～愚人剣天空～ 第３話

　　～愚人剣天空～
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　　　　　　　＿＿＿
　　　　　 ／　　　　 ＼
　　　　／　　 ⌒　　⌒＼　　　ふぅ……堪能しましたお
　　 ／　　 （ ⌒） 　（⌒）＼
　　 i 　::::::⌒ （__人__） ⌒:: i　　美味しかったですお
　　　ヽ、　　　 `ー '　　 ／
　　　 　/　　　　　┌─┐
　　　 　i　　 丶　ヽ{ .茶 }ヽ
　　　 　ｒ 　 　 ヽ、__)一(_丿
　　　 　ヽ、___　　　ヽ　ヽ
　　　　 と_＿＿_＿ノ＿ノ
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__|　＼≧s｡!　 ∨ }　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＞''~/// !ヽ､∨//)h､}　!　!
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼／/ヽ　｀ヽ、!　>〉' /{///.＼　}　 ＿＿＿
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／//＿__＼　 ＼　{　} ﾉ////.∧／／　￣￣ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　 }／ ＞''~＼ヽ-====-　///////}ノ}ヽ,-=ﾆ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /＞''~　　　　　　　　 )h､///ﾉノ//i　　　 )h､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' ＞''~￣　　　∨〕iト ､　､＼／/// }　　　　　 ＼　　だねー、いやーうどんがないのが残念だけど
　　　　　　　　　　　　　　　　／　 '　 ／ 　 　 /'　|　　 ヽヽ　ヽ∨///ﾘ-=ﾆ二￣￣ 　
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }　/　　 '　　　　 ' '　 |　 .∧∧∨￣}// 7￣＼　　　　　　肉も油もほとんどつかってないのに
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ' /　　./　　　 '　/　/{　　 ∧　' '-= ! ／‐==ミ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　 !/ {　 /ｲ　／　 /.／ .∨　　 ＼' ∨ }　＼　　　＼〉　　　ここのご飯はお腹にたまって力が出るかんじで
　　　　　　　　　　　　 　 　 '　 ! 　./=- ＞'~ノ ＿_ ∨ ､　　　! !-┐､＿''＜
　　　　　　　　　　　　　 　 ' 　 !　/＞'´　／ ゞ~~~ヾ ヽ ＼　 ! !　ｲ　　￣￣　　　　　素敵でした。腹五部目きっちり、堪能です、ええ
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　 i /∧'~~'/　　／i／i　　 ＼ 　 i !/
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　/ /∧　 ｀　　__　　　 .イ_ Υ｀} !
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　　　　/ヽ,　ﾏ＿丿　／　).／　 ﾘ
　　　　　　　　　　　　 /　　　　/ 　 ヽノ)h､　　 ィ(　 　 !　　 /
　　　　　　　　　　 　 ,　　　　,　　　　　　　　〕　　　 ＞冖ィ('
　　　　　　　　　　　/　　　 , '　　-====--≦!　 ィi〔＞''~＼､
.　　　　　　　 　 　 ,　　　 ,　／　 ∨/!　　 { i´＞''~　　　　∧',)h､
　　　　　　　　　　/　　 , '／　　　 }/ﾉ　 ／ア　　　 ｡s≦＞∧v　　＼
　　　 　 　 　 　 /　　, 'ｲ　　　/／ 　 ／ゞ'　　　／{＞'~　　　}i　　　　∨/
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__|　＼≧s｡!　 ∨ }　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＞''~/// !ヽ､∨//)h､}　!　!
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼／/ヽ　｀ヽ、!　>〉' /{///.＼　}　 ＿＿＿
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／//＿__＼　 ＼　{　} ﾉ////.∧／／　￣￣ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　 }／ ＞''~＼ヽ-====-　///////}ノ}ヽ,-=ﾆ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /＞''~　　　　　　　　 )h､///ﾉノ//i　　　 )h､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' ＞''~￣　　　∨〕iト ､　､＼／/// }　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／　 '　 ／ 　 　 /'　|　　 ヽヽ　ヽ∨///ﾘ-=ﾆ二￣￣
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }　/　　 '　　　　 ' '　 |　 .∧∧∨￣}// 7￣＼
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ' /　　./　　　 '　/　/{　　 ∧　' '-= ! ／‐==ミ ＼　　お肉もお酒も美味しいんだけどねー
　　　　　　　　　　　　　　　 !/ {　 /ｲ　／　 /.／ .∨　　 ＼' ∨ }　＼　　　＼〉
　　　　　　　　　　　　 　 　 '　 ! 　./=- ＞'~ノ､＿__∨ ､　　　! !-┐､＿''＜　　　それを食べない修行をやってるのほんとすごい
　　　　　　　　　　　　　 　 ' 　 !　/＞',´　／ ⌒￣　 ヽ ＼　 ! !　ｲ　　￣￣
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　 i /∧~´ /　　　　　　　　＼ 　 i !/　　　　　　　　わたしにはむりです、真似しません
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　/ /∧　 ｀　　　　　　 .イ_ Υ｀} !
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　　　　/ヽ,.　￣　｀　 ／　).／　 ﾘ
　　　　　　　　　　　　 /　　　　/ 　 ヽノ)h､　　 ィ(　 　 !　　 /
　　　　　　　　　　 　 ,　　　　,　　　　　　　　〕　　　 ＞冖ィ('
　　　　　　　　　　　/　　　 , '　　-====--≦!　 ィi〔＞''~＼､
.　　　　　　　 　 　 ,　　　 ,　／　 ∨/!　　 { i´＞''~　　　　∧',)h､
　　　　　　　　　　/　　 , '／　　　 }/ﾉ　 ／ア　　　 ｡s≦＞∧v　　＼
　　　 　 　 　 　 /　　, 'ｲ　　　/／ 　 ／ゞ'　　　／{＞'~　　　}i　　　　∨/
 

――しかし、こんだけくってそろいもそろって腹五部目か……
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｢L.、00　　　__ｎ__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//二　　　 　 `弋乂　　 .＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 └─┘　　 　 .（ ⊂´　　　 つ)
　　　　　　　　　 　 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿　　　　　　　　　　　　　 　 ￣.
　　　　　 　 ,, -'''"　　　　　　　　　　　　　　 :゛`'丶.､.......　　　　　　　　 　 　 　 　 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　 　 　 　 .'´ 　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ::::::::::...`.::::::::....　　　　　　 　 ,, -'''"　　　　　　　　　　　　　　 :゛`'丶.､.......
　　　　　.i 　　　　　　（　　　　　　　　　） 　　.::::::::::　　!::::::::::::...　　　　 　 '´ 　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ::::::::::...`.::::::::....
　　　　　.i.ヽ､ 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,: '.:::::::::::::...　　　　....i 　　　　　　（　　　　　　　　　） 　　.::::::::::　　!::::::::::::...
　　　　　.i.ヽ､ `=ｰ--､....,,,,,_＿＿＿＿_,,,,,... --‐=''´..:::::::::::::::::...　　　　 .i..ヽ､ 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,: '.:::::::::.::...
　　　　　.i.ヽ､ `=..｀`" '' 'ー───‐―‐' ''' "´ =''´..:::::::::::::::::...　　　　...i.ヽ､...`=ｰ--､....,,,,,_＿＿＿＿_,,,,,... --‐=''´..::::::.:::::::::...
　　　 　 i..ヽ､..`=..｀`" '' 'ー───‐―‐' ''' "´ =''´..::::::.::::::.::...　　　　....i.ヽ､ `=ｰ.｀`" '' 'ー───‐―‐' ''' "´.=''´..:::::::::::::::::...
　　　　　 ヽ､...`=..｀`" '' 'ー───‐―‐' ''' "´ =''´..::::::.:::::....　 　 　 　 i.ヽ､..`=..｀`" '' 'ー───‐―‐' ''' "´ =''´..::::::.::::::.:::...
　　　　....i　　.`=ｰ.｀`" '' 'ー───‐―‐' ''' "´.=''´..::::::.:::::::::::...　 　 　 i.ヽ､..`=..｀`" '' 'ー───‐―‐' ''' "´ =''´..::::::.::::::::::...
　 　 　 .　ヽ､　　.｀`" '' 'ー───‐―‐' ''' "´　　 .,: '.:::::::::....　　　　　 .i.ヽ､.`=...｀`" '' 'ー───‐―‐' ''' "´.=''´..::::::.:::::::.::::...
　　　　　.i　　.`=ｰ--､....,,,,,_＿＿＿＿_,,,,,... --‐=''´..::::::.:::::::::::...　 　 　 .i.ヽ､.`=. ｀`" '' 'ー───‐―‐' ''' "´.=''´..::::::.:::::::::::...
　 　 　 　 ヽ､　　.｀`" '' 'ー───‐―‐' ''' "´　　 .,: '.:::::::::　　　　　　..i.ヽ､..`=..｀`" '' 'ー───‐―‐' ''' "´..=''´..::::::.::::::.:::...
　　　　　　　　`=ｰ--､....,,,,,_＿＿＿＿_,,,,,... --‐=''´..::::::　　　　　　　　　ヽ､..`=..｀`" '' 'ー───‐―‐' ''' "´ =''´..::::::.::::::
　　　　　　　　　　｀`" '' 'ー───‐―‐' ''' "´　　　　　　　　　　　 　 　 　 `=. ｀`" '' 'ー───‐―‐' ''' "´.=''´..::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀`" '' 'ー───‐―‐' ''' "´
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　　　武蔵がくうのはわかるが、こいつにあわせてくえるとは
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/　　　なかなかやるな、やる夫とやら
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､ それとも、見えをはって腹５分といっておるのか？
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　　＿＿＿
　　　　　 ／　　　　 ＼
　　　　／　　 ⌒　　⌒＼　　いえ師匠が人間食える時くっておけ、だが腹８部は心が鈍る
　　 ／　　 （ ⌒） 　（⌒）＼
　　 i 　::::::⌒ （__人__） ⌒:: i　腹１０部は体が鈍る、腹３部はいざって時に動けなくなる
　　　ヽ、　　　 `ー '　　 ／
　　　 　/　　　　　┌─┐　　だからどんだけ食べても腹五部目になるようにしとけって
　　　 　i　　 丶　ヽ{ .茶 }ヽ
　　　 　ｒ 　 　 ヽ、__)一(_丿　今日は武蔵ちゃんにあわせて腹五分ですお
　　　 　ヽ、___　　　ヽ　ヽ
　　　　 と_＿＿_＿ノ＿ノ
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__|　＼≧s｡!　 ∨ }　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＞''~/// !ヽ､∨//)h､}　!　!
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼／/ヽ　｀ヽ、!　>〉' /{///.＼　}　 ＿＿＿
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／//＿__＼　 ＼　{　} ﾉ////.∧／／　￣￣ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　 }／ ＞''~＼ヽ-====-　///////}ノ}ヽ,-=ﾆ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /＞''~　　　　　　　　 )h､///ﾉノ//i　　　 )h､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' ＞''~￣　　　∨〕iト ､　､＼／/// }　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／　 '　 ／ 　 　 /'　|　　 ヽヽ　ヽ∨///ﾘ-=ﾆ二￣￣
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }　/　　 '　　　　 ' '　 |　 .∧∧∨￣}// 7￣＼
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ' /　　./　　　 '　/　/{　　 ∧　' '-= ! ／‐==ミ ＼　　うん、私もつれてきておいてなんだけど
　　　　　　　　　　　　　　　 !/ {　 /ｲ　／　 /.／ .∨　　 ＼' ∨ }　＼　　　＼〉
　　　　　　　　　　　　 　 　 '　 ! 　./=- ＞'~ノ､＿__∨ ､　　　! !-┐､＿''＜　　　　この子の師匠の頭のなかがほんとわからなくなります
　　　　　　　　　　　　　 　 ' 　 !　/＞',´　／ ⌒￣　 ヽ ＼　 ! !　ｲ　　￣￣
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　 i /∧~´ /　　　　　　　　＼ 　 i !/　　　　　　　　　ええ、うん。ほんと何考えてどんな教えしてやがんだ
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　/ /∧　 ｀　　　　　　 .イ_ Υ｀} !
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　　　　/ヽ,.　￣　｀　 ／　).／　 ﾘ　　　　　　　　　　　あの古狸。でもそのお腹とっても便利で羨ましいんでほしいです
　　　　　　　　　　　　 /　　　　/ 　 ヽノ)h､　　 ィ(　 　 !　　 /
　　　　　　　　　　 　 ,　　　　,　　　　　　　　〕　　　 ＞冖ィ('　　　　　　　　　　　　真似したらできるようになるかなぁ
　　　　　　　　　　　/　　　 , '　　-====--≦!　 ィi〔＞''~＼､
.　　　　　　　 　 　 ,　　　 ,　／　 ∨/!　　 { i´＞''~　　　　∧',)h､
　　　　　　　　　　/　　 , '／　　　 }/ﾉ　 ／ア　　　 ｡s≦＞∧v　　＼
　　　 　 　 　 　 /　　, 'ｲ　　　/／ 　 ／ゞ'　　　／{＞'~　　　}i　　　　∨/
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__|　＼≧s｡!　 ∨ }　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＞''~/// !ヽ､∨//)h､}　!　!
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼／/ヽ　｀ヽ、!　>〉' /{///.＼　}　 ＿＿＿
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／//＿__＼　 ＼　{　} ﾉ////.∧／／　￣￣ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　 }／ ＞''~＼ヽ-====-　///////}ノ}ヽ,-=ﾆ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /＞''~　　　　　　　　 )h､///ﾉノ//i　　　 )h､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' ＞''~￣　　　∨〕iト ､　､＼／/// }　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／　 '　 ／ 　 　 /'　|　　 ヽヽ　ヽ∨///ﾘ-=ﾆ二￣￣
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }　/　　 '　　　　 ' '　 |　 .∧∧∨￣}// 7￣＼
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ' /　　./　　　 '　/　/{　　 ∧　' '-= ! ／‐==ミ ＼　　あー、ちょっとのうどんをありがたがって食べる楽しみとか
　　　　　　　　　　　　　　　 !/ {　 /ｲ　／　 /.／ .∨　　 ＼' ∨ }　＼　　　＼〉
　　　　　　　　　　　　 　 　 '　 ! 　./=- ＞'~ノ､＿__∨ ､　　　! !-┐､＿''＜　　　山盛りうどんを堪能する楽しみが減っちゃうのはたしかにごめんです
　　　　　　　　　　　　　 　 ' 　 !　/灯㍉　／ 乂う 　 ヽ ＼　 ! !　ｲ　　￣￣
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　 i /∧Vぅ/　　　　　　　　＼ 　 i !/　　　　　　　　ええ、そういうことなら習得やめます
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　/ /∧　 ｀　　　,　　　 イ_ Υ｀} !
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　　　　/ヽ,　ｰ　　　　／　).／　 ﾘ　　　　　　　　　　　あと、こえません。ｼｭｷﾞｮｳｼﾃﾏｽｶﾗｰ
　　　　　　　　　　　　 /　　　　/ 　 ヽノ)h､　　 ィ(　 　 !　　 /
　　　　　　　　　　 　 ,　　　　,　　　　　　　　〕　　　 ＞冖ィ('
　　　　　　　　　　　/　　　 , '　　-====--≦!　 ィi〔＞''~＼､
.　　　　　　　 　 　 ,　　　 ,　／　 ∨/!　　 { i´＞''~　　　　∧',)h､
　　　　　　　　　　/　　 , '／　　　 }/ﾉ　 ／ア　　　 ｡s≦＞∧v　　＼
　　　 　 　 　 　 /　　, 'ｲ　　　/／ 　 ／ゞ'　　　／{＞'~　　　}i　　　　∨/
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__|　＼≧s｡!　 ∨ }　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＞''~/// !ヽ､∨//)h､}　!　!
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼／/ヽ　｀ヽ、!　>〉' /{///.＼　}　 ＿＿＿
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／//＿__＼　 ＼　{　} ﾉ////.∧／／　￣￣ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　 }／ ＞''~＼ヽ-====-　///////}ノ}ヽ,-=ﾆ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /＞''~　　　　　　　　 )h､///ﾉノ//i　　　 )h､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' ＞''~￣　　　∨〕iト ､　､＼／/// }　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／　 '　 ／ 　 　 /'　|　　 ヽヽ　ヽ∨///ﾘ-=ﾆ二￣￣　　まぁ聞き捨てならないこといってるけど
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }　/　　 '　　　　 ' '　 |　 .∧∧∨￣}// 7￣＼
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ' /　　./　　　 '　/　/{　　 ∧　' '-= ! ／‐==ミ ＼　　　　そこは聞かなかったことにします。ご飯減らされたくないし
　　　　　　　　　　　　　　　 !/ {　 /ｲ　／　 /.／ .∨　　 ＼' ∨ }　＼　　　＼〉
　　　　　　　　　　　　 　 　 '　 ! 　./=- ＞'~ノ､＿__∨ ､　　　! !-┐､＿''＜　　　　　うん、修行しましょう修行
　　　　　　　　　　　　　 　 ' 　 !　/＞',´　／ ⌒￣　 ヽ ＼　 ! !　ｲ　　￣￣
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　 i /∧~´ /　　　　　　　　＼ 　 i !/　　　　　　　　　　　　いけに……稽古相手いっぱいよういしてもらいます、ええ
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　/ /∧　 ｀　　　　　　 .イ_ Υ｀} !
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　　　　/ヽ,.　￣　｀　 ／　).／　 ﾘ
　　　　　　　　　　　　 /　　　　/ 　 ヽノ)h､　　 ィ(　 　 !　　 /
　　　　　　　　　　 　 ,　　　　,　　　　　　　　〕　　　 ＞冖ィ('
　　　　　　　　　　　/　　　 , '　　-====--≦!　 ィi〔＞''~＼､
.　　　　　　　 　 　 ,　　　 ,　／　 ∨/!　　 { i´＞''~　　　　∧',)h､
　　　　　　　　　　/　　 , '／　　　 }/ﾉ　 ／ア　　　 ｡s≦＞∧v　　＼
　　　 　 　 　 　 /　　, 'ｲ　　　/／ 　 ／ゞ'　　　／{＞'~　　　}i　　　　∨/
 

――宝蔵院、鍛錬場
 

　　　　　　　　　　　　 l　　　　　l　　||　　心　無　武　無　　 ll
　 　 　 ..::／||　　　　　l　　　　　l　　ii==================ii
　　...:::／|　 ||　　　　　l　　　　　ｌ　　　　　l　　　　　l　　　　　l
...: :／|　 |／||　　　　　l　　　　　ｌ　　　　┌─────────┐
／|　 |／|　 ||　　　　　l　　　　　ｌ　　　　│［］ ［］［］［］　［］［］ 　 　│
　 |／|　 |／||　　　　　l　　　　　ｌ　　　　└─────────┘
／|　 |／|　 ||　　　　　l　　　　　ｌ　　　　　l　　　　　l　　　　　l
　 |／|　 |／||　　　　　l　　　　　ｌ　　　　　l　　　　　l　　　　　l
／|　 |／|　 ||　　　　　l　　　　　ｌ　　　　　l　　　　　l　　　　　l
　 |／|　 |／||　　　　　l　　　　　ｌ　　　　　l　　　　　l　　　　　l
／|　 |／|　 ||　　　　　l　　　　　ｌ　　　　　l　　　　　l　　　　　l
　 |／|　 |／||　　　　　l　　　　　ｌ　　　　　l　　　　　l　　　　　l
／|　 |／ ..:::||___________l___________ｌ___________l___________l___________l_______
　 |／...::::::／　　　　　／　　　　　／　　　　　／　　　　　／
／.....:::::／　　　　　／　　　　　／　　　　　／　　　　　／
...:::::::／　　　　　／　　　　　／　　　　　／　　　　　／
..:::／　　　　　／　　　　　／　　　　　／　　　　　／
 

　　さて、食事を終えた武蔵とやる夫をつれた胤舜。彼につれられて二人は宝蔵院にある槍の修練場へとやってきた。
 

そこは寺でありながら坊主だけでなく一般の武芸者たちもともに汗を流しともに槍の修行をする場であり
 

　胤舜が道場に入った途端、彼らはみな揃って一斉に礼をする
 

　　　　　　､. 　 　　　　 iヽ､
　　　　　　 ヾ:`:'':＝=-:､i::::::`ヽ､　　i:､
　　　　　　　　＼:::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ!:::＼
　　　　　　　, ::イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ､＼
　　　　, ::イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／::<_
　　∠==＝ァ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ､::::＼
　　　　　.／:::::::::::::::::;:::::::::::::::::;:::::::::::::::::::::／::t:､;:ヽ
　　　 ／::＿::::::::::::::/::::::::::::／::,イ:;ｲ:::::::/:::::::::ﾍ　`ヽ
　　　￣　 ／::r=x,:':::::::;::イ::,＜/ｲ .l::::/ >;:: |ヽ:ﾍ
　 　 ., r'7'::::::{　/::::,イ ,:ｸ`:司7ヾ-l::/灯| ヽ!　ヾi
　 ／::::厶匕7∨／' i!'´　　￣　　|!'　!, .l
　:::::::::::::::l　/イ,rｧ>x　 　 　　　　'　　/./　　　院主殿、お疲れ様です！今日もよろしくおねがいします！
　::::::::::::::::l:::::∧ / .i ＼　　 　,rfテヲ.／
　:::::::::::::::::l:::::ヾヽ　|　　＼　 ゞ≧',ｲ
　:::::::::::::::::∨::::ヾヽ.!　　,:イ｀''　- '
　:::::::＿:::::::∨::::::ヾヽ／i　| .i!. |
　''::´　　｀::'':ヽ::::::::::〃´!　|─┘
　::::::::::::::::::::::::::＼::〃　.|　:|
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　　　うむ、皆やっておるな
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
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. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

