～愚人剣天空～ 第４話

　　～愚人剣天空～
 

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/／イ　 ｨ＝ ､ヽ＿､ム､: ﾉﾆ}　/ﾆ}　 ￣ ＿フ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　／　 ／／　 /　∧　∧∨　}ニニ/＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｉ /　 ／／　／/　从∧ー} }彡}二ノ､ヽ、
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　　　　　　　　　 ﾏ ､ 　　　　 .//　ｲ::/ｨ "~　ヽ ,　､＜ｨ∨ﾆム､}/
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　　　　　　　　,"　ヽヽ ヽ､ 　{/ :..　{ ∨ム　　 ゛ア(　)ニニニ==フ　＞ 、
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　　　　　　　　 ヽ__っつヽ}ﾑ　　　 X : : : ﾑ＞ 、　　　 ゛,,　　　　　　　　　}フ
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　　　　　　　　　　 ﾏニﾑ　　 ﾏ､∧: :／　ﾑ　　　／　＞;;;ﾏ ==､ : : : : : : : : }
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　　　　　　　　　　　　マﾑミ○彡彡彡／, -, ﾑ ニニニニニニニ＞ "　、　ﾑ
　　　　　　　　　　　　　゛マ≧ｓ｡＿＿＿ ノ ﾏ､ニニニニニﾆ＞"　　　　 ≧ｓ}。
　　　　　　　　　　　　　　　 マニ＼　　　　　　ﾏ／　　　　　　　　　　　　　　　　≧ｓ 。
 

――やる夫による大虐殺の夜、宝蔵院客間
 

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　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l　　　　今日は弟子たちにいい刺激を与えてくれて助かった
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　　　おかげであやつらもいろいろと目が覚めていい稽古となったであろう
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/　　　礼をいうぞ
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　 ＿＿＿_
　　　／_ノ　 ヽ､_＼
　 ／（ ─）　　(─）＼　　　いえいえ、やる夫は何もしてませんお
／::::::⌒／)／） ⌒::::: ＼
|　　 ／／ ／　　　　　　|　　ただ普通に稽古しただけですし
＼　|　/　 二二)　 　 ／
／　ｉ　　　r‐一' 　 　 ＼　　そこまで言われると恐縮ですお
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',　　はは、そうかそうか。まぁそれでも礼は受け取っておいてくれ
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|　　（ただ稽古をしただけ、か。普通ならただの謙遜ととるが
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　　こやつは本当にそう思っているんだろうな
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__　道場生全員抜きも素振りと「人にあてるか」「空を切るか」
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､　　程度の差しかない……事実息もあがっておらなんだしな）
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　　　　 ＞'/＿＿__＞''~　　 ､　　　　 ~''＜＿__}　!__∨
　　　　　　　　／　/ｲ　-=ミ　　　 ~''＜ ヽ　　 ＞''~ ＼ノ /＿_.∨､
　 　 　 　 　 /　＞''~　 ／　　　　 　 　 ＼＼　　　　　 ∨＿＿_}　∨
　　　　　　　i／/　/　/　　　　　　　　 　 ∧ ∨　　　／ ∨＿_∥＼'
　　　　､＿＿＞''~!　/　 ./　　/　　 　 ヽ　∧ ∨　　　　 ﾉ,＿ノ　ヽ '}
　　　　　　-==-　　 '　　'　　 '　　　i.､ 　 ＼∧ ∨__＞''~　!_/　＼　∨
　　　　　　　　　　|/　　'　　/　　　￤.＼　　＼'　'~''＜　:.:.}:.:.:＼　ヽ !
　　　　　　　　　　|　　 |　　　　　　 | ／ ＼　　 '　! 　　二ﾆ=-ｲ ~''＜__／
　　　　　　　　　　|　　 |　　!　　 　 ,　　　,ｨ示灯.! !　　─　‐/≧=‐　'´
　　　　　　　　　　|　　 i　　i　　　 /　　彳弋zﾀ　i !ニﾆ=-≦､
　　　　　　　　　　|　　 i　　i　　／　　　　　　　　 i|　　-=ﾆﾆノ　　　　そうだよ、やる夫くん。ありがとうって言われたら
　　　　　　　　　　|　　 i　　i ／zゞ　　　　　 　 　 i!　/{､人}
　　　　　　　　　　|＼　∨ ∧ 　 　 　 ｀　　　　　￤/　　　　　　　　　恐縮なんてしないで素直に受け取って報酬をむしる
　　　　　　　　　　| 　 ヽ∨ ∧ヽ,　　　　v　ア　 ／　 }__
　　　　　　　　　　　　　 ｀`～､、 ≧s｡　　　　／　　/＿{　　　　　 ＞＜　それが浮世の作法で剣客の仕事です
　　　　　　　　　　 ∨　　: : : |_　　　＿{_i≧ ´_／ヽ7＿_{--ァ＞''~　　　 ＼　 ＞
　　　　　　 √)h､／∨　 : : : !＼￢{＿＿〕iｙ'＿＿＿＿__／　　 　 　 　 　 ∨__{､　　ええ、もう。もらえるものは病気と銃弾以外
　　　　　　∧＿_{ 　 .∨　: : ￤　｀`～ └(０∨＿ノ─＜　 　 　 　 　 　 r==}＿/
　　 　 　 　 〈＿_{＿　 ∨　:.:.:|　　 ＞''~　(_ノ ~''＜　　　　　　　　　　-==}＿__/}　なんでももらいましょう
　　　　　　　 { ＼＿＿} ∨ ヽ,!ゞ'´　　　　　　　　　 ~''＜　　 {　　／＿＿＞'´　!
　　　 　 　 　 }　　　￣￣∨　.＼＿＿＿＿＿＿＿＿_＿`'＜!￣‐=≦´　　　　∨/
　　　　　　　 ﾉ　　　　　／ ＼ 　 ＼冖冖冖冖冖冖冖ノ冖〕iトヽ　　　　 　 　 　 ∨/
　　　　　　 /　　　 ／〕ｈ､　　 ~'＜　ヽ,　　　　　　ィi〔: : : : : : : : ∨　　　　　　　　 ＼
　 　 　 　 /　　 ／: : : : : : ＼ 　 　 ＼.∨ /　 ィ( : : : : : : : : : : : : ∨　　　 　 　 　 　 ＼
　　　　　∧　 , ': : : : : : : : : : :＼ 　 　 )ﾉ./／: : : : : : : : : : : : : : : : :!　　 　 　 　 　 　 ／
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|　　　……そこもとは少しは恐縮したらどうだ
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__|　＼≧s｡!　 ∨ }　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＞''~/// !ヽ､∨//)h､}　!　!
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼／/ヽ　｀ヽ、!　>〉' /{///.＼　}　 ＿＿＿
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／//＿__＼　 ＼　{　} ﾉ////.∧／／　￣￣ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　 }／ ＞''~＼ヽ-====-　///////}ノ}ヽ,-=ﾆ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /＞''~　　　　　　　　 )h､///ﾉノ//i　　　 )h､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' ＞''~￣　　　∨〕iト ､　､＼／/// }　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／　 '　 ／ 　 　 /'　|　　 ヽヽ　ヽ∨///ﾘ-=ﾆ二￣￣　だが断る。報酬はもらえるだけもらうし
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }　/　　 '　　　　 ' '　 |　 .∧∧∨￣}// 7￣＼
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ' /　　./　　　 '　/　/{　　 ∧　' '-= ! ／‐==ミ ＼　　　　剣の勝負で買った恨みつらみも全部余さずいただきます
　　　　　　　　　　　　　　　 !/ {　 /ｲ　／　 /.／ .∨　　 ＼' ∨ }　＼　　　＼〉
　　　　　　　　　　　　 　 　 '　 ! 　./=- ＞'~ノ､＿__∨ ､　　　! !-┐､＿''＜　　　　　　勝負ってのはそういうもんだし、恨みつらみもまた巡って
　　　　　　　　　　　　　 　 ' 　 !　/＞',´　／ ⌒￣　 ヽ ＼　 ! !　ｲ　　￣￣
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　 i /∧~´ /　　　　　　　　＼ 　 i !/　　　　　　　　　　　剣を磨く糧になるのですから、ええ
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　/ /∧　 ｀　　　　　　 .イ_ Υ｀} !
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　　　　/ヽ,.　￣　｀　 ／　).／　 ﾘ
　　　　　　　　　　　　 /　　　　/ 　 ヽノ)h､　　 ィ(　 　 !　　 /
　　　　　　　　　　 　 ,　　　　,　　　　　　　　〕　　　 ＞冖ィ('
　　　　　　　　　　　/　　　 , '　　-====--≦!　 ィi〔＞''~＼､
.　　　　　　　 　 　 ,　　　 ,　／　 ∨/!　　 { i´＞''~　　　　∧',)h､
　　　　　　　　　　/　　 , '／　　　 }/ﾉ　 ／ア　　　 ｡s≦＞∧v　　＼
　　　 　 　 　 　 /　　, 'ｲ　　　/／ 　 ／ゞ'　　　／{＞'~　　　}i　　　　∨/
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　　　相変わらずの天衣無縫というか傍若無人というか
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/　　　うちの弟子たちに稽古もつけなかったくせに
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__　
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､　晩飯はやる夫殿よりはるかにくいおって
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　　　　 ＞'/＿＿__＞''~　　 ､　　　　 ~''＜＿__}　!__∨
　　　　　　　　／　/ｲ　-=ミ　　　 ~''＜ ヽ　　 ＞''~ ＼ノ /＿_.∨､
　 　 　 　 　 /　＞''~　 ／　　　　 　 　 ＼＼　　　　　 ∨＿＿_}　∨
　　　　　　　i／/　/　/　　　　　　　　 　 ∧ ∨　　　／ ∨＿_∥＼'
　　　　､＿＿＞''~!　/　 ./　　/　　 　 ヽ　∧ ∨　　　　 ﾉ,＿ノ　ヽ '}
　　　　　　-==-　　 '　　'　　 '　　　i.､ 　 ＼∧ ∨__＞''~　!_/　＼　∨
　　　　　　　　　　|/　　'　　/　　　￤.＼　　＼'　'~''＜　:.:.}:.:.:＼　ヽ !
　　　　　　　　　　|　　 |　　　　　　 | ／ ＼　　 '　! 　　二ﾆ=-ｲ ~''＜__／
　　　　　　　　　　|　　 |　　!　　 　 ,　　　,ｨ示灯.! !　　─　‐/≧=‐　'´
　　　　　　　　　　|　　 i　　i　　　 /　　彳弋zﾀ　i !ニﾆ=-≦､
　　　　　　　　　　|　　 i　　i　　／　　　　　　　　 i|　　-=ﾆﾆノ　　　稽古をつけるってまたまたご冗談を
　　　　　　　　　　|　　 i　　i ／zゞ　　　　　 　 　 i!　/{､人}　　　
　　　　　　　　　　|＼　∨ ∧ 　 　 　 ｀　　　　　￤/　　　　　　　　やる夫くんがやったあとにわたしが剣をにぎったら
　　　　　　　　　　| 　 ヽ∨ ∧ヽ,　　　　v　ア　 ／　 }__
　　　　　　　　　　　　　 ｀`～､、 ≧s｡　　　　／　　/＿{　　　　　 ＞＜　胤舜殿と最後にやる夫くんとやりあったおじさん以外
　　　　　　　　　　 ∨　　: : : |_　　　＿{_i≧ ´_／ヽ7＿_{--ァ＞''~　　　 ＼　 ＞
　　　　　　 √)h､／∨　 : : : !＼￢{＿＿〕iｙ'＿＿＿＿__／　　 　 　 　 　 ∨__{､　全員壊れちゃったけどそれでもよかったの？
　　　　　　∧＿_{ 　 .∨　: : ￤　｀`～ └(０∨＿ノ─＜　 　 　 　 　 　 r==}＿/
　　 　 　 　 〈＿_{＿　 ∨　:.:.:|　　 ＞''~　(_ノ ~''＜　　　　　　　　　　-==}＿__/}
　　　　　　　 { ＼＿＿} ∨ ヽ,!ゞ'´　　　　　　　　　 ~''＜　　 {　　／＿＿＞'´　!
　　　 　 　 　 }　　　￣￣∨　.＼＿＿＿＿＿＿＿＿_＿`'＜!￣‐=≦´　　　　∨/
　　　　　　　 ﾉ　　　　　／ ＼ 　 ＼冖冖冖冖冖冖冖ノ冖〕iトヽ　　　　 　 　 　 ∨/
　　　　　　 /　　　 ／〕ｈ､　　 ~'＜　ヽ,　　　　　　ィi〔: : : : : : : : ∨　　　　　　　　 ＼
　 　 　 　 /　　 ／: : : : : : ＼ 　 　 ＼.∨ /　 ィ( : : : : : : : : : : : : ∨　　　 　 　 　 　 ＼
　　　　　∧　 , ': : : : : : : : : : :＼ 　 　 )ﾉ./／: : : : : : : : : : : : : : : : :!　　 　 　 　 　 　 ／
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|　　　……自重を覚えたのか、お前
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　　てっきり、ただ単に興が乗らず見逃しただけかと思ったぞ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　 　 ＿_＿__　　　　　━┓
　　 ／　―　　 ＼ 　　 ┏┛
　／ノ　　( ●)　　 ＼　 ・
.｜ ( ●) 　 ⌒）　　　|
.｜　　 （__ノ￣　　　 /
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　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|　　　　別にそんなことないぞ？
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
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　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
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　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
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　　　　 　 '"　　 U　　　 ｀丶、
　　　／　 ＼　　　　　　　　　＼　　　あ、う……せ、説法ですかお
. 　 /　　　　 ｀¨″　 `'ｰ'"￣｀
　　{　　三三　　 　 　 三三　　　}　　や、やる夫頭良くないから
.　　'.　　　　 　 　 　 　 　 　 Ｊ　/
　　　＼ ｕ　　ﾞ'ー'^'ー'ﾞ 　 　 ／　　　その、たぶん聞いても意味が……
　　　　 ｀¨７　　 ￣ 　 　 　 ‘,
　　　　　 /　　　　　　　　　　‘,
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__|　＼≧s｡!　 ∨ }　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＞''~/// !ヽ､∨//)h､}　!　!
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼／/ヽ　｀ヽ、!　>〉' /{///.＼　}　 ＿＿＿
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／//＿__＼　 ＼　{　} ﾉ////.∧／／　￣￣ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　 }／ ＞''~＼ヽ-====-　///////}ノ}ヽ,-=ﾆ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /＞''~　　　　　　　　 )h､///ﾉノ//i　　　 )h､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' ＞''~￣　　　∨〕iト ､　､＼／/// }　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／　 '　 ／ 　 　 /'　|　　 ヽヽ　ヽ∨///ﾘ-=ﾆ二￣￣
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }　/　　 '　　　　 ' '　 |　 .∧∧∨￣}// 7￣＼　　あはは、大丈夫大丈夫
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ' /　　./　　　 '　/　/{　　 ∧　' '-= ! ／‐==ミ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　 !/ {　 /ｲ　／　 /.／ .∨　　 ＼' ∨ }　＼　　　＼〉胤舜殿はそこらの念仏坊主よりはるかに徳が高いし
　　　　　　　　　　　　 　 　 '　 ! 　./=- ＞'~ノ ＿_ ∨ ､　　　! !-┐､＿''＜
　　　　　　　　　　　　　 　 ' 　 !　/＞'´　／ ゞ~~~ヾ ヽ ＼　 ! !　ｲ　　￣￣　　お話だってやる夫君が興味をもつうえわかりやすくしてくれるよ！
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　 i /∧'~~'/　　／i／i　　 ＼ 　 i !/
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　/ /∧　 ｀　　__　　　 .イ_ Υ｀} !
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　　　　/ヽ,　ﾏ＿丿　／　).／　 ﾘ
　　　　　　　　　　　　 /　　　　/ 　 ヽノ)h､　　 ィ(　 　 !　　 /
　　　　　　　　　　 　 ,　　　　,　　　　　　　　〕　　　 ＞冖ィ('
　　　　　　　　　　　/　　　 , '　　-====--≦!　 ィi〔＞''~＼､
.　　　　　　　 　 　 ,　　　 ,　／　 ∨/!　　 { i´＞''~　　　　∧',)h､
　　　　　　　　　　/　　 , '／　　　 }/ﾉ　 ／ア　　　 ｡s≦＞∧v　　＼
　　　 　 　 　 　 /　　, 'ｲ　　　/／ 　 ／ゞ'　　　／{＞'~　　　}i　　　　∨/
 

　　　　　 ＿＿__
　　　　／ヽ 　／＼
　　 ／（●）　（●）丶　　そ、そうですかお
　 /::⌒（__人__）⌒:::uヽ
　 l　　　 |r┬-|　　 　 l
　 ＼　　 `ー'´　　　／
　　/　　　　　　　　 ヽ
　　し､　　　　　　 ﾄ､ﾉ
　　　 |　　　_　 　 l
　　　 !___/´　ヽ___l
 

　 　　 　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／ ノ　　＼＼
　　　　　 ／　（●） 　(●）＼
　　　　／　∪　 （__人__）　　＼　　　そ、そういうことなら……
　　　　|　　 　　　｀ ⌒´　　　　|
　　　　 ＼　/⌒)⌒)⌒)　　 ／/⌒)⌒)⌒)　
　　　　ノ　　|　/　/　/　　　(⌒) ./　/　/
　 ／´　　　 |　:::::::::::(⌒)　　ゝ　　::::::::::/　
　|　　　　ｌ　 |　　　　　ノ　　/　　）　　/
　ヽ　　　 ヽ_ヽ　　　 /' 　　/　　　 ／
　　ヽ ＿＿　　 　 ／　　 /　　 ／
 

