな悪党が居る方が世間様に迷惑なんだから
.　　　　　　　　　　　　　; 　 `ｰ/　　　ヾ￣　　　 ﾘ
.　　　　　　　　　　　 　 l 　 　 ゝ__ノ､__ﾉ　　　　/　　　　　　 　 　 　 気にするだけハゲるぞ。
　　　　　　　　　　 　 　 ゝ　 　 └─‐┘　　　ｨﾍｰ‐ﾍ
　　　　　　　　　　　　 ノi7＞...､ ＿＿__, --≦彡::y:::::`ｰ　　　　　　 そういう奴らは女や金、弱み握られてる連中だし。
　　　　　　　　　　　r´::::ﾍ::::i::::f_　　　　　 _ノ／::::::::::::::::::
　　　　　_＞-ﾍつ　j‐‐､:::::＼:::{ ￣￣￣/／:::::::::::::＞´:::
　　　 　 i　 ￣ __｝/:::::::::ｰ-､::ヽ!￣　　.／::::::＞:≦:::::::/::
　　　　　l　　´ .ク､::::/::::::::::::￣l`!　　f´≦´:::::::::::::::::::/:::::
.　 　 　 _l　　　´ ノ:::i:::::::::::::::::::ﾊ !　 /:::::::::::::::::::::::::::/::::::::
　　　　 i::f 　 　 ﾄ､::::!:::::::::::::::::::::i l　,':::::::::::::::::::::::::::/::::::::::
　 　 r´i:::ゝ　　 f):j:::i::::::::::::::::::::::ﾍ∨::::::::::::::::::::::::､:i:::ヾ､:::
　 　 i::::ヽ:::`ー ´::i:::i::::::::::::::::::::::::::} !{::::::::::::::::::::::::::ヾ::::::::::
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道なき道を走り、光無き先を進み迷った際。
 

やる夫の言葉が私を救ってくれたのだ。
 

　　　　　　　　　　　　　　　　_｣L∟ﾆ∟L｣_
　　　　　　　　　　　,.｡*''　,.｡*'"　　　　　　　ﾞ''*:｡,
　　　　　　　　　ィi〔＞'ィi{　　　　　　　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　　／＞"／ :／　　　　　　　　　　＼:　　　＼
　　　　　　　　　　　　/　　 /　　　　　､　　　　　　　　　 　 /
　　　 　 / '゛　　/　 /　　 /　　　　　　∨ /　　　}　　　　∨ /
　　　　 ,　　　　　　　　　/　 {:.　　　　　∨ /　　 !:　　 }　 ∨ /
　 　 　 {　　　　　　{　　 {　　{　　　　　{:..∨＼　:j　　　}: ∨∨ /
　　　　　　　　j{　　{　　 {￣｀iヽ　　 　 {＞∨'":y' 　 　 　 ∨∨ /
　　　　　　　　{{　　{　　 {Lzz:iハ 　 　 {ハ丐ミ:j,ｲ:　 /:.　　∨∨　　　　　　　　　　-‐====‐-
　　　　　　　　{{　　Ⅵ　≦乂少:`:　＼( x乂少:ノ　 / . {: : :: ∨ ,'　　　　　　　　　　　´￣｀　　　　　`ヽ
　　　　　　　　{{　　 Ⅵ　＼::/::/:: ⌒⌒` ::/::/::/}: / / j{: :　: :　 }≧=‐　　　　　　　　　　　　　　　`ヽ　　.　/　　　　　　　　　　・・・あぁ。
　　　　　　　　ヾ:　　 Ⅵ　( ｀　　　　j　　　 　 :′/ /　j{: : : : ji　}　　　　　　　　　-‐…‐-　 　 　 　 ∧　∨ /
　　　　　　　　　　　　 Ⅵ (　　　　　　　　　　j{:.:　/　　 : : : : ji　}＼　=‐-　 :_:_: : : : : :: :: :: :: :: ::〕iト/ ∧　∨　　　　　　　　 　 わかった。
　　　　　　　　　　＼:　 ＼{＼　　ﾏ: : ｱ 　.／i: : ∧:　/: :　:オ}　}:.　＼　_　　　　　￣￣￣　　 〕iト　　＼,
　　　　　　　　　＼　ヽ　Ⅵi i{:〕iト　　　 ィi{ /:{∨ ∧/: :／:: :/,.ｲ＼　　　　￣￣￣　￣　　　〕iト　 　 〕iトヽj}　　　　　　　　　　一発で楽にしてやる。
　　　　　　　　　　 r‐‐ヽ Ⅵi ij: : : ::｀:´: : : :Ⅵ:∧　j}:／: : ::/ｲ＼　　≧=‐-　　　　　-‐…･･･…‐- 〕iト　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 死は救済って事？？？＞
　　　　　　　　　　 {　　　＼⌒`　:: : : : ::　　:Ⅵ ∧`ヽ: : : :ｲ: ::＼＼　　　　＞'"　　　　　　　　　　　　　 ＼　　ヽ.　/
　　　　　　　　　　 ,.＼,.　,７｀　　　　: :　　　　ⅥLﾊ　j}jL/ {: : : : ＼＼≦ 　 　 　 　 -‐…･･･…‐-　､　 　 　 　 ∨
　　　　　　　 ＞'"　 -=≦′　　　　 ::　　　 　 ⅥL__y'￣ "'＜‐=≦＼＼‐=≦: : : : : : : :ィi〔　　　　　 ＼　　:
　　　　　 ／　　／　　 ,7　　‐-=ミ　　　 ,.＞'" :Ⅵ⌒⌒ヽ　　 ∨‐-=:.:＼＼:: :-‐=≦⌒ヽ⌒ヽ　　　　 　 :　 }!　　 }
　　　　　′　　j{　 ,.ィi:7　　　　　　: : : :　　　 　 Ⅵ　__/ij}　 　 :≧=‐: : : ＼＼: : : : j}‐-ハ⌒j}　　　　　 j} : }!:　:ノ
　　　　,ｨi}　　　{{´　 ,７　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 Ⅵ(_,ア゛　　　}､: : : : : : )ハ　ヽ:_::ﾉ⌒ヽﾉレ′　　　 　 }} : }!´
　　 ／　 ≧⇒(_,ノ ,７　　　　　　 ､: : ,　　　　　　　ⅳ⌒ヽ　 　 {: ＼: :.／　 :}　}( ´　　　　　　　　　　　　　ノ
　　{　　　(　　,.ノ⌒j{ 　 　 　 　 　 ∨　　　　　　　　∨　ハ≧=ir'　 } (　　　:}　}ノ　　　　　　　　 -‐=≦
　　 ＼ __　＞j{　___ひｔｐ　　r=ﾐ　　 i　　　　　　 _　　j}⌒ミj(　　__ ノ:､ﾉ　　 :}:ノ　-‐=
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　　 j{　　　　 ⅵ: ＼　 人 :j　ハ　＼／　　 Y　　ノ　　j}⌒j{　　　　 /　／
　　　≧=‐- :人＼　≧=‐-{⌒`ヽ _,j{__ ノ:､ノィi{　)_,.ィi{ィi〔ニ≧=≦′′
　　　}ニニニﾆ∧　￣j　⌒j　　 ⌒j !⌒　‐=j　⌒j　/⌒/ニニニニ∨ /
　 　 :-‐=ニニﾆ∧　　:　　 :　　　　i i　　　 /　　/ /　.:/ニニﾆﾆ=‐-∨ /
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再び、走り続けると私を擁護してくれる人が増えた。
 