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　　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::＼::::::::::::::::::∧＼::ﾞ､:::::::::::>､ ＼へ、::::::::::::::::::::::::',::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
　　/:::::::,.ィ:::::::::::::i:::::::::lヽ. ＼::::::::::::::::::',　:＼::／,ィィ´ﾗi　　i ヽ.:::::::::::::::::::∧:::::＿:::::::::::::::､
　./::::／　ｉ:::::::::::::::l:::::::::l　:ﾞ､.',:＼:::::::::::::∧r ' ｨ´ヽヾ‐'ノ　 ﾉ 　　＼::::::::::::::::∨ -‐ヽ:::::::::::', ﾞ丶､　　い、院主殿がそのようにいわれるとは
　.／　　 ｌ::::::::::::::::l:::::::::l‐-ヽ',- ､＼:::::::::::',　 ｌ _... 二 -‐ 　 　 　 　 ＼:::::::::::::〈　:ﾉ:!|:::::::::::::',
　　　　　l:::::::,、:::::::ﾞ､.　i-‐.てﾀTヽ､＼.:::::∧　　　　　　　　 　 　 　 　 ＼:::::::',　:i　:l:::::::::::::::',　　　　い、いったいどのようなことが……
　.　　　 i:::::/　',:::::::::∨.',＼ヽ-'.ィ´l　　ヽ　 ',　　　　　 　 　 　 　 　 　 l/:＼ﾍ　　/.::::::::::::::::',
　　　　　i /　　V:::::::::ヽ ',　 ¨´　　:!　　 　＼.',　　　　 　 　 　 　 　 　 ,_ﾑヽ i／.::::::::::::::::::::',
　　　　　l/　　　',:::::::ﾄ |＼　　　　　;!､　　　　 ヽ　　　　　　　 　 　 　 ´　 ／ヾ:::::::::l＼.:::::::::',
　　　　　　　　　 ∨ .ｌヽ　',ヽ　　　 ＼ヽ　　　　　　　　　　 　 　 　 /丶":::::::::::::::::::::l　 ＼:::::i
　.　　　　　　　　　ヽ i　　 '､　　　　　 ｀　　　　　　　　　　　　　　/　 |::::::::::::::ﾄ、:::::i. 　　 ＼l
　.　　　　　　　　　　ヽ　　　＼　　　　　:_ .. -─　:‐-　　　　　　/ / .j/!　ｉ　l　＼::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　′__;;　 -ｧ　　　　　　／　　 :,'　　　l　ﾊ　ヽ!
　.　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼　　　　　　　　 　　　／　　　:.,'　　　 l/　', i
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＼　　　　　　　　:／　　　　:,'　　　　　　　:V､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　 　　 ／　　　　　:/　　　　　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ __,,.ィ　　　 　　　:/　　　　　　　　　　　　 ＼
 

　　胤舜の身も蓋もない言葉に道場に集った面々の間にざわめきが走り、そのざわめきが落ち着いたのをみはからい
 

胤舜は……
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',　　　なに、たった二言ですむ内容だ
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|　　　一つ、今日からしばらく皆と一緒に稽古する客人が２人きた
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　　二つ、そのうちの一人は新免武蔵殿である
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　 　 　 　 　 ／:::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::／::::::::／:::／:::::::::::::::::::::::::／::::＼
　 　 　 　 ／::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::／::::::::／:::／ﾏ:::::::::::::::::::::／:::不ミﾐヽ
　 　 　 ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::／:::::::::ｲ::::／　/::::::::::::::::::／:::::::::::ﾊ　　ヽ
　 　 ／ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::ｲ:::::::／ /／ 　./:::::::::::::::／:::::::::::::::::::ﾊ
　 ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::／/::::∠ﾆl|イ　　 /::::::::::::／l::::::l::l::::::::l:::::::ﾊ
　 ￣￣￣￣/:::::::::::::::::::::/::／l ./:／〃 "ﾞﾐx　 ./:::::::::::<イ .V:::|::|:::::::|:::::::::ﾊ
. 　 　 　 　 /:::::::::::::::::::::/／:::,'./ｲ　.{{ 　 　 }} ./::::::イ〃"ﾞﾐ､.V:ｌ::|:::::::|ヽ :::::ﾊ
　 　 　 　 /::::::::::::::::イ￣ヽ､/　　 　弋＿__ﾉ /／ 　 {{　 　 }} V::::V:::l.　 ヽ :::l
. 　 　 　 /:::::::::::::::::| ／ ヽ ﾘ　　　|l ||l l|ll彡／ 　 　 弋___彡 .|:::::∧:l　　　 N　　　なっ……
　 　 　 /::::::::イ::::::人　ノ⊂　　　 || ||l ||l　　　　　 　 　 　 　 |∨　.ﾘ
. 　 　 /:::／　|:::::::::::::ヽ ‐-　　　　　　　 /￣　 =‐-ﾆ __)　 　 l
　 　 /／　　 |,ｲ三=--ゞ=､ 　 　 　 　 / //////////　　 　.l
　　 　　　　　/三三三l|::::| ヽ　 　 　 /￣　≧ﾐ､　　/　　 　 人
.　　　　　　 /三三三ﾆ|V:| 　 >､ 　 /　　　 　　 Y　i　　　 <　 __
.　　　　 　 ,'三三三三| V.　　 　ヽ/　　　　　　　ｌ　|___／ ＞イ |l
.　　　　　 ,'三三三三l|＿＿__ 　 /＿＿＿＿＿＿_|─＜　 　 .||
＿＿/三ヾｲ三三三三三三/＿＿＿＿ / : : : : : : : : :-‐ ﾟ ￣ ||
三三三ヽ三三三三Y⌒Y//ニニニニニニミx : : : : : : :　　 　 ||
 

　胤舜の言葉が響き、道場生たちが息を呑んだその瞬間。まさに見計らったように、絢爛豪華な装いをまとって
 

佳人の皮をかぶった刀の怪生が道場へと乱入した
 

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }／ ＞''~＼ヽ-====-　///////}ノ}ヽ,-=ﾆ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' ＞''~￣　　　∨〕iト ､　､＼／/// }　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 '　 ／ 　 　 /'　|　　 ヽヽ　ヽ∨///ﾘ-=ﾆ二￣￣
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }　/　　 '　　　　 ' '　 |　 .∧∧∨￣}// 7￣＼　　どもー、新免武蔵です
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ' /　　./　　　 '　/　/{　　 ∧　' '-= ! ／‐==ミ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !/ {　 /ｲ　／　 /.／ .∨　　 ＼' ∨ }　＼　　　＼〉　今日からしばらく厄介になるけど
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 '　 ! 　./=- ＞'~ノ≦示∨ ､　　　! !-┐､＿''＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ' 　 !　/灯㍉　／ 乂う 　 ヽ ＼　 ! !　ｲ　　￣￣　　　よろしくねー！！
　　　　　　_　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　 i /∧Vぅ/　　　　　　　　＼ 　 i !/
＿　_　＞,{ !　　　　　　　　 　 　 　 ,'　　　/ /∧　 ｀　　　,　　　 イ_ Υ｀} !
／ イ＞''~_〕＿＿＿　　　 　 　 　 ,'　　　　　　/ヽ,　ｰ　　　　／　).／　 ﾘ
､ノﾆﾆﾆ'　/ﾆﾆ}　　 ￣￣二二ニ./　　　　/＿ ヽノ)h､　　 ィ(　 　 !　　 /
‐==ﾆﾆ}　! |ﾆﾆ}＿＿＿ 　 　 　 ,　　　　,: : : : : : ￣二: 〕　　　 ＞冖ィ('
､＿イ＿_〕_}￣￣　　　　 ￣￣/　　　 , '￢==ﾆﾆﾆ=-≦!　 ィi〔＞''~＼､==-　　_
､-=ﾆﾆﾆ{　　　　　　　　　　　 ,　　　 ,　／　 ∨/!　　 { i´＞''~　　　　∧',)h､　　　　ﾆ=-
　'-=ﾆﾆﾆヽ　　　　　　　　　 /　　 , '／　　　 }/ﾉ　 ／ア　　　 ｡s≦＞∧v　　＼　　　　　　 　ﾆ=-
　　'-=ﾆﾆﾆヽ 　 　 　 　 　 /　　, 'ｲ　　　/／ 　 ／ゞ'　　　／{＞'~　　　}i　　　　∨/　　‐=ﾆ
　　　'-=ﾆﾆニヽ　 　 　 　 ,　　/ﾆﾆ!　＞'~　　／ｲ　　 　 　 　 ', 　 　 　 ﾘ　　　　 ∨/　　　　　　-=
　　　　'-=ﾆﾆﾆニ､　 ,,.｡*'7　 /ﾆﾆ ／　　　, ' ' 　 　 　 　 　 　 ∨　 　 /　　　　 , ､∨/
　　　　　'-=ﾆニニニニﾆ,'　 /ﾆﾆ/　　　　//　 /　 　 　 　 　 　 ∨: : : ＼　 　 /ﾆニ∨/
　　　　　　＼-=ﾆニニニ'　./=--'　　　　//　 /　　　　　　　　　　∨: :／∧ ／ニニニv/
　　　 　 　 　 ヽ二ﾆ=‐　i ./　　　!　　 　.!/　 ,　 　 　 　 　 　 　 　 ∨　　 ∧ニニニニ∨/
 

　突如乱入した佳人にみえるなにかと胤舜の言葉……それらをあわせて理解された時
 

――道場は大きな歓声に包まれた
 

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ﾆ　　ﾆ二7　　　　　　　　　　/ /　　　　 　 　　 　 　 　　　/ 7
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　　　　　　　　　　　　　　|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:_ノ　　　　 |┘. : .:. :. :. :. :. :. .p'ﾞ;;.:O . :ｑ .: ;:;ﾞ ,ﾞ,od .:'`;:; ,　ﾆ三三三三
　　　　　　　　　　　　　　 ￣￣￣￣　く　　　 　 　| .: .:. :. :./」二」p'ﾞ;;.:O . :ｑ .: ;:;ﾞ ,ﾞ,o彡ﾐﾐヽ　＿＿.: ;: ;:; ;:;;:;:;;
. :. :. :. :.: .: .: .:. :. :. :. :.: .: .:. :. :. :. :. :.: .: .:.｀`ヽ　 ,､､ノヽo b .〔」ﾞ''' ''l〕.: :;:; p'ﾞ;;.:O ｑ .: .::.}-',ﾐﾐﾐ!「　-‐ ─ヽ; :; ;;;;;;
.../ l. :. :. :. :.: .: .:. :. :. :. :. :. :.: .O od .:'`;:; ,.: ;oV"´　　 1　　..」ゝ‐/:`ｰ-､　　　「￣ |　 L_ノｼｼ　 , - ─ ミﾐヽ;:;:;;
/ 　| p'ﾞ;;.:O od .:'`;:; ,.: ;oQ r;;;;;;;;;､p o ..:.,,､､､､',　　 　 1 .::.:.:::〈瓜ﾉ:::::::::',〈⌒〕二二ﾆ‐.:::::::::ﾉ　 - ─ ミﾐ _丿;:;;;
　　.|.　ム) p'ﾞ;;.:O od .:'`;:; ﾉｰ`ﾐﾐ!　　 彡',',',',',',;',　　　 l!.:.:::::::::::::::::.:...:: /ハ`ヽ-─-､.:::::::ノ.:.＼　　ﾉ　　　 ﾆ三
ﾚ彡ﾐ　|:::::l　　,;彡ミﾐヽ　　 },_, ｲ:::::::::ハ;;';';';'';';'';;;!　　　il!.:::::.:.:.:.:,r ‐く　ﾉ　ﾉ__/｡:::.:.　 　/. :; :; :;: ;V . :. :ィｲ三三
l彡彡_ﾉ.::ﾉﾐyｲ彡ミミﾐﾐ;:y.:.::::.:.::::::::::.:}‐､i;;:r ,;:;:;:;:;!　　　ll!;:;:;;:;:;;/jjjjjijijﾚ;:;:;;!　 i!　　　　/.: ;: ;: ;: ;:;ニ三 三 三三
ﾚ.:.:. ﾆ三三 〉彡ミﾐﾐﾐﾐﾉｨｲ彡 ミﾐヽ.〈　　ソ;:;;;;;:;:;|　　　llll!;:;;;:/jjlijiijijiﾘ;:;:;:;:;!　ﾘ　　,..イ. :; ; ;;;;; ﾆﾆ 三 三三三三
.:.:.:.:ﾆ三三ハ彡ミﾐﾐﾐ,'ｨｲ彡 ミﾐミﾐﾐ',ﾊ　　,r-─ﾉ　　　　ﾉ;:;:;ヾ州州ｼ;:;:;:;;ﾉ　 レ'´. :; :;:;;:;: ;;ﾆﾆ ニ 三 三三三三
.:.二三三/　 ヾ彡ﾐﾐﾐ{ｨｼﾞ jijijijijijijiiiji! ﾌ""´￣7　　　　/iijiijijijijjijijjijijijijiijｨイ; :; :; :;ﾆﾆ 二 三 三三 三三 三三
　iﾆ,r'"´　　　　ゞ;:;:;:;:;{jijijijijijijiiijijijijijl!　　 　 /　　　 .:;1ij1iji1ji1ji1ii1i1l1lj1i1j; :; :ﾆﾆ ニ三 三三 三三三三三
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　　無理もない。ここ宝蔵院道場はこの国では槍の聖地といって過言ではないし、主たる胤舜はこの国一の槍使い。
 

　その弟子たちの意識は極めて高く、天下に名高い新免武蔵と稽古と聞いてはいろいろとな意味で興奮を覚えて当然なのだ
 

　　　　　　　　　　　　 r;r‐r/`!
　　　　　　　　 　 (二〈_L (｀ヽ{二l＞-
　　　　　　　　　　　　l｀ （ ｀`/
　　　　　　　　　　　　ヽ 　　l
　　　　　　　　　　　 ,.-|,. -'´l
　　　　　　　　　　 r'‐'´::::::　|
　　　　　　　 　 　 !:::::::::: 　 |
　　　　　　　　　　|:::::::　 　 |
　　　　　　　　 　 |:::::::　 　 |　　　 _　　　　 ､ _　　　　　　　　　　何を隠そう俺は槍の修行の達人！
　　　　　　　　　 .|:::::::　 　 |　　　 ＼`'''ｰ- ､＼｀丶､
　　　　　　　　　 .!:::::::..　.:: |　　_,.. -‐'''::　:::::::::::::::::::...丶､　　　　　新免武蔵と稽古、あわよくば勝負をして名をあげる大好機！
　　　　　　　　　 |:::::::: .::::　|-二;;;::::::::...:.......　　　.::::::　_,. -
　　　　　　 　 　 |::::: .:::::　.:::}　／::::::::,-､::::.._;:-‐ﾆ;;;::::::..＼　　　　　これで興奮しないなら槍なんて修行していない！
　　　　　　　　　.|::...::::::　.:::〈∠::::::::::/ )/／....＼ｌ／:::;,,. -;‐
　　　　　　　　　|::::::::::　.:　 l／:::::::::ｌ _ '´　　　 '''"´ﾐ::::::ト､ヽ
　　　　　　　　　|:::::::: .:: .::　ﾄ,ﾌ:::／｀l　 　 ,. -=_-､´l!'|::;'　ヾ!　　　　　　　　　　 　 　 　 /
　　　　 　 　 　 |:::::: .: .:: .::::::.ヽ冫　 ' 　 〈 ﾞ､::::　>' ﾉ l/　　　　　　 　 　 　 　 　 _　　　/
　　　　 　 　 　 !:::: .: .:..::::::::::::...＼　 　 　 ヽL／／　　　　　　　　　 _,,... -一 ''/-ヽ-'ﾞ｀､
　　　　　　　　 l::: . .::::::::::::::::::o／　 　 rｰ──く,r､‐ｧ‐r､-ー''''''' "´　　 　 ..::::!　-､_,.ﾍ_)
　　　　　　　　 !:..: .::::::::::::::..／ヽ`ー‐'ﾞレ'´: ::::::: l　ll　 l::::　　　　............:::::::::::::::r一､/
　　　　　　　 .,': ..::::::::::o,イ´　r ､ﾞ､‐r''´:::::::　::::: l　ll　 !:::::::::::::::::::::::_,,... --‐一''´　/
　　　　　 　 /. .::::::::::／/　　 l::::!ｰ､ ﾞ､::::::::::　:::: l　ll　l::; --─ ''' ´　　　 　 　 　 /
　　　　　　/ .:::o:::／　,'　　　 ` |::::|　ヽ::::::::. ::::::|__ll__lノ　　　　　　　　　　　　　/
　　　　　./.:::::::,ィ´　 .,'　　　 !　 !｀' 　 ヽ:::::: :::::|'´　　　　　　　　　　　　　　　　｀丶､
　　　　 /:::::::,ｲ;;|　　 　 　 　 !　 l　　　 ヽ:::::.::::|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀丶､
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　　　/:::; ';;;;;l;;;;|　　　 　 　 　 l　 !　　　　 ヽ::::|
　　 /:; ';;;;;;;l;;;;;;!　　　　　　　　l　　　　　　 |;ﾞ､:!
　 ./:/;;;;;;;;;l;;;;;;;|　　　　　　　　 l　　　 　 　 |;;;ﾞ､
 

　　　そして気軽に興奮したり色気づいてる面々に混じって、胤舜の言葉の意味を正しく理解してしまった熟達者たちの顔色は
 

　そろいもそろってよくなかった
 

　　　　　　　　　　　　　　　､ー―==ミヽ、__
　　　　　　　　　　　　　　 ／:,:-:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.⌒､
　　　　　　　　　　　 　 ／:.:.:,':.:.:.:.:.:.:.:l:.l:.:.:＼:.:＼
　　　　　　　　 　 　 ／:.l:.:.:.,':.:.:.:.:.:l:.:.:l:.l:.:.:.:.:.∨:､ヽ
　　　　　　　　　　　　/:.l:.:.:.l::.:.:.:.:.:|_,. -―:.:.:. |:.:.:.:}
　　　　　 　 　 　 　 /ｲ:l:.:―--:.:.:.| r==ミ:|:.:.::|ヽ:.:}　　あ、やばい。火の元の確認忘れてた
　　　　　　 　 　 　 　 |:.:＼rtﾃ＼}' ､`´'　{ｲ:/　}从
　　　　　　 　 　 　 　 |/､:.:.ヽ｀〈　 　 　 / .{' ／Ⅳ　　　ちょっと家が心配なんで帰ります、ええ
　　　　　　　　　　　　　　`∧　　　　　　　 /}:.:./{_
　　　　　　　　　　　　　　　　＼　-‐― ,／/ヽ'⌒}
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼､,__,;; ＿＿}￣⌒ー-　 ._
　　　　　 　 　 　 　 　 　 __　 　 _}.ヽ／-―=＝:}>‐=ﾆﾆ／ﾆ
　　　　　　　　　　　＿__/､ﾆ=- {'": } {: : :／ ／＿＿＿__ニﾆ
　　　　　　　　　　/ﾆﾆ＼ﾆ＼ニ}: : } {:／_／ﾆ|l　　　　　l|ﾆﾆ
　　　　　　　　 ／=-ﾆﾆﾆ＼ﾆﾆﾆﾆ=-=ﾆﾆﾆﾆ,| ､　　　 ,. |／: .
　　　　　　　 /ﾆﾆﾆﾆﾆ=‐---‐=ﾆﾆﾆﾆ=-ﾆﾆﾆ}||l｀Υ´l||{:/: : : : .
　 　 　 　 　 j＾{＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ／ﾆニ／ ｀`ヽ|/"´/:、: : : : :
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　 　 　 　 /∨∧／:| | /-〕iト=ﾆﾆ=- '"　 -=､/　　　 j }∧: : : : : : : : ‐-―∨
 

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　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
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　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　　お前が粘らないとどれだけ犠牲者がでると思っているんだ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
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　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
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　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　真っ先に逃げようとした男……高田又兵衛はよくわかっていた。ここに武蔵がきてしまったことの意味を。
 