　思いの外仲が良い様子の武蔵とやる夫のやりとりに苦笑と安堵がいりまじった笑みを浮かべた胤舜。だが、その笑みを
 

すぐに仏僧らしい柔らかな笑みへと切り替え彼は優しい声で語り始める
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l　　　　さて、やる夫殿。やる夫殿は
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　　　将棋というものをしっておるか？
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　＿＿＿　　
　　　　／　　 　 　 ＼
　　 ／　　　　　 　 　 ＼　　　将棋……えっと、はい
　／　　　ノ　 ヽ､_　　　 ＼
　|　　 （ ●）　（● ）. 　 　 |　師匠とない夫がよくやってましたお
　＼ ｌ^l^lｎ__人__)　 　　 ／
　 ／ヽ 　 L⌒ ´
　 　 　 ゝ 　ﾉ
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',　　　ふむ、知っておるか。結構。では話ははやい
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|　　　あれはな、二人で同じ条件で王様を取り合い勝敗を決するものでな
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　　その勝負のなかでも「ああきたらこうする」「こうされたらこう」
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__　というお決まりのやりかた、というものがあるのよ
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',　　　やる夫殿も素振りをするとき
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|　　　「相手の背が５尺のときならここにきをつける」
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　　「相手の背が６尺ならこう」というのを考えたりするならば
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__　そのあたりはわかろうかと思うが
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　 　 　 ＿＿＿_
　 　 ／ 　 　 　 ＼
　 ／　　 -‐´　｀ー＼　　　まぁ、うん。少しは
／ 　 　 （●）　 （●）＼
|　　　 　 　 （__人__）　　|　といってもやる夫、振ってるときは
＼　　　　　 ｀ ⌒´　 ／
　 >　　　　　ー‐　 <　　　何も考えてないからそこはよくわからないんですけど
. /　　　　　 ／￣彡ﾐヽ、
/　　　 ヽ　/　　/　ヽ　 ヽ
ヽ.　　　　Ｙ　　/　　 |　　|
　ヽ　　　　　ノ　　　 ヽ ノ
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__|　＼≧s｡!　 ∨ }　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＞''~/// !ヽ､∨//)h､}　!　!
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼／/ヽ　｀ヽ、!　>〉' /{///.＼　}　 ＿＿＿
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／//＿__＼　 ＼　{　} ﾉ////.∧／／　￣￣ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　 }／ ＞''~＼ヽ-====-　///////}ノ}ヽ,-=ﾆ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /＞''~　　　　　　　　 )h､///ﾉノ//i　　　 )h､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' ＞''~￣　　　∨〕iト ､　､＼／/// }　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／　 '　 ／ 　 　 /'　|　　 ヽヽ　ヽ∨///ﾘ-=ﾆ二￣￣
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }　/　　 '　　　　 ' '　 |　 .∧∧∨￣}// 7￣＼
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ' /　　./　　　 '　/　/{　　 ∧　' '-= ! ／‐==ミ ＼　　　（素振りや打ち込みで剣をふる前に
　　　　　　　　　　　　　　　 !/ {　 /ｲ　／　 /.／ .∨　　 ＼' ∨ }　＼　　　＼〉　
　　　　　　　　　　　　 　 　 '　 ! 　./=- ＞'~ノ､＿__∨ ､　　　! !-┐､＿''＜　　　 .　どう動くか考え、あとは体に覚え込ませるのみ
　　　　　　　　　　　　　 　 ' 　 !　/＞',´　／ ⌒￣　 ヽ ＼　 ! !　ｲ　　￣￣　　.....
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　 i /∧~´ /　　　　　　　　＼ 　 i !/　　　　　　　 　 .　素振りの時から剣をふるときはすでに空に近いってことか）
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　/ /∧　 ｀　　　　　　 .イ_ Υ｀} !　　　　　　　　　　
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　　　　/ヽ,.　￣　｀　 ／　).／　 ﾘ
　　　　　　　　　　　　 /　　　　/ 　 ヽノ)h､　　 ィ(　 　 !　　 /
　　　　　　　　　　 　 ,　　　　,　　　　　　　　〕　　　 ＞冖ィ('
　　　　　　　　　　　/　　　 , '　　-====--≦!　 ィi〔＞''~＼､
.　　　　　　　 　 　 ,　　　 ,　／　 ∨/!　　 { i´＞''~　　　　∧',)h､
　　　　　　　　　　/　　 , '／　　　 }/ﾉ　 ／ア　　　 ｡s≦＞∧v　　＼
　　　 　 　 　 　 /　　, 'ｲ　　　/／ 　 ／ゞ'　　　／{＞'~　　　}i　　　　∨/
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l　　さて、そんな将棋だがかつて２人
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　　無敗の将棋指しがいた
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/　　その２人はあまりに強く、もう強すぎて
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､　国中の名だたる将棋指しが皆
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y　そやつらに負かされてしまったという
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　 　 　 ＿＿＿_
　 　 ／ 　 　 　 ＼　　　は、はぁ……そ、そんなに強かったんですかお？
　 ／　　 -‐´　｀ー＼
／ 　 　 （●）　 （●）＼
|　　　 　 　 （__人__）　　|
＼　　　　　 ｀ ⌒´　 ／
　 >　　　　　ー‐　 <
. /　　　　　 ／￣彡ﾐヽ、
/　　　 ヽ　/　　/　ヽ　 ヽ
ヽ.　　　　Ｙ　　/　　 |　　|
　ヽ　　　　　ノ　　　 ヽ ノ
 

.　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　 　 ／　　　 　 ＼
i⌒',　　　／ 　 ⌒　 　 ⌒＼
| 　つ ／　u　 ( ○)liiil( ○) ＼
|　　|　|　 　 　 　 （__人__）　 　|　　すすす、すごすぎるお！その２人
|　　|　＼　 　　 　 |r‐- l　u.／
|　　￣￣ 　 ,- 、　｀ー'´ 　 ＼　　つ、強すぎるお！
＼_＿＿_ 　ヽ　 ヽ＿＿_) 　　|　　
　　 　 　 ＼⊂_　　　　 　 　 /
　　　　　　　＼ ｀ー─── ' ヽ
.　　 　 　 　 　 ) 　 　 　 　 　 　＼
　　　　　 　 ／　　　　　　　　　 　 ＼
　　　　　 ／　　　 　／´`＼　　　　　 ＼
　　　　　 !　　　　く´　　　 　＼ 　　　 　ﾍ
　　　　 　 ＼ 　　　＼ 　　　 　 ヽ　　　　 ﾍ
　　　　 　 (´____＿___ノ 　　 　　　 ヽ　　　　ヘ
　　　　　 　 ｀￣ ￣ 　　　　 　　　　 ∨__＿___｀)
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|　　　うむ、２人そろって強い強い将棋指しよ
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　　それ故な、殿様が興味をもってしまったのだ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__　　「この２人、実際戦わせたらどっちが勝つんだ？」とな
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　／ ⌒　　⌒＼　　　そ、それはやる夫も気になりますお！
　　　　　 ／　（⌒）　 （⌒）＼
　　　　／ 　 ///（__人__）///＼
　　 　 |　　 u. 　 `Y⌒y'´　　　 |
　 　 　 ＼ 　 　 　 ﾞー ′　　,／
　　　 　 /⌒ヽ　 　ー‐ 　 　ｨヽ
　 　 　 / rｰ'ゝ　　　　　　　〆ヽ
　　　　/,ﾉヾ　,>　　　　　　ヾ_ノ,|
　　　　|　ヽ〆　　　　　　　　|´　|
 

　”そう、殿様が強引にすすめた結果、天下一の将棋指しの名をかけて
 

　　　「その指し手はまるで神のごとし」といわれる西の名人と”
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __,,..､､-‐──---､､､､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. ‐''"_,.‐'" ,.-''" _,,.-‐''"／ ヽ｀'ﾝ'ヽ､､、
　　　　　　　　　　　　　　　　　,.　',.r' ,.r'" 　 ,.-'',.-'",. 　,／／/j |,/ﾍ､ﾞ､`ヽ`' -､、
　　　　　　 　 　 　　　 　 　 ／ ／,／　 ,.-'",／,.　'" ／ ／ /,/l | ,i'lj li ﾞi　 ヽ ` ､ヽ、
　　　　　　　　　　 　 　 　, ', ' , ' '´_,. -'",.‐'"／　_,‐',.　',／/,/ l |/l| l},!ll | '､　`､､` ､ヽ、
　　　　　　　　　　　　　 //_,,/-‐ '／／´　　_, -'"‐'",／ｲ//,ｲj ﾙ/|//| |ｌ.li '､'､ ﾞ､'､ ､ ､`､
.　　 　 　 ｀`ｰ､､__,,.､-ｧ''," /　 ／／　_, -''"　_,.-'",. ／/ 〃/j/''ｼﾘ,ｲ .| |.|li, '､'､ `､　'､ヽ.`､
　　　　　　　 ,.-'´｀`'-'-､､、　__,..-‐''"__,,,.-‐''´, -'',／,/ ,ｲ / /　 /ｲ |　l l |||l. i i　 i ',　'､'､',.ﾄ,
　　　　　,.- '´　　　 /_,'--''￣""''''''',"-'"_,.- '"_／,／,;ｊ'ﾞ/〃/　,/' ｊ! ｌ　!l　|||||l. l　 ｉ i,　 ', 'iｌｌ.ll
　　　,.-'´　　 _,,.-'ｼ",/　 , ‐',.‐',.‐ﾆﾞ- ''´　- ''´,／,／/_/７ナｰく､/ /l .!l　.lｌ|ｌ|ll l!.　ｌ ll　 .ｉ. |ｌl l!
　　 '´　　　-'´ ,._',,,,､--‐‐‐ｧ''7'7'''ﾆ=‐''"_,.- '',/ /　'７ ､ｰ―ｧぇﾐ''ﾒ,j ,!ｊ ,/l.l |.l ll 　ｌ ｌｌ　 ll. |.ll !
　　　　 _,.-‐''7′　／／,ｒ'", '{ ,!-'" _,. ｯ'´ /// /　 /'　 ヽ　 !ij'!`｀/_/,_/ ﾉj_|｣,|| .i | !l　 ｌl|.| l!
　 　 ,. '´ ,ゝく＿,. ',. '＿,,..- ''"_,.-i／ ,.ｲ ////ﾚl!　/　　　 ｀`｀'" 　´　　　,.ｲｧi,ﾘj .ｊ!|.|.l ,/'j,!　!
.　　ーヵ'ﾞ ,, '' ,r//￣／／, ‐'ゝ''"／ｿﾞ.//ｆ'ﾞ´ 　／　　　 　 　 　 　　　　（ ｉ'ﾘ//_/ｊ｣｣ﾉ' ,ﾉ'
　　　// 〃, ' // ,／／,.r' ／／ﾒ､`'iﾞ /!l'||　 ／　　　　　　 　 　 　 　 　 ヽ｀i´l{
.　　 '〈 〃/ .//, ' ／／, '/ /, ',i | l`!i'/ || l| '′　　　　　　　　 　 　 　 - _,. ' ,!l |l
　　　 |!7.j　///, ',／ /〃,i' i /j l　! |!l｀'ll .ll　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /.l.i!}ｌ
　　　　`l{　i　/j / ,i ,il/1 i!.ll l|.l l　! ｌ!l　ll　l!　　　　　　　　　　 一 - ､_　　/,ｲ i!.lｌ
.　　　　　 └i| 7| .||.||! .| lﾄl| |l.| l　i.|.||　l!　 '､　　　　　　　　 　 　 ヽ　 　/ｲ/ ｊ! .l!
　 　 　 　 　 ! i! |,｣|｣|　l l| l| lﾄl｜ || ||　i!　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,ｲ / //　l!
　　　　　　　　　´　　　L|! l|_| L｣_｣| |,〉　'､　　 ｀'‐､、　 　 　 　 　 ｰ'ｼ// //.　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　 ｀　j　　　　　　 　 　 　 ｀'‐-､、　　 　 ,ｨﾝj/‐'/　 ´
　　　　　　　　　　　　　　 ,.-‐７　　　　　　　　　 　 　 　 /彷ヶｰ''′
　　　　　　　　　　　　　　 | ｀`'､、　　　　　　　　　　　　/|`‐､
　　　　　　　　　　　　　 j'"､　　 ｀`‐､、　　　　　　　 _,,.'-''"八
　　　　　　　　　　　 r‐く　 `､　　　　 ｀,>､　　　　　,j`i　　,/　 トr ､
　　　　　　　　　 ,. -'　　ヽ　 ヽ　　　　/　'┐　　　.｢r‐!　　　　 /ヽ｀‐､-､､、__
　　　　 　 _､-‐'"　/ .|　　＼ 　 　 　 /､　` '､　　　l `'ﾞヽ　 　 /　 ﾞ､ ､-　　　 ｀｀``－‐ ､､_
　　_､-ｰ''"　　　　　　|　l､ '､ヽ　　　/　 ＼　 '､　　 j /　ﾞ､　 /　 　 ヽ'､　　　　　　　 　 　 ｀`- ､
 

　”「勝負の鬼」とよばれ、戦えば絶対に負けない東の名人が殿様お膳立てのもと、雌雄を決することとなった”
 

　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿
　　　　　　　　,　-‐'''"::::::::::::::::::::｀`'' ｰ ､
　　　　 l~'''‐'‐----'''''､､､__:::::::::::::::: ::::::: :｀'‐.､
　　　　 |ﾍ＼　　｀"''‐-､_　｀`'' ､:::::::: ::: ::::: ::::::＼
　 , ^'' ､.|ヽ、＼　　　　　｀' ､ ＼＼;::::::: ...::: ::::. :::＼
　/　||　ヽ ヽ　＼＼　　　　　｀'‐､　＼::::...::::::::::::::.::::ヽ,
./　 .||　　 | ヽ　 .＼＼　　＼　 ＼ ＼＼::::::::::::::::::::::::::l
l　　 ||　 i　.l　ヽ＼　＼　＼　＼　 ＼ヽヽヽ:::::::::::::::::::::|
|l　　|　 .| i　|ヽ＼ヽ＼＼　 ＼　＼　 ＼＼＼::::::::::::::::::|
|| |　||　 |　ﾍヽ＼＼ヽ＼l｀`, -＿＼＼　　ヽゝ､::::::::::::::::|
|| |　|.|　 |　ﾄ､i　＼　＼l.／.l",O､＼＼＼＼ヽ'　､::::::::::''::|
|| |　 |.|　|　|ヽヽ､ .＼　'＼　' ＼:::'i/　＼ヽヽ lﾉi |:::::::::::|i:|
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l | |　　| i　| |'|ﾞi.i:::o､　　　　　　　　　　　　 ＼ゝ:::::::::::::||
.| | |　　|ヽヾ ||ヽヽ'''>l　　　　　　　　　　　　 | ヽ:::::::::::||
.ヽ ヽ　 |i.＼ヽ＼￣　ヽ　　　　　　　　　　　/　 ヽ:::::::::|
　　iヽ　 | l ＼丶ヽ　　　　-‐"￣　　　　　/　 l　 ヽ::::|||
　　 |＼　|丶､ヽヽ ＼　　　　　　　　　　./　　 |　　,ヽ''"＼
　　　|　＼|　　＼　＼`'‐ ､、　　　　 ／;　　　　／　　　　ヽ
　　　　　　　　　 ＼　＼ヽ　｀` ' ､‐';;;;;;;　　　／　　　　　 /￣￣￣￣
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　”殿様のお膳立てではじまり、数多の観客が見守る中行われたその勝負。最初はまさに互角
 

　　　両者力のこもった将棋をさしておった”
 

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　”しかし、勝負がすすめばすすむほど互角ではなくなっていき……やがて目に見える形で
 

　　どちらが有利か、素人目にもはっきりとわかるようになった……有利なのはあきらかに西の名人だった”
 

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//　　//;/";ｌ　　　ﾚ/;;/ｌ/ /;;;//ｌ　　'ﾉ//;;;;;;| |//;;;;||;;;;;;ハ;;ｌｌ;;ｌ､;;;;/;;ヽ;ｌヽ;|､;;ﾚｌ ヽ
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　　 く (_ヽ｀'‐､ l_|　 Ｌ_`|　 |ﾉ　 i-一,､く,_＿_,,､-'ﾞ}_ﾚ⌒ヽ|
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　　　{ /　　｀ー－--' `ヽ､_'_ -' ,＿,.ｨ /ニニﾆｌ//　/
　　　 }′　　　　　　　}!　　　丁　　　 ｌニニニｌ/　/
 

　”西の名人が指手はすべて完全な、将棋指しとしてはこれ以上ないほど正しい手。まさに無駄が何一つない
 

　神のごとしと呼ばれるのも無理はなく、東の名人がときに指す甘い手を一切見逃さずにどんどん有利になっていった”
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __,,..､､-‐──---､､､､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. ‐''"_,.‐'" ,.-''" _,,.-‐''"／ ヽ｀'ﾝ'ヽ､､、
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　　　　　　 　 　 　　　 　 　 ／ ／,／　 ,.-'",／,.　'" ／ ／ /,/l | ,i'lj li ﾞi　 ヽ ` ､ヽ、
　　　　　　　　　　 　 　 　, ', ' , ' '´_,. -'",.‐'"／　_,‐',.　',／/,/ l |/l| l},!ll | '､　`､､` ､ヽ、
　　　　　　　　　　　　　 //_,,/-‐ '／／´　　_, -'"‐'",／ｲ//,ｲj ﾙ/|//| |ｌ.li '､'､ ﾞ､'､ ､ ､`､
.　　 　 　 ｀`ｰ､､__,,.､-ｧ''," /　 ／／　_, -''"　_,.-'",. ／/ 〃/j/''ｼﾘ,ｲ .| |.|li, '､'､ `､　'､ヽ.`､
　　　　　　　 ,.-'´｀`'-'-､､、　__,..-‐''"__,,,.-‐''´, -'',／,/ ,ｲ / /　 /ｲ |　l l |||l. i i　 i ',　'､'､',.ﾄ,
　　　　　,.- '´　　　 /_,'--''￣""''''''',"-'"_,.- '"_／,／,;ｊ'ﾞ/〃/　,/' ｊ! ｌ　!l　|||||l. l　 ｉ i,　 ', 'iｌｌ.ll
　　　,.-'´　　 _,,.-'ｼ",/　 , ‐',.‐',.‐ﾆﾞ- ''´　- ''´,／,／/_/７ナｰく､/ /l .!l　.lｌ|ｌ|ll l!.　ｌ ll　 .ｉ. |ｌl l!
　　 '´　　　-'´ ,._',,,,､--‐‐‐ｧ''7'7'''ﾆ=‐''"_,.- '',/ /　'７ ､ｰ―ｧぇﾐ''ﾒ,j ,!ｊ ,/l.l |.l ll 　ｌ ｌｌ　 ll. |.ll !
　　　　 _,.-‐''7′　／／,ｒ'", '{ ,!-'" _,. ｯ'´ /// /　 /'　 ヽ　 !ij'!`｀/_/,_/ ﾉj_|｣,|| .i | !l　 ｌl|.| l!
　 　 ,. '´ ,ゝく＿,. ',. '＿,,..- ''"_,.-i／ ,.ｲ ////ﾚl!　/　　　 ｀`｀'" 　´　　　,.ｲｧi,ﾘj .ｊ!|.|.l ,/'j,!　!
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　　　// 〃, ' // ,／／,.r' ／／ﾒ､`'iﾞ /!l'||　 ／　　　　　　 　 　 　 　 　 ヽ｀i´l{
.　　 '〈 〃/ .//, ' ／／, '/ /, ',i | l`!i'/ || l| '′　　　　　　　　 　 　 　 - _,. ' ,!l |l
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　　　　`l{　i　/j / ,i ,il/1 i!.ll l|.l l　! ｌ!l　ll　l!　　　　　　　　　　 一 - ､_　　/,ｲ i!.lｌ
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　 　 　 　 　 ! i! |,｣|｣|　l l| l| lﾄl｜ || ||　i!　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,ｲ / //　l!
　　　　　　　　　´　　　L|! l|_| L｣_｣| |,〉　'､　　 ｀'‐､、　 　 　 　 　 ｰ'ｼ// //.　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　 ｀　j　　　　　　 　 　 　 ｀'‐-､、　　 　 ,ｨﾝj/‐'/　 ´
　　　　　　　　　　　　　　 ,.-‐７　　　　　　　　　 　 　 　 /彷ヶｰ''′
　　　　　　　　　　　　　　 | ｀`'､、　　　　　　　　　　　　/|`‐､
　　　　　　　　　　　　　 j'"､　　 ｀`‐､、　　　　　　　 _,,.'-''"八
　　　　　　　　　　　 r‐く　 `､　　　　 ｀,>､　　　　　,j`i　　,/　 トr ､
　　　　　　　　　 ,. -'　　ヽ　 ヽ　　　　/　'┐　　　.｢r‐!　　　　 /ヽ｀‐､-､､、__
　　　　 　 _､-‐'"　/ .|　　＼ 　 　 　 /､　` '､　　　l `'ﾞヽ　 　 /　 ﾞ､ ､-　　　 ｀｀``－‐ ､､_
　　_､-ｰ''"　　　　　　|　l､ '､ヽ　　　/　 ＼　 '､　　 j /　ﾞ､　 /　 　 ヽ'､　　　　　　　 　 　 ｀`- ､
 