戦い続けると私に憧れた後輩が次々と台頭してきた。
 

私に救われて、正しい世の中を作ろうとする人が沢山居た。
 

　　　　　　　　 　＿＿＿_
　　　　　　　　／　　 　 　＼
　　　　　　 ／　ヽ、　 　_ノ　＼　　　　　　　　　　　　　　いつも何も考えてないのに考えてる言い方はおかしくない？
　　　　　／ 　 （●） 　（●） 　 ＼　　　　　　　　　 　 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　This way...＞
　　　　　|　 　 　 （__人__）　 　 　 |　　　 　 　 　 　 　 　 やっべ、地雷踏んだ☆
　　　　　＼( （ヽ(＼ ⌒´　　 　 ／
　　　　γ⌒＼＼＼＼　　　⌒ヽ
　　　　 i　　j　 ヽ　_　 ｀ヽｰ‐ 　　i
　　　　 ヽ､ l　（￣　ヾ_＿＿＿_.ノ
　 　/つゝ､,,!　　￣￣　 　　　　}
　　｛〈〈〈,ゞ,ｿ　　　　　　　　　 〈
　 　 ｀￣／　　　　　　　　　 　 ＼
　　　 ／　　　 　／´`＼　　　　　 ＼
　　　 !　　　　く´　　　 　＼ 　　　 　ﾍ
　　 　 ＼ 　　　＼ 　　　 　 ヽ　　　　 ﾍ
　　 　 (´____＿___ノ 　　 　　　 ヽ　　　　ヘ
　　　 　 ｀￣ ￣ 　　　　 　　　 　 ∨__＿___｀)
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やる夫と戦う時は余計な理由は要らず、純粋に正義と悪のぶつかり合いだった。
 

決して恨みや文句を持ち越さず、私生活に余計なものを持ち込まない。
 

私は彼といる時間が本当に楽しかったのである。
 

　　　　　　　　　　　　　　 -‐‐-
　 　 　 　 　 　 　 　 ／ 　 _､-‐- ＼
　　　 　 　 　 　 　 /　　_- ＞''"~~"''＜⌒＞　＿　　　　　　＿＿
　　　　　　　　　　 ′_- ア　　　　 　 　 ＼::i::i::i::i::i::＞''"~￣＿ 　 ＼
　　　　　 　 　 ┌―┘ｱ　　　 / 　 　 |　 . ＼::i::i::/　　,/￣／　　 . : |
　　　　　　　 　 ￣l￣7　　 　 ＿_|_　: |　 :　　ﾏ-｛　　/ ／　　. : : : : |
　　　　　　　 　 　 |　 l　　 ／|／ | 　: |＼| : │　 ｀¨ﾌ　　　　　　: : : |
　　　　　　　 　 　 |　 |　　|　 |==ミ 　 ∟ l |　| |　　 {　　　　　　　 ／
　　　　　　　 　 　 |　 |　　|　 |Vツ ‐￢Vﾌ |　| |　　 {　 　 　 　 ／
　　　　　　　 　 　 |　 |　　|　 |　 　 　 ′ 八>''"￣￣＼　　 ／　　　　　　　　　　　ん・・・
　　　　　　　 　 　 | 　 ＼ |　 |､　　-　 ／／ /. . . . . 　ﾉ >'゛
　　　　　　　 　 　 |　　: : ＼_」 l＞ ..イ:／ 　 { . ／. ／　　　　　　　　 　 　 　 　 　 少し寝てたか。
　　　　　　　 　 　 |　　:: :: .:: .::J. . . ノ　　　　:∨ . /
　　　　　　　 　 　 |　　: : ／￣　／}　　　　　{. . V　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 はい、もしもし。
　　　　　　　 　￤ |　　::/　 　／::ｉ::{　　　 　 ｛. . .}
　　　　　　　 　│ |　　 |　} ./::i::i::i::{　　　　　 V/.}
　　　　　　　 　│ |　　 ﾚ'ﾞ:/:i::i::i::i::i:＼＿＿_ノ}::iﾉ　　　　　　ﾌﾟﾙﾙﾙ!ﾌﾟﾙﾙﾙ!ﾋﾟｯ!
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夢の中で珍しく昔を思い出し、スマホの着信で目が覚めた。
 