そしてこの後なにが待っているかも。だからこそ、彼の行動は素早かったが、そんな彼を胤舜は決して逃さなかった
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 _,,.　-‐=': : : : : : ｰ‐=ﾐx､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-=ﾆ／: : : : : : : : ‐ - ､: : : : : : : ＼iヽ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ｨi〔＿　 ヽｲ⌒}::_|/: : Ⅵ≧ﾐx: : : /:ﾊ: : : /:|: `: : l: : : ヽ､＼:Ⅳ､　　い、いやぁ胤舜殿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ｨi〔 ／　　ヽ　八__ﾉ{　∧: |:　Vｿヾ: :/i/ ミｘ ､Ⅵ : : ﾊ} : , /: : : : /
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,ィ≧≦_／＿＿／∧ 　''" ｀¨／::|:　｀¨/ Ⅴ ' 　, Vソﾐxﾊ: :}/: //: : : : /　　　　お、俺がいてもほら、ね？
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ﾉ≧s｡ .　 ｀Yヽ,:::::::::::∧ ,ィ´ ,ｨ=ﾐ ｜　 ,′　　 ヽ ゞ¨´ ､　'ｲ: :/⌒i: : :ﾊ}
　　　　　　　　　　　　　　　　　／///／::::｀ヽ Ⅵ:::::::::::::::∧｀¨´ゝイ　!　　　　　　　　　　　　/: /／i/: /　　　　　　どうせほとんど全員生贄なんだし
　　　　　　　　　　　　　　　 ／///／::::::::::::::::} .}ィ=＝＝=ｲ-イ　　　 ',　　 　 　 　 　 　 ,ｨ　'イ,__／: /／|
　　　　　　　　　　　　 　 ／/////ゝ､:::::::::::::::iノ　　　＿＿＿＿, ィ='∧. `　､　 　 　 　 　 　 / ヽ : ｲー‐ミx=x､　　じ、自分の体大事にしたいなって
　　　　　　　　　 　 　 ／/////////,'｀ヽ://　　＿_/:::::､::::::::::::::::::／:::∧ ,ヽ　`ー‐''　 　 ,ｨi〔 l　／,∧￣ヽ: ヽヾ
　　　　　　 　 　 　 ／///// ,ｨ=＝ニﾐ///　 ,ｲﾍ::::::::Ⅵ:::::::::::::／::::::::::::ﾄ': :､　 _　,. ｡s≦　　 ／／／￣ ´ ＼}__
　　　 　 　 　 　 ／///// ／::::::::::::::::::::∨__/{≧s∨:::::`i:::::::::::l:::::∨::::::::{:,: /｀:': :/　　 /,. ィ'´／／:::::::::::::::／::::::::｀''ーミｨ=ﾐ
　 　 　 　 　 ／///// ／::::::::::::::::::::::::ｉ'´'/ヽ|[＊]|∨::::::|::::::::::∨:::∨::::/`''ｲ:_:／-='"´-=''"´／:::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::／:::::::::ヽ､_
　　　　 　 ／///////l|::::::::::::::::::::,:'::::/ ////}==={'/∨:::|::::::::::::∨:::∨:|;;;;;;;;;;} {;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／:::::::::::::, ィ:/::::::::::::::::::／:::::::::::／;;;;∧
　 　 　 ///////////|:::::::::::::::::,:'::::/ /////{///}// ∨|::::::::::::::∨::::ヽl;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;／:::::,. ィ ´::::::/:::::::::::::::／:::::::::::／;;;;;;､;;;;∧
　 　 　 ,ｲ///////////＼:::::::::/::／//／￣ |///|￣/,∨::::::::::::::::∨:::::/ヽ､〈〈;;;;;;;;;;;;;／ ィ ´::::::::::::::::/::::::::::::／:::::::::::／;;;;;;;;;;;;;;＼;∧
　　 ／///////////////,＼::／//／:::::::::::::l///l:::::∨ ＼::::::::::::::::∨/　 ／ヽ≦〔ｉ/:::::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::::::::::::／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`;∧
　 //////////////////////〉'//:::::::::::::::::::l///l:::::::`l　li ＼:::::::::::::/ ／､∧, Y´ |::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::::::::::, イ/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼
　l/////////,ｨ＝=-　., _ //// // ::::::::::::::::::::l///l:::/::l　l{ﾉ　 ＼:::::/く 　 //´　!　|:: . ｡s≦￣:::::::::::., ｡s≦ ／;;l/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l　　しかしお前くらいの腕利きがいないと
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　被害が広がるいっぽうなんだが
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/　　というか、下手したら拙僧が槍もってあいつと対峙することになるぞ
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l　　正直、拙僧も自信がない。いや、うん。拙僧だけなら
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　自重するが、そのなんだ？今のあやつはこう、いろいろあって
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/　タガが外れてるというか自重知らずでな、その……うむ
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l　　とりあえず、お前はのこれ。残ってくれ
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　　いやほんと残ってくれ。最後の砦になってくれ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/　　うまいこといったら前々から話がすすみそうだった
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､　コクラへの推薦しておくから、ちゃんとしておくから、な？
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　　　　　　　　　　､ー―==ミヽ、__
　　　　　　　　　　　　　　 ／:,:-:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.⌒､
　　　　　　　　　　　 　 ／:.:.:,':.:.:.:.:.:.:.:l:.l:.:.:＼:.:＼
　　　　　　　　 　 　 ／:.l:.:.:.,':.:.:.:.:.:l:.:.:l:.l:.:.:.:.:.∨:､ヽ
　　　　　　　　　　　　/:.l:.:.:.l::.:.:.:.:.:|_,. -―:.:.:. |:.:.:.:}　　しょうがないですなぁ……まぁ、俺も
　　　　　 　 　 　 　 /ｲ:l:.:―--:.:.:.| r==ミ:|:.:.::|ヽ:.:}
　　　　　　 　 　 　 　 |:.:＼rtﾃ＼}' ､`´'　{ｲ:/　}从　修行したところが消えちまったら
　　　　　　 　 　 　 　 |/､:.:.ヽ｀〈　 　 　 / .{' ／Ⅳ
　　　　　　　　　　　　　　`∧　　　　　　　 /}:.:./{_　　今までの修行やら箔が虚しくなっちまいますし
　　　　　　　　　　　　　　　　＼　-‐― ,／/ヽ'⌒}
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼､,__,;; ＿＿}￣⌒ー-　 ._
　　　　　 　 　 　 　 　 　 __　 　 _}.ヽ／-―=＝:}>‐=ﾆﾆ／ﾆ
　　　　　　　　　　　＿__/､ﾆ=- {'": } {: : :／ ／＿＿＿__ニﾆ
　　　　　　　　　　/ﾆﾆ＼ﾆ＼ニ}: : } {:／_／ﾆ|l　　　　　l|ﾆﾆ
　　　　　　　　 ／=-ﾆﾆﾆ＼ﾆﾆﾆﾆ=-=ﾆﾆﾆﾆ,| ､　　　 ,. |／: .
　　　　　　　 /ﾆﾆﾆﾆﾆ=‐---‐=ﾆﾆﾆﾆ=-ﾆﾆﾆ}||l｀Υ´l||{:/: : : : .
　 　 　 　 　 j＾{＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ／ﾆニ／ ｀`ヽ|/"´/:、: : : : :
. 　 　 　 　 / /l///〕iトﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/ﾆﾆ=／ ／/　　(} j }: : :ｰ-: : _: : : : : :∨
　 　 　 　 /∨∧／:| | /-〕iト=ﾆﾆ=- '"　 -=､/　　　 j }∧: : : : : : : : ‐-―∨
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|　　　うむ、よくいってくれた！
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　　よし、皆、騒ぐのはそれまで！本日から武蔵殿と後一名！
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__　武蔵殿の連れのやる夫殿がともに稽古をしてくださる！
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､　　いい機会だからめいいっぱい励むように！
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　　　　　　　　,.ｲ　　　／/　　　　　　__,／
　　　　　　　　　　　　,.':;′　／::/　_, -‐─ ''"／
　　　　　 　 　 　 　 /.:.l　／.:.:.:/／.:.:.:_, -‐ ''´
　　　　　　　　　　　ｌ.:.:.ﾚ'::::::.:.:/::.:.:.:∠-‐─- ､,_
　　　　　‐＝二_''－!:./:::::::::::/:::::／::.:.:.:.:::::::::::::::::｀丶、
　　　　　　　　 _,ﾆ=‐::＼:::::::::::::::::::::::::::::::::￣｀ '＝､‐-＼
　　　　　　_, -'／..:::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　 ／‐／..:／:::r''"´￣:::::::::::::｀ヽ:::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.＼
　　　／ ／..:／ :.:.:::::＼::.:.:.:.:.:.::::.:.:.:.:.:.ﾞ:､:.:.:.:.＼:.:＼.:.＼:.＼
　　　　/.:::::/.:.:.::／ :.:.::::ヽ:.:.:＼::::＼::::::::ヽ::::::::::ヽ:.:.ヽ:::::ヽ::＼
　　　 /.::::/.::::::ｲ::.:.:.:ｨ'|:::小 :::::::＼::::＼::::::ﾞ､:::::::::::ﾞ､::::ﾞ､::::::ﾞ､::＼
　 　 /,／j:::::/:,'::::::/ ｌ |/ |　ﾄ､::::::l＼:::::ト､::::'､::::::::::::'､::::',::::::ヾ'ｰ＼　　　はい！武蔵殿とお連れの人と修行とは
　　 /´　,':::/::,':::::/",二=､_　ｌ ＼:::l　＼|='ﾞﾆ､ﾄ､:::::::::::',::::',:::::::{
　　　 　,'::/:::,'::::/ fiﾞ ｒとjヽ　　　ヽ:ｌ.　'"ｒとｊヽﾞiｔ＼::::::::',::::'､:::::',　　　　　またとない機会だ！
　　　　 }:ｊ/ﾌ!::/|　｀' 辷''ｿ　　　　 ﾞ'!　　辷''ｿ '´　|＼::::l､:::ﾄ､::::'、
　　　　 ｿ'､i ｌ八!　= ｀￣´　　　l 　 　 　｀￣´ =　l:::/＼ｌ|:::l. ヽ:::}
　　　　　　ヽﾄｰi　　　　　　　　,__　　　　　　　 　 ﾚ'´ //、:'.、 }'
　　　　　　　ヽ_j、　　　　　　　⌒　　　　　　　　,ｒ‐‐／　｀'ｰヽ
　　　　　　 　 　 ヽ　　　 ー─　‐‐―一'　　　 /ー'
　　　　　　　　　　 ＼　　　 　 ￣　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　｀i､　　　　　　 　 　 イ
　　　　　 　 　 　 　 　 |. ｀ヽ､　　　_,､‐'´　.|
　　　　 　 　 　 ｒ‐一'"|　　　 ｀￣´　　　 　|｀'ー‐┐
 

　　胤舜の言葉が理解できない（今の時点ではまだ）幸せな面々が無邪気に歓声をあげる中
 

　　 　 　 　 　 　 　 　 ＿,　　 -‐:.:.:.:.:.::ー=ミ、
　　 　 　 　 　 　 　 　 ＞'⌒:.:.:.:.:.:.‐:.:.:､:.:､:.:.:.:ヽ}ヽ
　　　　　　　　　　　／:.:.:.:／:.:.:,:.:.:.:.:.:.:.:.:`:.}:.:.ヽ_:.:.:ﾄ､
　 　 　 　 　 　 　 /ｲ:.:.／:.:.:／:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:｀ヽ:.:.｀:.:ヽ
　　　　　　　 　 　 /／:/:.:- ､:.:.:.:.:.:.l:.:.:.i:.:.:､:.:.:.∨:.:.:.:.l
　　　　　＿_,ィー┬|:.:/:.:/_:_:.:.:.:.:.:.-‐　､:::::::l:.:.:.:∨:.:.:.|　　やれやれ……連れまでいるのかよ
　　　／＿_/∧|::::}::|/∧r=ミ、:./:/__:.:/:.ヽ:.:l:.:.:.|＼:.:}ﾊ
＿／／///∨∧_}､}､/:|　ゞ'ヽ/l/ r=ミx、:.:l:|:.:/:.:.:.: '　　　どんだけ難易度跳ね上げるんだか
///＼＿_／:∨/〉⌒_l:.l.　 / '　ヽ　ゞ'＾_`}/:./ヽ:.:.::/
// ヽ∧/ﾉ⌒￣}ｰ'")ィ´　　　　　　　　　/:./ ノ}:／　　　……で、その連れはどこに？
/:::::::::}/／￣￣￣´　 .∧ ､　　　　　 ´/／ｰ≦'イ}＿_
⌒ヽ:/　＿／￣⌒ー'´;:∧､,` ‐-　'　　 , ｲ ヽ∧=ミ｀ヽ＼
=ﾐ//　∧:::∨:}::::::::／::::::::::}'"､　_, ｡s≦　 |.／:, -‐ '＼_}､＿__
:::::}'_／＞､:::∨:::::::|::::::､::::::{_,、／_　 / _ ／:／::::::::/:::::::::::::::／`Y､__
::,ｲ//{＿_i∧::}::::::∧::::::∨ : ヽ┌ ‐ '": : :／:::::::::::/:::::::::::／:::::::/::/:∧
///,__}―{/∧}::::::::∧:::::::＼: :} | : : : : ／:, ‐-　_/::::::::／::::::::::/イ-‐:∧
/／::::l//|⌒∧::::::::::∧::::::::::＼{＿_／__://￣⌒ ‐- ､::::::::::／: : : : : ＼､
/::::::::::l//|::::::}l ＼:::::::∧::::::::::::::::::::::::::::::l＼　 　 　 //::::／': : : : : : : : : :＼
:::::-‐:::l//|:::/l l l) ＼::::∧:::::::::::::::,ィi〔::::|||||＼＿＿_}''" /: : : : : : : : : : : : : ＼
_::::::-‐:l//|/::l l(l　/} ＼:::::::::-‐'" ＿＿｀`ト､||||||||||{ : /: : : : : : : : : : : : : : : / ヽ
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|　　　ん？ああ、そういえば武蔵と一緒に来ると思っていたが
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　　おらんな……うむ、どこに……
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　 , -‐' ´￣￣￣｀`丶､
　　　　　／　　　　　　　 　 　 　 ＼
　　　　/ ／ヽ､　　 _,　-─ ヽ　　　 ヽ
　　　　l l r'ニコ ￣　{二ニヽ ＼ 　　 l
　　　　ヽ　､＿_　　　､ ＿　,　　 l　 　 |　　あの、お兄さん。そんな端っこで壁にむかってないでもっと
　　　 　 ヽ.　{しiヽ　　 {し'j｀　 ／　 　 !
　　　　　rl　　 r‐'　　　　　 　 !/´ヽ. /　　　真ん中の方もあいてますし
　　　　　l_l　　 ヽ　　　　　　　　jツ }'
　 　 　 　 ヽ　　 ヽﾆﾆｱ!　　　 ､__ノ　　　　　武蔵殿とお連れのかたもこられてらしいしもっと前にいったほうが
　　　　　 　 ＼　　ヽ--'　　　　j jヽ
　　　　　　　　｀7 ､＿＿ 　 ／/ 　l‐- ､
　　　 　 , 　-‐''l　!l､　　 ／／　　 ｌ!　　 ｀ｰ- ､
　　 　 /　　 　 !　ヽ >'´ ／　　　 / !　　　　　 ＼
　　　/　　　　 l　 　ヽ／　　　　 /　　　　　 　 　 ヽ
 

　　　　|　|　　　　　　　＿
　　　　|　|　　 ,　-‐　　　 ＼
　　　　|　| 　/　　　　　　　　＼　　　ああ、いや。他の人の邪魔になるんで
　　　　|　| ./､／　　　　　　　　＼
　　　　|　|/（一 ）　　　　　　 　　 |　やる夫は隅っこでいいですお、隅っこで
　　　　|　|､___）　　　　　　　　　／
　　　　|　|`　、　　　　　　　　　ヽ　　
　　　　|　|　　l　　 /　　　ヽ　　　l
　　　 〔￣〕　　l　　l　　　　l　　　l
　　　 <⌒ヽ__　l＿⊥　　　l　　　l
　　 　〈　　　　　　　　　　ノ　　　l
　　　　 >ー-　 --　 一´　　　　 l
.　　　 〈 二)し'　l　　　　　　　　　l
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',　　　っと、おったおった。目を離したらあんなところに
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|　　　まったく、武蔵とは真逆だなあれは
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　あれでよく同行が……いや、だからこそできておるのか？
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__　　割れ鍋に綴じ蓋、でこにぼこというしな
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　　　　　　　　　　､ー―==ミヽ、__
　　　　　　　　　　　　　　 ／:,:-:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.⌒､
　　　　　　　　　　　 　 ／:.:.:,':.:.:.:.:.:.:.:l:.l:.:.:＼:.:＼
　　　　　　　　 　 　 ／:.l:.:.:.,':.:.:.:.:.:l:.:.:l:.l:.:.:.:.:.∨:､ヽ
　　　　　　　　　　　　/:.l:.:.:.l::.:.:.:.:.:|_,. -―:.:.:. |:.:.:.:}
　　　　　 　 　 　 　 /ｲ:l:.:―--:.:.:.| r==ミ:|:.:.::|ヽ:.:}　　はぁ……って、あの隅っこにいる若造が
　　　　　　 　 　 　 　 |:.:＼rtﾃ＼}' ､`´'　{ｲ:/　}从
　　　　　　 　 　 　 　 |/､:.:.ヽ｀〈　 　 　 / .{' ／Ⅳ　　武蔵殿の同行者で！？お、俺はてっきりもっとこう
　　　　　　　　　　　　　　`∧　　　　　　　 /}:.:./{_
　　　　　　　　　　　　　　　　＼　-‐― ,／/ヽ'⌒}　　　身の丈最低６尺ある大男でもくるのかとおもってましたが
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼､,__,;; ＿＿}￣⌒ー-　 ._
　　　　　 　 　 　 　 　 　 __　 　 _}.ヽ／-―=＝:}>‐=ﾆﾆ／ﾆ
　　　　　　　　　　　＿__/､ﾆ=- {'": } {: : :／ ／＿＿＿__ニﾆ
　　　　　　　　　　/ﾆﾆ＼ﾆ＼ニ}: : } {:／_／ﾆ|l　　　　　l|ﾆﾆ
　　　　　　　　 ／=-ﾆﾆﾆ＼ﾆﾆﾆﾆ=-=ﾆﾆﾆﾆ,| ､　　　 ,. |／: .
　　　　　　　 /ﾆﾆﾆﾆﾆ=‐---‐=ﾆﾆﾆﾆ=-ﾆﾆﾆ}||l｀Υ´l||{:/: : : : .
　 　 　 　 　 j＾{＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ／ﾆニ／ ｀`ヽ|/"´/:、: : : : :
. 　 　 　 　 / /l///〕iトﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/ﾆﾆ=／ ／/　　(} j }: : :ｰ-: : _: : : : : :∨
　 　 　 　 /∨∧／:| | /-〕iト=ﾆﾆ=- '"　 -=､/　　　 j }∧: : : : : : : : ‐-―∨
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l　　　まぁうん。そこは諦めろ。そういうわかりやすいのをつれてくるほど
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　　あの怪生のそこは浅くない、うん
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　 ＿＿＿_
　　 　 ／　　 　 　＼
　　 ／　─　 　 ─　＼　　　え、いや。そうはいいましても皆さんほら？
　／ -=・=- 　　-=・=-. ＼
　| 　u ,　 （__人__）　　U　|　武蔵ちゃんが目当てみたいだし
　＼　　　 ..｀ ⌒´　　　.〆ヽ
　　/　　　　　　　　　　ヾ_ノ　それにやる夫、槍は握ったこともないですから
　/rｰ､　　　　　　　　　　　|
/,ﾉヾ　,> 　　　　　　 　|　/　　邪魔にならないようにしたほうが……
ヽヽ〆|　　　　　　　　 .|
 

　　道場の隅っこで誰にも注視されないように、それこそ今まで藤木道場でそうしてきたかのように一人素振りをしようとしていた
 

やる夫であったが胤舜に見咎められ、声をかけられたことでその存在に他の道場生たちもようやく気づき、そして騒ぎだす
 

　　　 　 ＿＿＿＿　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿＿＿_
　　 〃　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　 　 〃　　 　 　 　 　 　 ヽ
　　　|　　ア 　 死　　｜　 　 　 　 　 　 　 　 |　　 オ　 オ　オ　　 !
　　　|　　イ　　ぬ　　｜　 　 　 　 　 　 　 　 |　　 イ　 イ　 イ　　 |'////// //// ///,
　　　|　　ツ 　 わ　　｜　 　 　 　 　 　 　 　 |　　　　　　　　 　 　 |////////////// ///,
　　　l　 　 　 　 　 　 ｜　　　　　　　 　 　 　 ＼＿_　　　＿＿＿ ﾉ´￣￣￣￣￣ ≧/////,
　　　ヽ ＿　　 ＿＿ ノ　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　|　l //／　　 　 　 　 　 　 　 ＼'///
　　　　　　 ＼|　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｀　 | 〃　　　　　　　　 　 　 　 　 V//
　　　　　　　　　　 / // // // // / ///,　　　　　　　　　　V　 　 ､≦三ミ､l! !､z 二 ミ　　Y
　　　　　　　　　// // /////////////∧　　　　　　　　　 ｌ　　〃　　　　 ｀　　　　　　ヽ　|
　　 　 　 　 　 // //////////////// /∧　 　 　 　 　 　 |　　　〃 ￣ ヽ　 / ´ ≧､　 　 |
　　　　　　　 // ／ ￣￣￣￣￣￣￣ ヽ/∧　 　 　 　 　 -|　　　　　О　｜　　 О　)　　 |-､　　ちゃんって……天下の新免武蔵殿を
　 　 　 　 　 ｌ//　　　　　　　　　　　 　 　 v/i　　　　　　 | ヾ　　　　ー "　 |　i　　ー "　　｜ 1
　 　 　 　 　 |/　　　＿ ノ　　　　＼ ＿_ 　 V|　　　　　　 ! λ　　　　　　　 j　 ､　　　　　　八 l　　武蔵ちゃんって
　 　 　 　 　 | 　 　 　 ＿　　　 　 　 ＿　 　 l!　　　　　 　 、`　　　　 　 ( － －)　　 　 　 " ノ
　　 　 　 　 _l　　 　 (　оヽ 　 　 〃о_ヽ　｜　　　　　 　 ｀∧　　　　　　 ＿_　 　 　 　 ∧
　　　　　　/ヾ　　　　　￣ 　 　 　 ´ ￣　 　 ≧、　　　　　　　∧　 　 　 /.:::::::::::.ヽ　　　∧
　　　 　 ∥λ　　　　　 　 /　　 ヽ　 　 　 　 |　ﾊ なんだ 　 　 ∧　　　 ヽ::::::::::::丿　　∧
　　 　 　 ! (( ｉ　　　 r 、　丶｀　´ﾉ　　 _ヽ 　 ! ) ﾘ　　　　　 　 　 i丶　 　 　 ￣´ 　 　 '
　　　　　 ヽ `　　　　＼≧ー―― ≦／　 　 ´ノ　あの饅頭 　 | 　 ≧　　 ＿ 　 ＜
　　　　　　　`l　　 　 　 ＼::::::::::::::::／　 　 　 !　　　　　 　 　 　 /!　　　　　　　　　　　 | ヽ
　　　　　 　 八　　　　　　　￣￣´　　　　　 ,　　　　　　　　　 / ∧　　　　　　　　　　　V　}≧-　＿_
　　　　　　　〃丶　　　　　　 ￣　　　　　　ｲヽ　　　　　 　 ／l　/∧　　　　　　　　 　 /　/　　　　　　 ≧ 、
　　　　　　 ∥'/ｉ　＞　　　　　　　　 　 ＜　ｌ/∧ー ―-≦　_｜/ /∧　　　　　 　 　 /　/　　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　≦　j{ /∧　　　　　￣￣￣　　　　 ///∧　　　　　　　≧ ､/∧　　　　　　　/　/ 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼
 