　　”どうみても、西の名人のほうが強い。誰もがそう思いだしたその時……”
 

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　　 ,'.:::l　 : .i :　l,'　i,' ,iill,'l　 ,'l:l　　ll　 l l　　 l!l, ',　　 `';　　　','; ';:l
　　,'.:;!:l　.i　! i　i'　i!' ,il lハ ,' l:li　 l l　 ', !, 　.l '!, ',　　　';　　　','; ';l
.　 ,',' l:l　ll　', l .l　l　ill-!--!!､､!lヽ l !　　', !,　l　__!,,',　　 i:i　　　; ; i　　　お前の娘が働いている茶屋いってきたが
.　,','　l!l　ll　 l l !　l, ﾊr''?''''=ｪﾐ!　ﾞ!　　　ヽ!',,'ｨｭ=''''i-､　l::i　　 i i l
.　!'　 ll l l!l　 l l,　l:!r' ! ,ヽ,,,,ﾉ `　　　　　　　!"'ヽ,,,,ﾉ ,　'､!::i　　i i','　　　いやぁべっぴんさんだなぁ
　　　 !　ll ll,　'!l:', l::l　　ﾞ'''''''"　　　　　　　　　 ﾞ'''''''"　 　l::li　 ! l l
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　”ぼそり、ぼそり……東の名人が将棋を指しながら小さな声でささやく。その言葉に西の名人の表情はどんどん固くなっていく”
 

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|l　　|　 .| i　|ヽ＼ヽ＼＼　 ＼　＼　 ＼＼＼::::::::::::::::::|　　そういやおふくろさん風邪ひいたんだって？
|| |　||　 |　ﾍヽ＼＼ヽ＼l｀`, -＿＼＼　　ヽゝ､::::::::::::::::|
|| |　|.|　 |　ﾄ､i　＼　＼l.／.l",O､＼＼＼＼ヽ'　､::::::::::''::|　　心配だよなぁ？腕の良い医者、お前さんの近所にゃぁ
|| |　 |.|　|　|ヽヽ､ .＼　'＼　' ＼:::'i/　＼ヽヽ lﾉi |:::::::::::|i:
|| |　　||　|　|丶＿＼ ｀'ヽ､ゝ.　 ￣　　　 ＼､ヽlﾞ/::::::::::::|.|　　いないもんなぁ
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.| | |　　|ヽヾ ||ヽヽ'''>l　　　　　　　　　　　　 | ヽ:::::::::::||
.ヽ ヽ　 |i.＼ヽ＼￣　ヽ　　　　　　　　　　　/　 ヽ:::::::::|
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　　　　　　　　　　　　　 i ./　r''"´　　　　　　　　 |
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　”東の名人が口を開くたびに西の名人の指し手が鈍っていき、そして……”
 

　　　　　　　　　　,, － ､ , - ､
　　　　　　　__,,／　　 /'Yヽ　 ヽ､
　　　　　 ,／　　　〃/　||　ﾄ､　　`i ､
.　　　　 //　　　 /,,|ｌ,,ｌ,,,!!,,,l,,l|l |l.　 ! ヽ
.　　　 /::l　　 ｌ　|ｌ　|!　　　　　|l |!.　i　 i
　　　 ｌ::::l　　,ｌ| l|ー''´　　　　`'一|　ｌ 　 !
.　　　l::::| l　 ｌ:|lﾆﾆ｡ﾆ　　　 ﾆ｡ﾆﾆ| | |l　l
　　　ｌｲ:| l|　|:::|----　　　　---- ｌﾊ,l::| |　　いやぁ、しかしあんたの嫁さんといい娘といい
　　　 |::| l|　|ｌ::|　////////////　ｌ:|l|::|l
　　　 |:::|ﾙ'`!ヽ!､　　　　　　　 　 , ｌ/ｆ|!:!　　　じつにいい肉付きだな
.　　　 !ﾊ:::ヾ_,､ ヾ''''''-------ｧ'´ ,､ン:!
　　　　　ｌﾊ;:::;､:ヽ､`'''''----'''´ ,..::':;ﾊ/　　　もみごたえがありそうというか……いや、娘のほうは実際あったがよぉ
　　　　 　 _,ﾆ ､ｧ=`ｒ------ｧ'ﾑ'`''
.　　　 ／:::::|　 |!､:::::`'''l　 ｌ'''"::::;l｢ Ｔ''ヽ
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　 ヽ `' // // /::::::::::::::::O::::::::::::::::r''i .l　llヽ,
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　 ヽ＼､＿_,,ｨ::::::::::::::::::::O:::::::::::::::>二＿_,ノ
 

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　　　　　　　　　　　|!:ll::::l::l:::l:ヽ　｀ こ　￣ 　 　 ／|:::!::
　　　　　 　 　 　 　 i:| !::::l:l::::l::::＼　　　　　　／　ﾉ:ﾉ:::
 

　”東の名人の言葉に動揺した西の名人がとんでもない悪手を……大失敗をしてしまう”
 

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　/;;;;;|''|;;;;;;l;;;;;;;;l;;;;;　　し、しまった！！
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　　く　　u::|;;;;;;H;;;;
　　　'-　 ::|;;;;;;|:|;;;;
　　　└‐''|;;;;;;l''`７
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　　　　 l~'''‐'‐----'''''､､､__:::::::::::::::: ::::::: :｀'‐.､
　　　　 |ﾍ＼　　｀"''‐-､_　｀`'' ､:::::::: ::: ::::: ::::::＼
　 , ^'' ､.|ヽ、＼　　　　　｀' ､ ＼＼;::::::: ...::: ::::. :::＼
　/　||　ヽ ヽ　＼＼　　　　　｀'‐､　＼::::...::::::::::::::.::::ヽ,
./　 .||　　 | ヽ　 .＼＼　　＼　 ＼ ＼＼::::::::::::::::::::::::::l
l　　 ||　 i　.l　ヽ＼　＼　＼　＼　 ＼ヽヽヽ:::::::::::::::::::::|　　　はい、大悪手いただきました
|l　　|　 .| i　|ヽ＼ヽ＼＼　 ＼　＼　 ＼＼＼::::::::::::::::::|
|| |　||　 |　ﾍヽ＼＼ヽ＼l｀`, -＿＼＼　　ヽゝ､::::::::::::::::|　　　この勝負、ごっつぁんですだ
|| |　|.|　 |　ﾄ､i　＼　＼l.／.l",O､＼＼＼＼ヽ'　､::::::::::''::|
|| |　 |.|　|　|ヽヽ､ .＼　'＼　' ＼:::'i/　＼ヽヽ lﾉi |:::::::::::|i:|
|| |　　||　|　|丶＿＼ ｀'ヽ､ゝ.　 ￣　　　 ＼､ヽlﾞ/::::::::::::|.|
l | |　　| i　| |'|ﾞi.i:::o､　　　　　　　　　　　　 ＼ゝ:::::::::::::||
.| | |　　|ヽヾ ||ヽヽ'''>l　　　　　　　　　　　　 | ヽ:::::::::::||
.ヽ ヽ　 |i.＼ヽ＼￣　ヽ　　　　　　　　　　　/　 ヽ:::::::::|
　　iヽ　 | l ＼丶ヽ　　　　-‐"￣　　　　　/　 l　 ヽ::::|||
　　 |＼　|丶､ヽヽ ＼　　　　　　　　　　./　　 |　　,ヽ''"＼
　　　|　＼|　　＼　＼`'‐ ､、　　　　 ／;　　　　／　　　　ヽ
　　　　　　　　　 ＼　＼ヽ　｀` ' ､‐';;;;;;;　　　／　　　　　 /￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼;;　┌'"　　　　　 .／
　　　　　　　　　　　　　　　　　., ‐'"´ヽ　| ＼　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　, ‐'　　 ／/／|　 ＼　 ／
 

　 　　　＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　　　 　 　　＼　　そ、それはまたなんとも……
／ 　　　　　　　　　　＼
|　 　　　＼　　 ,＿　　 |
/　　ｕ　 ∩ノ ⊃―）／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼ ／＿＿＿ ／
 

　　　　 ＿＿＿_
　　　／_ノ　 ヽ､_＼
　 ／（ ─）　　(─）＼
／::::::⌒／)／） ⌒::::: ＼　　それは……西の名人だと思うお
|　　 ／／ ／　　　　　　|　
＼　|　/　 二二)　 　 ／
／　ｉ　　　r‐一' 　 　 ＼
 

　　　　 　 　＿＿__
　 　 　 　／　　　　＼
.　　 　／　 　 　 　 　 ＼
.　　／　　　 ―　　 ー　 ＼　　そ、それはその……将棋が強かったのは西だけど
　　|　　　　（●） 　（●） 　|
.　　＼　　　　（__人__）　 ／　　”勝負”に強かったのは東ということだと思いますお
.　　　ノ　　　　｀ ⌒´ 　 ＼
　／´　 　　　　　　　　　 　ヽ
 

　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　／　　 　 　＼
　　　　 ／　─　 　 ─　＼　　将棋以外のことでもなんでも
　　　／ 　 （●） 　（●）　 ＼
　　　|　 　 　 （__人__）　 　　 |　”勝つため”にやったかどうかの差
　　　 ＼　 　　｀ ⌒´ 　　 ,／
　 　 /⌒ヽ　 　ー‐ 　 　ｨヽ　　　全てはそこだと思うお
　　 / 　　　 　,⊆ニ_ヽ、　 |
　　/　 　 ／　r─--⊃、 　|
　　|　ヽ,.ｲ　　 ｀二ﾆﾆうヽ.　|
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l　　　ふむ、良い返事だ
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　　　東の名人は将棋指しとしては一歩劣るが
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/　　　”勝負師”としては一枚も二枚もウワテだった
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__　　
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､　うむ、実に正しい答えだと思う
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　 　 ＿_＿__　　　　　━┓
　　 ／　―　　 ＼ 　　 ┏┛
　／ノ　　( ●)　　 ＼　 ・
.｜ ( ●) 　 ⌒）　　　|　　　へ？
.｜　　 （__ノ￣　　　 /
.｜　　　　　　　　　/
　＼＿　　　 　 _ノ＼
　　　/´　　　　 　 　 |
.　　 |　　/　　　　　　|
 

.　　　　　　　＿＿＿＿
　　　　 　 '"　　 U　　　 ｀丶、
　　　／　 ＼　　　　　　　　　＼
. 　 /　　　　 ｀¨″　 `'ｰ'"￣｀
　　{　　三三　　 　 　 三三　　　}　　え、えっとどういう……
.　　'.　　　　 　 　 　 　 　 　 Ｊ　/
　　　＼ ｕ　　ﾞ'ー'^'ー'ﾞ 　 　 ／
　　　　 ｀¨７　　 ￣ 　 　 　 ‘,
　　　　　 /　　　　　　　　　　‘,
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l　　例えばだが、やる夫殿が勝てそうにない相手を見つけた
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　　だが、そいつに勝たないと先に進めないとなったことがあったとする
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/　　そこで勝てるようになるまで修行をする、というのも確かに手ではあるのだが
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　　　　　そこの剣の怪生にうどんのいっぱいでもお供えしてけしかける
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/　　　　　というのもまた解決策ではある
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､　さすれば実に手っ取り早く相手はこの世から消え
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y　結果生き残っているやる夫殿のが強くて勝ったといえるからな
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__|　＼≧s｡!　 ∨ }　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＞''~/// !ヽ､∨//)h､}　!　!
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼／/ヽ　｀ヽ、!　>〉' /{///.＼　}　 ＿＿＿
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／//＿__＼　 ＼　{　} ﾉ////.∧／／　￣￣ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　 }／ ＞''~＼ヽ-====-　///////}ノ}ヽ,-=ﾆ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /＞''~　　　　　　　　 )h､///ﾉノ//i　　　 )h､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' ＞''~￣　　　∨〕iト ､　､＼／/// }　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／　 '　 ／ 　 　 /'　|　　 ヽヽ　ヽ∨///ﾘ-=ﾆ二￣￣
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }　/　　 '　　　　 ' '　 |　 .∧∧∨￣}// 7￣＼
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ' /　　./　　　 '　/　/{　　 ∧　' '-= ! ／‐==ミ ＼　　失礼な。いくらあたしでもうどんいっぱいで人は……
　　　　　　　　　　　　　　　 !/ {　 /ｲ　／　 /.／ .∨　　 ＼' ∨ }　＼　　　＼〉　
　　　　　　　　　　　　 　 　 '　 ! 　./=- ＞'~ノ､＿__∨ ､　　　! !-┐､＿''＜　　　　あ、そのうどんが極上のてんぷらうどんだったり
　　　　　　　　　　　　　 　 ' 　 !　/＞',´　／ ⌒￣　 ヽ ＼　 ! !　ｲ　　￣￣
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　 i /∧~´ /　　　　　　　　＼ 　 i !/　　　　　　　　　相手がぶった切ると面白そうなうでききなら考えるかもです
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　/ /∧　 ｀　　　　　　 .イ_ Υ｀} !
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　　　　/ヽ,.　￣　｀　 ／　).／　 ﾘ
　　　　　　　　　　　　 /　　　　/ 　 ヽノ)h､　　 ィ(　 　 !　　 /
　　　　　　　　　　 　 ,　　　　,　　　　　　　　〕　　　 ＞冖ィ('
　　　　　　　　　　　/　　　 , '　　-====--≦!　 ィi〔＞''~＼､
.　　　　　　　 　 　 ,　　　 ,　／　 ∨/!　　 { i´＞''~　　　　∧',)h､
　　　　　　　　　　/　　 , '／　　　 }/ﾉ　 ／ア　　　 ｡s≦＞∧v　　＼
　　　 　 　 　 　 /　　, 'ｲ　　　/／ 　 ／ゞ'　　　／{＞'~　　　}i　　　　∨/
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',　　　なら殺さずに腕の一本でもぶった切るでもいいし
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|　　　それがご不満なら闇討ちでもいいし
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　　人を雇って火縄銃でえいやこら、というの手だな
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__　　とにかく、勝つだけなら正直強くなる必要なんてない
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　　　＿＿__
　　　　　　 ／　　　 　 ＼
　　　 　 ／　　　　　　　　＼
　　　 ／） ノ ' 　ヽ､ 　 　 　 ＼
　　／ .ｲ（ー）　（ー）　u　　 　 |　　……
　 /,'才.ﾐ) （__人__）　　 　 　 ／
.　|　≧ｼ'　｀ ⌒´　 　 　 　 <
／ 　/　　　　　 　 　 　 　 　 ヽ
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l　　　おっと、たとえがすぎてわかりにくくなったか
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　　まぁようするにあれだ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/　　”やる夫殿は剣を極めたいのか？それとも勝って武名を上げたいのか”
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､　そういう質問だな
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　　そしてな、前者だけならはっきり言うと武者修行の旅なんて必要ないし
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/　　　誰かと競うこともむだ。ただ己の身魂と技のみと向かい合い鍛える
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､　　それだけでいいし、実際拙僧はそうやって今ここにいる
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__|　＼≧s｡!　 ∨ }　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＞''~/// !ヽ､∨//)h､}　!　!
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼／/ヽ　｀ヽ、!　>〉' /{///.＼　}　 ＿＿＿
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／//＿__＼　 ＼　{　} ﾉ////.∧／／　￣￣ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　 }／ ＞''~＼ヽ-====-　///////}ノ}ヽ,-=ﾆ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /＞''~　　　　　　　　 )h､///ﾉノ//i　　　 )h､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' ＞''~￣　　　∨〕iト ､　､＼／/// }　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／　 '　 ／ 　 　 /'　|　　 ヽヽ　ヽ∨///ﾘ-=ﾆ二￣￣
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }　/　　 '　　　　 ' '　 |　 .∧∧∨￣}// 7￣＼
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ' /　　./　　　 '　/　/{　　 ∧　' '-= ! ／‐==ミ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　 !/ {　 /ｲ　／　 /.／ .∨　　 ＼' ∨ }　＼　　　＼〉　胤舜殿、別に誰かにかって天下一の槍の達人って
　　　　　　　　　　　　 　 　 '　 ! 　./=- ＞'~ノ､＿__∨ ､　　　! !-┐､＿''＜
　　　　　　　　　　　　　 　 ' 　 !　/灯㍉　／ 乂う 　 ヽ ＼　 ! !　ｲ　　￣￣　　　なったわけじゃないもんねぇ
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　 i /∧Vぅ/　　　　　　　　＼ 　 i !/
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　/ /∧　 ｀　　　,　　　 イ_ Υ｀} !　　　　　　　　　　真剣勝負とか誰ともしないし……やってほしいのに
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　　　　/ヽ,　ｰ　　　　／　).／　 ﾘ
　　　　　　　　　　　　 /　　　　/ 　 ヽノ)h､　　 ィ(　 　 !　　 /
　　　　　　　　　　 　 ,　　　　,　　　　　　　　〕　　　 ＞冖ィ('
　　　　　　　　　　　/　　　 , '　　-====--≦!　 ィi〔＞''~＼､
.　　　　　　　 　 　 ,　　　 ,　／　 ∨/!　　 { i´＞''~　　　　∧',)h､
　　　　　　　　　　/　　 , '／　　　 }/ﾉ　 ／ア　　　 ｡s≦＞∧v　　＼
　　　 　 　 　 　 /　　, 'ｲ　　　/／ 　 ／ゞ'　　　／{＞'~　　　}i　　　　∨/
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__|　＼≧s｡!　 ∨ }　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＞''~/// !ヽ､∨//)h､}　!　!
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼／/ヽ　｀ヽ、!　>〉' /{///.＼　}　 ＿＿＿
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／//＿__＼　 ＼　{　} ﾉ////.∧／／　￣￣ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　 }／ ＞''~＼ヽ-====-　///////}ノ}ヽ,-=ﾆ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /＞''~　　　　　　　　 )h､///ﾉノ//i　　　 )h､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' ＞''~￣　　　∨〕iト ､　､＼／/// }　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／　 '　 ／ 　 　 /'　|　　 ヽヽ　ヽ∨///ﾘ-=ﾆ二￣￣
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }　/　　 '　　　　 ' '　 |　 .∧∧∨￣}// 7￣＼
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ' /　　./　　　 '　/　/{　　 ∧　' '-= ! ／‐==ミ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　 !/ {　 /ｲ　／　 /.／ .∨　　 ＼' ∨ }　＼　　　＼〉
　　　　　　　　　　　　 　 　 '　 ! 　./=- ＞'~ノ､＿__∨ ､　　　! !-┐､＿''＜　　ちぇー、だめかー
　　　　　　　　　　　　　 　 ' 　 !　/灯㍉　／ 乂う 　 ヽ ＼　 ! !　ｲ　　￣￣
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　 i /∧Vぅ/　　　　　　　　＼ 　 i !/
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　/ /∧　 ｀　　　,　　　 イ_ Υ｀} !
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　　　　/ヽ,　ｰ　　　　／　).／　 ﾘ
　　　　　　　　　　　　 /　　　　/ 　 ヽノ)h､　　 ィ(　 　 !　　 /
　　　　　　　　　　 　 ,　　　　,　　　　　　　　〕　　　 ＞冖ィ('
　　　　　　　　　　　/　　　 , '　　-====--≦!　 ィi〔＞''~＼､
.　　　　　　　 　 　 ,　　　 ,　／　 ∨/!　　 { i´＞''~　　　　∧',)h､
　　　　　　　　　　/　　 , '／　　　 }/ﾉ　 ／ア　　　 ｡s≦＞∧v　　＼
　　　 　 　 　 　 /　　, 'ｲ　　　/／ 　 ／ゞ'　　　／{＞'~　　　}i　　　　∨/
 