私は寝ぼけながら電話に出る。
 

　　　　　　　／　　　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　 フ　　 '´フ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　 ／　　　/´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　'´￣/　　/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　 ./　　/イ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::／ヾ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　/　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::／　　　V::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　./　　　 /ィ::::::::::::::::::::::::／====､　　 V:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　 /　　　 　 /:::::::::::::::::::／'￣￣￣'､ゝ　 V::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　 ./ , ､　　　:/::::::::::::::::::/ニー- ､　　　　　 i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　 ﾚ'　 }　　　i:::::::,､:::::::/ィテ弋夕＞　　　　 }::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　　　　心当たりは？
　　　 /　　　 レ　i:::::::ハ　廴::::／　　　　　ﾉ::::::::::::::::, -､:::::::::::::::::::::
　　　 i　　／　　　 Vメ　ヽ .／　　　　 　 /:::::::::::::／　　ヽ:::::::::::::::::
　　　 iﾊ<　　　　　　　 ﾒ　"　　　　　　　/:::::::::::/　／ヾ　　}:::::::::::::
　　　　　 ＼　　　　　　　メ　　　　　　 /:::::::::::/　 > }　 }　ﾉ:::::::::::::::
　　　　　　　＼　　　　　　 メ　　　　　 ｀ー-'´　 /／　/ /::::::::::::::::::
　　　　　　　　 |　　　　　　　 メ　iヽ　　　　　　　ヽ　　ン::::::::::::::::::::
　　　　　　　　 ヽ　　　　　　　　メヾ::＼　　　　　r､, ／::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　 iヽ､　　　　　　　　 ヽ::::゛ー ､ /::::イ:::::::::::::::::::::::::::::
＿＿＿＿＿＿...>､　　　　　　　　　　V::::::::::::::::｀ー──────
＼:::::::::::::::::::::::::::::::::i　　　　　　　　　　イヾ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　ヽ:::::::::::::::::::::::::::|　　　　　　_ , ＜'´:::::∧::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　￣ヽ::::::::::::::::＞- ' ´::::::::::::::::::::/ /　 ＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
 

　　　　　　　 　 　 　 　 　 -‐　￣　　 ､
　　　　　　　　　　 　　／　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　 /　　⌒ 　　　　　⌒　ヽ
　　　　　　　　　　 　　　 （ ●）　 　（ ●）　　　　　　　先生と同じであり過ぎてわかんない！！
　　　　　　　　　　 {　　　　　（__ 人__）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　だろうな。＞
　　　　　　　　　　 ﾊ　 　　　 ヽ＿ ノ　 　 　 }
　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　 ィ
　　　　　　　　　 ,　-‐ ,-､ ‐-　　＿＿　-く _
　　　　 　　 ／　 /＾/ /ヘ　　　　　　　,ﾍ／ ヽ
　　　　 　 /　　　|　　/　/r‐､　 　　　{ {二　　V
　　　　　　　　　　　　　　 /ノ　　　　（二二 　 V
　　　 　 　 　 　 l　　　　／　 　　　 　{_ｒー　 　 }
　　　　　　　　 / 　　　/　　　　　　　　､　　 　 ハ
　　　 　　　　 / 　　　/　　　　　　　　　∧　　　　|
　　　 　　　　　　　 ／　　　　　　　　　　∧　　　 |
　　　 　　ヽ＿＿／　　　　　　　　　　　　　＼＿/
　　　 　 　 　 　 |　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　　 　 　 　 　 !
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｜
　　 　 　 　 　 　 !　　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ∨
　　　　　　　　/　　　　　　　　 /　　　　 　 　 　 ∨
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病院では何時もの事と言わんばかりのやり取りが行われていた。
 

やる夫にとって襲撃やお礼参りなんで話は何時もの事で
 

足抜けすればされなくなるとは思ってはいない。
 

　　　　　　　　　 　 ＿＿
　 　 　 　 　 　 ´　　　　　｀
　　　　　 ／　　　　　　　　　 ＼
　　　　 /　　　　　　　　　　　　　',
　　　　　 ´ ￣￣｀　　　 ´￣￣ ｀
.　　　　　 ｨf笊ミx　　　　ｨｆ式ミx　　　　　　　　　　手間暇労力義理を考えればね・・・
　　　　 | 《 弋__ｿ　　　　 弋__ｿ 》|
　　　　 i　 　　　　 　,　　　　　　 i　　　　　　　　　 考えてみるかな。
　　　　∧　 　　（＿人＿）　　　∧
　　　　　 ヽ 　 　 　　　 　 　　 ｲ
　　　　　　　＞　　＿＿　　＜
　　　 　 ／　　　　　　　　　 　 ｀ヽ
.　　 　 /　 　v　　　　　　　　v　　',
　 　 　 i　 　i　　　　　　 　 　 i　　i
.　　　　|　 　|　　　　　　 　 　 | 　 |
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やる夫を襲ってくる連中はあくまでも国内にいればこその話で
 

国外に出てしまえば、そこまでする恨みも労力も持ち合わせてはいない。
 

あくまでもケジメとしてやる夫を半ば嫌がらせ目的で襲ってるだけの事。
 

　 　 ,,.-:::"￣￣｀ﾞ'ｰ-､r=
　　./::::ｲ　 　i　 !､　　ヽ
　　|:::ｲ i|/__ﾚ|./lヾ　 ﾍi
　　|lr:l　l -ｰ ﾚ -､ vﾚﾍ!　　　　　　　扉は静かに開けてくれ。
　 ﾑl　ﾚi　　　　|ｷ N
　 彡`ｰ 　 　　 ' ｷ　　　　　　　　　　やる夫は無事だ。
　彡;;;;| `ｰ　￣ , '
　 ,,r「￣￣7｀ /￣７　　　　　　　　　 少し手を切ったくらいでさぁ。
／::::::::::::::::/^<:::::::〈
::::::::::::::::::::<水>:::::::ヽ
::::::::::::::::::/:::ﾊ::::::::::::::ヽ
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扉が出してはいけない音と共に吹き飛ぶ。
 