　そしてやる夫の言葉と存在にざわめきだつ道場生たちにたいして
 

――火に油どころか火薬を放り投げる達人が２人
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|　　　　うむ、そう連れないことをいわずに
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　　　せっかく飯を馳走したことだしなんぞ挨拶代わりに
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__　　　剣の一つでもみせてくれんか！拙僧もまだ
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､　この目でやる夫殿の剣をみておらんしな！
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__|　＼≧s｡!　 ∨ }　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＞''~/// !ヽ､∨//)h､}　!　!
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼／/ヽ　｀ヽ、!　>〉' /{///.＼　}　 ＿＿＿
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／//＿__＼　 ＼　{　} ﾉ////.∧／／　￣￣ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　 }／ ＞''~＼ヽ-====-　///////}ノ}ヽ,-=ﾆ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /＞''~　　　　　　　　 )h､///ﾉノ//i　　　 )h､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' ＞''~￣　　　∨〕iト ､　､＼／/// }　　　　　 ＼　　あーあー、たしかにそれはだいじだね
　　　　　　　　　　　　　　　　／　 '　 ／ 　 　 /'　|　　 ヽヽ　ヽ∨///ﾘ-=ﾆ二￣￣
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }　/　　 '　　　　 ' '　 |　 .∧∧∨￣}// 7￣＼　　　　　　　ごちそうになったもんね
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ' /　　./　　　 '　/　/{　　 ∧　' '-= ! ／‐==ミ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　 !/ {　 /ｲ　／　 /.／ .∨　　 ＼' ∨ }　＼　　　＼〉　　　　やる夫くん、ご飯代かわりにみせてあげなよ
　　　　　　　　　　　　 　 　 '　 ! 　./=- ＞'~ノ ＿_ ∨ ､　　　! !-┐､＿''＜
　　　　　　　　　　　　　 　 ' 　 !　/＞'´　／ ゞ~~~ヾ ヽ ＼　 ! !　ｲ　　￣￣
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　 i /∧'~~'/　　／i／i　　 ＼ 　 i !/
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　/ /∧　 ｀　　__　　　 .イ_ Υ｀} !
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　　　　/ヽ,　ﾏ＿丿　／　).／　 ﾘ
　　　　　　　　　　　　 /　　　　/ 　 ヽノ)h､　　 ィ(　 　 !　　 /
　　　　　　　　　　 　 ,　　　　,　　　　　　　　〕　　　 ＞冖ィ('
　　　　　　　　　　　/　　　 , '　　-====--≦!　 ィi〔＞''~＼､
.　　　　　　　 　 　 ,　　　 ,　／　 ∨/!　　 { i´＞''~　　　　∧',)h､
　　　　　　　　　　/　　 , '／　　　 }/ﾉ　 ／ア　　　 ｡s≦＞∧v　　＼
　　　 　 　 　 　 /　　, 'ｲ　　　/／ 　 ／ゞ'　　　／{＞'~　　　}i　　　　∨/
 

　　　　|　|　　　　　　　＿
　　　　|　|　　 ,　-‐　　　 ＼
　　　　|　| 　/　　　　　　　　＼　　　は、はぁ……剣といわれましても……
　　　　|　| ./､／　　　　　　　　＼
　　　　|　|/（一 ）　　　　　　 　　 |　やる夫はその、あれですがいいんですかお？
　　　　|　|､___）　　　　　　　　　／
　　　　|　|`　、　　　　　　　　　ヽ　　
　　　　|　|　　l　　 /　　　ヽ　　　l
　　　 〔￣〕　　l　　l　　　　l　　　l
　　　 <⌒ヽ__　l＿⊥　　　l　　　l
　　 　〈　　　　　　　　　　ノ　　　l
　　　　 >ー-　 --　 一´　　　　 l
.　　　 〈 二)し'　l　　　　　　　　　l
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__|　＼≧s｡!　 ∨ }　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＞''~/// !ヽ､∨//)h､}　!　!
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼／/ヽ　｀ヽ、!　>〉' /{///.＼　}　 ＿＿＿
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／//＿__＼　 ＼　{　} ﾉ////.∧／／　￣￣ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　 }／ ＞''~＼ヽ-====-　///////}ノ}ヽ,-=ﾆ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /＞''~　　　　　　　　 )h､///ﾉノ//i　　　 )h､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' ＞''~￣　　　∨〕iト ､　､＼／/// }　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／　 '　 ／ 　 　 /'　|　　 ヽヽ　ヽ∨///ﾘ-=ﾆ二￣￣
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }　/　　 '　　　　 ' '　 |　 .∧∧∨￣}// 7￣＼
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ' /　　./　　　 '　/　/{　　 ∧　' '-= ! ／‐==ミ ＼　　　いいのいいの。ばさーとやっちゃって
　　　　　　　　　　　　　　　 !/ {　 /ｲ　／　 /.／ .∨　　 ＼' ∨ }　＼　　　＼〉
　　　　　　　　　　　　 　 　 '　 ! 　./=- ＞'~ノ､＿__∨ ､　　　! !-┐､＿''＜　　　　　はい、みんなー！わたしの連れが剣を
　　　　　　　　　　　　　 　 ' 　 !　/灯㍉　／ 乂う 　 ヽ ＼　 ! !　ｲ　　￣￣
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　 i /∧Vぅ/　　　　　　　　＼ 　 i !/　　　　　　　　　　　魅せてくれるから注目するよーに！
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　/ /∧　 ｀　　　,　　　 イ_ Υ｀} !
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　　　　/ヽ,　ｰ　　　　／　).／　 ﾘ
　　　　　　　　　　　　 /　　　　/ 　 ヽノ)h､　　 ィ(　 　 !　　 /
　　　　　　　　　　 　 ,　　　　,　　　　　　　　〕　　　 ＞冖ィ('
　　　　　　　　　　　/　　　 , '　　-====--≦!　 ィi〔＞''~＼､
.　　　　　　　 　 　 ,　　　 ,　／　 ∨/!　　 { i´＞''~　　　　∧',)h､
　　　　　　　　　　/　　 , '／　　　 }/ﾉ　 ／ア　　　 ｡s≦＞∧v　　＼
　　　 　 　 　 　 /　　, 'ｲ　　　/／ 　 ／ゞ'　　　／{＞'~　　　}i　　　　∨/
 

　　武蔵と親しげに話す謎の饅頭男、それだけでも興味深いそれが胤舜と武蔵双方の後押しをうけて皆の前で技をみせるし
 

それを注目しろという。それだけで道場生たち全員の感心は一気に高まり、皆が皆その手をとめてやる夫の一挙手一投足
 

見逃すまいと凝視する
 

　　　 　 ＿＿＿＿　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿＿＿_
　　 〃　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　 　 〃　　 　 　 　 　 　 ヽ
　　　|　　ア 　 み　　｜　 　 　 　 　 　 　 　 |　　 オ　 オ　オ　　 !
　　　|　　イ　　る　　｜　 　 　 　 　 　 　 　 |　　 イ　 イ　 イ　　 |'////// //// ///,
　　　|　　ツ 　 わ　　｜　 　 　 　 　 　 　 　 |　　　　　　　　 　 　 |////////////// ///,
　　　l　 　 　 　 　 　 ｜　　　　　　　 　 　 　 ＼＿_　　　＿＿＿ ﾉ´￣￣￣￣￣ ≧/////,
　　　ヽ ＿　　 ＿＿ ノ　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　|　l //／　　 　 　 　 　 　 　 ＼'///
　　　　　　 ＼|　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｀　 | 〃　　　　　　　　 　 　 　 　 V//
　　　　　　　　　　 / // // // // / ///,　　　　　　　　　　V　 　 ､≦三ミ､l! !､z 二 ミ　　Y
　　　　　　　　　// // /////////////∧　　　　　　　　　 ｌ　　〃　　　　 ｀　　　　　　ヽ　|
　　 　 　 　 　 // //////////////// /∧　 　 　 　 　 　 |　　　〃 ￣ ヽ　 / ´ ≧､　 　 |
　　　　　　　 // ／ ￣￣￣￣￣￣￣ ヽ/∧　 　 　 　 　 -|　　　　　О　｜　　 О　)　　 |-､
　 　 　 　 　 ｌ//　　　　　　　　　　　 　 　 v/i　　　　　　 | ヾ　　　　ー "　 |　i　　ー "　　｜ 1
　 　 　 　 　 |/　　　＿ ノ　　　　＼ ＿_ 　 V|　　　　　　 ! λ　　　　　　　 j　 ､　　　　　　八 l
　 　 　 　 　 | 　 　 　 ＿　　　 　 　 ＿　 　 l!　　　　　 　 、`　　　　 　 ( － －)　　 　 　 " ノ
　　 　 　 　 _l　　 　 (　оヽ 　 　 〃о_ヽ　｜　　　　　 　 ｀∧　　　　　　 ＿_　 　 　 　 ∧
　　　　　　/ヾ　　　　　￣ 　 　 　 ´ ￣　 　 ≧、　　　　　　　∧　 　 　 /.:::::::::::.ヽ　　　∧
　　　 　 ∥λ　　　　　 　 /　　 ヽ　 　 　 　 |　ﾊ 　 　 　 　 　 ∧　　　 ヽ::::::::::::丿　　∧
　　 　 　 ! (( ｉ　　　 r 、　丶｀　´ﾉ　　 _ヽ 　 ! ) ﾘ　　　　　 　 　 i丶　 　 　 ￣´ 　 　 '
　　　　　 ヽ `　　　　＼≧ー―― ≦／　 　 ´ノ　　　　　　　 　 | 　 ≧　　 ＿ 　 ＜
　　　　　　　`l　　 　 　 ＼::::::::::::::::／　 　 　 !　　　　　 　 　 　 /!　　　　　　　　　　　 | ヽ
　　　　　 　 八　　　　　　　￣￣´　　　　　 ,　　　　　　　　　 / ∧　　　　　　　　　　　V　}≧-　＿_
　　　　　　　〃丶　　　　　　 ￣　　　　　　ｲヽ　　　　　 　 ／l　/∧　　　　　　　　 　 /　/　　　　　　 ≧ 、
　　　　　　 ∥'/ｉ　＞　　　　　　　　 　 ＜　ｌ/∧ー ―-≦　_｜/ /∧　　　　　 　 　 /　/　　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　≦　j{ /∧　　　　　￣￣￣　　　　 ///∧　　　　　　　≧ ､/∧　　　　　　　/　/ 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼
 

　　　　　　　　　　　　 r;r‐r/`!
　　　　　　　　 　 (二〈_L (｀ヽ{二l＞-
　　　　　　　　　　　　l｀ （ ｀`/
　　　　　　　　　　　　ヽ 　　l
　　　　　　　　　　　 ,.-|,. -'´l
　　　　　　　　　　 r'‐'´::::::　|
　　　　　　　 　 　 !:::::::::: 　 |
　　　　　　　　　　|:::::::　 　 |
　　　　　　　　 　 |:::::::　 　 |　　　 _　　　　 ､ _
　　　　　　　　　 .|:::::::　 　 |　　　 ＼`'''ｰ- ､＼｀丶､
　　　　　　　　　 .!:::::::..　.:: |　　_,.. -‐'''::　:::::::::::::::::::...丶､　　　何を隠そう俺は技の観察の達人！
　　　　　　　　　 |:::::::: .::::　|-二;;;::::::::...:.......　　　.::::::　_,. -
　　　　　　 　 　 |::::: .:::::　.:::}　／::::::::,-､::::.._;:-‐ﾆ;;;::::::..＼　　　その剣、じっくりみさせてもらわないと！
　　　　　　　　　.|::...::::::　.:::〈∠::::::::::/ )/／....＼ｌ／:::;,,. -;‐
　　　　　　　　　|::::::::::　.:　 l／:::::::::ｌ _ '´　　　 '''"´ﾐ::::::ト､ヽ
　　　　　　　　　|:::::::: .:: .::　ﾄ,ﾌ:::／｀l　 　 ,. -=_-､´l!'|::;'　ヾ!　　　　　　　　　　 　 　 　 /
　　　　 　 　 　 |:::::: .: .:: .::::::.ヽ冫　 ' 　 〈 ﾞ､::::　>' ﾉ l/　　　　　　 　 　 　 　 　 _　　　/
　　　　 　 　 　 !:::: .: .:..::::::::::::...＼　 　 　 ヽL／／　　　　　　　　　 _,,... -一 ''/-ヽ-'ﾞ｀､
　　　　　　　　 l::: . .::::::::::::::::::o／　 　 rｰ──く,r､‐ｧ‐r､-ー''''''' "´　　 　 ..::::!　-､_,.ﾍ_)
　　　　　　　　 !:..: .::::::::::::::..／ヽ`ー‐'ﾞレ'´: ::::::: l　ll　 l::::　　　　............:::::::::::::::r一､/
　　　　　　　 .,': ..::::::::::o,イ´　r ､ﾞ､‐r''´:::::::　::::: l　ll　 !:::::::::::::::::::::::_,,... --‐一''´　/
　　　　　 　 /. .::::::::::／/　　 l::::!ｰ､ ﾞ､::::::::::　:::: l　ll　l::; --─ ''' ´　　　 　 　 　 /
　　　　　　/ .:::o:::／　,'　　　 ` |::::|　ヽ::::::::. ::::::|__ll__lノ　　　　　　　　　　　　　/
　　　　　./.:::::::,ィ´　 .,'　　　 !　 !｀' 　 ヽ:::::: :::::|'´　　　　　　　　　　　　　　　　｀丶､
　　　　 /:::::::,ｲ;;|　　 　 　 　 !　 l　　　 ヽ:::::.::::|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀丶､
　　　 ./:o:, ';;l;;;;!　　　　　　　l　 l　 　 　 ヽ:::.:::!
　　　/:::; ';;;;;l;;;;|　　　 　 　 　 l　 !　　　　 ヽ::::|
　　 /:; ';;;;;;;l;;;;;;!　　　　　　　　l　　　　　　 |;ﾞ､:!
　 ./:/;;;;;;;;;l;;;;;;;|　　　　　　　　 l　　　 　 　 |;;;ﾞ､
 

　　高まりに高まった道場生たちの期待。その視線を一身に浴びたやる夫。彼はその視線を浴びながら道場の一番前、武蔵の横に
 

立つと息を整え……
 

　　　　|　|　　　　　　　＿
　　　　|　|　　 ,　-‐　　　 ＼
　　　　|　| 　/　　　　　　　　＼　　　……
　　　　|　| ./､／　　　　　　　　＼
　　　　|　|/（一 ）　　　　　　 　　 |　
　　　　|　|､___）　　　　　　　　　／
　　　　|　|`　、　　　　　　　　　ヽ　　
　　　　|　|　　l　　 /　　　ヽ　　　l
　　　 〔￣〕　　l　　l　　　　l　　　l
　　　 <⌒ヽ__　l＿⊥　　　l　　　l
　　 　〈　　　　　　　　　　ノ　　　l
　　　　 >ー-　 --　 一´　　　　 l
.　　　 〈 二)し'　l　　　　　　　　　l
 

　　ただ、無造作にその刀を振り下ろした
 

.　　　　　　　　　　 　 　 　 ／￣￣＼　 　 　i|　　 　 　 |i
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／.::::::　　　　＼　　 i|　 　 　 　 |i
　　　　　　　　　　　　／.:::::::　 　 　　　　＼ .i|　　 　 　　 |i
　　　　　　　　　　 　 |::::::::　　　　　　　　　 |,i|　　　　　 　 |i
　　　　　　　　　　　　＼::::... 　　 　 　 　 ／i| 　 　 　 　 　 |i
　　　　　　　 　 　 ／￣　　　 　 　 　 　 ヽi|　　　 　 　　 　|i
　　　　 　 　 　 ／::　/.::　　　　　　 ,　　 丿　　　　 　 　 　 |i
　　　　 　 　 　 |:::　/.::　　　　 　　/ 　／i|　　　　　　 　　　i|i
　　　　　　　 　 ＼/.::..　 　 　 　 く ／i|　　　　　　　　　　　i|i
　　　　　　　　　／:. 　 ,__＿、　 　 ＼ 　 　 　 　 　 　 　 　i|i
　　　　　　　 ／　　／ヾ_〉〉ij＼ 　 　 ヽ 　 　 　 　 　 　 　i|i
　 　 　 　 ／　　／ 　 　 ￣ `く) 　 　丿 　 　 　 　 　 　 i|i
.　　 　 ／　　／　　 　 　 　 ／　　／//　　　　　　　　 i|i
　　　 (　 　 / 　 　 　　　　( 　　　l ＼　＼ 　 　　　 　i|i
　　 　 ＼　 i　　 　 　 　　　＼　　! 　 ＼　＼　　　 i|i
　　　　　 `ｰ' 　 　 　　　　　 　`ー' 　　　＼ //　i|i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 `ｰi|′
 

　　その場で動くことすらなく、まさに無造作。そうとしか見えぬように打ち下ろした。それだけであり
 

　それをするとやる夫は構えをとき礼をする
 

　　　　　　　|　|　|
 

　　　　 ／￣￣￣ ＼　　ペコッ
　　　／　　　　　　 .　＼
　 ／　 　＼　　　／　　 ＼
　.|　　　（ー） 　（ー）　.　　|
　 ＼ 　　 （__人__）　.　　／
　　 /　　　 ｀⌒´　　　　ヽ
 

　 　 　 　 　 ／:::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::／::::::::／:::／:::::::::::::::::::::::::／::::＼
　 　 　 　 ／::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::／::::::::／:::／ﾏ:::::::::::::::::::::／:::不ミﾐヽ
　 　 　 ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::／:::::::::ｲ::::／　/::::::::::::::::::／:::::::::::ﾊ　　ヽ
　 　 ／ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::ｲ:::::::／ /／ 　./:::::::::::::::／:::::::::::::::::::ﾊ
　 ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::／/::::∠ﾆl|イ　　 /::::::::::::／l::::::l::l::::::::l:::::::ﾊ
　 ￣￣￣￣/:::::::::::::::::::::/::／l ./:／〃 "ﾞﾐx　 ./:::::::::::<イ .V:::|::|:::::::|:::::::::ﾊ
. 　 　 　 　 /:::::::::::::::::::::/／:::,'./ｲ　.{{ 　 　 }} ./::::::イ〃"ﾞﾐ､.V:ｌ::|:::::::|ヽ :::::ﾊ
　 　 　 　 /::::::::::::::::イ￣ヽ､/　　 　弋＿__ﾉ /／ 　 {{　 　 }} V::::V:::l.　 ヽ :::l
. 　 　 　 /:::::::::::::::::| ／ ヽ ﾘ　　　|l ||l l|ll彡／ 　 　 弋___彡 .|:::::∧:l　　　 N
　 　 　 /::::::::イ::::::人　ノ⊂　　　 || ||l ||l　　　　　 　 　 　 　 |∨　.ﾘ　　　（え……こ、これだけ？）
. 　 　 /:::／　|:::::::::::::ヽ ‐-　　　　　　　 /￣　 =‐-ﾆ __)　 　 l
　 　 /／　　 |,ｲ三=--ゞ=､ 　 　 　 　 / //////////　　 　.l
　　 　　　　　/三三三l|::::| ヽ　 　 　 /￣　≧ﾐ､　　/　　 　 人
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.　　　　　 ,'三三三三l|＿＿__ 　 /＿＿＿＿＿＿_|─＜　 　 .||
＿＿/三ヾｲ三三三三三三/＿＿＿＿ / : : : : : : : : :-‐ ﾟ ￣ ||
三三三ヽ三三三三Y⌒Y//ニニニニニニミx : : : : : : :　　 　 ||
 

　　　 　 ＿＿＿＿　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿＿＿_
　　 〃　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　 　 〃　　 　 　 　 　 　 ヽ
　　　|　　は 　 き　　｜　 　 　 　 　 　 　 　 |　　 オ　 オ　オ　　 !
　　　|　　ず　　た　　｜　 　 　 　 　 　 　 　 |　　 イ　 イ　 イ　　 |'////// //// ///,
　　　|　　れ 　 い　　｜　 　 　 　 　 　 　 　 |　　　　　　　　 　 　 |////////////// ///,
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　　　ヽ ＿　　 ＿＿ ノ　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　|　l //／　　 　 　 　 　 　 　 ＼'///
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　　　　　　　　　// // /////////////∧　　　　　　　　　 ｌ　　〃　　　　 ｀　　　　　　ヽ　|
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　　　　　　 ∥'/ｉ　＞　　　　　　　　 　 ＜　ｌ/∧ー ―-≦　_｜/ /∧　　　　　 　 　 /　/　　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　≦　j{ /∧　　　　　￣￣￣　　　　 ///∧　　　　　　　≧ ､/∧　　　　　　　/　/ 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼
 

　道場生たちの反応も無理はない。天下の名人の同行者で技を魅せてくれる、しかも注目してみろと名人がいったので
 

彼らは「さぁどんなすばらしい秘剣や型が飛び出すか」と期待していたし、そうでなくとも見てこれとわかる派手な立ち回りを
 

魅せてくれるとおもっていた。だが、やる夫がやったのはただ無造作に、それこそ基礎稽古でやるようなただの素振り
 

これでは肩透かしもいいところだろう
 

　|l 　 　 .//ll　　　　　　　　　//　　　　　　 ＿＿＿ ＼
　||　　　// ||　 ./|l　　　　　./ｌ|　 /　 　 ||　 ＼　 　 ￣
　||　　 //　||　//||　　　　 //|| .∧　 　 ||　　.ハ
　||　 .// 　.|| // .l| 　 　 .// .||/　 V　　||　　ヽ ヽ
../|　/≦ 　 l|/ 　 ||　 　 // 　 　 　 V　 |l　　　lヽ｝
.| .|/ テ≧ミx､　　 | 　 .//≧彡テ示ｌ|　 |ｌ　　　|　　（わ、技の一つもみせてくれるかとおもえば
.|　　　　　　≧ミｲ |　 /彡イ　 　 　 .l|　 |　　　 l　　
.|￣￣￣￣￣　　 | ./ ￣￣￣￣￣ |　∧　　　|　　て、てぬきもいいところ……）
､＼＿＿＿／ 　　l/　＼＿＿＿／イ /⌒Y　　|
　　　￣￣　　　　　l　　　 ￣￣　　 .ﾚ)y　 |　　.|
///////////　　 ﾉ　　////////　 ｲﾑ　ﾙ､　 |
　U　　　J　　　　　 　 　 　 　 j　 u　l|_／　　 N
　　　u　　　　　　／＼　　u　　　 　 人
＼　U 　 　 　 ／　　　＼　　U　 ／　 |＼
.　 ＼　　　 ／　　　　　　＼　.／ヽ｝＼ 　 ＼
.　　　＼.　 ￣￣￣￣￣￣／/　　　/ >.　 　＼
 