.　　　　　　　＿＿＿＿
　　　　 　 '"　　 U　　　 ｀丶、
　　　／　 ＼　　　　　　　　　＼　　　え、えっと……？
. 　 /　　　　 ｀¨″　 `'ｰ'"￣｀
　　{　　三三　　 　 　 三三　　　}
.　　'.　　　　 　 　 　 　 　 　 Ｊ　/
　　　＼ ｕ　　ﾞ'ー'^'ー'ﾞ 　 　 ／
　　　　 ｀¨７　　 ￣ 　 　 　 ‘,
　　　　　 /　　　　　　　　　　‘,
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ　　　おっと、まぁあれだ！ようするにだ！剣をただ極めたいなら
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l　　ここに残るといい！拙僧と一緒にいい汗ながしてれば
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　　やる夫殿なら遠からずその剣、極みへと達する！
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/　　こんな剣の怪生ときったはったの大殺生地獄に突撃せんでも
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､　かまわんぞということだな！
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__|　＼≧s｡!　 ∨ }　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＞''~/// !ヽ､∨//)h､}　!　!
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼／/ヽ　｀ヽ、!　>〉' /{///.＼　}　 ＿＿＿
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／//＿__＼　 ＼　{　} ﾉ////.∧／／　￣￣ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　 }／ ＞''~＼ヽ-====-　///////}ノ}ヽ,-=ﾆ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /＞''~　　　　　　　　 )h､///ﾉノ//i　　　 )h､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' ＞''~￣　　　∨〕iト ､　､＼／/// }　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／　 '　 ／ 　 　 /'　|　　 ヽヽ　ヽ∨///ﾘ-=ﾆ二￣￣
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }　/　　 '　　　　 ' '　 |　 .∧∧∨￣}// 7￣＼　　ちょっとー！ひとのこと捕まえてそれってひどくない？
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ' /　　./　　　 '　/　/{　　 ∧　' '-= ! ／‐==ミ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　 !/ {　 /ｲ　／　 /.／ .∨　　 ＼' ∨ }　＼　　　＼〉　わたしのせんせいなこころがきずついたんで
　　　　　　　　　　　　 　 　 '　 ! 　./=- ＞'~ノ､＿__∨ ､　　　! !-┐､＿''＜
　　　　　　　　　　　　　 　 ' 　 !　/＞',´　／ ⌒￣　 ヽ ＼　 ! !　ｲ　　￣￣　　いしゃりょーがわりにひとしょーぶようきゅうしまーす
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　 i /∧~´ /　　　　　　　　＼ 　 i !/
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　/ /∧　 ｀　　　　　　 .イ_ Υ｀} !　　　　　　　　
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　　　　/ヽ,.　￣　｀　 ／　).／　 ﾘ
　　　　　　　　　　　　 /　　　　/ 　 ヽノ)h､　　 ィ(　 　 !　　 /
　　　　　　　　　　 　 ,　　　　,　　　　　　　　〕　　　 ＞冖ィ('
　　　　　　　　　　　/　　　 , '　　-====--≦!　 ィi〔＞''~＼､
.　　　　　　　 　 　 ,　　　 ,　／　 ∨/!　　 { i´＞''~　　　　∧',)h､
　　　　　　　　　　/　　 , '／　　　 }/ﾉ　 ／ア　　　 ｡s≦＞∧v　　＼
　　　 　 　 　 　 /　　, 'ｲ　　　/／ 　 ／ゞ'　　　／{＞'~　　　}i　　　　∨/
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|　　　明日の飯はうどんつくってやるからゆるせ
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__|　＼≧s｡!　 ∨ }　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＞''~/// !ヽ､∨//)h､}　!　!
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼／/ヽ　｀ヽ、!　>〉' /{///.＼　}　 ＿＿＿
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／//＿__＼　 ＼　{　} ﾉ////.∧／／　￣￣ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　 }／ ＞''~＼ヽ-====-　///////}ノ}ヽ,-=ﾆ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /＞''~　　　　　　　　 )h､///ﾉノ//i　　　 )h､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' ＞''~￣　　　∨〕iト ､　､＼／/// }　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／　 '　 ／ 　 　 /'　|　　 ヽヽ　ヽ∨///ﾘ-=ﾆ二￣￣
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }　/　　 '　　　　 ' '　 |　 .∧∧∨￣}// 7￣＼
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ' /　　./　　　 '　/　/{　　 ∧　' '-= ! ／‐==ミ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　 !/ {　 /ｲ　／　 /.／ .∨　　 ＼' ∨ }　＼　　　＼〉　　おかわりしていいならゆるす！
　　　　　　　　　　　　 　 　 '　 ! 　./=- ＞'~ノ ＿_ ∨ ､　　　! !-┐､＿''＜
　　　　　　　　　　　　　 　 ' 　 !　/＞'´　／ ゞ~~~ヾ ヽ ＼　 ! !　ｲ　　￣￣
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　 i /∧'~~'/　　／i／i　　 ＼ 　 i !/
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　/ /∧　 ｀　　　,　　　 イ_ Υ｀} !
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　　　　/ヽ,　ｰ　　　　／　).／　 ﾘ
　　　　　　　　　　　　 /　　　　/ 　 ヽノ)h､　　 ィ(　 　 !　　 /
　　　　　　　　　　 　 ,　　　　,　　　　　　　　〕　　　 ＞冖ィ('
　　　　　　　　　　　/　　　 , '　　-====--≦!　 ィi〔＞''~＼､
.　　　　　　　 　 　 ,　　　 ,　／　 ∨/!　　 { i´＞''~　　　　∧',)h､
　　　　　　　　　　/　　 , '／　　　 }/ﾉ　 ／ア　　　 ｡s≦＞∧v　　＼
　　　 　 　 　 　 /　　, 'ｲ　　　/／ 　 ／ゞ'　　　／{＞'~　　　}i　　　　∨/
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　よし、許されたか……まぁやる夫殿
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__　ゆっくり考えるといい。これはそこもとの道だからな
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|　　　よし、良い返事だ……ところで、客間は一つしかないから
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　　そこもとら二人同室だが構わんよな？
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__　
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　／　　 　 　＼
　　　 　／三＿',!｀zx二 ＼
　　　／ ´ー¨‐｀　´ｰ¨‐''　＼　　へ？
　　　|　 　 　 （__人__）　 　　 |
　　　 ＼　 　　´ﾆﾆ｀ 　　 ,／
　 　 /⌒ヽ　 　 ー‐　 　ｨヽ
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l　　　いやうん、今日はあれだ。昼間の稽古のせいで
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　　　家に帰れんってやつらが多くて客間があいてなくてなー
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/　　いやー、すまんすまん。まぁあれだ、一応ここ寺だから
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､　そのなんだ、盛るなよ、武蔵
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|　　　いやだって、どう考えてもお前のほうが手が早そうっていうか
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　　貪りそうというか。というか、この程度のからかいで怒るなよ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__　　生娘じゃあるまいし
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　 　 ＼-ミ
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼〕iト　　　　　＼ 〕iト
　　　　　　　　　＼＿＿＿　　　　　　＼: : ＼　　　　Vニﾆ＼
.　　　　　　　 　 　 ＼: : : : : : : ＞――――==ミ　　　Vニﾆ∧
　　　　　　 　 　 ＿＿＼: : :／二二二ニニ トミ, ＼ 　 }ﾆ/ | ∧
.　　　　　　　 　 ＼: : : : : : : ￣￣￣＼ニニ ＼i:i:＼＼」/i:i |=,∧　 ト
　　　　　　 　 　 　 ＼＿＿__: : : : : : :.／￣／:／￣￣￣＼|ニ=|　 |二＼
　　 __,,..　　-‐'^~￣: : : 　-‐‐==ミ :／: :.／:／: : : :／: : : ￣￣￣￣＼ニ,|
　　｀¨¨¨¨¨¨ﾌ: : : : : ／ニニニ=／ : : :/: /: : : : :/ : : : : : : : : : : : : : : : ＼|
　＿＿＿／: : : : : :/ニニﾆﾆ／: : : : :/: /: : : : :/: : : : : : : : : : ／: : : : : : : ＼
　｀¨¨¨¨¨¨¨¨ア : /ニニﾆ=/ : : : : : /: /: : : : /: : : : : : : : : ／: : : : : : : : : : : ‘,
　　　　　　／: : :/ニニ=- :}: : : : : :/: /:/ : : : |: : : : : : : :／: : : : : : : : : : : /: : ‘,
　 　 　 ／: : / /ニニﾆ=-:}: :. : : :/: /:/: :. :. :.|: : : : : :／: : : : : : : : : : : : /: : : : ‘,
.　　 ／: : : :/ /ニニﾆ=-: }: : : : /: /: : : : : : :.|: : : ／: : : : : : : : :／: : : /|: : : :|: |‘,
　　　｀¨¨¨/ /ニﾆ=-　: : :}: : : : |: :|:.|: : :. :.--|‐‐― 　 '^~￣:／:／: : / :|: : : :|: |: |
.　　　 　 /: :}ニ=-　: : : : }: : : : :|: :|:.|: : : : : : |: : |-‐‐‐: : :／:／: : : :/　 |: : : :|: |/　　な、ななななななんあなな！？
　 　 　 /:. .:.}=-　7: : : : :|{: : : :/|: :| |: : : : : :,ｨf竓芋ミメ、／/ : : ／　ﾞﾍ|: : : :|: |
. 　 　 /: :／}／ /: : : : : :|ﾊ: :/ｿ|.:.ﾊ|: : : : : :〕iトＶ刈　㍉}　/: :／　　 　 |＼.:.:|/
　 　 /／　 　 ./: : : : ／ |ﾆ〉ﾍ {|/l{,|: : : : : : |: : |‘”^` 　 ,/／　 　. -‐　|: |:. :.|
　　　　　　　 /: : :.／　　.|/　　＼　|: : : : : : |＼|/／/　　　　　,ｨf芋ﾐﾒ ｨ:.|: :./
.　　　　　 　/: :／　　　　　　// ( ＼: : : : : :|　＿＿__　　　 r　ﾞぐﾂっ/ | |: /
　　　　　　/／　　　　　　/⌒ヽ　＼ ＼／ ／ ┌―‐-- ､　　/／/ / : |:|/
　　　　　　　　　　　　　　|::::::::/ 　 } ト（.,／|　「 | ｛‐一　　＼　　　/: : :.|l
　　　　　　　　 　 　 　 　 〉／ 　 /　ｌ : : ｀`し'　ﾞ＼） 　Y´ 　 ＼／、ー:|!
　　　＿ ノ⌒Y　　　　　　　　　 / 　 l: : : : :|. ＼　　 　人　　　　Vﾞ ｝　 |
　／:/　乙「（__「＼＿＿＿ｒ‐ '^}　 　l: : : : :l　　 ＼　　　 ヽ ノ⌒　ﾉ
　::::/　乙「　　 |二ニニニ |二ﾆ}　　 l (￣￣￣　￣｀ヽ　厂　ﾉ⌒ ＼
　::::| 乙「　　　 |二ニニ= 人ニ }　　 |: : ￣￣〕iト　 ノ￣　 「ｉ:／／i:i ＼
　::::| 乙{　　　　＼＿ニ= γ'“”’ヽ,ノ|: /二／ニニ〕iトく⌒／／i:i:i:i:i:i:i:i ＼＿
　::::|=乙{　　　　　　 |ニニ{i:i:i:i:i:i:i:}ー|/=≦ニニニニニ ≧s.｡,i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|ニ＼-- ､
　::::|ﾆ乙{　　　　　　 ＼ニ乂＿ ノ＼二二ニニニニニニニニ|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i: |二ニ＼ﾆ＼
　::::|ニ乙{.　　　　 　 　 ＼|　　 　 　 ＼ニニニニニニニニニ|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i: |ニニニ|二 |
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|　　　あ、すまん。お主のような剣の怪生をだける男が
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　　おるはずないか。いやすまんすまん
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__　初なねんねにははやすぎたかー、拙僧としたことがうっかりしてたわー
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　　　　だが断る！拙僧は修行と明日の飯の仕込みがあるのでな！
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__　　　　うまいうどんが喰いたいならばここは邪魔するな！
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　　　　はっはっは！卑怯卑劣は兵法のうち！
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__　　　いや、仏僧としてはどうよと思うが相手が相手ゆえゆるせ！
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､　　では、さらばだ！また明日な！
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　,. -'"´::::::::::::::::::::::｀¨ー ､
　　　　　　　　 　 ／:::::::::::::::::::::::::::::__,,,::::::::::::::::::ヽ、
　　　　　　　　 ,.'"ｰ､:::::::::::::::i:::::::ｒ":::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、　　　い、言いたい放題いって逃げていってしまったお
　　　　　　 　/:::::::::::::::ﾞヽ:i:::::::ｰ"'_,-ｰ‐‐-´::::::::::　　　 ヽ、
　　　　　　 /:::::::,ﾆ=-ｰ:::::::::::::::::::::=-ー￢:::::::::::::::::::::..　 　ヽ　
　　　　　 ./::::::::::=-‐￢'::::::::::::::::::: 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::.　　　ヽ
　　　　　/:::::::::.:::l::l::l:i" 　 i,, ＿__　）　　　　　 　 　 　 　 　 　 i
　　　　 /　　　 ::::::i::i:'､__ノF￣ｰ┤　　　　　　　　　　 　 　 　 l
　　　　,'.　　　 　 　 　 　 |　　　　|　　　　　　 　 　 　 　 　 　 }
　　　　i　　 　 　 　 　 　 |　 　 　_|　　　　　　　　　　　　　　 /
　　　　',　　　　　　　　　 L'ﾆ￣‐┘　　　　　　　　　　　　 ／
　　　　 ヽ、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　ヽ､_　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／
　　　　　　　　 ｀¨i　　　　　　 　　　　　　　　　 　 　 ヽ
　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ヽ
　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　ヽ
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__|　＼≧s｡!　 ∨ }　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＞''~/// !ヽ､∨//)h､}　!　!
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼／/ヽ　｀ヽ、!　>〉' /{///.＼　}　 ＿＿＿
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／//＿__＼　 ＼　{　} ﾉ////.∧／／　￣￣ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　 }／ ＞''~＼ヽ-====-　///////}ノ}ヽ,-=ﾆ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /＞''~　　　　　　　　 )h､///ﾉノ//i　　　 )h､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' ＞''~￣　　　∨〕iト ､　､＼／/// }　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／　 '　 ／ 　 　 /'　|　　 ヽヽ　ヽ∨///ﾘ-=ﾆ二￣￣
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }　/　　 '　　　　 ' '　 |　 .∧∧∨￣}// 7￣＼
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ' /　　./　　　 '　/　/{　　 ∧　' '-= ! ／‐==ミ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　 !/ {　 /ｲ　／　 /.／ .∨　　 ＼' ∨ }　＼　　　＼〉　　うう、してやられた。これだから天下一の一人はまったくもって
　　　　　　　　　　　　 　 　 '　 ! 　./=- ＞'~ノ､＿__∨ ､　　　! !-┐､＿''＜
　　　　　　　　　　　　　 　 ' 　 !　/＞',´　／ ⌒￣　 ヽ ＼　 ! !　ｲ　　￣￣　　　これで明日のうどんが美味しくなかったら怒ります
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　 i /∧~´ /　　　　　　　　＼ 　 i !/
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　/ /∧　 ｀　　　　　　 .イ_ Υ｀} !　　　　　　　　　　超怒って勝負けしかけます
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　　　　/ヽ,.　￣　｀　 ／　).／　 ﾘ
　　　　　　　　　　　　 /　　　　/ 　 ヽノ)h､　　 ィ(　 　 !　　 /
　　　　　　　　　　 　 ,　　　　,　　　　　　　　〕　　　 ＞冖ィ('
　　　　　　　　　　　/　　　 , '　　-====--≦!　 ィi〔＞''~＼､
.　　　　　　　 　 　 ,　　　 ,　／　 ∨/!　　 { i´＞''~　　　　∧',)h､
　　　　　　　　　　/　　 , '／　　　 }/ﾉ　 ／ア　　　 ｡s≦＞∧v　　＼
　　　 　 　 　 　 /　　, 'ｲ　　　/／ 　 ／ゞ'　　　／{＞'~　　　}i　　　　∨/
 