医者はやる夫の無事を伝えると、頭を掻き業者へとネットで頼む。
 

『元ヒーローのゴリラが力任せに開けても吹き飛ばない扉はあるかな？』と打てば
 

『扉が無ければ壊される心配はないですよ、旦那。』と返ってくる始末。
 

　 　 ,,.-:::"￣￣｀ﾞ'ｰ-､r=
　　./::::ｲ　 　i　 !､　　ヽ
　　|:::ｲ i|/__ﾚ|./lヾ　 ﾍi
　　|lr:l　l -ｰ ﾚ -､ vﾚﾍ!　　　　　　　少しずつ首をホールドするのは止めてあげろ。
　 ﾑl　ﾚi　　　　|ｷ N
　 彡`ｰ 　 　　 ' ｷ　　　　　　　　　　白目向いてるからな？
　彡;;;;| `ｰ　￣ , '
　 ,,r「￣￣7｀ /￣７　　　　　　　　　 動脈キメて失神させてるゾイ。
／::::::::::::::::/^<:::::::〈
::::::::::::::::::::<水>:::::::ヽ
::::::::::::::::::/:::ﾊ::::::::::::::ヽ
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やる夫に抱き着き、安堵の表情を浮かべるニアス。
 

まだ不安の残る心中、身体に自然と力が入る。
 

やる夫は見事に落とされた。
 

　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 _､-‐…‐- ､
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／　　 ＿　 　 ＼
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　／二二＼　　`､
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＞''"~￣　　 ￣~ﾟ"''＜ ‘，
　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 /　　 　 　 /|　　　　　　　　　　 　 ，
　　　　　　　　　　　　　 　 ′　　| 　 /＾|　　　　　　　　　　 　 ‘
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |/ /　 l　　 　 　 |　 　 　 　 　 ，
　　　　　　　　　　　　　　， 　 ＼| /　 . l　　 　 　 |　　　l　　 　 ‘
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ‘　　　　|＼＿_|,／ 　　､ |＼　┼￣
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 イ芥みミ　　　　斗:≠ミ|　 　 : 　|
　　　　　　　 　 　 　 　 |　　　 (_,｝'Vtツ⌒￣＼了んYヽ〉　　 |　 |　　　　　　気にするに決まってるだろ！
　　　　　　　 　 　 　 　 | 　 ｌ　　 l/／/／　,7／└ ツ　ｲつ　 |　 |
　　　　　　　 　 　 　 　 | 　 |　　 |／/／ 　'　　 /／/／|　　　|　 |　　　　　　心配だったんだから・・・！
　　　　　　　 　 　 　 　 | 　 |　　 |　　　　-‐- ､　　　 　 |　　　|／
　　　　　　　 　 　 　 　 L＿|　　 |　 　 」ﾆ=‐- }　　　 / |　　l 」　　　　　　　 凄く凄く、心配したんだから！
　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼　|＼　 乂:::::::ノ　　 ..ｲ::::|　 /|
　　　　　　　　／￣￣~"''＜ . ∧|　 ＼ 　 　 _､-ﾆ ::::|::: | ,/l |
　　　　　　 ／　　　　　　　　＼　〉,　　 丶＜::::::::{ :::: |::: |//l |
　　　　　 ,/　　　　　　　　　　　＼ ＼　　 ＼::::::::{ :::: |::: |//l |　|
　　　　　 ′　　　　　　　　　　　　”''＜-_　　＼／＞＜,L'/l |　|
　　　　　ｌ　　　　　　　__＿＿|＿､-‐…‐-＼_／二￣　　￣~ﾟ"''＜
　　　　　|　　 _､-ニニニﾆ=‐厂　　　　 　 }‐-＼　∨　 ､　　 　 　 `､
　　　　　|_ -ニニ＞''”　 　 /{　　　　　　　}-ﾆ=-＼|＼　＼
　　　　／‐ニア´ 　 　 /　/⌒'，　　 　 　 }‐ニﾆ=-∨/＼　＼〈　　 ‘
　　 　 Lニア 　 　 　 /　/＿　‘，　　 　 _-ﾆニﾆ=- ∨ / ＼　 ＼　 }
　　　　 ア　　　/　　 '　　　　￣￢＿　_-ニニニニ=‐∨/ﾆ=-_　　`､}
　　 　 / 　 　 /　　,　　　　　　　　　 ￣ ‐ﾆ二ニﾆﾆ=- Wニﾆﾆ-_　　ﾟ，
　 　 ,/ 　 　 /　　/　　　　　　　　　 　 　 　 ￣＼ニ=- }{ﾆニニﾆ-　　ﾟ
　　 ,｝　　　/　　/　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /ニ=- }{ニニニﾆ-　　，
　　　｀¨７７　　/　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /ﾆﾆ=- 八ﾆニニﾆ-} 　｛
　　　　　/　　/　　　　　　　　　　　　＿＿ 　 /ニﾆ=-/二ニニﾆﾆ‐}　 八
　　　　 ,′//　　　　　　 　 　 　 ∠,＿＿_　/二=‐／ﾆニニニニ‐ﾉ　へ､〉
　 　 　 | '//　　　　　　　　　　／ニニニニ〈=- ／ニニニニニ-　 イ 　　＼
　 　 　 | '/ 　 　 　 　 　 　 ／ニニニニニﾆ▽⌒＼‐=ニニ=‐ ''゛　 　 　 　 ＼
　 　 　 |/　　　　　 　 　 ／ﾆニニニニニニﾆ∨///｀¨¨¨Π　/　　　　　　　　 |
　　　　八　　　　　　　　厂ニニニ二二＞''"~~∨//////:::::∨ / 　 　 　 　 　 |
　　　　　‘，　　　　 　 /ニニニニ＞''”　ニニニ∨////{:::::::::∨ /　　 　 　 　八
　　　　　　＼＿　　　〈ニ二二／　ﾆニニ二二二∨///{:::::::::: ∨ /　　　 　 //
　　 　 　 　 　 　 ￣￣＼ﾆﾆ７　ﾆﾆニニニニ二二∨//{::::::::::::::∨ ,　　　　//
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報復や襲撃は仕方ないと割り切るやる夫にニアスは激怒する。
 