　そう、ほとんどの人間にとっては手抜きそのものな演舞である。
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l　　　……剣の怪生が饅頭の怪生をつれてきおったか
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　　まさか、うん。これほどとはなぁ……
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　　　　　　　　　　､ー―==ミヽ、__
　　　　　　　　　　　　　　 ／:,:-:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.⌒､
　　　　　　　　　　　 　 ／:.:.:,':.:.:.:.:.:.:.:l:.l:.:.:＼:.:＼
　　　　　　　　 　 　 ／:.l:.:.:.,':.:.:.:.:.:l:.:.:l:.l:.:.:.:.:.∨:､ヽ
　　　　　　　　　　　　/:.l:.:.:.l::.:.:.:.:.:|_,. -―:.:.:. |:.:.:.:}
　　　　　 　 　 　 　 /ｲ:l:.:―--:.:.:.| r==ミ:|:.:.::|ヽ:.:}　　おじさん、帰っちゃだめですか？
　　　　　　 　 　 　 　 |:.:＼rtﾃ＼}' ､`´'　{ｲ:/　}从
　　　　　　 　 　 　 　 |/､:.:.ヽ｀〈　 　 　 / .{' ／Ⅳ　　いやほんと、臓腑が痛くなってきたんですけど
　　　　　　　　　　　　　　`∧　　　　　　　 /}:.:./{_
　　　　　　　　　　　　　　　　＼　-‐― ,／/ヽ'⌒}　　武蔵殿一人ならおじさんが死ぬ気で頑張れば守りきれるけど
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼､,__,;; ＿＿}￣⌒ー-　 ._
　　　　　 　 　 　 　 　 　 __　 　 _}.ヽ／-―=＝:}>‐=ﾆﾆ／ﾆ　もう無理なんですけど
　　　　　　　　　　　＿__/､ﾆ=- {'": } {: : :／ ／＿＿＿__ニﾆ
　　　　　　　　　　/ﾆﾆ＼ﾆ＼ニ}: : } {:／_／ﾆ|l　　　　　l|ﾆﾆ
　　　　　　　　 ／=-ﾆﾆﾆ＼ﾆﾆﾆﾆ=-=ﾆﾆﾆﾆ,| ､　　　 ,. |／: .
　　　　　　　 /ﾆﾆﾆﾆﾆ=‐---‐=ﾆﾆﾆﾆ=-ﾆﾆﾆ}||l｀Υ´l||{:/: : : : .
　 　 　 　 　 j＾{＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ／ﾆニ／ ｀`ヽ|/"´/:、: : : : :
. 　 　 　 　 / /l///〕iトﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/ﾆﾆ=／ ／/　　(} j }: : :ｰ-: : _: : : : : :∨
　 　 　 　 /∨∧／:| | /-〕iト=ﾆﾆ=- '"　 -=､/　　　 j }∧: : : : : : : : ‐-―∨
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__|　＼≧s｡!　 ∨ }　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＞''~/// !ヽ､∨//)h､}　!　!
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼／/ヽ　｀ヽ、!　>〉' /{///.＼　}　 ＿＿＿
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／//＿__＼　 ＼　{　} ﾉ////.∧／／　￣￣ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　 }／ ＞''~＼ヽ-====-　///////}ノ}ヽ,-=ﾆ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /＞''~　　　　　　　　 )h､///ﾉノ//i　　　 )h､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' ＞''~￣　　　∨〕iト ､　､＼／/// }　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／　 '　 ／ 　 　 /'　|　　 ヽヽ　ヽ∨///ﾘ-=ﾆ二￣￣
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }　/　　 '　　　　 ' '　 |　 .∧∧∨￣}// 7￣＼
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ' /　　./　　　 '　/　/{　　 ∧　' '-= ! ／‐==ミ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　 !/ {　 /ｲ　／　 /.／ .∨　　 ＼' ∨ }　＼　　　＼〉　　だめです、逃しません
　　　　　　　　　　　　 　 　 '　 ! 　./=- ＞'~ノ､＿__∨ ､　　　! !-┐､＿''＜
　　　　　　　　　　　　　 　 ' 　 !　/＞',´　／ ⌒￣　 ヽ ＼　 ! !　ｲ　　￣￣　　　　あれをみて分かる人たちは特に
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　 i /∧~´ /　　　　　　　　＼ 　 i !/
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　/ /∧　 ｀　　　　　　 .イ_ Υ｀} !　　　　　　　　　　　うん、逃げられたらここに連れてきた意味が
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　　　　/ヽ,.　￣　｀　 ／　).／　 ﾘ
　　　　　　　　　　　　 /　　　　/ 　 ヽノ)h､　　 ィ(　 　 !　　 /　　　　　　　　　　　半減しちゃいます
　　　　　　　　　　 　 ,　　　　,　　　　　　　　〕　　　 ＞冖ィ('
　　　　　　　　　　　/　　　 , '　　-====--≦!　 ィi〔＞''~＼､
.　　　　　　　 　 　 ,　　　 ,　／　 ∨/!　　 { i´＞''~　　　　∧',)h､
　　　　　　　　　　/　　 , '／　　　 }/ﾉ　 ／ア　　　 ｡s≦＞∧v　　＼
　　　 　 　 　 　 /　　, 'ｲ　　　/／ 　 ／ゞ'　　　／{＞'~　　　}i　　　　∨/
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l　　　　だろうな
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　　　いやまったく、お主見せびらかしにきたとは
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/　　　どういうことかと思えばこういうことか
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l　　　同じではないが、近くはある。うむ、たしかにな
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　　修行の助けにもまぁうむ、なれるだろうが……
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/　　　その、なんだ？うちの弟子たち磨くのにもつかっていいか？
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　　　　　　　　　　､ー―==ミヽ、__
　　　　　　　　　　　　　　 ／:,:-:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.⌒､
　　　　　　　　　　　 　 ／:.:.:,':.:.:.:.:.:.:.:l:.l:.:.:＼:.:＼
　　　　　　　　 　 　 ／:.l:.:.:.,':.:.:.:.:.:l:.:.:l:.l:.:.:.:.:.∨:､ヽ
　　　　　　　　　　　　/:.l:.:.:.l::.:.:.:.:.:|_,. -―:.:.:. |:.:.:.:}　　あっ（察し）
　　　　　 　 　 　 　 /ｲ:l:.:―--:.:.:.| r==ミ:|:.:.::|ヽ:.:}
　　　　　　 　 　 　 　 |:.:＼rtﾃ＼}' ､`´'　{ｲ:/　}从
　　　　　　 　 　 　 　 |/､:.:.ヽ｀〈　 　 　 / .{' ／Ⅳ
　　　　　　　　　　　　　　`∧　　　　　　　 /}:.:./{_
　　　　　　　　　　　　　　　　＼　-‐― ,／/ヽ'⌒}
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼､,__,;; ＿＿}￣⌒ー-　 ._
　　　　　 　 　 　 　 　 　 __　 　 _}.ヽ／-―=＝:}>‐=ﾆﾆ／ﾆ
　　　　　　　　　　　＿__/､ﾆ=- {'": } {: : :／ ／＿＿＿__ニﾆ
　　　　　　　　　　/ﾆﾆ＼ﾆ＼ニ}: : } {:／_／ﾆ|l　　　　　l|ﾆﾆ
　　　　　　　　 ／=-ﾆﾆﾆ＼ﾆﾆﾆﾆ=-=ﾆﾆﾆﾆ,| ､　　　 ,. |／: .
　　　　　　　 /ﾆﾆﾆﾆﾆ=‐---‐=ﾆﾆﾆﾆ=-ﾆﾆﾆ}||l｀Υ´l||{:/: : : : .
　 　 　 　 　 j＾{＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ／ﾆニ／ ｀`ヽ|/"´/:、: : : : :
. 　 　 　 　 / /l///〕iトﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/ﾆﾆ=／ ／/　　(} j }: : :ｰ-: : _: : : : : :∨
　 　 　 　 /∨∧／:| | /-〕iト=ﾆﾆ=- '"　 -=､/　　　 j }∧: : : : : : : : ‐-―∨
 

――”無論ただとはいわん！やる夫殿から一本取れたならその場で目録！場合によっては拙僧から仕官の推薦もしよう”
 

　　　　　　　　　　　　 r;r‐r/`!
　　　　　　　　 　 (二〈_L (｀ヽ{二l＞-
　　　　　　　　　　　　l｀ （ ｀`/
　　　　　　　　　　　　ヽ 　　l
　　　　　　　　　　　 ,.-|,. -'´l
　　　　　　　　　　 r'‐'´::::::　|
　　　　　　　 　 　 !:::::::::: 　 |
　　　　　　　　　　|:::::::　 　 |
　　　　　　　　 　 |:::::::　 　 |　　　 _　　　　 ､ _
　　　　　　　　　 .|:::::::　 　 |　　　 ＼`'''ｰ- ､＼｀丶､
　　　　　　　　　 .!:::::::..　.:: |　　_,.. -‐'''::　:::::::::::::::::::...丶､　　　俺は掛かり稽古の達人！
　　　　　　　　　 |:::::::: .::::　|-二;;;::::::::...:.......　　　.::::::　_,. -
　　　　　　 　 　 |::::: .:::::　.:::}　／::::::::,-､::::.._;:-‐ﾆ;;;::::::..＼　　やる夫殿！一本お願いつかまつる！
　　　　　　　　　.|::...::::::　.:::〈∠::::::::::/ )/／....＼ｌ／:::;,,. -;‐
　　　　　　　　　|::::::::::　.:　 l／:::::::::ｌ _ '´　　　 '''"´ﾐ::::::ト､ヽ
　　　　　　　　　|:::::::: .:: .::　ﾄ,ﾌ:::／｀l　 　 ,. -=_-､´l!'|::;'　ヾ!　　　　　　　　　　 　 　 　 /
　　　　 　 　 　 |:::::: .: .:: .::::::.ヽ冫　 ' 　 〈 ﾞ､::::　>' ﾉ l/　　　　　　 　 　 　 　 　 _　　　/
　　　　 　 　 　 !:::: .: .:..::::::::::::...＼　 　 　 ヽL／／　　　　　　　　　 _,,... -一 ''/-ヽ-'ﾞ｀､
　　　　　　　　 l::: . .::::::::::::::::::o／　 　 rｰ──く,r､‐ｧ‐r､-ー''''''' "´　　 　 ..::::!　-､_,.ﾍ_)
　　　　　　　　 !:..: .::::::::::::::..／ヽ`ー‐'ﾞレ'´: ::::::: l　ll　 l::::　　　　............:::::::::::::::r一､/
　　　　　　　 .,': ..::::::::::o,イ´　r ､ﾞ､‐r''´:::::::　::::: l　ll　 !:::::::::::::::::::::::_,,... --‐一''´　/
　　　　　 　 /. .::::::::::／/　　 l::::!ｰ､ ﾞ､::::::::::　:::: l　ll　l::; --─ ''' ´　　　 　 　 　 /
　　　　　　/ .:::o:::／　,'　　　 ` |::::|　ヽ::::::::. ::::::|__ll__lノ　　　　　　　　　　　　　/
　　　　　./.:::::::,ィ´　 .,'　　　 !　 !｀' 　 ヽ:::::: :::::|'´　　　　　　　　　　　　　　　　｀丶､
　　　　 /:::::::,ｲ;;|　　 　 　 　 !　 l　　　 ヽ:::::.::::|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀丶､
　　　 ./:o:, ';;l;;;;!　　　　　　　l　 l　 　 　 ヽ:::.:::!
　　　/:::; ';;;;;l;;;;|　　　 　 　 　 l　 !　　　　 ヽ::::|
　　 /:; ';;;;;;;l;;;;;;!　　　　　　　　l　　　　　　 |;ﾞ､:!
　 ./:/;;;;;;;;;l;;;;;;;|　　　　　　　　 l　　　 　 　 |;;;ﾞ､
 

　　目録や仕官は道場の門下生にとっては実質最終目標に等しい。ゆえに彼らは一目散にやる夫へと殺到した。
 

　それだけ報酬が魅力的なのもあったが、それ以上に相手が彼らにとっては最高に美味しい相手なのだ
 

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼　　　　　ィ
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　 ／／　　え、いやあの。やる夫はもう用がすんだし素振りでもって
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |／／
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／／　　　　　それにその、槍もったことないからこっち竹刀か木刀だけど
　　　　　　　 　 ／　 　 　 ー‐ < ､／／＼
　　　　　　　　/　　/　　 　　 (⌒^ヘ>ｰ ､ }　　　　　それでもいいのかお？
　　　　　　 　 {　　⌒ー―一'⌒>へ.＿＿/
 

　　　　　　　　　　　/:::::/::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::ﾄ::::::::ﾄ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ::::::::::::
　　　　 　 　 　 　 /::::::,':::::::::::::::::::::::/ヽ::::::::::::::::::::lﾊ::::::|ハ:::::::::ﾄ､:::::::::::::::::::::ﾊ::::::::::
.　　　 　 　 　 　 /:::::イ:::::::::::::l::::::::/　 ﾊ::::::::::::::::::|　ﾊ::|　 >､::::|ﾆ≧x::::::::::::::::ﾊ::::::::
　　　　 　 　 　 /:イ　l:::::::::::::::|::::::≧x　 ﾊ:::::::::::::::|　 .N≦公､::l_　 　 ＼:::::::::::ﾊ:::::::
　　　　　　 　 イ　　 .l:::::::::::::/|:::::/ ,≧x､ ヽ::::::::::::l彡イ不示卞心 　 　 ＼:::::::ﾊ:::::　　もちろん！お願いします！！！
　　　　 　 　 　 　 　 |::::::::::/　l:::､ｲﾊ不示x　V:::::::l ｲ人升 シ　イ　　　 ﾘ. ＼:::ﾊ:::
　 　 　 　 　 　 　 　 |:::::::/　　l::lﾊ ヽゞ孑 }'"`V:::::l,,,,,　 ゝ==イ"　　　　　-‐/＼ﾊ::　　（槍術三倍段、槍のほうが一対一で道場の試合なら
.　　　　　 　 　 　 　 |::::/　　　У:',　 ｀ﾞ"'´l　　ヽ:::|　　　　　　　　　　　　､__∧::::::::
　　　　　　　　　　　 |::/　　　/::::::::',　　　 l　　　 ヾ､　　　　　　　　　　　 l　　 ヾ//::　　遥かに有利！おまけにこんなにやる気ない！
　　　　　　　　　　　 l/　　　/::::::::::::',　 　 |　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾊl　　//::::
　　　　　　　　　　 　 　 　 /::::::::::::::::>､　　ゝ ___　=-‐=ﾆ､　　　　　　　　　|　.//::::::　　　こんな美味しい目録や仕官のチャンス、逃す手はない！）
　　　　　 　 　 　 　 　 　 /::::::::::::::::::::::::>､ 　 ヾ-‐ﾃ＜ : : ＼　　　　 ｲ 　 　 //:::::::::
　　　　　　　　　　　　　　l::::::::::::::::::::::::::::::::>､　 Y{{ : : : : : //　　　ｲ　　　/ //::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　|:::::::::::::::::::::::::::::::::/ ヽ 人ゝ--‐彡 　 ／　　　 / //:::::::::::::
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 l:::::::::::::::::::::::::::::://　　ヽ　ニﾆ=　 ／　 　 　 / //::::::::::::::::
　　　　　 　 　 　 　 　 　 l::::::::::::::::::::::::::::｛｛　　φ ゝ--- イ　 l　　　 /　ヽヽ:::::::::::::::
 

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼　　　　　ィ
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　 ／／　　はぁ……まぁたしかにうちの道場も打ち込みならば竹刀にて
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |／／
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／／　　　　　といのことだし、そうしますかお
　　　　　　　 　 ／　 　 　 ー‐ < ､／／＼
　　　　　　　　/　　/　　 　　 (⌒^ヘ>ｰ ､ }　　　　　
　　　　　　 　 {　　⌒ー―一'⌒>へ.＿＿/
 

　　武蔵の言葉に素振りでつかっていた木刀を置き、武蔵との勝負で壊されたもののかわりにこしらえた新しい竹刀をやる夫は構える
 

　その姿、その振る舞いに威圧感などかけらもない
 

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼　　　　　ィ
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　 ／／　　それじゃ、どうぞだお
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |／／
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／／　　　　　
　　　　　　　 　 ／　 　 　 ー‐ < ､／／＼
　　　　　　　　/　　/　　 　　 (⌒^ヘ>ｰ ､ }　　　　　
　　　　　　 　 {　　⌒ー―一'⌒>へ.＿＿/
 

　　　　　 　 　 　 　 　 /　／　 ／
　　　　　　　　　　　　/／　 ／
　　　　　　　　　　　∧≫､'´
　　　　　　　　　　 / ∧／　 ／l ／　__
　　　　　　　　 　 / l　∧|l／::／/:::::／＿
　　　　　　 　 　 /　l　 ∧<:::::::::::::::::::::::::::::≧
　　　　 　 　 　 /　 l　　∧::::::＼:::::::::＼::＼ﾆ=＿＿＿
　　　　　　　　/　　l　　 ﾄ∧ヽ::::＼＼::::ヽ::::>:::::::::::::::::/　　　　　　はい！よろしくおねがい
　　　　　　　 /:|　 .l　　 l- ﾍNヽ､lイｴｱ lﾊ.ゝ:ﾊ::::::::::/＿＿_
　　　　　　　/:::l　 l　　 l::::::ﾍ､__､　__　 /l/:::::::::ﾊ::::::::::::::::::::::l　　　すきありいいいいいい！
　　　　　　 ∧/　 l　　 ヽ､__〉弋ニノ／::::::::::::::::::ﾊ:::::::::::::::::::|
　　　　　　 l　　　.l　　　　 　 /＞=<>／::::::::::::-‐-V :::::::::::::l
. 　 　 　 　 l､　　 l 　 　 　 ./|､__ﾉヽ〈::::::／::::::::::::::/:::::::::::::::l
.　　　 　 　 l !　　ｌ　 　 　 /ｌ |__/ ゝ､ヽ/:::::::::::::::::/:::::::::::::::::l
.　　　　　　 l l!　　　　　/l l l |≧x､　 />､::::::::::::/::::::::::::::／
　　　　　　　lli!ﾍ　　 ／VVV.|::::::::｀"〈　　｀￣./=-‐=/´
.　　 　 　 　 liliLﾍ／ﾆ='VVV|<:::::::::::::＞-=ﾆ´-‐＞'´
.　　　　　 　 lili､./＼ 　 lヽlヽ|:::＞x:__／＞-‐=<´
　　　　　　　 |／ l　　≧x..lヽ|/　 /::::::::::::::::::::/
　　 　 　 　 〈　　.l　　　　 ＞x.　/:::::::::::::::::::/
.　 　 　 　 　 V　 l　 　 　 　 / /::::::::::::::::::/
　　 　 　 　 　 V　l 　 　 　 /　l:::::::::::::::::/
　　　　　　　　　V　　　　 /　　l::::::::::／ﾉ
.　　　　　　 　 　 V.l　　 /　　　｀`‐‐'"´
　 　 　 　 　 　 　 ∨　/
　　　　　　　　　　　∨
 

　　最初の弟子が礼と同時にやる夫にむかって突きを飛ばす。別に礼儀違反でもないし、むしろその思い切りのよさを
 

褒めるべきであろう。それに、決して考えなしでやっているわけでもない
 

　　　　　 　 　 　 　 　 /　／　 ／
　　　　　　　　　　　　/／　 ／
　　　　　　　　　　　∧≫､'´
　　　　　　　　　　 / ∧／　 ／l ／　__
　　　　　　　　 　 / l　∧|l／::／/:::::／＿　　　　　　　　（先手必勝！心が整ってないこの瞬間こそ
　　　　　　 　 　 /　l　 ∧<:::::::::::::::::::::::::::::≧
　　　　 　 　 　 /　 l　　∧::::::＼:::::::::＼::＼ﾆ=＿＿＿　　一番の好機！！全力で突きうがつ！
　　　　　　　　/　　l　　 ﾄ∧ヽ::::＼＼::::ヽ::::>///////
　　　　　　　 /:|　 .l　　 l- ﾍNヽ､lイｴｱ lﾊ.//∧////　　　竹刀に持ち替えたのは人数を相手する上で
　　　　　　　/:::l　 l　　 l::::::ﾍ､__､ __ 　 /l////∧≧=--‐‐=ﾆヽ
　　　　　　 ∧/　 l　　 ヽ､__〉弋ニﾉ／//////∧ /////////　疲れるのをさけるためだろうし、今が一番
　　　　　　 l　　　.l　　　　 　 /＞=<>////////∧ .///////
. 　 　 　 　 l､　　 l 　 　 　 ./|､__ﾉヽ〈////////// ///////　油断している！）
.　　　 　 　 l !　　ｌ　 　 　 /ｌ |__/ ゝ､ヽ//////// ///////
.　　　　　　 l l!　　　　　/l l l |ミx､　 /≧x///// /////／
　　　　　　　lli!ﾍ　　 ／VVV.|///ミ=l li　　￣/三ﾆ‐=, '
.　　 　 　 　 liliLﾍ／ﾆ='VVV|</////＞-‐'´-‐=＞'´
.　　　　　 　 lili､./＼ 　 lヽlヽ|//≦//／＞-‐＜´
　　　　　　　 |／ l　　≧x..lヽ|/　 /////////
　　 　 　 　 〈　　.l　　　　 ＞x.　/////////
.　 　 　 　 　 V　 l　 　 　 　 / /////////
　　 　 　 　 　 V　l 　 　 　 /　l//////／
　　　　　　　　　V　　　　 /　　l////／ﾉ
.　　　　　　 　 　 V.l　　 /　　　｀`‐‐'"´
　 　 　 　 　 　 　 ∨　/
　　　　　　　　　　　∨
 

　　間違っていない、本当に間違っていない。常ならばよくぞ一番難しい先陣を切ったと褒められてもいいくらいなのであるが
 

.｀'-､　　　　　　　＼
　　...｀'-､　　　　　　 ｀-、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　　　 ／
　　　　...｀'-､　　　　　　.＼.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　　 _／゛
　 　 　 　 　 ｀'-､　　　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ 　　　　 _／゛
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　　　　　　 　 　 　 　 ﾞ''-､　　　　.＼.　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |.ｌ　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／　　　　,／゛　　　　　　 　 　 / / 　 ! i　| |.| |
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｀'-､　　　 ｀'冫　 　 　 　 　 　 　 　 　 l .| 　 　 　 　 　 /　 　 　 　 ,／　　　.,／゛　　　 　 　 　 　 　 / /　 　| .|　| U |
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ｀''-､　　 .｀-、.　　　　　　　 　 　 !　｝　　　 　 　 //　　　　 .／　　 .,／゛　　　 　 　 　 　 　 　 / ./　　　| .|　`ー'
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ｀'-､.　　.＼,... 　　　　　　 .,, /　│　　 .,i　/　/　 　 .／ 　 .,..‐"　　 　 　 　 　 　 　 　 　 / / 　　　.| |
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾞ'-､.　 ｀＼　　 　 .i､　巛　　!　 , '/./ 　/..　.／ 　. ／　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 //　 　 　　 J
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｀'-､.　.＼.-、　ｌ｀､|　　　!／ 〃　,/....／　_..ｲ゛　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 "
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀'-､ .＼,'-.ゝ 　　　　　 　 ./.／ _／゛　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ｒ-- ―-､
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｯ.｀'-､"　 　 　 　 　 　 ／,. /　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ~.= フ ／
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＿___Z　　　　　　　 　 　 　 　 ￣'''―--z＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　,' /ｰ"
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ──＝＝二二二＿＿　　　　　　　　　　 　 　 　 r────────　　　　　　 　 　 　 　 .ﾚ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 _.;;彡-ッ　　　　　　　 　 　 .,,,,、 ＼　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 (二ニ
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 '"´　 ／ ,.. /　　　　　　　 .　 ..＼ ＼.'-..,.、　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 __,,､ -‐ ﾆ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ,..-'.／. ./ 　 ., 　 　 ｌ＼ ﾞ!l>､　 . ＼.＼ ﾞ ﾞｉ._　　　　　 　 　 　 　 　 (二~ -― ''"
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 _./ ﾞ ／..　../.,v　/!　　.i'i.|　丶、'、｀'-､. ｀'-,.＼ "＼,　　　　　 　 　 　 　 .○
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,／゛ ／　 　 .,i./　|./ ,!　　lﾞ ﾘ　　　 ＼ 　 .｀'-､＼　＼ ″‐.、　　　　 　 　 .Ｏ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,..‐″ ／　　　　..〃　 i}′|　　ｌ　　　　　　　　　　　 ｀'''ゝ　 ＼,. ″‐.、　　 　 .0
　　　　　　　　　　　　　　　　　,..‐″ .,／　　 　 　 .,i″　 　　 !　 ,!　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼,. 　"＼_
　　　　　　　　　　　　　　 _／゛　 .,／　　 　 　 　 .l′　　　　│ /　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼ 　　"＼_
　　　　　　　　　　　　_／゛　　 ／　　　　　　　　　　　　 　 　 | /　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼,. 　　゛‐..,
　　 　 　 　 　 　 ,..‐"　　 .,／　　　　　　　　　　　　　　　　　 |/　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼ . 　　"＼_
　　　　　 　 ._／゛　　 . ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |′　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼, 　　　"＼_
　　　　 ._／゛　　　 ,／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼
 