　 　　 　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／ ノ　　＼＼
　　　　　 ／　（●） 　(●）＼　　　　い、いやあのでも、お、同じ部屋ですお？
　　　　／　∪　 （__人__）　　＼
　　　　|　　 　　　｀ ⌒´　　　　|
　　　　 ＼　/⌒)⌒)⌒)　　 ／/⌒)⌒)⌒)
　　　　ノ　　|　/　/　/　　　(⌒) ./　/　/
　 ／´　　　 |　:::::::::::(⌒)　　ゝ　　::::::::::/
　|　　　　ｌ　 |　　　　　ノ　　/　　）　　/
　ヽ　　　 ヽ_ヽ　　　 /' 　　/　　　 ／
　　ヽ ＿＿　　 　 ／　　 /　　 ／
 

　　 　 　 　 　 　 -─―- ､
　　　　　 　 ／　　 　 　 　 ＼
.　　　 　 ／　　　　　　　　　　＼
.　　　　/ 　　　　　　＿／::::::＼_ヽ
　　　　|　　　　　　　　　:::::::::::::::　 i　　い、いやあの……それならやる夫
　　 　 | 　 u　　　 （　●)::::::::::( ●)
.　　 　 ＼　　　 　 　 　 (__人_）　 /　　外で寝ますお？
　 　 　 　 ＼__ 　 　 　 　 　 　 ／
　　　　　　／ 　 ｰ──―一'´＼
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　　＼＼ニニニﾆ∧　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-―ミ≦二ミ　}ニニニニ∧ | .{＼／}
　　　　　　　　　　　　　　　　　-―≦-- _　　　＼￣ ｀ ＜ニニニﾆ} ﾚ }ニ∨
　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　￣｀　　　　　　　 ､ﾆﾆ/´　 /ニﾆi!
　　　　　　　 　 　 　 　 /　　／　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼ ー彡ニﾆﾆ}＜
　　　　　　　　　 　 　 ./　／　　　´　　　　　　　　　　　　　　　　ヽニニﾆﾆ/　　　＜
　　　　　　　　　　　　/／　.／　　 ／　　　　　　　　　 　 ∨　　　 Vニニ/ ／}　　　 ＼
　　　　　　　　　　　／　 ／　　 ／　 　 ／　　　　　　　　　V　　=-i!ー ,..ィニ/_＿＿＿,
　　　　　　　　　 ／　　 /　__ ／/　　／　　　　　 /　　 　 | |　　　　|≦ニニ/､
　　　　　　　　　　　　 ,　　／j/ヽ､／　　　　　 ／ i　　 {　.} }　 =彡 }ニニ／　 ',
　　　　　　　 /　 　 　 | ./ｨfﾐ､ j／　　　／-／､　 {　　　V /　　=彡,ニ／　＼　',　　は？そんなこと許しません
　　　　　　　/　　　/　{/　　沁`ー=彡　 ／　　＼ !　{　/ ∧　　　 /イ　{　 　 ＼!
　　　 　 　 /　　　/　　　/| vﾘ　　　 /／　 __　　　.|　∨ /　∨　　'　　　',　　　　　　この喧嘩旅で敵を警戒しないでいい場所で
　　　　　 /　　　,　　　 ./ .!　　　　　　　ｨf~泛ﾐｘ､　',　/ '　 　 ヽｲ　　 |＼',
　　　 　./　　　　　　　/ 从　 '　 　 　 　 　 ｖソイ　 V ∧　　 　 ｰ}}＼!　　　　　　　ゆっくりと眠れるなんて超貴重
　　　　/　　　　　　　/　　 ﾍ　　　　　　　　　　　　 / /＼＼　　/´
　　　　　　　 　 　 ／ __　 　 ﾍ ｀ ー　　　　　　　 / /く　 ー― '　　　　　　　　　　　おまけにやる夫くん今日がんばってつかれてるのに
　 ／　　　　＞　　.／　 　｀￣ ` ー―　　-=≦ ./ /ヽノ
／　/　＞ ´　　　/　　　　　　/´//ヽ　　 _rff／／乂　　　　　　　　　　　　　　　　　外で寝かすなんてだめです、論外でうｓ
　 .//´　 　 　.rf/　　　 　 　 乂///,} /´＞　彡イ///≧､
／{ {　　　　　ﾊ乙　　 i　　　　-‐''（ ﾟ ）/< <////rー―''^＜
　 ', ',　　 　 /:.:.:乙≧ﾉ=≦´　　　 ﾉノ{{ー＼＼　　　　　　　　＜
　　ヽ! 　　./:._＞ "´⌒~''=- ,,._　　 　 {{　 　V }　　　　　　　 　 　 ､__
　　　　 ,ィ≦{{　　　　　　　　　~''=- ,,._||　 　.}/　　　　　　　　 　 　 Y/）
　　　／: {: ::∧　　　　　　　　　　　　　~''=- ,,_　　　　　　　　 　 ___..从)
　　 .: : : :.',: :.:∧　 　　　 ／　　　　　　!i　　　 ~=- {__rf乙ﾉ乙Y/＞.イ
　　 {: : : : :',: : :∧ 　 　 '　　　　　　＿_.||__rf/Y////^ー―'=≦:.:.:.:.:.:.{
　　 .，: : : : ､: : : :ヽ /_,..　-=ﾆ二: : : : : : : :V/////{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..{
　　　',: : : : : :ヽ:＞''{´: : : : : : _ : :-―: : : ―ﾏ////,|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.〉
　　　 ＼: : :／: : : : ;: : "´: : : : : : : : : : : : : : :V'///,!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
　　　/´:/＜: : ／: : ',: : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾏ///ﾊ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／
　　　}: :〈:.:.:.:＼ﾆ=-:_:､: : : : : : : : : : : : : : : : : : V　/ ﾍ:.:.:.:.:.:.:.＞イ{-､
　　　j:ノ//≧=ﾍ:.:.:.:.:.:.＼: : : : : : : : : : : : : :: : ｲｰｲ　　ｰr≦////ノ ハ
　　　////////ハ:.:.:.:.:.:.:≧==----- =≦´::.:／:.:∨　　{≧=（: :｀ヽ: : :',
　　./////////　.}~=-rf( )ﾒ､__　:.:.:__.:.-=≦:.:.:.:.:.:.:.}ｫ､　{＞=（: : :ﾉ: : : }
　 /////////　rく:.:.:.:乂大ﾉ~¨¨¨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.///）　V///ーへ: :ﾉ
 

　　　　　　　　　　　　　　　､丶`ア
　　　　　　　　　　　　 ／　　　 /＿＿
　　　　 　 　 　 　 　 /　{　 　 /　 ／´
　　　　　　　 　 　 ／!　 !　　/　 /__＼
　 　 　 　 　 　 　 / ノ　　､　 {　 ,'￣￣ ＼
　　　　　　 ‐=≦ ´　　 　 ＼∨'　　　　＼ヽ
　　　　　　　 ／　　　 ＼　　 '∨　／´ヽ　!ヽ)
　　　　　　／__／　／　/　^＼　　＼ノ !:.:!　　というか、やる夫君が外で寝るくらいなら
　　　　　　￣/　／/ 　 !　!　}　＼　　ヽ:.: !
　　　　　 　 /' Ⅵ　!　　i　{　 !　 !.∨　∧ﾉ　　私が外で寝ます。大丈夫、わたしこういうのなれてます
　　　　　　　　　i| ! '　　∨　/　 '　!∨　∧
　　　　　　　　　i| '　∨　Ⅵ　　/ /　∨　∧　あのくそオヤジのせいで、ええ
　　　　　　　　　i| ∧ ∨　 !　 / /　/ ∨　∧
　　　　　　　　　i|　∧ ∨　i 　 /　/　ﾉｌ　　　　だから平気なんでちょっとそとに
　　　　　　　　　从 〈〉 ､ヽ､{　/　/／__}　 　 !
　　　　　　　　　　}!　　 〕｀｀｀｀´ {　　　}: : : :
　　　　　　　　　 ｡s≦:.:.￣￣￣:.:.≧s｡i: : : : !　
　　　　　　　r　´ {!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i} ~''＜
　　　　　　　|　　 {!:.:.:.:.:.:.:.:.:.| :.:.:.:.:.:.:.:. i}　　　 ヽ
　　　　　 　 　 　 {!:.:.:.:.:.:.:.:.:.| :.:.:.:.:.:.:.:. i}　　　　 i
　　 　 　 　 {　 　:{!:.:.:.:.:.:.:.:.:.| :.:.:.:.:.:.:.:. i}
　　 　 　 　 {　 　:{!:.:.:.:.:.:.:.:.:.| :.:.:.:.:.:.:.:. i}　　　　 }
 

　　　　　　　　　　　 ¨¨¨¨¨ 　 、
　　　　 　 　 ／　 ｉ ｌ! |　　　 　 ＼
　　 　 　 　 ′u | | |ｌ !　　　 　 u. ヽ
　　　　　 / 　 　 ! 　 （___人___）　　 }　　だだだだ、だめだお！武蔵ちゃんが外なんて
　　 　 　 i　u　　　　　 !ililililil|　　　/
　　　　　 !　　　　　 　 {ililililiﾉ　 ／　　　女の子外に放り出して部屋でぐーすかとかさすがに
　 　 　 　 ゝ　　　　　　　 　 イ..ノ}
　　　　　　　　 7　..ノ}　 　 　 !　ノ　　　人としてだめだと思うし危ないお！
　　　　　　 　 /　　.ノ　　　　 |´
　 　 　 　 　 /　　　　　 　 　 |
 

　　　　　　　　　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　／_ノ　　　ヽ､_　＼　　　そういう問題じゃないですお
　　　　　　 ／　（●） 　（●）　　 ＼　　
　　　　　　 | 　 　 （__人__）　　 u 　 |　　武蔵ちゃんが外で寝るとやる夫が
r､　　　 　r､＼　 　 ｀ ⌒´　　 　 ,／
ヽヾ　三　|:l1　>　　 ー‐　　 　 ヘ　　　　落ち着かないからほんとかんべんしてほしいお
　＼>ヽ/ |｀ ｝　　　　　　　　 　 　 ヽ
　 　ﾍ　lノ `'ｿ　ｲ　 　 　 　 　 　 | 　|
　　　 /´　 / ./ |　　　　　　　　　| 　|
　　　 ＼. ｨ_ノ　.|　　　　　　　　　|　 |
　　　　　　　　　|　　　　　　　　　| 　|
 

　　とまぁ実に二人の昼間の姿からしたら信じられないほど不毛で幼い譲り合い運動のはてに……
 

　　　　　　　　　 　 ､
　　　　　　 「　＼ 　 }ム
　　　　　　　＼　 ＼ﾉﾆﾑ＿
　　　　。ｓ≦￣　　｀ヽ､ノノ}≧ 、
　　　 /　　　　　　　　　ﾏ:ﾆ}　　 ￣ﾑ
　　　　 フ　　　　　　　 ﾏ:シ　　　　 ﾑ
　　　 /　　　　　　 　 }∨人　ｿ　　　 ﾑ　　よ、よし。だ、大丈夫よ
　　　 {　, 、　　　　}. ﾉニノ, ､{　　 } ﾉ∨
　　　　　 ﾏ∧　　/ﾚ￣"` {　{　　/ﾚ　　　お、お互い何もしないんだし
　　　　　　　 ヽ/Y‐＜　 ＞､ {　/ /
　　　　　　　　　≧＝､　, ＿_ﾏ {ノ　　　　う、うん。ふとんひっかぶってねちゃいましょうええ
　　　　　　　　/＝=ﾌ＝ﾑ　　 ﾏ{
　　　　　　　/ﾑ _／ﾑ＞ム／つ
　　　　　　 /;;;Ｘ;;;;;;;;;;「: : : :>ﾑ'＿ｬつ
　　　 <ニ≧ｓx=＝＝ﾄ:／／;;;;;;;;;;;>
　　　　ﾏニ}ニニ≧ｓ } >;;;;;;;;;;;;;;;;{
　　　　 ﾌ: : ＼/: : : : :/;;;;;;;;;;;;;;;;;{
　　　　 {: ／ : : : : : : /;;;;;;;;;;;;;;;;;;}
　　　 ／＿: : : : : : : {;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;}
　　 [　]　 L ≧ｓ､ー};;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;}
　　／_|ﾉ ﾉ　 >, ＿/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;}
　 { ＿／ヽ＿ﾉ　 　 ￣￣￣￣
 

　 　　 　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／ ノ　　＼＼
　　　　　 ／　（●） 　(●）＼　　　で、ですお……
　　　　／　∪　 （__人__）　　＼
　　　　|　　 　　　｀ ⌒´　　　　|
　　　　 ＼　/⌒)⌒)⌒)　　 ／/⌒)⌒)⌒)　　　
　　　　ノ　　|　/　/　/　　　(⌒) ./　/　/
　 ／´　　　 |　:::::::::::(⌒)　　ゝ　　::::::::::/
　|　　　　ｌ　 |　　　　　ノ　　/　　）　　/
　ヽ　　　 ヽ_ヽ　　　 /' 　　/　　　 ／
　　ヽ ＿＿　　 　 ／　　 /　　 ／
 

　　とまぁこうして、なんとか二人して別の布団に入って寝る。それで決着がつき明かりも消してあとは寝るだけ
 

　　寝るだけなのだが……
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　o
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, -─‐──‐-､　　　（ね、眠れんお……）
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　 　 　 　 　＼
　　　　　　　　　　　　　　 　 ／ 　　　　　　　　　　　 ＼'⌒ '"⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　 l　　　　　　　　　　Ｕ　　　　l.: .: .: .: .: .: ⌒ '"⌒ヽ
　　　　　　　　　 　　　　 ／|　　　　　　　　　　　　　 　 .ﾄ 、.: .: .:.: .: .:
　　　　　 　 　 　 　 　／ ／!　　　　　　　　　　　　　　　ト　＼.: .: .:.: .: .:.: .: .:
　 　 　 　 　 　 　 　 /／／ゝ　＿_ノ　　ヾ､_　　 　 　 ノ　＼　＼.: .: .:.: .: .:
　　　　　　　　　　　　|　/（　⌒ｨ⌒ヽ　　　　/⌒`- ´'⌒　）　＼　＼＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　 `ーゝィｿﾉ ￣￣ヾy＿ﾉ--ー"＿＿_＼＿＿＿
 

　　やる夫は基本寝付きはいい。普段からギリギリまで鍛錬で自分を追い込むのもあるし、真っ暗になって寝るだけとなると
 

　意識をストンと落とすことができる体質でもあった。だが、この日に限ってはその体質がなんの役にもたたなかった
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　o
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　ヽ　　　　（い、胤舜殿が変なこというから……みょ、妙に意識してしまうお）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, -─‐──‐-､　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　 　 　 　 　＼
　　　　　　　　　　　　　　 　 ／ 　　　　　　　　　　　 ＼'⌒ '"⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　 l　　　　　　　　　　Ｕ　　　　l.: .: .: .: .: .: ⌒ '"⌒ヽ
　　　　　　　　　 　　　　 ／|　　　　　　　　　　　　　 　 .ﾄ 、.: .: .:.: .: .:
　　　　　 　 　 　 　 　／ ／!　　　　　　　　　　　　　　　ト　＼.: .: .:.: .: .:.: .: .:
　 　 　 　 　 　 　 　 /／／ゝ　＿_ノ　　ヾ､_　　 　 　 ノ　＼　＼.: .: .:.: .: .:
　　　　　　　　　　　　|　/（　⌒ｨ⌒ヽ　　　　/⌒`- ´'⌒　）　＼　＼＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　 `ーゝィｿﾉ ￣￣ヾy＿ﾉ--ー"＿＿_＼＿＿＿
 

　　なんというかやる夫は一応健全な男子であり若かった。そしてなまじ単純な性格であるがゆえにこう、一度意識したら
 

それに引きずられる性質でもあった。だからこそどツボにはまって寝付けないでいたのだが……
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　o
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, -─‐──‐-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　 　 　 　 　＼
　　　　　　　　　　　　　　 　 ／ 　　　　　　　　　　　 ＼'⌒ '"⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　 l　　　　　　　　　　Ｕ　　　　l.: .: .: .: .: .: ⌒ '"⌒ヽ　　（た、確かこういう時は米粒を数えるといいって
　　　　　　　　　 　　　　 ／|　　　　　　　　　　　　　 　 .ﾄ 、.: .: .:.: .: .:
　　　　　 　 　 　 　 　／ ／!　　　　　　　　　　　　　　　ト　＼.: .: .:.: .: .:.: .: .:　　　米粒米粒……）
　 　 　 　 　 　 　 　 /／／ゝ　＿_ノ　　ヾ､_　　 　 　 ノ　＼　＼.: .: .:.: .: .:
　　　　　　　　　　　　|　/（　⌒ｨ⌒ヽ　　　　/⌒`- ´'⌒　）　＼　＼＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　 `ーゝィｿﾉ ￣￣ヾy＿ﾉ--ー"＿＿_＼＿＿＿
 