心配半面、やる夫が怪我を負わされた事への怒りと悲しみ。
 

復讐が復讐の連鎖を産む事への嘆きだ。
 

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　　　　　　　　わ、悪かったよ・・・
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 u |
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／
　　　　　　　 　 ／　　　 　ー‐　　　　＼
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純粋な心配と安堵の涙はやる夫を揺らし、罪悪感を突き立てる。
 

女性からここまで親身に心配された経験は母が死んでからは無い。
 

見知った人に泣かれる苦しさと辛さが心の痛みを増させた。
 

　　 /　　　 /'　/　　　　　/　,:'くヽ／　＼　,、 ﾍ　 ／i
　,:'　/　　　,:　'　/　'　/　/　,:'／　 ／＼丶＼ゞ」 ﾉ 丿
'　 ,:　　　/'　　 ／￣￣　;;＼＼へ＼ 　|｜　　　|／
'　/　,:'/,:　　／（〇） 　（●）;＼　 Y´　|ノ
/,:　　　　 ／　（__人__） :::::::;;;;;;;;;＼　　,:'/,:　　　/'
/　,:'/,　　|;;;; ::::｀ ⌒´:::::;;;;;;∪;;;;;;;;;;| '　/　/　,:'/,:
　/　　　　＼;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,／'　/
/　　/'　　／　　∪　:::::::::;;;;;;;;;;;;;＼'/　　/'
/　,:'/,:　｜::Ｙ　　　　::::∪;;;;;;;|;;;;;｜/　,:'/,:
　　　　　｜｜∪　:::::::;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;;｜
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泣かれる経験は珍しくないし、何とも思わない。
 

だが、ニアスに泣かれると凄く困る。
 

純粋な分、どうすれば良いのかわからなくなる。
 

　　　 　 　 |　　/　 　 　 　 　 /
　　　 　 　 |　 ,′ .:　　　　　/　　　　 　 |　 　 　 　 　 　 　 |
　　　 　 　 |　,＼ .: 　 　 　 　 　 　 　 　 |　　　　|　 　 　 　 |│
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　　　 　 　 | :l 　 :l　　 　 　 |　 　 　 ／| |　　　　| |-‐＼|　: |│|　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／￣￣＼
　　　 　 　 | :l ,　 l　　 　 　 |　 　 ／　 | |　　　　| l　　　|　l |│|　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／　 　　　 　＼
　　　 　 　 | :l∧ :|　|　　 　 |＿／-‐￣| |　　　　l∠r‐「 l　l |│|　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　ヽ　　 ノ　 u 　＼
　　　 　 　 |八'∧|　|　　 　 |∠斗≠ミ l _､ -┌〈 ,ツ ノ〈l　l |│　　　　「「スミマセン・・・」」　　　　　　 ／´|　fト､_{ﾙ{,ィ'ｅﾗ,　　　|
　　　 　 　 | 　＼:|　l　　 　 圦乂,ツ .　「　 　 : 　｀¨”´ ∥.:: |│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /' 　 ＼ .（__人__）⌒`　　／
　　　 　 　 |　| ｌ　|　|　　 　 l⌒`'''　´　　　　　　　　　 ∥　: |│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ﾞ　 ／ )ヽ(,｀⌒ ´ 　　 ／ ヾ、
　　　 　 　 |　| |　|　|　　 　 |　　　　　　　 　 　 〉　　 ∥ｌ　| |　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |／_／　 / ￣￣￣　　 　　　ヽ
　　　 　 　 |　| |　|　|　　 　 |､　u　　　　　　　　　　  .:::　|　| |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /／ 二二二7　　　　 　__ 　　　｀ヽ
　　　 　 　 |　| l　＼|　　 　 |: ＼　　　　　(:::::::)　　.ｲ:|:　|　| |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /'´r　-―一ｧ‐ﾞＴ´　'"´ 　　　　-‐ 　＼
　　　 　 　 |　| l　:　＼　　　|　　｀`: .-　.,_　　　　/ :| |:　|　|　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 / // 　 广¨´ 　/'　　 　　　　´￣｀ヽ ⌒ヽ
　　　 　 　 |　| |　l　　 ＼　 l 　 　 ＼ : : : :了ﾆ彡へ |:　|　|　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ﾉ ' /　 ノ　`ー-　､___　　　　　 　 　 　 ヽ　　}
　　　 　 　 |　| |　| |　　　＼|　　　　　＼＿｛￣　　　 ＼|　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 _／｀丶　/　　　　　　　　￣`ー-- {.　　　 　　　ｲ
　　　 　 　 |　| |　| |　　　 ∥　　　 　 　 　 ｛
　　　 　 　 |　| |　l　　 　 ∥　　　　　　　　 ‘，
　　　 　 　 |　| |　:　　　 ∥　　　　 　 　 　 　 ＼
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先生に早く出て行けと言われ、二人でその場を後にした。
 