　　彼は思慮がたらず、運も悪かった
 

::::::::::::::::::::::::|　　　　. ィー-　、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
::::::::::::::::::::::::|　　　f　:::::::::::::::　＞-､　　　　　　　　　,;::'　. .　 　 　 . 　　　|
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::::::::::::::::::::::::|　　 .′::::　}｀ヽ_、　{ .rr　^´　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |
::::::::::::::::::::::::|　　.′::::::〈 　 　 ヽ_ヒﾘ　　　　 　 　 　 /了.rｭ_　　 　 　 　 |
､､､　　　　::|　./　:::::'´〈　 　 　 　 ,':　　　　　　　　 j └┴Ц_　　　　　 ＿＿＿
::::::::'┐　　　 /　::::::::::::::|　　　　　　　　　　　　　 ／ ζ￣￣~ 　r┐ z≦.／＿＿
､:::::::::ヽ＿_.ｲ　::::::::::::::-{　　　　　　　::;:.;::,;　　　　￣￣　　　　　匸ｊ≦ ／＿＿＿＿＿＿
. ＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::ニﾊ　 　 　 　 '　 　 " '　　　　　　　　　r‐≦ _／　＿l了＿______
.　　ヽ::::::::::::::::{　＞ ´¨￣!ミY　　　　　　　　　　　　　　　　 　￣￣　　　｀７/γ￣
　　　^ヽ　　＞f　　　　　ヽ　}､,　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　//〈/_____
.　　　　 ｀¨´　ハ　　　　　 >' |　　　x_ー.v､＿＿＿ ＿＿＿＿＿＿＿〈/　￣￣￣
　　　　　　　　ゝト--=;¨¨::::_.戈¨¨´::::::::::.り　　　　 ’　　　,
　　　　　　　 ､Y{､=:::::::::::::::::::::__}ー　´　　　　　　　/　　　′::..,;
　　　　　　　　ﾐ.ハ:::::.　==-‐ ´　　　　　 　 　 　ノし／"`　 　 　 　 　:,
　　,;::'　.:　　 ,∠:::: r ´　　　　　　　　　　　　　　｝　 て＿＿ ，
　　　,､_, -　´_ノ／　　　　　　　　　　　　　　 _ノ 　√￣
　　　ゝ.. -'´　¨´　　　　　　　　　 ,.。-一…´¨　(⌒ヾ
　 　 ）､_
　 ／＾Ｙ´
 

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼　　　　　ィ
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　 ／／　　ありがとうございましたお
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |／／
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／／　　　　　はい、次のかたどうぞだお
　　　　　　　 　 ／　 　 　 ー‐ < ､／／＼
　　　　　　　　/　　/　　 　　 (⌒^ヘ>ｰ ､ }　　　　　
　　　　　　 　 {　　⌒ー―一'⌒>へ.＿＿/
 

　　やる夫にまさに打ち込みげいこを挑まんとしていた面々はその表情を固まらせる。なにせ、今先陣を切ったとおもった
 

同門がなにか音がしたとおもったら壁に打ち込まれんばかりに叩きつけられており、額から血を流して白目をむいて倒れているのだから
 

　　　_,,.. =---ｧ‐‐一ー‐‐ﾐ.､　　　　　　　　　　　　　.:.:::::::::::::::;
. ７´::::::::::::／　　　, へ._　　　ヽ _
:´:::::::::::／　　　　　｀ヽ.. 丶. 　　',::｀ ｰ-=...､
::::::::／＿　　　　　　　　｀¨´ 　 . ',:::::::::::::::::::::丶
::／　{. ． ヽ　　′ 　　　　　　　　',:::::::::::::::::::::::::::::丶
':.:.:.:.:.:.｀ー '　　　　 ＿　　　　　　　i､::,､:::::::::::::::::::::::::::丶
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:､:.:/　　 ヽ　 　 　 　 ! ! !!:::::::::::::::::::::::::::::::丶
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽヽ_・＿ﾉ　　　　　 ' ,i i::::::::::::::::::::::::::::,=―ヽ
 

　　　 　 ＿＿＿＿　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿＿＿_
　　 〃　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　 　 〃　　 　 　 　 　 　 ヽ
　　　|　　ア 　 死　　｜　 　 　 　 　 　 　 　 |　　 オ　 オ　オ　　 !
　　　|　　イ　　ん　　｜　 　 　 　 　 　 　 　 |　　 イ　 イ　 イ　　 |'////// //// ///,
　　　|　　ツ 　 だ　　｜　 　 　 　 　 　 　 　 |　　　　　　　　 　 　 |////////////// ///,
　　　l　 　 　 　わ 　 ｜　　　　　　　 　 　 　 ＼＿_　　　＿＿＿ ﾉ´￣￣￣￣￣ ≧/////,
　　　ヽ ＿　　 ＿＿ ノ　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　|　l //／　　 　 　 　 　 　 　 ＼'///
　　　　　　 ＼|　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｀　 | 〃　　　　　　　　 　 　 　 　 V//
　　　　　　　　　　 / // // // // / ///,　　　　　　　　　　V　 　 ､≦三ミ､l! !､z 二 ミ　　Y
　　　　　　　　　// // /////////////∧　　　　　　　　　 ｌ　　〃　　　　 ｀　　　　　　ヽ　|
　　 　 　 　 　 // //////////////// /∧　 　 　 　 　 　 |　　　〃 ￣ ヽ　 / ´ ≧､　 　 |
　　　　　　　 // ／ ￣￣￣￣￣￣￣ ヽ/∧　 　 　 　 　 -|　　　　　О　｜　　 О　)　　 |-､
　 　 　 　 　 ｌ//　　　　　　　　　　　 　 　 v/i　　　　　　 | ヾ　　　　ー "　 |　i　　ー "　　｜ 1
　 　 　 　 　 |/　　　＿ ノ　　　　＼ ＿_ 　 V|　　　　　　 ! λ　　　　　　　 j　 ､　　　　　　八 l
　 　 　 　 　 | 　 　 　 ＿　　　 　 　 ＿　 　 l!　　　　　 　 、`　　　　 　 ( － －)　　 　 　 " ノ
　　 　 　 　 _l　　 　 (　оヽ 　 　 〃о_ヽ　｜　　　　　 　 ｀∧　　　　　　 ＿_　 　 　 　 ∧
　　　　　　/ヾ　　　　　￣ 　 　 　 ´ ￣　 　 ≧、　　　　　　　∧　 　 　 /.:::::::::::.ヽ　　　∧
　　　 　 ∥λ　　　　　 　 /　　 ヽ　 　 　 　 |　ﾊ 　 　 　 　 　 ∧　　　 ヽ::::::::::::丿　　∧
　　 　 　 ! (( ｉ　　　 r 、　丶｀　´ﾉ　　 _ヽ 　 ! ) ﾘ　　　　　 　 　 i丶　 　 　 ￣´ 　 　 '
　　　　　 ヽ `　　　　＼≧ー―― ≦／　 　 ´ノ　　　　　　　 　 | 　 ≧　　 ＿ 　 ＜
　　　　　　　`l　　 　 　 ＼::::::::::::::::／　 　 　 !　　　　　 　 　 　 /!　　　　　　　　　　　 | ヽ
　　　　　 　 八　　　　　　　￣￣´　　　　　 ,　　　　　　　　　 / ∧　　　　　　　　　　　V　}≧-　＿_
　　　　　　　〃丶　　　　　　 ￣　　　　　　ｲヽ　　　　　 　 ／l　/∧　　　　　　　　 　 /　/　　　　　　 ≧ 、
　　　　　　 ∥'/ｉ　＞　　　　　　　　 　 ＜　ｌ/∧ー ―-≦　_｜/ /∧　　　　　 　 　 /　/　　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　≦　j{ /∧　　　　　￣￣￣　　　　 ///∧　　　　　　　≧ ､/∧　　　　　　　/　/ 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|　　　心配するな。ちゃんと胸が動いて呼吸しておるし
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　　我が先代の師が編み出した竹刀では簡単に人はしなん
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__　　さぁ、安心してどんどんいけ。仕官と目録がまっておるぞ
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　 　 ＿＿＿＿　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿＿＿_
　　 〃　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　 　 〃　　 　 　 　 　 　 ヽ
　　　|　　オ 　 死　　｜　 　 　 　 　 　 　 　 |　　 オ　 オ　オ　　 !
　　　|　　レ　　ぬ　　｜　 　 　 　 　 　 　 　 |　　 イ　 イ　 イ　　 |'////// //// ///,
　　　|　　ら 　 わ　　｜　 　 　 　 　 　 　 　 |　　　　　　　　 　 　 |////////////// ///,
　　　l　 　 　 　 　 　 ｜　　　　　　　 　 　 　 ＼＿_　　　＿＿＿ ﾉ´￣￣￣￣￣ ≧/////,
　　　ヽ ＿　　 ＿＿ ノ　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　|　l //／　　 　 　 　 　 　 　 ＼'///
　　　　　　 ＼|　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｀　 | 〃　　　　　　　　 　 　 　 　 V//
　　　　　　　　　　 / // // // // / ///,　　　　　　　　　　V　 　 ､≦三ミ､l! !､z 二 ミ　　Y
　　　　　　　　　// // /////////////∧　　　　　　　　　 ｌ　　〃　　　　 ｀　　　　　　ヽ　|
　　 　 　 　 　 // //////////////// /∧　 　 　 　 　 　 |　　　〃 ￣ ヽ　 / ´ ≧､　 　 |
　　　　　　　 // ／ ￣￣￣￣￣￣￣ ヽ/∧　 　 　 　 　 -|　　　　　О　｜　　 О　)　　 |-､
　 　 　 　 　 ｌ//　　　　　　　　　　　 　 　 v/i　　　　　　 | ヾ　　　　ー "　 |　i　　ー "　　｜ 1
　 　 　 　 　 |/　　　＿ ノ　　　　＼ ＿_ 　 V|　　　　　　 ! λ　　　　　　　 j　 ､　　　　　　八 l
　 　 　 　 　 | 　 　 　 ＿　　　 　 　 ＿　 　 l!　　　　　 　 、`　　　　 　 ( － －)　　 　 　 " ノ
　　 　 　 　 _l　　 　 (　оヽ 　 　 〃о_ヽ　｜　　　　　 　 ｀∧　　　　　　 ＿_　 　 　 　 ∧
　　　　　　/ヾ　　　　　￣ 　 　 　 ´ ￣　 　 ≧、　　　　　　　∧　 　 　 /.:::::::::::.ヽ　　　∧
　　　 　 ∥λ　　　　　 　 /　　 ヽ　 　 　 　 |　ﾊ 　 　 　 　 　 ∧　　　 ヽ::::::::::::丿　　∧
　　 　 　 ! (( ｉ　　　 r 、　丶｀　´ﾉ　　 _ヽ 　 ! ) ﾘ　　　　　 　 　 i丶　 　 　 ￣´ 　 　 '
　　　　　 ヽ `　　　　＼≧ー―― ≦／　 　 ´ノ　　　　　　　 　 | 　 ≧　　 ＿ 　 ＜
　　　　　　　`l　　 　 　 ＼::::::::::::::::／　 　 　 !　　　　　 　 　 　 /!　　　　　　　　　　　 | ヽ
　　　　　 　 八　　　　　　　￣￣´　　　　　 ,　　　　　　　　　 / ∧　　　　　　　　　　　V　}≧-　＿_
　　　　　　　〃丶　　　　　　 ￣　　　　　　ｲヽ　　　　　 　 ／l　/∧　　　　　　　　 　 /　/　　　　　　 ≧ 、
　　　　　　 ∥'/ｉ　＞　　　　　　　　 　 ＜　ｌ/∧ー ―-≦　_｜/ /∧　　　　　 　 　 /　/　　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　≦　j{ /∧　　　　　￣￣￣　　　　 ///∧　　　　　　　≧ ､/∧　　　　　　　/　/ 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼
 

　　仕官をちらつかされた上、師にせっつかれる。こうなると彼らに逃げ場はない。今まさに同門が無残にちったが
 

おかげで上段を警戒しなければいけないとわかったし、自分たちには数がいるが相手は１人。
 

　すなわち、いずれは疲弊する。そう覚悟をきめて勝負を挑むほかなかった
 

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼　　　　　ィ
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　 ／／　　
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |／／
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／／　　　　　
　　　　　　　 　 ／　 　 　 ー‐ < ､／／＼
　　　　　　　　/　　/　　 　　 (⌒^ヘ>ｰ ､ }　　　　　
　　　　　　 　 {　　⌒ー―一'⌒>へ.＿＿/
 

|/////／　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼
l/////　　　　　　　　　　　　　　　 　 ヽ
l////　　　　　　　　 ＿_　　　 　 ､ ´￣ `
l///　　　 　 　 　 "　　 　 　 　 ′　　　 1　　 　 　 ／￣￣￣￣￣￣＼
l//　　 　 　 ／　　　　 　 　 　 i 　 ＿_　 |　　 　 　 l　 　 　 　 　 　 　 　 l
'/　 　 　 〃　 　 　 -　、　 　 ｜〃　　｀ |　　 　 　 | 　 オ 　 オ 　 オ　 .|
　　　　　　　　 ／￣ ヽ　　　　 |　 ● 　 !l　　　　　 |　　イ　　イ　　イ　　|
　　　　　　　〃　　●　　　　　 |　、 　 ノ !　　 　 ∠　　　　 　 　 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　￣　　　　　　　　＼　 　 　 　 　 　 ／
　　 　 　 　 　 　 ｰ‐ "　　　　　　∨　　　 l　　　　 　 　 ￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　 　 ヽ　　､
　　　　　　　　　　　　　　　〃　(　　　)
　　　　　　　　　　　　　　　 ` ー丶 ノ　　　|　　（構えもかわらず……まぁいい！
八　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 -　、　 !
　　 、　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　 丿　　　　とにかく、一本でもとればいいから
　　　＼　　　　　　　 　 　 　 　 ￣￣　　 ∧
　　　　 丶　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　　　全員でかかればなんとか……！）
　　　　　　 ＞　　　　　　 　 　 　 　 　 ｲ
 

　　そしてしばらくのあいだ……竹が人を打つ音と鈍い音が道場に響き渡りつづけ……
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣|
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 |　　 /
　　　　 　 　 　 　 　 　 ／７　　　　|__／＿＿
　 　 　 　 　 　 　 　 ／　/ 　 　 |＼　　|＿／＿＿＿＿_
　　　　　　　　　　／　　/　　　　|__/　　　　　＼　　　 　 |
　　　　　 　 　 ／　　　/　　　　　　　　　　 　 　 ￣￣|／
　　　　　　　　 ￣￣￣　　　　　　　　　　　　　　ノ｀}　　　　 _＿＿＿＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |_／　　 　 └────ｧ　∠_＿＿_　 〈￣|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 └────┘　＼|　 　 ＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＿＿_／／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 |＿＿／
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 r≦ l . __　 __
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |／ i| |k_| |k_|
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |ｔ_　il＿＿＿__
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　V ￣∥＿／
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 | X /￣　　 .r＝,　　 i＼i＼
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |/ ,i|　＿＿_|i　l＿___ V/V/
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　 i|　.Ⅶ ___/　i＿.i＼;i|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼/　　V　 |iVil　 .| 　,i|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i／　　|,／i|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿_,|　__|　i＼i＼ ／∥
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼i.._/／ . .V/V/ l//i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__|　＼≧s｡!　 ∨ }　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＞''~/// !ヽ､∨//)h､}　!　!
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼／/ヽ　｀ヽ、!　>〉' /{///.＼　}　 ＿＿＿
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／//＿__＼　 ＼　{　} ﾉ////.∧／／　￣￣ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }／ ＞''~＼ヽ-====-　///////}ノ}ヽ,-=ﾆ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /＞''~　　　　　　　　 )h､///ﾉノ//i　　　 )h､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' ＞''~￣　　　∨〕iト ､　､＼／/// }　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 '　 ／ 　 　 /'　|　　 ヽヽ　ヽ∨///ﾘ-=ﾆ二￣￣
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }　/　　 '　　　　 ' '　 |　 .∧∧∨￣}// 7￣＼　　はいはいがんばれがんばれー
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ' /　　./　　　 '　/　/{　　 ∧　' '-= ! ／‐==ミ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !/ {　 /ｲ　／　 /.／ .∨　　 ＼' ∨ }　＼　　　＼〉　いいぞいいいぞー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 '　 ! 　./=- ＞'~ノ ＿_ ∨ ､　　　! !-┐､＿''＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ' 　 !　/＞'´　／ ゞ~~~ヾ ヽ, ＼　 ! !　ｲ　　￣￣
　　　　　　_　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　 i /∧'~~'/　　／i／i　　 ＼ 　 i !/
＿　_　＞,{ !　　　　　　　　 　 　 　 ,'　　　/ /∧　 ｀　　__　　　 .イ_ Υ｀} !
／ イ＞''~_〕＿＿＿　　　 　 　 　 ,'　　　　　　/ヽ,　ﾏ＿丿　／　).／　 ﾘ
､ノﾆﾆﾆ'　/ﾆﾆ}　　 ￣￣二二ニ./　　　　/＿ ヽノ)h､　　 ィ(　 　 !　　 /
‐==ﾆﾆ}　! |ﾆﾆ}＿＿＿ 　 　 　 ,　　　　,: : : : : : ￣二: 〕　　　 ＞冖ィ('
 

　　その音が止んだ時……
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ィ!´￣｀`i''ー─- ､､､,,_
　　イ三二二ﾆﾆﾆゞ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(　j〉　　　 」´￣￣｀`ー-､ヽ　　　　.,.:,..:.. 　　　.,.:,..:..
　　　　　　　　　　　　　　　... ,...　　　　　　　　　　　　　　　｀`ｰ─'"´ ￣￣￣￣
　　　　　　　　　,ィゞ　　　　　　　　　　.,.:,..:.. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,.:,..:.. ... ,...
　　　　　　　　　　　　　ー＝==＝-　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ー＝==＝-
　　... ,... 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,.:,..:.. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　... ,... 　　　.,.:,..:..
　　　　　　　　　 ＿, 　-─‐- ､ー‐-､ー-､　　;: ;:;: :;:;: ; ;　　　　　　　　　　　,ィゞ
　　　　　　　　,ｲ､,r'⌒ヾ　　　　ヽ ヾ ｀`''ー- -､-‐''"´ヽ;;: :;:; ;:; :;:; 　;: 　.　　　　　　　　　　　.,.:,..:..
　　　　　　 ,r/　 (::;;:;:;;/ー-､　　j　 `,　　　＿ /ィ´　　;:; :;　;:; :　;:　　　　　　　　　　　　　　　,ィゞ
　　　　　　 ヽ 「i''ー'"´　　 ,r-‐'ー''''"´￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ィ!´￣｀`i''ー─- ､､､,,_
　　　　　　　　　　　　　　　 イ三二二ﾆﾆﾆゞ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(　j〉　　　 」´￣￣｀`ー-､ヽ　　　　.,.:,..:.. 　　　.,.:,..:..
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ... ,...　　　　　　　　　　　　　　　｀`ｰ─'"´ ￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ィゞ　　　　　　　　　　.,.:,..:.. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,.:,..:.. ... ,...
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ー＝==＝-　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ー＝==＝-
　　　　　　　　　　　　　　　 ... ,... 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,.:,..:.. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　... ,... 　　　.,.:,..:..
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿, 　-─‐- ､ー‐-､ー-､　　;: ;:;: :;:;: ; ;　　　　　　　　　　　,ィゞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ｲ､,r'⌒ヾ　　　　ヽ ヾ ｀`''ー- -､-‐''"´ヽ;;: :;:; ;:; :;:; 　;: 　.　　　　　　　　　　　.,.:,..:..
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,r/　 (::;;:;:;;/ー-､　　j　 `,　　　＿ /ィ´　　;:; :;　;:; :　;:　　,.-'''"-─ `ー,--─'''''''''''i-､,,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ 「i''ー'"´　　 ,r-‐'ー''''"´￣
 

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼　　　　　ィ
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　 ／／
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |／／　　　はいつぎ……って、あれ？
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／／
　　　　　　　 　 ／　 　 　 ー‐ < ､／／＼
　　　　　　　　/　　/　　 　　 (⌒^ヘ>ｰ ､ }
　　　　　　 　 {　　⌒ー―一'⌒>へ.＿＿/
 