　そこに、声がかけられる
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿}､
　　 　 　 　 　 　 ／／　 ／{｀~~~ { !´　　　　　　ノリ / /　　　……やる夫くんさ、おきてるよね？
　　　　　 　 ＿／イ　 ／　/ ､　　∧v　 　 　 　 ∨ /!/
　 　 　 　 　 　 　 /／　 /∨∧　／'　　　ヽ　 ィi〔 ! /
　　　　　　　　　 /'　 ィ(´:.:.:＼∧' / /)h､_／: : : : /
　　　　　　　　　　/　 ＼ヽ: : : ヽ' iｙ':.:,　　 |: : : : :,
　　　　　　　　　 ,　　　　＼ヽ: : Ⅵ〈:.:.:., 　.|: : : : :!
　　　　　　　　　,　　　　　　ヽ∨: '}: ヽ__､　|: : : : :!
　　　　 　 　 　 ,　　　　　　　У､: : : :.:~~ヽ|: : : : :!
　　　　　　　　　　　　　　 /　7:.:.:.~''＜: : : :ヽ: : : }
　　　　　　　　,　／ヽ　　,'　 ,'}: : i: : : : :~'＜:.:.､: :.!
　　　 　 　 　 ／ニニ,　,　 ./7: : }: : : : : : : : ＼v:.!
　　　　　　　 'ニニﾆﾆ, ' ／_7: : : : : : : : : : : : : ヾ,!
　　　　　　　'ニニニニ'＿_.7: : : : : : : : : : : : : : :ﾉ:!
　　 　 　 　 'ニニニニ'＿./: : : : : : : : : : : : : : /Ⅵ
　　　　　　 'ニニニニ'＿/: : : : : : : : : : : : : ／　リ
 

　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼／￣＼
　 　 　 　 　 　 　 　 ／￣￣￣｀.　 ＼ 　　 ＼
　　　　　　 　 　 　 /　　　　　　　　　　 、　 　　、
　　　　　　 　 　 ／　　　　　　　　　　　i　　　　 l　　……ｚｚｚ
　　　 　 　 ＿／ 、　　,ｲ　　　　　　　　　　　　/
　　 　 　 （ 　 　 ）_／＿＿＿＿＿＿ノ＿＿ノ
　　　　　　￣￣
 

　　　　　　　　　　|＼　∨ ∧ 　 　 　 ｀　　　　　￤/
　　　　　　　　　　| 　 ヽ∨ ∧ヽ,　　　　v　ア　 ／　 }__　　　　　　　　　　　　　いや、わかるから。狸寝入りしても
　　　　　　　　　　　　　 ｀`～､、 ≧s｡　　　　／　　/＿{　　　　　 ＞＜
　　　　　　　　　　 ∨　　: : : |_　　　＿{_i≧ ´_／ヽ7＿_{--ァ＞''~　　　 ＼　 ＞　　これでも天下の兵法者だから
　　　　　　 √)h､／∨　 : : : !＼￢{＿＿〕iｙ'＿＿＿＿__／　　 　 　 　 　 ∨__{､　
　　　　　　∧＿_{ 　 .∨　: : ￤　｀`～ └(０∨＿ノ─＜　 　 　 　 　 　 r==}＿/　それくらいわかるからね？
　　 　 　 　 〈＿_{＿　 ∨　:.:.:|　　 ＞''~　(_ノ ~''＜　　　　　　　　　　-==}＿__/}
　　　　　　　 { ＼＿＿} ∨ ヽ,!ゞ'´　　　　　　　　　 ~''＜　　 {　　／＿＿＞'´　!
　　　 　 　 　 }　　　￣￣∨　.＼＿＿＿＿＿＿＿＿_＿`'＜!￣‐=≦´　　　　∨/
　　　　　　　 ﾉ　　　　　／ ＼ 　 ＼冖冖冖冖冖冖冖ノ冖〕iトヽ　　　　 　 　 　 ∨/
　　　　　　 /　　　 ／〕ｈ､　　 ~'＜　ヽ,　　　　　　ィi〔: : : : : : : : ∨　　　　　　　　 ＼
　 　 　 　 /　　 ／: : : : : : ＼ 　 　 ＼.∨ /　 ィ( : : : : : : : : : : : : ∨　　　 　 　 　 　 ＼
　　　　　∧　 , ': : : : : : : : : : :＼ 　 　 )ﾉ./／: : : : : : : : : : : : : : : : :!　　 　 　 　 　 　 ／
 

　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼／￣＼
　 　 　 　 　 　 　 　 ／￣￣￣｀.　 ＼ 　　 ＼
　　　　　　 　 　 　 /　　　　　　　　　　 、　 　　、
　　　　　　 　 　 ／　　　　　　　　　　　i　　　　 l　　……グーグーグー
　　　 　 　 ＿／ 、　　,ｲ　　　　　　　　　　　　/
　　 　 　 （ 　 　 ）_／＿＿＿＿＿＿ノ＿＿ノ
　　　　　　￣￣
 

　　　　　　　　　　　　　　　､丶`ア
　　　　　　　　　　　　 ／　　　 /＿＿
　　　　 　 　 　 　 　 /　{　 　 /　 ／´
　　　　　　　 　 　 ／!　 !　　/　 /__＼
　 　 　 　 　 　 　 / ノ　　､　 {　 ,'￣￣ ＼
　　　　　　 ‐=≦ ´　　 　 ＼∨'　　　　＼ヽ
　　　　　　　 ／　　　 ＼　　 '∨　／´ヽ　!ヽ)
　　　　　　／__／　／　/　^＼　　＼ノ !:.:!
　　　　　　￣/　／/ 　 !　!　}　＼　　ヽ:.: !　　だから……まぁいいわ
　　　　　 　 /' Ⅵ　!　　i　{　 !　 !.∨　∧ﾉ
　　　　　　　　　i| ! '　　∨　/　 '　!∨　∧　　ちょっと横にいくわよ
　　　　　　　　　i| '　∨　Ⅵ　　/ /　∨　∧
　　　　　　　　　i| ∧ ∨　 !　 / /　/ ∨　∧
　　　　　　　　　i|　∧ ∨　i 　 /　/　ﾉｌ
　　　　　　　　　从 〈〉 ､ヽ､{　/　/／__}　 　 !
　　　　　　　　　　}!　　 〕｀｀｀｀´ {　　　}: : : :
　　　　　　　　　 ｡s≦:.:.￣￣￣:.:.≧s｡i: : : : !
　　　　　　　r　´ {!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i} ~''＜
　　　　　　　|　　 {!:.:.:.:.:.:.:.:.:.| :.:.:.:.:.:.:.:. i}　　　 ヽ
　　　　　 　 　 　 {!:.:.:.:.:.:.:.:.:.| :.:.:.:.:.:.:.:. i}　　　　 i
　　 　 　 　 {　 　:{!:.:.:.:.:.:.:.:.:.| :.:.:.:.:.:.:.:. i}
　　 　 　 　 {　 　:{!:.:.:.:.:.:.:.:.:.| :.:.:.:.:.:.:.:. i}　　　　 }
 

　　すっと暗闇の中立ち上がり……まるで見えているかのごとくやる夫のすぐ横に腰を掛けると
 

　武蔵はそのままやる夫と背中合わせに横になる
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＿＿}､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ､丶`　　　　　　≧ ､
　　　　　 　　　 ／￣￣￣￣￣￣＼　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｀`～､、　　　<ﾆﾆﾆﾆヽ　 }ヽ
　　　　　　　 ／　°. . .: . . : . .ﾟ: . . : .＼　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 二ﾆ=-　 ノﾆﾆﾆﾆ',　!ﾆ!
　　　　　　／;　　. : : : : : : : : : : : : : : : :.＼　　　　　　　　　　　　 ＞''"　　 ＞''"　￣￣ `''＜ノ.∧
　　　　 ／　U.. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.＼　　　　　　 　 　 .／ 　 ＞''"7　 ! |　　　　　　　 ＼ }
　 　 ／　　 .: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :..＼　　　　　　 .／＞''"　／/　'　{ i　　　　　　　　　 ヽ
　 ／　　; 　: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .＼　　　　　..イ　　　__　 { /　∧∨　　　　　　　　　 '
　 |　ﾟ　∪ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .:|　　　　　 / ＞''~　 ／　 ／ )､{　/ ／ 　 ／　 i　 }is｡
　 |　　　　:: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .:|　　　 　 /　　/　　'　 }　{ (_{　ｙ/　　　／ノ7　 }　 i
　 ＼　 u. :.: : : : : : : : : : : : : : ::,,:: : : : : : : : : : :／　　　　　　 　 '　 / 　 ﾉ　￣　7 '　　 ' 示h､! }　'
　 　 ＼　　 ::: : : : : : : : : : : : :〃:: : : : : : :､:／　 　 　 　 　 　 / ／　　∧　　　// ／　　vﾘ　} Ⅳ　　!
　 　 　 ｀ヾ／".: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .＼　　　　　 　 　 .／／　 ／{｀~~~ { !´　　　　　　ノリ / /　　よいしょっと……
　　　　 ／´.: : : : : : : : : : : : : : : : :: : : : : : : : : .＼　　......＿／イ　 ／　/ ､　　∧v　 　 　 　 ∨ /!/
　　　 / 　 .: : : : : : : : : : : : : : ::､: : : ,: : : : : : : : : :.ヽ.　　 　 　 /／　 /∨∧　／'　　　ヽ　 ィi〔 ! /　　　　はー、うん
　 　 / 　 :: : : : :.:::.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :: : : i　　 　 ./'　 ィ(´:.:.:＼∧' / /)h､_／: : : : /
　 　 |　　:: : : : :::y::.: :: : : : : : : .::ﾉ:::.ヾ:: : : : : : : ::i':: :　!　　　..../　 ＼ヽ: : : ヽ' iｙ':.:,　　 |: : : : :,　　　　　　なんかこっちのが落ち着くわ
　 　 |　　:: : : : :.:i::.: : : : : : : : .::".:.:.:.:.::ﾞ:: : : : : : : :|:.: :. l　　......,　　　　＼ヽ: : Ⅵ〈:.:.:., 　.|: : : : :!
　 　 |　　:: : : : :.:|:.: : : : : : : : .;:: : :.::.:: : :.; :: : : : : :|:.: :: |　　　,　　　　　　ヽ∨: '}: ヽ__､　|: : : : :!　　　　　　
　 　 | 　 :: : : : :.:|:.:.: : : : : : : : : : : .::: : : : : : : : : :.:|:. : : |.　 　,　　　　　　　У､: : : :.:~~ヽ|: : : : :!
　 　 | 　 :: : : : :.:|:: : : : : : : : : : : : ::.:: : : : : : : : : ::|:.: : : |　　　 　 　 　 ./　7:.:.:.~''＜: : : :ヽ: : : }
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　 　 i 　.:: : : : ;;:l :: : : : : : : : : : : : :.: : :: : : : : : : ::l:.: : : ;,!.　／ニニ,　,　 ./7: : }: : : : : : : : ＼v:.!
　　 /　.: : : .: .:/　:: : : : : : : : : : : .: :: :: :..: : : : : :::|ﾞ:: : : /　'ニニﾆﾆ, ' ／_7: : : : : : : : : : : : : ヾ,!
　 ./　.:: : : : :/ 　 ;: : : : : : : : : : : :; :.:.: .:.; : : : : :::|:: : : /　'ニニニニ'＿_.7: : : : : : : : : : : : : : :ﾉ:!
　/　:: : :.: .:/ 　 .:: : .: : : : : : : : : :.:.ヾ.::.:;'. : : : : :.:l:: :. /　 'ニニニニ'＿./: : : : : : : : : : : : : : /Ⅵ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 'ニニニニ'＿/: : : : : : : : : : : : : ／　リ
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＿＿}､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ､丶`　　　　　　≧ ､
　　　　　 　　　 ／￣￣￣￣￣￣＼　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｀`～､、　　　<ﾆﾆﾆﾆヽ　 }ヽ
　　　　　　　 ／　°. . .: . . : . .ﾟ: . . : .＼　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 二ﾆ=-　 ノﾆﾆﾆﾆ',　!ﾆ!
　　　　　　／;　　. : : : : : : : : : : : : : : : :.＼　　　　　　　　　　　　 ＞''"　　 ＞''"　￣￣ `''＜ノ.∧
　　　　 ／　U.. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.＼　　　　　　 　 　 .／ 　 ＞''"7　 ! |　　　　　　　 ＼ }
　 　 ／　　 .: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :..＼　　　　　　 .／＞''"　／/　'　{ i　　　　　　　　　 ヽ
　 ／　　; 　: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .＼　　　　　..イ　　　__　 { /　∧∨　　　　　　　　　 '
　 |　ﾟ　∪ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .:|　　　　　 / ＞''~　 ／　 ／ )､{　/ ／ 　 ／　 i　 }is｡
　 |　　　　:: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .:|　　　 　 /　　/　　'　 }　{ (_{　ｙ/　　　／ノ7　 }　 i
　 ＼　 u. :.: : : : : : : : : : : : : : ::,,:: : : : : : : : : : :／　　　　　　 　 '　 / 　 ﾉ　￣　7 '　　 ' 示h､! }　'
　 　 ＼　　 ::: : : : : : : : : : : : :〃:: : : : : : :､:／　 　 　 　 　 　 / ／　　∧　　　// ／　　vﾘ　} Ⅳ　　!
　 　 　 ｀ヾ／".: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .＼　　　　　 　 　 .／／　 ／{｀~~~ { !´　　　　　　ノリ / /　　……誰かに背中預けるのなんて
　　　　 ／´.: : : : : : : : : : : : : : : : :: : : : : : : : : .＼　　......＿／イ　 ／　/ ､　　∧v　 　 　 　 ∨ /!/
　　　 / 　 .: : : : : : : : : : : : : : ::､: : : ,: : : : : : : : : :.ヽ.　　 　 　 /／　 /∨∧　／'　　　ヽ　 ィi〔 ! /　　　　ほんとはじめてかもね
　 　 / 　 :: : : : :.:::.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :: : : i　　 　 ./'　 ィ(´:.:.:＼∧' / /)h､_／: : : : /
　 　 |　　:: : : : :::y::.: :: : : : : : : .::ﾉ:::.ヾ:: : : : : : : ::i':: :　!　　　..../　 ＼ヽ: : : ヽ' iｙ':.:,　　 |: : : : :,　　　　　　くそオヤジのこともあってそういう
　 　 |　　:: : : : :.:i::.: : : : : : : : .::".:.:.:.:.::ﾞ:: : : : : : : :|:.: :. l　　......,　　　　＼ヽ: : Ⅵ〈:.:.:., 　.|: : : : :!
　 　 |　　:: : : : :.:|:.: : : : : : : : .;:: : :.::.:: : :.; :: : : : : :|:.: :: |　　　,　　　　　　ヽ∨: '}: ヽ__､　|: : : : :!　　　　　　仲間とかそーいうのいなかったし
　 　 | 　 :: : : : :.:|:.:.: : : : : : : : : : : .::: : : : : : : : : :.:|:. : : |.　 　,　　　　　　　У､: : : :.:~~ヽ|: : : : :!
　 　 | 　 :: : : : :.:|:: : : : : : : : : : : : ::.:: : : : : : : : : ::|:.: : : |　　　 　 　 　 ./　7:.:.:.~''＜: : : :ヽ: : : }
　 　 | 　 ::. : : : ::l:.: : : : : : : : : : : : :: :.: : : : : : : : ::|:.: : : .|　 ,　／ヽ　　,'　 ,'}: : i: : : : :~'＜:.:.､: :.!
　 　 i 　.:: : : : ;;:l :: : : : : : : : : : : : :.: : :: : : : : : : ::l:.: : : ;,!.　／ニニ,　,　 ./7: : }: : : : : : : : ＼v:.!
　　 /　.: : : .: .:/　:: : : : : : : : : : : .: :: :: :..: : : : : :::|ﾞ:: : : /　'ニニﾆﾆ, ' ／_7: : : : : : : : : : : : : ヾ,!
　 ./　.:: : : : :/ 　 ;: : : : : : : : : : : :; :.:.: .:.; : : : : :::|:: : : /　'ニニニニ'＿_.7: : : : : : : : : : : : : : :ﾉ:!
　/　:: : :.: .:/ 　 .:: : .: : : : : : : : : :.:.ヾ.::.:;'. : : : : :.:l:: :. /　 'ニニニニ'＿./: : : : : : : : : : : : : : /Ⅵ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 'ニニニニ'＿/: : : : : : : : : : : : : ／　リ
 

　やる夫の返事はない。だがそれをまるできにせず、聞いてくれていると確信している声で、彼女は言葉を続ける。
 

彼女がやる夫をここに連れてきた意味を。その真意を
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿}､
　　　　　　　　　　　　　 ､丶`　　　　　　≧ ､
　　　　　　　　　　　　　｀`～､、　　　<ﾆﾆﾆﾆヽ　 }ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　二ﾆ=-　 ノﾆﾆﾆﾆ',　!ﾆ!
　　　　　　　　　　　　＞''"　　 ＞''"　￣￣ `''＜ノ.∧
　　　　　　　　　　 ／ 　 ＞''"7　 ! |　　　　　　　 ＼ }
　　　　　　　　　／＞''"　／/　'　{ i　　　　　　　　　 ヽ
　　　　　　　　　イ　　　__　 { /　∧∨　　　　　　　　　 '
　　　　　　　　　/ ＞''~　 ／　 ／ )､{　/ ／ 　 ／　 i　 }is｡
　　　　　　　　 /　　/　　'　 }　{ (_{　ｙ/　　　／ノ7　 }　 i　　　やる夫君の剣が極みに到達しうること、私が目指す境地に届きうること
　　　　　　　　　　　'　 / 　 ﾉ　￣　7 '　　 ' 示h､! }　'
　　　　　　　　　　/ ／　　∧　　　// ／　　vﾘ　} Ⅳ　　!　　　その両方ともが本当。そして私がたまたま先に見出したけど
　　 　 　 　 　 　 ／／　 ／{｀~~~ { !´　　　　　　ノリ / /　
　　　　　 　 ＿／イ　 ／　/ ､　　∧v　 　 　 　 ∨ /!/　　　　やる夫君の歩む道はやっぱりやる夫君が決めるべきだからね
　 　 　 　 　 　 　 /／　 /∨∧　／'　　　ヽ　 ィi〔 ! /
　　　　　　　　　 /'　 ィ(´:.:.:＼∧' / /)h､_／: : : : /　　　　　　　　選択肢があることをしっておいてもらいたかったし見ておいてほしかったんです
　　　　　　　　　　/　 ＼ヽ: : : ヽ' iｙ':.:,　　 |: : : : :,
　　　　　　　　　 ,　　　　＼ヽ: : Ⅵ〈:.:.:., 　.|: : : : :!
　　　　　　　　　,　　　　　　ヽ∨: '}: ヽ__､　|: : : : :!
　　　　 　 　 　 ,　　　　　　　У､: : : :.:~~ヽ|: : : : :!
　　　　　　　　　　　　　　 /　7:.:.:.~''＜: : : :ヽ: : : }
　　　　　　　　,　／ヽ　　,'　 ,'}: : i: : : : :~'＜:.:.､: :.!
　　　 　 　 　 ／ニニ,　,　 ./7: : }: : : : : : : : ＼v:.!
　　　　　　　 'ニニﾆﾆ, ' ／_7: : : : : : : : : : : : : ヾ,!
　　　　　　　'ニニニニ'＿_.7: : : : : : : : : : : : : : :ﾉ:!
　　 　 　 　 'ニニニニ'＿./: : : : : : : : : : : : : : /Ⅵ
　　　　　　 'ニニニニ'＿/: : : : : : : : : : : : : ／　リ
 