帰り道は沈黙が続き、お互いにどう切り出すか迷っている。
 

そんな中、やる夫が沈黙を破った。
 

　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 l　　 　 　 　 　 　 　 　 |
　　　　　　　 　 　 　 　 　 |　　　　 　 .|　 　 　 　 　 |＼　　　 |
　　 　 　 　 　 ，　　　　　 |　　　　 ／:|　　　　　 |　 |　 ＼＿ ::
　　　 　 　 　 ‘　　　 :　　 |_､ -‐／‐-:|　　　　　 |⌒|￣　 ＼｀`ヽ　　　　　|
　　　 　 　 　 ，　　　　 ／l／／ 　 　 |　　　　　 |　 L ___　 　 | 　 　 　 　 |
　　　　 　 　 ‘　　 　 :　　 |／　　　　 」　　 　 　 |　 l-ﾆ苹ミト.| 　 　 　 　 | 　 !
.　　　　 　 　 ， 　 　 :　　 |　_､‐ﾆ苹ミ|＿　　 　 ／了ん-､}　 |〉　　　　　 :　　|
　 　 　 　 　 ‘　　　 　 ､イl 〈 了ん‐､}＾ヽ￣ﾆ-　_ 　乂｀´ノ ノ「　　　　　　l 　 | |　　　　　　　海・・・
　　　　　　　 　 　 　 　 　 l＼ 乂｀´ノ　.　　　　　 ＼|　 ¨¨´　 |　　　　 |　 l 　 | |
　　　　　　　 　 　 　 　 　 |⌒`　｀¨　　　　　　　　　　 　 　 　 |　　　　 |　 l 　 | |　　　　　　　あぁ、それは構わないが。
　　　　　　　|　　　　 　 　 |　　　　　　　　 　 l 　 　 　 　 　 　 |　　　　 |　 | |　|
　　　　　　　|　　　　　|　　|，　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |　　　　 |　 | |／
　　　　　　　|　　　　　|　　|∧　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |　　　　 |　 厂
　　　　　　　|　　　　　|　　| l∧　　　　　 　 　 _　　 　 　 　　　|　　　　 |／
　　　　　　　l'⌒＼ 　 |　　| |/∧　　　　　　　(::::)　　　 　 　／|　　　　 |
　　　　　　　　　　 ＼ |　　| |/ | うo､　　　　　 　 　 　 　 ／:|.:.|　　　／
　　　　　　　　 　 　 　 ＼ | |/ |　| | ｌうﾆ-　_　　　　 _､イ :: ::|.:.|　 ／
　　　　　　　　　　 　 　 　 Ｎ/ |　| l : 　} :::::: ﾆ-､-ﾆ::::::::::::／|.:.|／
　　　　　　　　　　 　 　 　 | l : |　| |　　｝＼::::::::::::::::::::::::／　 |　 |
　　　　　　　　　　 　 　 　 | l : |　| | l :/　　＼:::::::::::::／　　　|　 | |
　　　　　　　　　　 　 　 　 | l : |　| | ﾚ′　 　 ｀¨¨¨´　 　 　 |　 | |
　　　　　　　　　　 　 　 　 | l : |　l／　　　　　　　　　　　　　 ＼| |
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二人で海を見に行くために歩く。
 

何故海を見たくなったのか、この悩みを解決してくれるかもしれないと思い向かったのである。
 

～アイキャッチ～
 

　　　　　　/:::::::::＼＿＿＿＿ /　 　 ｌ
　　 　 　 /:::::::::::...　　　　o　 /　　　/
　 　 ∧ .ｉ:::::::.. 　 　 　 　 o　ｉ　 　 /､.　　 ∧
　 　 ｉ　ヽ:::..　　　　　　　　o ｀‐‐ ´o ＼／　ｉ
　 　 |　　 ＼　　　＿＿＿　o 　 o＿＿',　　|
　 　 |　　　　ｉｉ 　 ｉ:::ヽ＿_/ｉ　　　i､＿/ｉ |　 .!　　　　　　　　　　ウチのやる夫にチンピラ風情が絡んできたら
　　 ∧ 　 　 || 　 |:::::::::::::::::i　　　|::::::::::| |　/
.　 /　 ＼　 /　 　 ￣￣￣　 　 　￣￣ | /　　　　　　　　　 　 あのヒーローゴリラに暴れさせるからな。
￣＼　 ! ∨::::.　　 　 　 　 o　　 o 　 　 ﾚ ＼
　 　 ＼ ｉ　＼:::..　 　 　 　 o　　 o　　 ∧　　 ヽ　　　　　 　 　 喜んで暴れてくれるぞ？
　　 　 / ヽ　 ヽ:::..　　　　　　　　　　 /　ハ　　 〉￣ ＼
　　　/　　　　ﾘ＼::::..　　 　 　 　 　 /　/　ﾘ　 /　 　 　 ＼´￣
　　/　 /　　 ,'　　＼::..　　　　 　 ／ 　 　 /　/　　 　 　 　 ＼
 

　　　　　　　　　　　　　　　　 へ　　 　 　 　 　 へ
　　　　　　　　　　　　　　　　'; ;ﾊ＼＿＿＿／:ハ: :.
　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ: :^´: : : : : : : : : : :^´: : :.
　　　　　　　　　　　　　　　}: : : : : : : : : : : : : : : : : : :ｉ
　　　　　　　　　　　　　　 ,': : o: : :ﾊ: : : : o: : : : : : : :.　　　　　　　　　　　　　やめてくださいしんでしまいます。
　　　　　　　　　　　　　　ﾉ: : : ; ノ　 ＼: : : : : : : : : : :ｉ
　　　　　　　 　 　 　 　 〈: :{￣　 ゞ'　　　￣￣ /: : : :|――　　 　 　 　 　 　 対処するからやめてっ！！
　　　　　　　　　　　　　　ヽヽ＿＿ 　 ＿　u , : : : : :.|　　　Yﾊ
　　　　　　　　　　　　　　{イ///　_（_　　V/＼￣{ハ´ 　 　 |
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ニニニニニニニニニニ==‐‐‐　　　　 ‐‐――━━━━＝＝ﾆﾆ二二＿　　　　　　　＿二二ﾆﾆ＝＝━━━━──‐‐　‐=ニニニニニ
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波の音と水平線に沈みつつある太陽の光が二人を包む。
 