　　　　　　　　　　　　　　　､ー―==ミヽ、__
　　　　　　　　　　　　　　 ／:,:-:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.⌒､
　　　　　　　　　　　 　 ／:.:.:,':.:.:.:.:.:.:.:l:.l:.:.:＼:.:＼
　　　　　　　　 　 　 ／:.l:.:.:.,':.:.:.:.:.:l:.:.:l:.l:.:.:.:.:.∨:､ヽ
　　　　　　　　　　　　/:.l:.:.:.l::.:.:.:.:.:|_,. -―:.:.:. |:.:.:.:}
　　　　　 　 　 　 　 /ｲ:l:.:―--:.:.:.| r==ミ:|:.:.::|ヽ:.:}　　うん、おじさんと胤舜殿と武蔵殿以外もう誰もいないぞ
　　　　　　 　 　 　 　 |:.:＼rtﾃ＼}' ､`´'　{ｲ:/　}从
　　　　　　 　 　 　 　 |/､:.:.ヽ｀〈　 　 　 / .{' ／Ⅳ
　　　　　　　　　　　　　　`∧　　　　　　　 /}:.:./{_
　　　　　　　　　　　　　　　　＼　-‐― ,／/ヽ'⌒}
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼､,__,;; ＿＿}￣⌒ー-　 ._
　　　　　 　 　 　 　 　 　 __　 　 _}.ヽ／-―=＝:}>‐=ﾆﾆ／ﾆ
　　　　　　　　　　　＿__/､ﾆ=- {'": } {: : :／ ／＿＿＿__ニﾆ
　　　　　　　　　　/ﾆﾆ＼ﾆ＼ニ}: : } {:／_／ﾆ|l　　　　　l|ﾆﾆ
　　　　　　　　 ／=-ﾆﾆﾆ＼ﾆﾆﾆﾆ=-=ﾆﾆﾆﾆ,| ､　　　 ,. |／: .
　　　　　　　 /ﾆﾆﾆﾆﾆ=‐---‐=ﾆﾆﾆﾆ=-ﾆﾆﾆ}||l｀Υ´l||{:/: : : : .
　 　 　 　 　 j＾{＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ／ﾆニ／ ｀`ヽ|/"´/:、: : : : :
. 　 　 　 　 / /l///〕iトﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/ﾆﾆ=／ ／/　　(} j }: : :ｰ-: : _: : : : : :∨
　 　 　 　 /∨∧／:| | /-〕iト=ﾆﾆ=- '"　 -=､/　　　 j }∧: : : : : : : : ‐-―∨
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|　　　うむ。もののの見事に全員一太刀でのされたなぁ
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　　いやぁまぁ、見事なもんだ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__　遠慮なんてかけらもなく額を叩き割ってる
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､　誰も死んでないのが不思議なくらいだな
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､　　よくまぁできたもんだ
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼　　　　　ィ
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　 ／／　　はぁ……うちの師匠がその
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |／／
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／／　　　　　入門した時門下全員に
　　　　　　　 　 ／　 　 　 ー‐ < ､／／＼
　　　　　　　　/　　/　　 　　 (⌒^ヘ>ｰ ､ }
　　　　　　 　 {　　⌒ー―一'⌒>へ.＿＿/
 

――こういうことをいってるんで
 

　　　　　　　　　　　＿＿＿＿ , 彡三l
　　　　　　　　　 く川三三三≡ヽ彡ｼ
　　　　 　 ,　- 彡=≡ 三彡彡彡｀ <　　　　　 　 ／￣￣￣
　　　 ,　' 彡彡彡彡彡彡彡彡彡ｼｼl 　 , '⌒　 /
　　／ﾉﾉl〈〈从川シシ彡彡彡彡シシl_ノ　　　 / 　 覚　 痛
,'｀〈ミﾐﾐﾐl|l|//彡 '´:::）:::::｀彡彡シｼｼｿﾄ､　　　 |　　 え 　 く
　 ﾐミﾞﾞﾞlﾞﾞ"　　　　 / :::::::::=彡彡彡ｼ_ｼl ヽ､_　 |　　 ま　 な
　/:ﾐ　 ヽ、　　　　l　::::::::::::::::::::::彡/r.ヽ| 　 　 .|　　 せ　 け
　!　l　　　｀　　　　!._ｚ‐'´;::::::::::::::〉/i :　}| 　 　 |　　 ぬ　 れ
　　 ヽ....__　　 、..,zｨ て刀´::::／::!! ）ｿ/ﾉ　　∠　　　　　 ば
　 　 ∧fてﾊ.､　:::::｀ゝ' ´:::::::/:::::::::::／,ｲﾄ､　 　 ＼
　 　 l　ヽ‐ '´:l　::::..　　　 ::::::::::::::::::y'´:::F 、　　　　ー----
　　　l 　 '、　 } ::::: ::　　　:::::::::::::::::l::::::::∧ !
　　　｀　　＼ ゝ-:'´　　 　 ::::::::::::;:::::::::/:::ヽ　　　　　　　　死なない最低限の手心は加えるし気をつけるが
　　　　　　　 ＼ ←-..→　 ::::::／::　 ::!:::::::ヽ
　　　　　　 　 　 ＼｀´　　 .:／　::　　:::::::::::::＼-､　　　　　それ以外は知らん。痛みに絶えずして修行なし
　　　　　　　　　 　 ゝ-- イ::　　:　　::::::::::::::／　 ＼
　　　　　　　　　　 　 　 　 l　　 : 　 .:::::::／　　　　　＼　　動けるなら剣をもて、稽古をつづけよ
　　　　　　　 　 　,　 - ／/|::　 :　　.:／　　　　　　／　￣￣｀ ー
　　　　　　　　 ／　 ／ /　! :　::　／ 　　　　　／
 

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼　　　　　ィ　　やらない夫が他所からきたひととやるときも
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　 ／／
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |／／　　　　基本殺さなきゃそれでよし、だったですお
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／／
　　　　　　　 　 ／　 　 　 ー‐ < ､／／＼
　　　　　　　　/　　/　　 　　 (⌒^ヘ>ｰ ､ }
　　　　　　 　 {　　⌒ー―一'⌒>へ.＿＿/
 

　　　　　　　　　 ＞'/＿＿__＞''~　　 ､　　　　 ~''＜＿__}　!__∨
　　　　　　　　／　/ｲ　-=ミ　　　 ~''＜ ヽ　　 ＞''~ ＼ノ /＿_.∨､
　 　 　 　 　 /　＞''~　 ／　　　　 　 　 ＼＼　　　　　 ∨＿＿_}　∨
　　　　　　　i／/　/　/　　　　　　　　 　 ∧ ∨　　　／ ∨＿_∥＼'
　　　　､＿＿＞''~!　/　 ./　　/　　 　 ヽ　∧ ∨　　　　 ﾉ,＿ノ　ヽ '}
　　　　　　-==-　　 '　　'　　 '　　　i.､ 　 ＼∧ ∨__＞''~　!_/　＼　∨
　　　　　　　　　　|/　　'　　/　　　￤.＼　　＼'　'~''＜　:.:.}:.:.:＼　ヽ !
　　　　　　　　　　|　　 |　　　　　　 | ／ ＼　　 '　! 　　二ﾆ=-ｲ ~''＜__／　　道場とは思えないほど本気というか
　　　　　　　　　　|　　 |　　!　　 　 ,　　　,ｨ示灯.! !　　─　‐/≧=‐　'´
　　　　　　　　　　|　　 i　　i　　　 /　　彳弋zﾀ　i !ニﾆ=-≦､　　　　　　　　　シグルイというか
　　　　　　　　　　|　　 i　　i　　／　　　　　　　　 i|　　-=ﾆﾆノ
　　　　　　　　　　|　　 i　　i ／zゞ　　　　　 　 　 i!　/{､人}　　　　　　　　　　古狸のくせに牙も爪もあるというかほんとうにねぇ
　　　　　　　　　　|＼　∨ ∧ 　 　 　 ｀　　　　　￤/
　　　　　　　　　　| 　 ヽ∨ ∧ヽ,　　　　v　ア　 ／　 }__
　　　　　　　　　　　　　 ｀`～､、 ≧s｡　　　　／　　/＿{　　　　　 ＞＜
　　　　　　　　　　 ∨　　: : : |_　　　＿{_i≧ ´_／ヽ7＿_{--ァ＞''~　　　 ＼　 ＞
　　　　　　 √)h､／∨　 : : : !＼￢{＿＿〕iｙ'＿＿＿＿__／　　 　 　 　 　 ∨__{､
　　　　　　∧＿_{ 　 .∨　: : ￤　｀`～ └(０∨＿ノ─＜　 　 　 　 　 　 r==}＿/
　　 　 　 　 〈＿_{＿　 ∨　:.:.:|　　 ＞''~　(_ノ ~''＜　　　　　　　　　　-==}＿__/}
　　　　　　　 { ＼＿＿} ∨ ヽ,!ゞ'´　　　　　　　　　 ~''＜　　 {　　／＿＿＞'´　!
　　　 　 　 　 }　　　￣￣∨　.＼＿＿＿＿＿＿＿＿_＿`'＜!￣‐=≦´　　　　∨/
　　　　　　　 ﾉ　　　　　／ ＼ 　 ＼冖冖冖冖冖冖冖ノ冖〕iトヽ　　　　 　 　 　 ∨/
　　　　　　 /　　　 ／〕ｈ､　　 ~'＜　ヽ,　　　　　　ィi〔: : : : : : : : ∨　　　　　　　　 ＼
　 　 　 　 /　　 ／: : : : : : ＼ 　 　 ＼.∨ /　 ィ( : : : : : : : : : : : : ∨　　　 　 　 　 　 ＼
　　　　　∧　 , ': : : : : : : : : : :＼ 　 　 )ﾉ./／: : : : : : : : : : : : : : : : :!　　 　 　 　 　 　 ／
 

　　　　　　　　　　　　　　　､ー―==ミヽ、__
　　　　　　　　　　　　　　 ／:,:-:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.⌒､
　　　　　　　　　　　 　 ／:.:.:,':.:.:.:.:.:.:.:l:.l:.:.:＼:.:＼
　　　　　　　　 　 　 ／:.l:.:.:.,':.:.:.:.:.:l:.:.:l:.l:.:.:.:.:.∨:､ヽ
　　　　　　　　　　　　/:.l:.:.:.l::.:.:.:.:.:|_,. -―:.:.:. |:.:.:.:}
　　　　　 　 　 　 　 /ｲ:l:.:―--:.:.:.| r==ミ:|:.:.::|ヽ:.:}
　　　　　　 　 　 　 　 |:.:＼rtﾃ＼}' ､`´'　{ｲ:/　}从　　え、これおじさん行かなきゃいけない流れ？
　　　　　　 　 　 　 　 |/､:.:.ヽ｀〈　 　 　 / .{' ／Ⅳ
　　　　　　　　　　　　　　`∧　　　　　　　 /}:.:./{_　　　いい稽古になったね、終了じゃだめっすか？
　　　　　　　　　　　　　　　　＼　-‐― ,／/ヽ'⌒}
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼､,__,;; ＿＿}￣⌒ー-　 ._
　　　　　 　 　 　 　 　 　 __　 　 _}.ヽ／-―=＝:}>‐=ﾆﾆ／ﾆ
　　　　　　　　　　　＿__/､ﾆ=- {'": } {: : :／ ／＿＿＿__ニﾆ
　　　　　　　　　　/ﾆﾆ＼ﾆ＼ニ}: : } {:／_／ﾆ|l　　　　　l|ﾆﾆ
　　　　　　　　 ／=-ﾆﾆﾆ＼ﾆﾆﾆﾆ=-=ﾆﾆﾆﾆ,| ､　　　 ,. |／: .
　　　　　　　 /ﾆﾆﾆﾆﾆ=‐---‐=ﾆﾆﾆﾆ=-ﾆﾆﾆ}||l｀Υ´l||{:/: : : : .
　 　 　 　 　 j＾{＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ／ﾆニ／ ｀`ヽ|/"´/:、: : : : :
. 　 　 　 　 / /l///〕iトﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/ﾆﾆ=／ ／/　　(} j }: : :ｰ-: : _: : : : : :∨
　 　 　 　 /∨∧／:| | /-〕iト=ﾆﾆ=- '"　 -=､/　　　 j }∧: : : : : : : : ‐-―∨
 

　　　　　　　　　 ＞'/＿＿__＞''~　　 ､　　　　 ~''＜＿__}　!__∨
　　　　　　　　／　/ｲ　-=ミ　　　 ~''＜ ヽ　　 ＞''~ ＼ノ /＿_.∨､
　 　 　 　 　 /　＞''~　 ／　　　　 　 　 ＼＼　　　　　 ∨＿＿_}　∨
　　　　　　　i／/　/　/　　　　　　　　 　 ∧ ∨　　　／ ∨＿_∥＼'
　　　　､＿＿＞''~!　/　 ./　　/　　 　 ヽ　∧ ∨　　　　 ﾉ,＿ノ　ヽ '}
　　　　　　-==-　　 '　　'　　 '　　　i.､ 　 ＼∧ ∨__＞''~　!_/　＼　∨
　　　　　　　　　　|/　　'　　/　　　￤.＼　　＼'　'~''＜　:.:.}:.:.:＼　ヽ !
　　　　　　　　　　|　　 |　　　　　　 | ／ ＼　　 '　! 　　二ﾆ=-ｲ ~''＜__／　　当然でしょ。だってわんこうどんは確かに美味しいけど
　　　　　　　　　　|　　 |　　!　　 　 ,　　　,ｨ示灯.! !　　─　‐/≧=‐　'´
　　　　　　　　　　|　　 i　　i　　　 /　　彳弋zﾀ　i !ニﾆ=-≦､　　　　　　　　　いくらたべても食べごたえないし
　　　　　　　　　　|　　 i　　i　　／　　　　　　　　 i|　　-=ﾆﾆノ
　　　　　　　　　　|　　 i　　i ／zゞ　　　　　 　 　 i!　/{､人}　　　　　　　　　　準備運動がおわっていよいよ本番というか
　　　　　　　　　　|＼　∨ ∧ 　 　 　 ｀　　　　　￤/
　　　　　　　　　　| 　 ヽ∨ ∧ヽ,　　　　v　ア　 ／　 }__　　　　　　　　　　　天ぷらうどん美味しくいただく時間というか
　　　　　　　　　　　　　 ｀`～､、 ≧s｡　　　　／　　/＿{　　　　　 ＞＜
　　　　　　　　　　 ∨　　: : : |_　　　＿{_i≧ ´_／ヽ7＿_{--ァ＞''~　　　 ＼　 ＞
　　　　　　 √)h､／∨　 : : : !＼￢{＿＿〕iｙ'＿＿＿＿__／　　 　 　 　 　 ∨__{､
　　　　　　∧＿_{ 　 .∨　: : ￤　｀`～ └(０∨＿ノ─＜　 　 　 　 　 　 r==}＿/
　　 　 　 　 〈＿_{＿　 ∨　:.:.:|　　 ＞''~　(_ノ ~''＜　　　　　　　　　　-==}＿__/}
　　　　　　　 { ＼＿＿} ∨ ヽ,!ゞ'´　　　　　　　　　 ~''＜　　 {　　／＿＿＞'´　!
　　　 　 　 　 }　　　￣￣∨　.＼＿＿＿＿＿＿＿＿_＿`'＜!￣‐=≦´　　　　∨/
　　　　　　　 ﾉ　　　　　／ ＼ 　 ＼冖冖冖冖冖冖冖ノ冖〕iトヽ　　　　 　 　 　 ∨/
　　　　　　 /　　　 ／〕ｈ､　　 ~'＜　ヽ,　　　　　　ィi〔: : : : : : : : ∨　　　　　　　　 ＼
　 　 　 　 /　　 ／: : : : : : ＼ 　 　 ＼.∨ /　 ィ( : : : : : : : : : : : : ∨　　　 　 　 　 　 ＼
　　　　　∧　 , ': : : : : : : : : : :＼ 　 　 )ﾉ./／: : : : : : : : : : : : : : : : :!　　 　 　 　 　 　 ／
 

　　　　　　　　　　　　　　　､ー―==ミヽ、__
　　　　　　　　　　　　　　 ／:,:-:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.⌒､
　　　　　　　　　　　 　 ／:.:.:,':.:.:.:.:.:.:.:l:.l:.:.:＼:.:＼
　　　　　　　　 　 　 ／:.l:.:.:.,':.:.:.:.:.:l:.:.:l:.l:.:.:.:.:.∨:､ヽ　　ああ、うん。そうだよな、剣豪とか剣客って言われてる人
　　　　　　　　　　　　/:.l:.:.:.l::.:.:.:.:.:|_,. -―:.:.:. |:.:.:.:}
　　　　　 　 　 　 　 /ｲ:l:.:―--:.:.:.| r==ミ:|:.:.::|ヽ:.:}　　そういう人種だよな、わかってたよ！
　　　　　　 　 　 　 　 |:.:＼rtﾃ＼}' ､`´'　{ｲ:/　}从
　　　　　　 　 　 　 　 |/､:.:.ヽ｀〈　 　 　 / .{' ／Ⅳ　　　畜生、こいつおじさんのこと同行者磨く砥石程度にしかみてねぇよ！
　　　　　　　　　　　　 　 `∧　　_,. - ､　　./}:.:./{_
　　　　　　　　　　　　　　　　＼ ∨:::::::} ／/ヽ'⌒}
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼ー ',; ＿＿}￣⌒ー-　 ._
　　　　　 　 　 　 　 　 　 __　 　 _}.ヽ／-―=＝:}>‐=ﾆﾆ／ﾆ
　　　　　　　　　　　＿__/､ﾆ=- {'": } {: : :／ ／＿＿＿__ニﾆ
　　　　　　　　　　/ﾆﾆ＼ﾆ＼ニ}: : } {:／_／ﾆ|l　　　　　l|ﾆﾆ
　　　　　　　　 ／=-ﾆﾆﾆ＼ﾆﾆﾆﾆ=-=ﾆﾆﾆﾆ,| ､　　　 ,. |／: .
　　　　　　　 /ﾆﾆﾆﾆﾆ=‐---‐=ﾆﾆﾆﾆ=-ﾆﾆﾆ}||l｀Υ´l||{:/: : : : .
　 　 　 　 　 j＾{＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ／ﾆニ／ ｀`ヽ|/"´/:、: : : : :
. 　 　 　 　 / /l///〕iトﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/ﾆﾆ=／ ／/　　(} j }: : :ｰ-: : _: : : : : :∨
　 　 　 　 /∨∧／:| | /-〕iト=ﾆﾆ=- '"　 -=､/　　　 j }∧: : : : : : : : ‐-―∨
　　　　　///∨∧::::| |{)　}/⌒ヽ､　　／'　　　　／⌒＾＼∧: : : : : : : : : : ／}
　 　 　 ///{:::∨∧::| |　　　 .: // ∧ヽヽ　　　〈{⌒^////＼ : : : : : : : ／／l
.　　　 ////{::: ∨∧| |{)　 .::::　＼,∨/／　　　{⌒^//////.∧二二二／// |
　　　/////{::::::::∨,'| |　 .:::::　{＼ ∧　, ‐ /　 {⌒^|///////∧////////／l
.　　//////{::::::::::∨| |{).::::::　 `ｰ' } {　⌒´　　 ￣＼////////}s｡.,_⌒￣　　∨
　 ////////`ー/ |ｉ| |:::::::::　　　 〈　〉　　　　　　　(} 〕iト .,_//ﾉ////≧s｡.,_　 ∨
. /／￣￣｀ヽ//　 |i| |{)::::::　　　　∨　 　 　 　 　 　 | |: ＼: } ///////////≧∨
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|　　　うむ、むしろこの怪生に砥石の価値があるとみられるだけで
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　　武芸者としては誇っていい位階だな
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__　
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　　　　　 -=ﾆ-‐-　､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 / /
　　　　　　　　 ／.:.:.⌒　 . . :.:::＼_　　　　　　　　　　　　　　　　 　 / /
　　　　　　ｰ='".:::.:.:.:.. :.:. .::::::::::::::＜　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 / /
.　　　　 　 /.:.:.::::.:.i .::::､::.: :i}∨＼:.:.}　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 / /　　ああちくしょう……褒められてはいるのが余計悔しいぜ
　　　　　　{ｲ.:::/::.:{､{:.:_,ｫ　i}: ∨:.:ヽ} ﾍ　　　　　　　　　　　　　 / /
　　　　 　 八 :{:.:.:.{ｰ,xtﾃ｀ﾘ､/ / :.:/／_/}　　　　　　　　　 _.,へ /　　　おい、やる夫殿！俺が最後だ！
　　 　 　 　 人lゝ/ヽ｀　 　 / | /ﾚ'`ｰ-､､｀ヽ　　　　　　 ／ｲヽ }′
　　 　 　 　 　 {/ ヽ _＿　　 / 　 ／Vﾆ}:} ): }　　　　　<_/＼　 j　　　　相手をしてもらうぜ！
　　　　　　　　　　　＼ｰ' ,／ _／ ／ﾆノ-‐　'⌒`=ミi　 /＼　 /
　　　　　　　 ＿　_,ｨｰ{,;∧∨　／┌─┐__=ﾆﾆﾆﾆ/　 ＼ .} /
　　　　　　 /ﾆﾆ{`ｰﾆ=--‐=彡.／ ＼／{: : :｀` ‐-=ﾆ}/ / `'ｲ
　 　 　 　 /ﾆﾆﾆﾆ======ﾆ／　　　| ﾄ､{: : : : : : ＿_/ /､__/'
　　　　　とつ￣⌒ー--‐ '´ー――'| |　Ⅵ: :／ - ./ /`ー/
　　　　 / ./⌒　　 　 `ー=‐- ,_　　∧∨:}: / /　 ./ ////.|
　 　 　 } /　　 　 　 　 　 　 　 　 ‐-∧∨/ /　 ./ /////.|
　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　 ∧V /　 ./ //////,
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 |　〉/　 ./////=彡ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ､_／
 

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼　　　　　ィ
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　 ／／　　ああ、はい。わかりましたお
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |／／
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／／　　　　　それじゃ最後の打ち込み、よろしくおねがいしますお
　　　　　　　 　 ／　 　 　 ー‐ < ､／／＼
　　　　　　　　/　　/　　 　　 (⌒^ヘ>ｰ ､ }　　　　　
　　　　　　 　 {　　⌒ー―一'⌒>へ.＿＿/
 