　　一方的に武蔵が話すだけ。武蔵はやる夫の言葉を求めていなかった。否、正確には返事ができなくてもしょうがないと思っていた
 

　なにせ話の内容が彼の一生に関わることであるし、そうやすやすと決められるものでもない。故に一方的に話し
 

　話すべきことがなくなったらそのまま沈黙を守ろうと思っていたのだが……
 

　　　　　 　　　 ／￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　 ／　°. . .: . . : . .ﾟ: . . : .＼
　　　　　　／;　　. : : : : : : : : : : : : : : : :.＼
　　　　 ／　U.. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.＼　　　……なんで
　 　 ／　　 .: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :..＼
　 ／　　; 　: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .＼
　 |　ﾟ　∪ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .:|
　 |　　　　:: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .:|
　 ＼　 u. :.: : : : : : : : : : : : : : ::,,:: : : : : : : : : : :／
　 　 ＼　　 ::: : : : : : : : : : : : :〃:: : : : : : :､:／
　 　 　 ｀ヾ／".: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .＼
　　　　 ／´.: : : : : : : : : : : : : : : : :: : : : : : : : : .＼
　　　 / 　 .: : : : : : : : : : : : : : ::､: : : ,: : : : : : : : : :.ヽ.
　 　 / 　 :: : : : :.:::.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :: : : i
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　 　 |　　:: : : : :.:i::.: : : : : : : : .::".:.:.:.:.::ﾞ:: : : : : : : :|:.: :. l
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　/　:: : :.: .:/ 　 .:: : .: : : : : : : : : :.:.ヾ.::.:;'. : : : : :.:l:: :. /
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　　＼＼ニニニﾆ∧　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-―ミ≦二ミ　}ニニニニ∧ | .{＼／}
　　　　　　　　　　　　　　　　　-―≦-- _　　　＼￣ ｀ ＜ニニニﾆ} ﾚ }ニ∨
　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　￣｀　　　　　　　 ､ﾆﾆ/´　 /ニﾆi!
　　　　　　　 　 　 　 　 /　　／　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼ ー彡ニﾆﾆ}＜
　　　　　　　　　 　 　 ./　／　　　´　　　　　　　　　　　　　　　　ヽニニﾆﾆ/　　　＜
　　　　　　　　　　　　/／　.／　　 ／　　　　　　　　　 　 ∨　　　 Vニニ/ ／}　　　 ＼
　　　　　　　　　　　／　 ／　　 ／　 　 ／　　　　　　　　　V　　=-i!ー ,..ィニ/_＿＿＿,
　　　　　　　　　 ／　　 /　__ ／/　　／　　　　　 /　　 　 | |　　　　|≦ニニ/､
　　　　　　　　　　　　 ,　　／j/ヽ､／　　　　　 ／ i　　 {　.} }　 =彡 }ニニ／　 ',
　　　　　　　 /　 　 　 | ./ｨfﾐ､ j／　　　／-／､　 {　　　V /　　=彡,ニ／　＼　',　　……え？
　　　　　　　/　　　/　{/　　沁`ー=彡　 ／　　＼ !　{　/ ∧　　　 /イ　{　 　 ＼!
　　　 　 　 /　　　/　　　/| vﾘ　　　 /／　 __　　　.|　∨ /　∨　　'　　　',
　　　　　 /　　　,　　　 ./ .!　　　　　　　ｨf~泛ﾐｘ､　',　/ '　 　 ヽｲ　　 |＼',
　　　 　./　　　　　　　/ 从　 '　 　 　 　 　 ｖソイ　 V ∧　　 　 ｰ}}＼!
　　　　/　　　　　　　/　　 ﾍ　　　　　　　　　　　　 / /＼＼　　/´
　　　　　　　 　 　 ／ __　 　 ﾍ ｀ ー　　　　　　　 / /く　 ー― '
　 ／　　　　＞　　.／　 　｀￣ ` ー―　　-=≦ ./ /ヽノ
／　/　＞ ´　　　/　　　　　　/´//ヽ　　 _rff／／乂
　 .//´　 　 　.rf/　　　 　 　 乂///,} /´＞　彡イ///≧､
／{ {　　　　　ﾊ乙　　 i　　　　-‐''（ ﾟ ）/< <////rー―''^＜
　 ', ',　　 　 /:.:.:乙≧ﾉ=≦´　　　 ﾉノ{{ー＼＼　　　　　　　　＜
　　ヽ! 　　./:._＞ "´⌒~''=- ,,._　　 　 {{　 　V }　　　　　　　 　 　 ､__
　　　　 ,ィ≦{{　　　　　　　　　~''=- ,,._||　 　.}/　　　　　　　　 　 　 Y/）
　　　／: {: ::∧　　　　　　　　　　　　　~''=- ,,_　　　　　　　　 　 ___..从)
　　 .: : : :.',: :.:∧　 　　　 ／　　　　　　!i　　　 ~=- {__rf乙ﾉ乙Y/＞.イ
　　 {: : : : :',: : :∧ 　 　 '　　　　　　＿_.||__rf/Y////^ー―'=≦:.:.:.:.:.:.{
　　 .，: : : : ､: : : :ヽ /_,..　-=ﾆ二: : : : : : : :V/////{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..{
　　　',: : : : : :ヽ:＞''{´: : : : : : _ : :-―: : : ―ﾏ////,|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.〉
　　　 ＼: : :／: : : : ;: : "´: : : : : : : : : : : : : : :V'///,!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
　　　/´:/＜: : ／: : ',: : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾏ///ﾊ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／
　　　}: :〈:.:.:.:＼ﾆ=-:_:､: : : : : : : : : : : : : : : : : : V　/ ﾍ:.:.:.:.:.:.:.＞イ{-､
　　　j:ノ//≧=ﾍ:.:.:.:.:.:.＼: : : : : : : : : : : : : :: : ｲｰｲ　　ｰr≦////ノ ハ
　　　////////ハ:.:.:.:.:.:.:≧==----- =≦´::.:／:.:∨　　{≧=（: :｀ヽ: : :',
　　./////////　.}~=-rf( )ﾒ､__　:.:.:__.:.-=≦:.:.:.:.:.:.:.}ｫ､　{＞=（: : :ﾉ: : : }
　 /////////　rく:.:.:.:乂大ﾉ~¨¨¨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.///）　V///ーへ: :ﾉ
 

　　返事を求めていなかったのにやる夫が発した言葉。それはあまりにも単純な質問であり……
 

　　　　　 　　　 ／￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　 ／　°. . .: . . : . .ﾟ: . . : .＼
　　　　　　／;　　. : : : : : : : : : : : : : : : :.＼
　　　　 ／　U.. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.＼　　　……なんで、武蔵ちゃんはやる夫のことを
　 　 ／　　 .: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :..＼
　 ／　　; 　: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .＼　　誘ってくれたんだお？
　 |　ﾟ　∪ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .:|
　 |　　　　:: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .:|　
　 ＼　 u. :.: : : : : : : : : : : : : : ::,,:: : : : : : : : : : :／
　 　 ＼　　 ::: : : : : : : : : : : : :〃:: : : : : : :､:／
　 　 　 ｀ヾ／".: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .＼
　　　　 ／´.: : : : : : : : : : : : : : : : :: : : : : : : : : .＼
　　　 / 　 .: : : : : : : : : : : : : : ::､: : : ,: : : : : : : : : :.ヽ.
　 　 / 　 :: : : : :.:::.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :: : : i
　 　 |　　:: : : : :::y::.: :: : : : : : : .::ﾉ:::.ヾ:: : : : : : : ::i':: :　!
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　 　 |　　:: : : : :.:|:.: : : : : : : : .;:: : :.::.:: : :.; :: : : : : :|:.: :: |
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿}､
　　　　　　　　　　　　　 ､丶`　　　　　　≧ ､
　　　　　　　　　　　　　｀`～､、　　　<ﾆﾆﾆﾆヽ　 }ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　二ﾆ=-　 ノﾆﾆﾆﾆ',　!ﾆ!
　　　　　　　　　　　　＞''"　　 ＞''"　￣￣ `''＜ノ.∧
　　　　　　　　　　 ／ 　 ＞''"7　 ! |　　　　　　　 ＼ }
　　　　　　　　　／＞''"　／/　'　{ i　　　　　　　　　 ヽ
　　　　　　　　　イ　　　__　 { /　∧∨　　　　　　　　　 '
　　　　　　　　　/ ＞''~　 ／　 ／ )､{　/ ／ 　 ／　 i　 }is｡
　　　　　　　　 /　　/　　'　 }　{ (_{　ｙ/　　　／ノ7　 }　 i
　　　　　　　　　　　'　 / 　 ﾉ　￣　7 '　　 ' 示h､! }　'　　　　なんで、か……そうだなー
　　　　　　　　　　/ ／　　∧　　　// ／　　vﾘ　} Ⅳ　　!
　　 　 　 　 　 　 ／／　 ／{｀~~~ { !´　　　　　　ノリ / /　　　なんでだろうねぇ
　　　　　 　 ＿／イ　 ／　/ ､　　∧v　 　 　 　 ∨ /!/
　 　 　 　 　 　 　 /／　 /∨∧　／'　　　ヽ　 ィi〔 ! /　　　私も、実はよくわからないんだよね
　　　　　　　　　 /'　 ィ(´:.:.:＼∧' / /)h､_／: : : : /
　　　　　　　　　　/　 ＼ヽ: : : ヽ' iｙ':.:,　　 |: : : : :,
　　　　　　　　　 ,　　　　＼ヽ: : Ⅵ〈:.:.:., 　.|: : : : :!
　　　　　　　　　,　　　　　　ヽ∨: '}: ヽ__､　|: : : : :!
　　　　 　 　 　 ,　　　　　　　У､: : : :.:~~ヽ|: : : : :!
　　　　　　　　　　　　　　 /　7:.:.:.~''＜: : : :ヽ: : : }
　　　　　　　　,　／ヽ　　,'　 ,'}: : i: : : : :~'＜:.:.､: :.!
　　　 　 　 　 ／ニニ,　,　 ./7: : }: : : : : : : : ＼v:.!
　　　　　　　 'ニニﾆﾆ, ' ／_7: : : : : : : : : : : : : ヾ,!
　　　　　　　'ニニニニ'＿_.7: : : : : : : : : : : : : : :ﾉ:!
　　 　 　 　 'ニニニニ'＿./: : : : : : : : : : : : : : /Ⅵ
　　　　　　 'ニニニニ'＿/: : : : : : : : : : : : : ／　リ
 

　　　　　　　　　 ＞'/＿＿__＞''~　　 ､　　　　 ~''＜＿__}　!__∨
　　　　　　　　／　/ｲ　-=ミ　　　 ~''＜ ヽ　　 ＞''~ ＼ノ /＿_.∨､
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　　　　　　　i／/　/　/　　　　　　　　 　 ∧ ∨　　　／ ∨＿_∥＼'
　　　　､＿＿＞''~!　/　 ./　　/　　 　 ヽ　∧ ∨　　　　 ﾉ,＿ノ　ヽ '}
　　　　　　-==-　　 '　　'　　 '　　　i.､ 　 ＼∧ ∨__＞''~　!_/　＼　∨
　　　　　　　　　　|/　　'　　/　　　￤.＼　　＼'　'~''＜　:.:.}:.:.:＼　ヽ !　　　というかね、これでも天下の新免武蔵
　　　　　　　　　　|　　 |　　　　　　 | ／ ＼　　 '　! 　　二ﾆ=-ｲ ~''＜__／
　　　　　　　　　　|　　 |　　!　　 　 ,　　　,ｨ示灯.! !　　─　‐/≧=‐　'´　　弟子にしてくれと頼まれたことは数知れず
　　　　　　　　　　|　　 i　　i　　　 /　　彳弋zﾀ　i !ニﾆ=-≦､
　　　　　　　　　　|　　 i　　i　　／　　　　　　　　 i|　　-=ﾆﾆノ　　　　　　君より遥かに色男にせがまれたことも一度や二度じゃないしね
　　　　　　　　　　|　　 i　　i ／zゞ　　　　　 　 　 i!　/{､人}
　　　　　　　　　　|＼　∨ ∧ 　 　 　 ｀　　　　　￤/
　　　　　　　　　　| 　 ヽ∨ ∧ヽ,　　　　v　ア　 ／　 }__
　　　　　　　　　　　　　 ｀`～､、 ≧s｡　　　　／　　/＿{　　　　　 ＞＜
　　　　　　　　　　 ∨　　: : : |_　　　＿{_i≧ ´_／ヽ7＿_{--ァ＞''~　　　 ＼　 ＞
　　　　　　 √)h､／∨　 : : : !＼￢{＿＿〕iｙ'＿＿＿＿__／　　 　 　 　 　 ∨__{､
　　　　　　∧＿_{ 　 .∨　: : ￤　｀`～ └(０∨＿ノ─＜　 　 　 　 　 　 r==}＿/
　　 　 　 　 〈＿_{＿　 ∨　:.:.:|　　 ＞''~　(_ノ ~''＜　　　　　　　　　　-==}＿__/}
　　　　　　　 { ＼＿＿} ∨ ヽ,!ゞ'´　　　　　　　　　 ~''＜　　 {　　／＿＿＞'´　!
　　　 　 　 　 }　　　￣￣∨　.＼＿＿＿＿＿＿＿＿_＿`'＜!￣‐=≦´　　　　∨/
　　　　　　　 ﾉ　　　　　／ ＼ 　 ＼冖冖冖冖冖冖冖ノ冖〕iトヽ　　　　 　 　 　 ∨/
　　　　　　 /　　　 ／〕ｈ､　　 ~'＜　ヽ,　　　　　　ィi〔: : : : : : : : ∨　　　　　　　　 ＼
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　　　　　　　 ／　°. . .: . . : . .ﾟ: . . : .＼
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿}､
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　　　　　　　　　　　　　｀`～､、　　　<ﾆﾆﾆﾆヽ　 }ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　二ﾆ=-　 ノﾆﾆﾆﾆ',　!ﾆ!
　　　　　　　　　　　　＞''"　　 ＞''"　￣￣ `''＜ノ.∧
　　　　　　　　　　 ／ 　 ＞''"7　 ! |　　　　　　　 ＼ }
　　　　　　　　　／＞''"　／/　'　{ i　　　　　　　　　 ヽ
　　　　　　　　　イ　　　__　 { /　∧∨　　　　　　　　　 '
　　　　　　　　　/ ＞''~　 ／　 ／ )､{　/ ／ 　 ／　 i　 }is｡
　　　　　　　　 /　　/　　'　 }　{ (_{　ｙ/　　　／ノ7　 }　 i
　　　　　　　　　　　'　 / 　 ﾉ　￣　7 '　　 ' 示h､! }　'
　　　　　　　　　　/ ／　　∧　　　// ／　　vﾘ　} Ⅳ　　!
　　 　 　 　 　 　 ／／　 ／{｀~~~ { !´　　　　　　ノリ / /　　　うん、本当に私も自分で
　　　　　 　 ＿／イ　 ／　/ ､　　∧v　 　 　 　 ∨ /!/
　 　 　 　 　 　 　 /／　 /∨∧　／'　　　ヽ　 ィi〔 ! /　　　　　よくわかってないけどそれでもあえて
　　　　　　　　　 /'　 ィ(´:.:.:＼∧' / /)h､_／: : : : /
　　　　　　　　　　/　 ＼ヽ: : : ヽ' iｙ':.:,　　 |: : : : :,　　　　　　　あえて理由を言葉にするなら
　　　　　　　　　 ,　　　　＼ヽ: : Ⅵ〈:.:.:., 　.|: : : : :!
　　　　　　　　　,　　　　　　ヽ∨: '}: ヽ__､　|: : : : :!
　　　　 　 　 　 ,　　　　　　　У､: : : :.:~~ヽ|: : : : :!
　　　　　　　　　　　　　　 /　7:.:.:.~''＜: : : :ヽ: : : }
　　　　　　　　,　／ヽ　　,'　 ,'}: : i: : : : :~'＜:.:.､: :.!
　　　 　 　 　 ／ニニ,　,　 ./7: : }: : : : : : : : ＼v:.!
　　　　　　　 'ニニﾆﾆ, ' ／_7: : : : : : : : : : : : : ヾ,!
　　　　　　　'ニニニニ'＿_.7: : : : : : : : : : : : : : :ﾉ:!
　　 　 　 　 'ニニニニ'＿./: : : : : : : : : : : : : : /Ⅵ
　　　　　　 'ニニニニ'＿/: : : : : : : : : : : : : ／　リ
 