ニアスは何かを懐かしむように。
 

やる夫は少し寂しそうに。
 

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　　　　　　　　　　　　／　_-＞''"~￣~ﾟ"''＜
　　　　　　　　　　　/　／／　　　　 /　　　 ＼
　　　 　 　 　 　 　 |　/ /　　　　　　　 　 |　　 `､
　　　　　　　　 　 「￣　|　 |　 　 　 |＿／|
　 　 　 　 　 　 　 丁￣|　 |　 　 　 |／＼|　 |:.　ｌ
　　　 　 　 　 　 　 |　　 V |　　|　　|苡ミ |　 N　| ｌ　　　　私は家族で海に遊びに行った事を思い出したよ。
　　　 　 　 　 　 　 l　 　 Ⅵ 　 |　　|:　　　⌒苡 | |
　　　 　 　 　 　 　 l　　 　 |　　|　　|　 ､　　 ﾉﾉ^| |　　　　最近は行けてないなぁ・・・
　　　 　 　 　 　 　 l　　　|　＼_|　　| 　 ｀¨　ｲ 　ｌﾉ
　　　 　 　 　 　 　 |　／￣＼」＼　|「＞イ⌒＼」
　　　 　 　 　 　 　 |/ 　 　 　 ＼ ヽ|L:::::::| |
　　　　　　　 　 　 /　　　　　　　＼　 ＞‐‐''"⌒ヽ
　　　　　　 　 　 ,/　　　　　　`､　　￣＼￣＼ ＼ 「￣￣L
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お互いに事なった感傷を抱いていた。
 

異なる道を歩んできた二人。
 

正義と悪がお互いの横に座っている。
 

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　　 　 　 　 　 ，　　　　　 |　　　　 ／:|　　　　　 |　 |　 ＼＿ ::
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　　　　 　 　 ‘　　 　 :　　 |／　　　　 」　　 　 　 |　 l-ﾆ苹ミト.| 　 　 　 　 | 　 !
.　　　　 　 　 ， 　 　 :　　 |　_､‐ﾆ苹ミ|＿　　 　 ／了ん-､}　 |〉　　　　　 :　　|
　 　 　 　 　 ‘　　　 　 ､イl 〈 了ん‐､}＾ヽ￣ﾆ-　_ 　乂｀´ノ ノ「　　　　　　l 　 | |　　　　――――。
　　　　　　　 　 　 　 　 　 l＼ 乂｀´ノ　.　　　　　 ＼|　 ¨¨´　 |　　　　 |　 l 　 | |
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　　　　　　　　　　 ＼ |　　| |/ | うo､　　　　　 　 　 　 　 ／:|.:.|　　　／
　　　　　　　　 　 　 　 ＼ | |/ |　| | ｌうﾆ-　_　　　　 _､イ :: ::|.:.|　 ／
　　　　　　　　　　 　 　 　 Ｎ/ |　| l : 　} :::::: ﾆ-､-ﾆ::::::::::::／|.:.|／
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　　　　　　　　　　 　 　 　 | l : |　| | ﾚ′　 　 ｀¨¨¨´　 　 　 |　 | |
　　　　　　　　　　 　 　 　 | l : |　l／　　　　　　　　　　　　　 ＼| |
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ニアスの涙を見て、心を揺さぶられ動かされた。
 

彼女をもう心配させまいと、誠意を尽くす事を誓った。
 

そのケジメとしてプロポーズを決めたのだ。
 

　　　　 　 　 　 ＿＿＿_
　　　　 　 　 ／　　 　 u.＼
　　　　 　 ／ー‐-:::::::::::-‐' ＼
　 　 　 ／ 　 t　 j:::::::ｨ　 ｯ 　 ＼　　　　　　　　　　　何時の時代のプロポーズ？
.　　 　 |. u 　 ｀¨､__,､__,¨´　　　 |
.　　　　＼　 　 　 ｀こ´　　 　 ／
　 　 　 ／　　　 　　　　　u　.＼
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ドラマの様なプロポーズの内容はどこぞの昭和のプロポーズ。
 

思わずツッコミを入れてしまった。
 

　　　　 ＿＿＿_
　　　／⌒　 ー､＼
..　／（ ●） 　（●）＼　　　　　　　　　やれやれ。
／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼
|　　　　　|r┬-/ ' 　　　|
＼ 　　 　 `ー'´ 　 　 ／
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ニアスは笑って、承諾。
 

本当に嬉しそうにしている。
 

　 　 　 　 　 　 _,,..-―――‐-..,,_
　　　　 　 ,,-''´　 　 　 　 　 　 　 ｀ヽ
.　　　　／　　　　　u　　　　　 　 　 u ヽ、
.　　　/| | | | |　-..,,_　　 　 　 u　　 ＿_　 '.,
　　 /| | | | | | 　 　 ｀ﾞ''‐' ′　ヽ-'"　 　 　 ',
　　,'| | | | |.|≡=-.,,_　 .三三三　_,,..-=≡　 ',
　　l.| | | | | |　　 ． ｀ﾞ　.三三 "´　 ．　　 　 l　　　　　　　　　　　ちょ、今抱きつかれたら海の中に・・・
　　|.| | | | | |＝==＝≡ 三三 ≡＝==＝　　|
. 　 ',　 u　| |　　 　 /　　　　 　　ヽ　　　 　 .l　　　　　　　　　　　ごぼぼぼぼぼぼ・・・
.　　ヽ　　　　 　 　 { 　 　 ,.、　　　}　　　　 ,'
　　　 ＼　　　　　　ゝ-ィ´　｀"j-.'′ u 　 ,.'
　　　 　 ｀'',-..,, 　 　 　 |.r-‐''" 　 　 ,,..-''
　　　　　 /　　｀ﾞ"''―‐.U――― ''"´ヽ
　　　　 ./　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ
　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　ｻﾞﾊﾞｰﾝ!!
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立ち上がり海に近づいたやる夫へと抱き着くニアス。
 

やる夫は見事、海の中へとダイブし溺れそうになる。
 

濡れる二人は、楽しそうにしていたのであった。
 

ニアスが産まれた島に旅行に来ていたのだ。
 

　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 =-‐''"´　　　　　　　　　　　　 :∨ /
　　　　　　　　　　　　　 　 =- ''"´　　-‐…‐-　ミ　　　　　　 　 　 : ∨
　　　　　　　　　　 =‐''"´　,.*''"´　　　　　　　　　 　 ､　　　　　　＼: }_
　　　　　　　＞'"　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ 　 　 　 　 ＼〉
　　　　＞'"　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　. : :ヽ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ､　￣:: :: :: :}　￣￣￣￣￣　￣　　　　　:: :. ‐-=ミ
　　　　　　　　　　　　′　:i　　　　{　{　　　　ヽ　　　　　: i　 j}iト ., :: ::_:: :!　　　　　　　　　　　　　　ノ::＞'゛　　　)
　　　　　　　　　　　 j{　　∧　　　 Ⅵ＼　　　 .:　　 　 　 :} .:′＞‐=ミ　￣　￣　　　　　　￣　￣　　　　　｡o≦
　　　　　　　　　 .. :: {{ハ　　　　　　Ⅵ_,,＼　-‐}　　　i　　}/　ﾉ　　　　 ヽ･･･…‐-　: : : : : : : -‐=≦
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ヽ　 ⌒) ., ___　｀` . ヽ{: : ∧: ∧､　_　_Ⅵ: て_j}j}　　　j /´　　　　　　　　　　ヽ　 /: : : . .　　　　　　　　　　 　 ｀"＜　　　　　　　　　　ん・・・
::ム __::j}‐-　r‐｀　　　'， ::∧ ≧z￣｀⌒　　　::}}　　::/´　　 　 　 　 　 　 　 　 ∨ /::_._._. .　　　　　: : : . .　　　　　　ヽ
:: ::ム⌒＼ ヽ　　 　 　 ＼　 〕iト.,丶　　　　　,ｨj}: : :/　　　　　　　 ィi〔:: ::　　 　 ∨ /::￣::￣: : : : :‐-　ミ: : : : : : .
ヽ:: :ム　　 }iト　　 　 　 　 〕iト　ミ)〕iト ´｀ィi{‐ミ: ノ　 　 　 　 ,ｨi{⌒ヽ:: ::　　　　　∨:･･･…‐-: : : : : : : : : : ≧o｡: : : : .
　ヽ:: :ム　　　　 〕iト : _　　　　　　｀⌒"' ‐=ﾆア゛　　　　　,ｨi{::＿＿_jL:: 　-‐…‐-　ミ≧=‐::_::_:_:: : : : : : :≧o｡.,: : 〕iト:
　　 ＼::ム　　　　 　 　 ＞.,　　　　　　　　　　｀　　　　,ィi{￣ ￣　　⌒　　　　　　　　:: : : : : : ‐-=: ヽ: : : : : : : : : : : : :
　　　　＼ム　　　　ィi〔:: :: :: :}iト.,　　　　　　　　　　ィi{: : ::　　　　　: :　　　　　　　 　 :: : : : :　　　　　 ＼: :./. .
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　　　　／　　　　　　　　　　 　 ..-‐…　　　 : : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : `ヽ:: : : : .ヽ:
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窓から入る陽の光で目が覚めた。
 

隣にはやる夫が裸で寝ている。
 

すっかり見慣れた光景だ。
 

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　　　　　　　　　 |/ （ー）　（ー）　　＼　　 　 　 　| |　　　　　　　　うーん。
　　　　　　　　　/　　（__人__）　　　　 ヽ　　　　 　| |
　　　　　　　_rーー‐‐- ､_　　　 　 　 /￣ヽ＿＿_| |　　　　　　　　チューで起こして。
　　　　 __ノ￣￣￣￣｀ ヽ__`-ー´⌒ヽ＿ノ 　 .／| |
　　／￣　　　　　ヽ_　_　　ーー　ヽ__　ヽ、...／　 | |
　ノ　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 ｀ヽ／| 　／| |
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　　　　　　　　　 　 　 　 　　　　 ／　 　|／
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横で寝るやる夫を揺らすと、目覚めのキスを要求してきた。
 

寝起きのアイアンクローで優しく起こしてあげた。
 

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　　　　　　　　ニアスがしないと駄目って言ったのに。
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／
　　　　　　　 　 ／　　　 　ー‐　　　　＼
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照れ隠しのパワーボムを食らいつつ、朝ご飯を食べ
 

二人で仲良く話す。
 

最初は産まれた場所、次は育った所へ行く予定だ。
 

朝日が昇れば二人で駆け出し、陽が沈めば二人でゆっくり過ごす。
 

今日もまた、朝日は昇るのであった。
 

二人で一緒の朝が始まる。
 

まだこれからも続いていくだろう。