　　　　　 　　　 ／￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　 ／　°. . .: . . : . .ﾟ: . . : .＼
　　　　　　／;　　. : : : : : : : : : : : : : : : :.＼
　　　　 ／　U.. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.＼　
　 　 ／　　 .: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :..＼　　むさしちゃ
　 ／　　; 　: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .＼
　 |　ﾟ　∪ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .:|
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　 ＼　 u. :.: : : : : : : : : : : : : : ::,,:: : : : : : : : : : :／
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　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　 　 ＼-ミ
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼〕iト　　　　　＼ 〕iト
　　　　　　　　　＼＿＿＿　　　　　　＼: : ＼　　　　Vニﾆ＼
.　　　　　　　 　 　 ＼: : : : : : : ＞――――==ミ　　　Vニﾆ∧
　　　　　　 　 　 ＿＿＼: : :／二二二ニニ トミ, ＼ 　 }ﾆ/ | ∧
.　　　　　　　 　 ＼: : : : : : : ￣￣￣＼ニニ ＼i:i:＼＼」/i:i |=,∧　 ト
　　　　　　 　 　 　 ＼＿＿__: : : : : : :.／￣／:／￣￣￣＼|ニ=|　 |二＼
　　 __,,..　　-‐'^~￣: : : 　-‐‐==ミ :／: :.／:／: : : :／: : : ￣￣￣￣＼ニ,|
　　｀¨¨¨¨¨¨ﾌ: : : : : ／ニニニ=／ : : :/: /: : : : :/ : : : : : : : : : : : : : : : ＼|
　＿＿＿／: : : : : :/ニニﾆﾆ／: : : : :/: /: : : : :/: : : : : : : : : : ／: : : : : : : ＼
　｀¨¨¨¨¨¨¨¨ア : /ニニﾆ=/ : : : : : /: /: : : : /: : : : : : : : : ／: : : : : : : : : : : ‘,
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　 　 　 /:. .:.}=-　7: : : : :|{: : : :/|: :| |: : : : : :,ｨf竓芋ミメ、／/ : : ／　ﾞﾍ|: : : :|: |
. 　 　 /: :／}／ /: : : : : :|ﾊ: :/ｿ|.:.ﾊ|: : : : : :〕iトＶ刈　㍉}　/: :／　　 　 |＼.:.:|/　　あ、だ、だめ！いまこっちむかないで！
　 　 /／　 　 ./: : : : ／ |ﾆ〉ﾍ {|/l{,|: : : : : : |: : |‘”^` 　 ,/／　 　. -‐　|: |:. :.|
　　　　　　　 /: : :.／　　.|/　　＼　|: : : : : : |＼|/／/　　　　　,ｨf芋ﾐﾒ ｨ:.|: :./　　　いやほんとだめ！ちょっと間違いなくいま
.　　　　　 　/: :／　　　　　　// ( ＼: : : : : :|　＿＿__　　　 r　ﾞぐﾂっ/ | |: /
　　　　　　/／　　　　　　/⌒ヽ　＼ ＼／ ／ ┌―‐-- ､　　/／/ / : |:|/　　　　　天下の新免武蔵がしちゃいけない顔してるから！
　　　　　　　　　　　　　　|::::::::/ 　 } ト（.,／|　「 | ｛‐一　　＼　　　/: : :.|l
　　　　　　　　 　 　 　 　 〉／ 　 /　ｌ : : ｀`し'　ﾞ＼） 　Y´ 　 ＼／、ー:|!　　　　　　ほんとだめだからまじやめて！
　　　＿ ノ⌒Y　　　　　　　　　 / 　 l: : : : :|. ＼　　 　人　　　　Vﾞ ｝　 |
　／:/　乙「（__「＼＿＿＿ｒ‐ '^}　 　l: : : : :l　　 ＼　　　 ヽ ノ⌒　ﾉ
　::::/　乙「　　 |二ニニニ |二ﾆ}　　 l (￣￣￣　￣｀ヽ　厂　ﾉ⌒ ＼
　::::| 乙「　　　 |二ニニ= 人ニ }　　 |: : ￣￣〕iト　 ノ￣　 「ｉ:／／i:i ＼
　::::| 乙{　　　　＼＿ニ= γ'“”’ヽ,ノ|: /二／ニニ〕iトく⌒／／i:i:i:i:i:i:i:i ＼＿
　::::|=乙{　　　　　　 |ニニ{i:i:i:i:i:i:i:}ー|/=≦ニニニニニ ≧s.｡,i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|ニ＼-- ､
　::::|ﾆ乙{　　　　　　 ＼ニ乂＿ ノ＼二二ニニニニニニニニ|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i: |二ニ＼ﾆ＼
　::::|ニ乙{.　　　　 　 　 ＼|　　 　 　 ＼ニニニニニニニニニ|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i: |ニニニ|二 |
 

　　　　　 　　　 ／￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　 ／　°. . .: . . : . .ﾟ: . . : .＼
　　　　　　／;　　. : : : : : : : : : : : : : : : :.＼
　　　　 ／　U.. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.＼　
　 　 ／　　 .: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :..＼　　い、いやでも……
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　　　　　　　　／　/ｲ　-=ミ　　　 ~''＜ ヽ　　 ＞''~ ＼ノ /＿_.∨､
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　　　　　　　i／/　/　/　　　　　　　　 　 ∧ ∨　　　／ ∨＿_∥＼'
　　　　､＿＿＞''~!　/　 ./　　/　　 　 ヽ　∧ ∨　　　　 ﾉ,＿ノ　ヽ '}
　　　　　　-==-　　 '　　'　　 '　　　i.､ 　 ＼∧ ∨__＞''~　!_/　＼　∨
　　　　　　　　　　|/　　'　　/　　　￤.＼　　＼'　'~''＜　:.:.}:.:.:＼　ヽ !　　　　あ、あのね？そ、そのー……わ、笑わないで聞いてほしいんだけど
　　　　　　　　　　|　　 |　　　　　　 | ／ ＼　　 '　! 　　二ﾆ=-ｲ ~''＜__／
　　　　　　　　　　|　　 |　　!　　 　 ,　　　,ｨ示灯.! !　　─　‐/≧=‐　'´　　　　い、胤舜の言葉に嘘はまるでないといったけど
　　　　　　　　　　|　　 i　　i　　　 /　　彳弋zﾀ　i !ニﾆ=-≦､
　　　　　　　　　　|　　 i　　i　　／　　　　　　　　 i|　　-=ﾆﾆノ　　　　　　　　　ひ、一つあります。ええ、一つだけあるんです、嘘が
　　　　　　　　　　|　　 i　　i ／zゞ　　　　　 　 　 i!　/{､人}
　　　　　　　　　　|＼　∨ ∧ 　 　 　 ｀　　　　　￤/
　　　　　　　　　　| 　 ヽ∨ ∧ヽ,　　　　v　ア　 ／　 }__
　　　　　　　　　　　　　 ｀`～､、 ≧s｡　　　　／　　/＿{　　　　　 ＞＜
　　　　　　　　　　 ∨　　: : : |_　　　＿{_i≧ ´_／ヽ7＿_{--ァ＞''~　　　 ＼　 ＞
　　　　　　 √)h､／∨　 : : : !＼￢{＿＿〕iｙ'＿＿＿＿__／　　 　 　 　 　 ∨__{､
　　　　　　∧＿_{ 　 .∨　: : ￤　｀`～ └(０∨＿ノ─＜　 　 　 　 　 　 r==}＿/
　　 　 　 　 〈＿_{＿　 ∨　:.:.:|　　 ＞''~　(_ノ ~''＜　　　　　　　　　　-==}＿__/}
　　　　　　　 { ＼＿＿} ∨ ヽ,!ゞ'´　　　　　　　　　 ~''＜　　 {　　／＿＿＞'´　!
　　　 　 　 　 }　　　￣￣∨　.＼＿＿＿＿＿＿＿＿_＿`'＜!￣‐=≦´　　　　∨/
　　　　　　　 ﾉ　　　　　／ ＼ 　 ＼冖冖冖冖冖冖冖ノ冖〕iトヽ　　　　 　 　 　 ∨/
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　　　　　∧　 , ': : : : : : : : : : :＼ 　 　 )ﾉ./／: : : : : : : : : : : : : : : : :!　　 　 　 　 　 　 ／
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　　＼＼ニニニﾆ∧　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-―ミ≦二ミ　}ニニニニ∧ | .{＼／}
　　　　　　　　　　　　　　　　　-―≦-- _　　　＼￣ ｀ ＜ニニニﾆ} ﾚ }ニ∨
　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　￣｀　　　　　　　 ､ﾆﾆ/´　 /ニﾆi!
　　　　　　　 　 　 　 　 /　　／　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼ ー彡ニﾆﾆ}＜
　　　　　　　　　 　 　 ./　／　　　´　　　　　　　　　　　　　　　　ヽニニﾆﾆ/　　　＜
　　　　　　　　　　　　/／　.／　　 ／　　　　　　　　　 　 ∨　　　 Vニニ/ ／}　　　 ＼
　　　　　　　　　　　／　 ／　　 ／　 　 ／　　　　　　　　　V　　=-i!ー ,..ィニ/_＿＿＿,
　　　　　　　　　 ／　　 /　__ ／/　　／　　　　　 /　　 　 | |　　　　|≦ニニ/､
　　　　　　　　　　　　 ,　　／j/ヽ､／　　　　　 ／ i　　 {　.} }　 =彡 }ニニ／　 ',
　　　　　　　 /　 　 　 | ./ｨfﾐ､ j／　　　／-／､　 {　　　V /　　=彡,ニ／　＼　',
　　　　　　　/　　　/　{/　　沁`ー=彡　 ／　　＼ !　{　/ ∧　　　 /イ　{　 　 ＼!
　　　 　 　 /　　　/　　　/| vﾘ　　　 /／　 __　　　.|　∨ /　∨　　'　　　',
　　　　　 /　　　,　　　 ./ .!　　　　　　　ｨf~泛ﾐｘ､　',　/ '　 　 ヽｲ　　 |＼',
　　　 　./　　　　　　　/ 从　 '　 　 　 　 　 ｖソイ　 V ∧　　 　 ｰ}}＼!
　　　　/　　　　　　　/　　 ﾍ　　　　　　　　　　　　 / /＼＼　　/´　　　う、うん！その、うん！やる夫くんに女の子扱いされたりで
　　　　　　　 　 　 ／ __　 　 ﾍ ｀ ー　　　　　　　 / /く　 ー― '
　 ／　　　　＞　　.／　 　｀￣ ` ー―　　-=≦ ./ /ヽノ　　　　　　　　　いろいろいっぱいいっぱいなんです、ええ！
／　/　＞ ´　　　/　　　　　　/´//ヽ　　 _rff／／乂
　 .//´　 　 　.rf/　　　 　 　 乂///,} /´＞　彡イ///≧､　　　　　　　　　もし今振り向かれたら本当にいろいろとまずいです
／{ {　　　　　ﾊ乙　　 i　　　　-‐''（ ﾟ ）/< <////rー―''^＜
　 ', ',　　 　 /:.:.:乙≧ﾉ=≦´　　　 ﾉノ{{ー＼＼　　　　　　　　＜　　　　　すごいまずいです、どうなるか自分でもわかりません！
　　ヽ! 　　./:._＞ "´⌒~''=- ,,._　　 　 {{　 　V }　　　　　　　 　 　 ､__
　　　　 ,ィ≦{{　　　　　　　　　~''=- ,,._||　 　.}/　　　　　　　　 　 　 Y/）
　　　／: {: ::∧　　　　　　　　　　　　　~''=- ,,_　　　　　　　　 　 ___..从)
　　 .: : : :.',: :.:∧　 　　　 ／　　　　　　!i　　　 ~=- {__rf乙ﾉ乙Y/＞.イ
　　 {: : : : :',: : :∧ 　 　 '　　　　　　＿_.||__rf/Y////^ー―'=≦:.:.:.:.:.:.{
　　 .，: : : : ､: : : :ヽ /_,..　-=ﾆ二: : : : : : : :V/////{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..{
　　　',: : : : : :ヽ:＞''{´: : : : : : _ : :-―: : : ―ﾏ////,|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.〉
　　　 ＼: : :／: : : : ;: : "´: : : : : : : : : : : : : : :V'///,!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
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　　　}: :〈:.:.:.:＼ﾆ=-:_:､: : : : : : : : : : : : : : : : : : V　/ ﾍ:.:.:.:.:.:.:.＞イ{-､
　　　j:ノ//≧=ﾍ:.:.:.:.:.:.＼: : : : : : : : : : : : : :: : ｲｰｲ　　ｰr≦////ノ ハ
　　　////////ハ:.:.:.:.:.:.:≧==----- =≦´::.:／:.:∨　　{≧=（: :｀ヽ: : :',
　　./////////　.}~=-rf( )ﾒ､__　:.:.:__.:.-=≦:.:.:.:.:.:.:.}ｫ､　{＞=（: : :ﾉ: : : }
　 /////////　rく:.:.:.:乂大ﾉ~¨¨¨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.///）　V///ーへ: :ﾉ
 

　　”むかな……”
 

　　　　　　　 　 ／￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　 ／　　　　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　 　 ／　　 　 _＿ 　 　 　 ＿_　　 ＼
.　　　　／　　 ´￣　　　 ヽ　　/　　　￣｀　＼　　　……
.　　 ／　　 　 イ:::::::ヾ.､ 　 ｉ　ｉ　 イ:::::::ヾ.､　　＼
　　/　　　 〃　ゝ－ 'ノ　　.!　!〃 ゝ－ 'ノ　　　 ヽ
　　|　　　　　　　　　/　　　 ﾊ　　 ヽ　　　　 　 　 |
　　|　　　　　　　　　ゝ __ ノ　 ゝ.__ノ　　　　 　 　 |
　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /
　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／
　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼
　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼
 

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　　　 　 　 　 　 　 _..-''''ﾞﾞﾞ´　 　　　ﾞﾞﾞﾞ'''ｰ,,、
　　　　　　　　　／　　　　　 U　　　　　　　＼
.　　　　　　　 , '　　　　 ＿＿＿　　　 ＿＿　.ヽ
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.　　　　　　/　 u　　 　 ￣￣￣　　 　 ￣￣　　　'.,
　 　 　 　 ,'　　　 　 　 　 　　　　　　　　　　　　 　.l
.　　　　　 l　　　U.　 　　（　　　　 人　　　 .） 　 　.l　　　なんでだろう……やる夫もその、わからんお
　　　　　　'.,　　　　　　 　｀.┬‐ ´　 ｀ ┬ ´ 　 　 .,'
　　　　　　　' ,　　　　　　　　￣￣￣￣　　　　 ／
.　　　　　　 　 ゝ、　　　　　　　　　　　　　　 ／
.　　　　　　　　／｀　ー――――― ‐='''　く
.　　　　　　 ／　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼
.　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　/.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',
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　　　　l　 　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　|　　 |
　　 　 |　　 　 　 |　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |　 　|
 

　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　 　 ＼-ミ
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼〕iト　　　　　＼ 〕iト
　　　　　　　　　＼＿＿＿　　　　　　＼: : ＼　　　　Vニﾆ＼
.　　　　　　　 　 　 ＼: : : : : : : ＞――――==ミ　　　Vニﾆ∧
　　　　　　 　 　 ＿＿＼: : :／二二二ニニ トミ, ＼ 　 }ﾆ/ | ∧
.　　　　　　　 　 ＼: : : : : : : ￣￣￣＼ニニ ＼i:i:＼＼」/i:i |=,∧　 ト
　　　　　　 　 　 　 ＼＿＿__: : : : : : :.／￣／:／￣￣￣＼|ニ=|　 |二＼
　　 __,,..　　-‐'^~￣: : : 　-‐‐==ミ :／: :.／:／: : : :／: : : ￣￣￣￣＼ニ,|
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　＿＿＿／: : : : : :/ニニﾆﾆ／: : : : :/: /: : : : :/: : : : : : : : : : ／: : : : : : : ＼
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　　さて繰り返すが武蔵は生娘である。それも育ちと本人が剣の怪生であったがゆえ、まるで、これっぽちも、からっきし
 

その手のことに免疫がない小娘である。それゆえ、真正面から気にかけている相手にこのようなことを言われたら
 

――その意識をまともに保つことなどできないのである
 

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　　　　　　　　　／　　 ,'　 ,;　　　　　',　',　|!!il!|!l!!l!l!l| ,'　 ,　　　　　 ',　',　　　＼　　　　む、武蔵ちゃんしっか……
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　　　　　　／　　　　　　'、 ヽ　　　　／ / .|!l!!il!!l!!il!l| '、 ヽ　　　　／ /　　　　　　..＼　　　あ、ね、寝ていいからいいのかお！？
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　　なんともしまらない、兵法者らしからぬ顔で眠る武蔵。だが、この場では本当にこれでよかったと言えよう。
 

　ここは忘れてしまいがちだが、寺である。もし本能の赴くままに動いていれば大変罰当たりなことになっていただろうから
 

　いくら知り合いが院主の寺とはいえ、さすがにそれはまずいというもの……ともかく、その幸せそうな寝顔を見たやる夫もまた
 

力を抜き……眠りにつくのでありました
 

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　　,/ﾞ　　　...::::l::l:::::....　　　　　u　 ﾞi　　　ああ、うん。とりあえず大丈夫そうだし
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　i!　 　 　γ　　　ヽ　　　　　 Ｕ　　|　　　やる夫も、うん。寝るかお
　i　　　　 i　　,　　　!　　 　 　 　 J l
　i!　　 　 i｀ー'｀ー‐i´　　　　　　　,i'
　 ﾞi､　 　 ￣二二￣　　 　 u 　,/'
　　　ヽ､　　　　　　　　　　　 ／ﾞ
　　　　/　　　　　　　　　　　ヽ
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――以下次回に続く
 

　　　　　　　　　　　　 　 |:.ヽ　/: : :.}ｉ　　　 ／: :ｉ|
　　　　　　　　　　⌒＼　}: :´￣￣ヽ｀≧＜.:..:. :.|}. 　 　 /}
　　　　　　　　　　＼／￣￣｀ヽ}: : :.} /}i:i:i:i｀＼∧　　 //|
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　　　　　　 　 冫ｚ─-､ｉ:ｉ＼／´￣￣￣｀＞､/i:i:i:i:i∨:./
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　　 　 　 　 　 /　{ : : |::: :: :::＼: : : :.} 　 芹云ミ.:..:. :.|　　はい！１の予定にヒロインムーブするとしたら
.　 　 　 　 　 /: : :| : : |: :´￣: :｀.:..:./　 /　ヒツ＼.: .:.|
　　　　 　 　 {.: : :.| : : |: : : :芹云 /　　　　　　　 }ヽ.ﾉ　　まだずっとさきとあったけどそんなの関係ないってのっとってやりました！
　　　　 　 　 |八ﾍ{: :从: : :.{ .ヒツ　 }　　　　　　 |: :ｉ　　
　　　　　{Y＾Y＾/⌒}'⌒Y⌒Y⌒Y　　 r　⌒}　　/　}|　　でもさすがに寺でこのままGOはまずいから強制終了です
　　　　　|人_〉'　/ } ー' ー ＾ーﾍ　　 ゝ　ノ　イ}　 ﾘ
　　　　　|　.ノ　 {　|　ｉ.: : : :.|　　　｀＞─┬ '／{　/　　　おのれぇ……
　　　　　∨　　　 /　.|: : : : |────'　＼{／｀￣／￣￣＼
　　　　 　 }===イ　　.}ｉ.: :. :.|　　　　　＼＿八＼／__　　　 ／￣＼＿
　　　　 　/　　　| 　 ∧.: .:.人⌒Y　 　 /　/　　　　　＼　/　　　　　　}
　　　　 ./　　　 .|_／´ ∨.: : :.＼⌒Y /　/　　　　　　　 ｀￣＼ 　 　 /＼
　　　　 |　 　 　 |＼　　 ∨.: : : :.＼⌒Y/　　　 　 　 　 　 　 　 }ﾄ､　}　　 ＼
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