　　かくしてはじまった高田又兵衛とやる夫の勝負。又兵衛は稽古用の槍であり、やる夫は竹刀。長さの差は歴然であり
 

加えて高田又兵衛はすでに免許皆伝に近い腕前。普通ならば武器の差でそのまま勝負ありだが……
 

　　 　 　 　 　 　 　 　 ＿,　　 -‐:.:.:.:.:.::ー=ミ、
　　 　 　 　 　 　 　 　 ＞'⌒:.:.:.:.:.:.‐:.:.:､:.:､:.:.:.:ヽ}ヽ
　　　　　　　　　　　／:.:.:.:／:.:.:,:.:.:.:.:.:.:.:.:`:.}:.:.ヽ_:.:.:ﾄ､
　 　 　 　 　 　 　 /ｲ:.:.／:.:.:／:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:｀ヽ:.:.｀:.:ヽ
　　　　　　　 　 　 /／:/:.:- ､:.:.:.:.:.:.l:.:.:.i:.:.:､:.:.:.∨:.:.:.:.l　　（まいったねぇ……）
　　　　　＿_,ィー┬|:.:/:.:/_:_:.:.:.:.:.:.-‐　､:::::::l:.:.:.:∨:.:.:.|
　　　／＿_/∧|::::}::|/∧r=ミ、:./:/__:.:/:.ヽ:.:l:.:.:.|＼:.:}ﾊ
＿／／///∨∧_}､}､/:|　ゞ'ヽ/l/ r=ミx、:.:l:|:.:/:.:.:.: '
///＼＿_／:∨/〉⌒_l:.l.　 / '　ヽ　ゞ'＾_`}/:./ヽ:.:.::/
// ヽ∧/ﾉ⌒￣}ｰ'")ィ´　　　　　　　　　/:./ ノ}:／
/:::::::::}/／￣￣￣´　 .∧ ､　　　　　 ´/／ｰ≦'イ}＿_
⌒ヽ:/　＿／￣⌒ー'´;:∧､,` ‐-　'　　 , ｲ ヽ∧=ミ｀ヽ＼
=ﾐ//　∧:::∨:}::::::::／::::::::::}'"､　_, ｡s≦　 |.／:, -‐ '＼_}､＿__
:::::}'_／＞､:::∨:::::::|::::::､::::::{_,、／_　 / _ ／:／::::::::/:::::::::::::::／`Y､__
::,ｲ//{＿_i∧::}::::::∧::::::∨ : ヽ┌ ‐ '": : :／:::::::::::/:::::::::::／:::::::/::/:∧
///,__}―{/∧}::::::::∧:::::::＼: :} | : : : : ／:, ‐-　_/::::::::／::::::::::/イ-‐:∧
/／::::l//|⌒∧::::::::::∧::::::::::＼{＿_／__://￣⌒ ‐- ､::::::::::／: : : : : ＼､
/::::::::::l//|::::::}l ＼:::::::∧::::::::::::::::::::::::::::::l＼　 　 　 //::::／': : : : : : : : : :＼
:::::-‐:::l//|:::/l l l) ＼::::∧:::::::::::::::,ィi〔::::|||||＼＿＿_}''" /: : : : : : : : : : : : : ＼
_::::::-‐:l//|/::l l(l　/} ＼:::::::::-‐'" ＿＿｀`ト､||||||||||{ : /: : : : : : : : : : : : : : : / ヽ
 

――まるで、すきがない。というか、あれだけ他の弟子血祭りにしておきながら息も上がってねぇわ
 

　　　 　 　 　 ／￣￣￣＼
　　.　　　　／　─　　─　 ＼
　　　　　　|　（●） 　（●）　 |
　　　　　　 ＼ 　(_人_)　　／
　　　 　 　 　 /　　　　　ヽ、
　　　　　　　/ i.　　　　ヽ　|
∠ニニニニし|　　 　 　 .ソ:::::::
　　.　　　　 　 |　 r- ､　 /:::::::::::::::::
　　.　　　　　　し´::::::::し′::::::::::::::::::::::::::
 

　はたからみればやる夫はただ刀を構えてたっているだけに見えただろう。だが、対峙している又兵衛はこれ以上ないほどの威圧感と
 

恐怖を感じ、内心舌を巻く
 

　　　 　 　 　 ／￣￣￣＼
　　.　　　　／　─　　─　 ＼
　　　　　　|　（●） 　（●）　 |
　　　　　　 ＼ 　(_人_)　　／
　　　 　 　 　 /　　　　　ヽ、
　　　　　　　/ i.　　　　ヽ　|
∠ニニニニし|　　 　 　 .ソ:::::::
　　.　　　　 　 |　 r- ､　 /:::::::::::::::::
　　.　　　　　　し´::::::::し′::::::::::::::::::::::::::
 

　　　　　　　　　　　　　　　､ー―==ミヽ、__
　　　　　　　　　　　　　　 ／:,:-:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.⌒､
　　　　　　　　　　　 　 ／:.:.:,':.:.:.:.:.:.:.:l:.l:.:.:＼:.:＼
　　　　　　　　 　 　 ／:.l:.:.:.,':.:.:.:.:.:l:.:.:l:.l:.:.:.:.:.∨:､ヽ
　　　　　　　　　　　　/:.l:.:.:.l::.:.:.:.:.:|_,. -―:.:.:. |:.:.:.:}　　（構えも最初の相手……いや、最初に素振りをしてみせたとき
　　　　　 　 　 　 　 /ｲ:l:.:―--:.:.:.| r==ミ:|:.:.::|ヽ:.:}
　　　　　　 　 　 　 　 |:.:＼rtﾃ＼}' ､`´'　{ｲ:/　}从　　そこからまるで変わらず、呼吸も乱れず動くこともせず
　　　　　　 　 　 　 　 |/､:.:.ヽ｀〈　 　 　 / .{' ／Ⅳ
　　　　　　　　　　　　　　`∧　　　　　　　 /}:.:./{_　　　おまけにどれだけ虚で誘っても反応すらしない、か）
　　　　　　　　　　　　　　　　＼　-‐― ,／/ヽ'⌒}
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼､,__,;; ＿＿}￣⌒ー-　 ._
　　　　　 　 　 　 　 　 　 __　 　 _}.ヽ／-―=＝:}>‐=ﾆﾆ／ﾆ
　　　　　　　　　　　＿__/､ﾆ=- {'": } {: : :／ ／＿＿＿__ニﾆ
　　　　　　　　　　/ﾆﾆ＼ﾆ＼ニ}: : } {:／_／ﾆ|l　　　　　l|ﾆﾆ
　　　　　　　　 ／=-ﾆﾆﾆ＼ﾆﾆﾆﾆ=-=ﾆﾆﾆﾆ,| ､　　　 ,. |／: .
　　　　　　　 /ﾆﾆﾆﾆﾆ=‐---‐=ﾆﾆﾆﾆ=-ﾆﾆﾆ}||l｀Υ´l||{:/: : : : .
　 　 　 　 　 j＾{＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ／ﾆニ／ ｀`ヽ|/"´/:、: : : : :
. 　 　 　 　 / /l///〕iトﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/ﾆﾆ=／ ／/　　(} j }: : :ｰ-: : _: : : : : :∨
　 　 　 　 /∨∧／:| | /-〕iト=ﾆﾆ=- '"　 -=､/　　　 j }∧: : : : : : : : ‐-―∨
 

　　　　　　　　　　 -=ﾆ-‐-　､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 / /
　　　　　　　　 ／.:.:.⌒　 . . :.:::＼_　　　　　　　　　　　　　　　　 　 / /
　　　　　　ｰ='".:::.:.:.:.. :.:. .::::::::::::::＜　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 / /
.　　　　 　 /.:.:.::::.:.i .::::､::.: :i}∨＼:.:.}　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 / /　　（宝蔵院は守りの槍。表十五本、裏十一本
　　　　　　{ｲ.:::/::.:{､{:.:_,ｫ　i}: ∨:.:ヽ} ﾍ　　　　　　　　　　　　　 / /
　　　　 　 八 :{:.:.:.{ｰ,xtﾃ｀ﾘ､/ / :.:/／_/}　　　　　　　　　 _.,へ /　　　　しめて２６の技をもちいて
　　 　 　 　 人lゝ/ヽ｀　 　 / | /ﾚ'`ｰ-､､｀ヽ　　　　　　 ／ｲヽ }′
　　 　 　 　 　 {/ ヽ _＿　　 / 　 ／Vﾆ}:} ): }　　　　　<_/＼　 j　　　　突けば槍 薙げば薙刀 引けば鎌
　　　　　　　　　　　＼ｰ' ,／ _／ ／ﾆノ-‐　'⌒`=ミi　 /＼　 /
　　　　　　　 ＿　_,ｨｰ{,;∧∨　／┌─┐__=ﾆﾆﾆﾆ/　 ＼ .} /　　　　　すべての間合いに対応してのけることこそがその力）
　　　　　　 /ﾆﾆ{`ｰﾆ=--‐=彡.／ ＼／{: : :｀` ‐-=ﾆ}/ / `'ｲ
　 　 　 　 /ﾆﾆﾆﾆ======ﾆ／　　　| ﾄ､{: : : : : : ＿_/ /､__/'
　　　　　とつ￣⌒ー--‐ '´ー――'| |　Ⅵ: :／ - ./ /`ー/
　　　　 / ./⌒　　 　 `ー=‐- ,_　　∧∨:}: / /　 ./ ////.|
　 　 　 } /　　 　 　 　 　 　 　 　 ‐-∧∨/ /　 ./ /////.|
　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　 ∧V /　 ./ //////,
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 |　〉/　 ./////=彡ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ､_／
 

　　 　 　 　 　 　 　 　 ＿,　　 -‐:.:.:.:.:.::ー=ミ、
　　 　 　 　 　 　 　 　 ＞'⌒:.:.:.:.:.:.‐:.:.:､:.:､:.:.:.:ヽ}ヽ
　　　　　　　　　　　／:.:.:.:／:.:.:,:.:.:.:.:.:.:.:.:`:.}:.:.ヽ_:.:.:ﾄ､
　 　 　 　 　 　 　 /ｲ:.:.／:.:.:／:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:｀ヽ:.:.｀:.:ヽ
　　　　　　　 　 　 /／:/:.:- ､:.:.:.:.:.:.l:.:.:.i:.:.:､:.:.:.∨:.:.:.:.l
　　　　　＿_,ィー┬|:.:/:.:/_:_:.:.:.:.:.:.-‐　､:::::::l:.:.:.:∨:.:.:.|
　　　／＿_/∧|::::}::|/∧r=ミ、:./:/__:.:/:.ヽ:.:l:.:.:.|＼:.:}ﾊ　　（だってのに……だというのに、どれだけ誘いをかけようと
＿／／///∨∧_}､}､/:|　ゞ'ヽ/l/ r=ミx、:.:l:|:.:/:.:.:.: '
///＼＿_／:∨/〉⌒_l:.l.　 / '　ヽ　ゞ'＾_`}/:./ヽ:.:.::/　　　　どれだけ間合いをかえて技をかえてしかけようとしても
// ヽ∧/ﾉ⌒￣}ｰ'")ィ´　　　　　　　　　/:./ ノ}:／
/:::::::::}/／￣￣￣´　 .∧ ､　　　　　 ´/／ｰ≦'イ}＿_　　　何も変化しない……なんだこれ、煙かなにかを相手している気分だぜ）
⌒ヽ:/　＿／￣⌒ー'´;:∧､,` ‐-　'　　 , ｲ ヽ∧=ミ｀ヽ＼
=ﾐ//　∧:::∨:}::::::::／::::::::::}'"､　_, ｡s≦　 |.／:, -‐ '＼_}､＿__
:::::}'_／＞､:::∨:::::::|::::::､::::::{_,、／_　 / _ ／:／::::::::/:::::::::::::::／`Y､__
::,ｲ//{＿_i∧::}::::::∧::::::∨ : ヽ┌ ‐ '": : :／:::::::::::/:::::::::::／:::::::/::/:∧
///,__}―{/∧}::::::::∧:::::::＼: :} | : : : : ／:, ‐-　_/::::::::／::::::::::/イ-‐:∧
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_::::::-‐:l//|/::l l(l　/} ＼:::::::::-‐'" ＿＿｀`ト､||||||||||{ : /: : : : : : : : : : : : : : : / ヽ
 

　動き回り、構えをかえてあれこれ試す高田だが、やる夫に一切の動きなく構えも変わらない。こうなると彼にできることは
 

　　　　　　　　　　　　　　　― 、　、
　　　　　　　　　　＿-=:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i＼
　　　　　　　　　　／:i:i:i:／:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヽ)
　　　　　　　　 ／／:i:i/i/|:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iヽ
　　　 　 　 　 '⌒(:i:i:i:/^l:i:!:i:|XTX:i:i:i:i:i:i:i:i)ゝ
　　 　 　 　 　 　 {(i:i;'世＼:i:! trf ヽ:l:i:iL;i:i:}　　ふぅぅぅぅぅ……
　　　　　　　　　　ﾉイ^¨/　 ` ＾¨　 l:i:ilゎjl{
　　　　　　　　　　　 ｌ　 '　　 　 　 /ｲ:i:i:/　　　（しゃあない、腹をくくれ
　　　 　 　 　 　 　 _Λ ー=二ツ　 ｲノ^＿＿＿＿　
　　　 -===ﾆニヽ〈＜ 〉ｲl,､_ ．＜ /_＼i:i:i:i:i:i:i＞､⌒`　最高の稽古だと割り切っていくぜ）
　　//------､ニヽﾆ‘〈'"=--､ｒ‐=７---､￣￣ヽヽ
　　v⌒l ト: : :.Λニ ヽﾆ.V: : : /: : : : ノﾆ/__　　　 ソ
　　.ﾄ _ﾉﾉ- ヽ: :Λニﾆヽﾆ≧s｡: : :fr-ﾆ/ニ|__
　　 `T/////＼: :＼ﾆﾆ＼ニニﾆﾆl_　 ヽﾆ'ニ)＿
‘＜/ﾆl //////{i:ヽ: :＼ﾆﾆヽニ=-／ヽ_/＼ﾆﾆﾆ{
=_.,'ﾆﾆ}:i:iヽ///,l:i:iΛ: : :＼ﾆﾆ=＜: : : : : l:i:i:iヽニ」　　　　　　　　　　　　　　　　　_ -=
　.{ﾆﾆΛ:i:i:iヽ//l:i:i:i‘，: : : ￣:) ): : :/l: : :l:i:i:i:i:i:Ｖ＼＿＿　　　　　　　　　　　　／ニ
　.lﾆﾆ| Λ:i:ｉ:ｉ}／/-_i:i}: : : : :＜< : : 》 >: :|:i:i:i:i:i:i:Ｖﾆ＼ニニ＝-　＿　　　＿∠ニニ
　 ﾏﾆ|l :.Λ:i//=-_,//7,､: : : : : V: :/´.: : :}:i:i:i:i:i:i:i:V ニ＼ニニニニニニニニニニニ
　　Ⅵ!l : : :〉/|l￣ ゛＜//〉===-- _ : : : /i:i:／二二)ﾆﾆニ＼ニニニニニニニニニニ
.　　 ＼l.: : ＼|l　　　　Ｖ///(:i:i:i:i:i:i:i-_ /‘＜'゛:i:i:i:i:iＶニニニニニニニニニニニニニ
　 　 　‘; : : :.Λ　　　　Ｖ///ゝ:i:i:i:i:i:ノ7-===‘＜￣_Ｖ,へ、ニニニニニニニニニニニ
　　　　 ‘!.: : : : :"'-=_　 ＼////77////////-‐f////＞､へ、ニニニニニニニニニニ
　　 　 　 l:＼: : : : // "'-=ﾆ〉-=//////////{////////,'}＞-､ニニニニニニニニニ
.　　　　　 〉: :ヽ: : l l: : : : : : : : : : : ￣「二ニニ＼///// ノ　/＜}ニニニニニニニニニ
　　　　　,': : : : : : l l: : : : : : : : : : : : : :.＼ﾆﾆﾑ　 ¨F--―＜-_==‘＜ニニニニニニニニ
　　　 　 |: : : : : : :l l: : : : : : : : : : : : : : :.ノ-ﾆニ＞_V:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i-_== ‘＜ニニニニニニ
　　　　　L: : : : : :.LL : :=-_:_:_:_:_ﾉ　)＜: : : `＜ニﾆ＞ _:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i-_==‘＜ニニニニ
　　　　　　）二二二二二 二 乂__ノ 　 /7=--'"＞ニニニ=-:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i{ ll-_==‘＜__／=.／
　　　　　 〈: : : : : : / /: : : : : :∠　_　／-=- - '゛: : : }iトﾆﾆﾆﾆニニ＝-ゝV//ヽ======(ニ
　　　　　　ｌ: : : : : :{　{: : : : ／　/:|￣ ヽ : : : : : : : : : |i:i:i:i:)トニニニニニﾆ=-／====-===- _
 

――”しゃああああ！！”
 

　　　　　　 |　　　　　　　　　　　 　 : ﾞ''-､,　ﾞ'-､ 　 　 　 　 ヽ,　　　　　　　　 l..l.′　 .lﾞ ./ /　 ,il′　./ ／
｀'''ｰ　,,,、　 !　　　　　　　　　　　　　　　　｀'‐､,.｀'-､　　　　　｀- 　 　 　 　 　 !.!l　　 lﾞ / /　,,---------
　　　　 . ｀'''.!　　　　　　　　　　　　　　　　'ｰ..,,.｀''-.. ＼ 　　　l ──----- 　l.ゝ　 ,"././ / 　　　　　　　!
　　　　　　 │　　　　　　　　　　 　_,　　　｀''ｰ..,｀''‐ .｀''-ﾞ'=i、 !　　　　　　　 ｌ .l.∵ .".． ./　 　 　 　 　 　 |
　 　 　 　 　 |　　　 　 　 　 　 　 - ..,,,ﾞﾞ'''ｰ　,,　 　 　 　 　 　 l　　 　 　 　 　 ! － 　　 / 　　　　　　　　　 !
,,,,＿__　　　　　｀ﾞﾞ''''―　..、,i―- ..,,,,_.　｀ﾞ''''ｰ-　　　　　　　　ゝ､,　 .、　 .､ .､ .!.丶　 ./ ./ 　.,-　　　 . _..-'"
'''￢ｰ｀-｀-ﾆﾆﾆ';;';;ｰ-.- ./ 　　　　　 : ~¨''''―- ..,,　　　　　　　　｀'-､＼、ヽ ｌ .!　　,/,./ . ／ ,／_..-'"゛
　　　　　 　 　 　 　 　 / 　　　　　　　　 　￣''''―-　　 　 　 　 　 　 ｀''-'‐."‘　　 ./ 　'"∠./ ´
　　　　　　　　　　　　ヽ、　　　　　　　　　｀￣二二,,,,,,　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ″
＿＿＿＿＿＿＿＿　. ｀'-、　　　　　　　　　　　;;;;ｰ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,_￣ﾞ"'''''―x
--ー‐ー‐ ―‐￢'' '''''''　''" ｀'-、 ._,,,,..　-ｰ''''"ﾞ´　_,,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,_｀ﾞ"'‐　　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 __,,.... .;;;;,,ｯ.―‐_,,,..　-‐;;./ ´　　　　_,.. -''',ﾞ./ ゛ 　 　 　 　 i .i　　　　　..,ﾞ"　　　　.ヽ
　　 . _,,,,..　-;;ﾆﾆ｀-ｰ'二ﾆ--‐''''ﾞﾞ,ﾞ.. -‐'''ﾞ,ﾞ．　 　,,,　‐'"゛ ,..-'",／ ,,‐　　　　.、.! .|　.i .､　 ＼.`　　　　 ,,ﾉ
二｀-‐'''"ﾞ´　 .,i''''"ﾞ´　　　　　　　　 : '"´.,.. -''"゛　　　　´　 ‐゛ ,./ .,　　　　/　′!　 ! .l|、　 .＼　　,／ .゛'.‐
　　　　　　 　 !　　　　　　　　　　　　　‘ l　　　　　　　　　　　 　 / 　　　 ./　　 ."　.|　"L　　　｀''" .:、 .
　_._..ぃｰ''"´ /　　　　　　　　　　　　　　/　　　　 　 　 　 　 　 / .,i　　　 /　　　　　│　 .ｌ　'l,　.､ .'､, ｀'-,丶
ﾞ~　　　　　 . l　　　　　　　　　　　　　　 lﾞ　　　 　 　 　 　 　 / .,i"，　　 / 　 　 　 　 　 　 ｌ.　ｌ.　ヽ　｀　 .｀
　　　　　　 .lﾞ　　　　　　　　　　　　　　 し.＿_＿_＿_、　 　/ ./ ./ .,．　/　 　 　 　 　 　 　 ｌ. ..ｌ,　 ﾞ'
　　　 _.. -''.l゛　　　　　　 　 　 　 　 　 ,／　　　　,,．,ﾉ￣´　./ ./ ./ 　 /　　　　　　　　　　　 ｌ　"
. -'''″　　 ﾞ‐'-　..,,,,_　 　 　 　 　 _／゛　　　　.／../　　　　　 " ./　/./　　　　　 　 　 　 　 　 ｌ
　　　　　　　　　　　 　￣''''';;ｰ-'"　　　　　 ,./ .／　　　　　　　 　 /　｀'-､　　 　 　 　 　 ,..-'´
　　　　　　　　　　　　　,／゛　　　　　　　／ ./　　　　　　　　　　　　 ′ ., ﾞ''-､　　 ._..-'´.i　　 ｌ,
　　　 　 　 　 　 　 ,／゛ 　 　 　 　 　 ／ .／　　　　　　　　　 　 　 　 　 |　　 .,ﾞ'ｰ'´　　　.ｌ　　 .ｌ
　　 　 　 　 　 ,／゛　　　　　　　　 ,／ .../　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 !　　　!　　　　 　 .!　　 ゝ------
　　　　　 ._／゛　　　 　 　 　 　 ／　　 ヽ　　　　　　　　　　　　　　　 _..ﾉ　　　|　　　　　 　.!　　　　　　 ヽ
　　　 ,..ｒ'"　　　　 　 　 　 　 ／　　　　.,ﾉヽ　　 　 　 　 　 　 　 _..-'"　　　　　!　　　　　 : : |　　　　　　　ヽ
　 .／　　　　　　　　　　　　'"　　　　 .ヾ　 .`‐　　　　　　　 . -'" 　 　 　 　 　 |　　　　　 　 .|
 

　　彼に残された道、それはただ一つ。虚が通じぬ相手にたいしては……”実”をぶつけるしかないのである。
 

　迷いを強制的になくされた彼は渾身の、彼が出せる最高の突きをもってやる夫に打ち掛かる。その突きのキレは
 

　胤舜が内心褒め称えるほどのそれだ
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　　（見事！これだけの突きができるなら
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/　　　今すぐにでも仕官してもはず事はないな！
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､　　実にあっぱれな突きだ！）
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　だが……
 

.｀'-､　　　　　　　＼
　　...｀'-､　　　　　　 ｀-、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　　　 ／
　　　　...｀'-､　　　　　　.＼.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　　 _／゛
　 　 　 　 　 ｀'-､　　　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ 　　　　 _／゛
　　　 　 　 　 　 .｀'-､.　　　　 ｀-、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　 ,／゛　　　　 　 　 ./^l 　r i　/ﾆヽ
　　　　　　 　 　 　 　 ﾞ''-､　　　　.＼.　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |.ｌ　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／　　　　,／゛　　　　　　 　 　 / / 　 ! i　| |.| |
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｀'-､　　　 ｀'冫　 　 　 　 　 　 　 　 　 l .| 　 　 　 　 　 /　 　 　 　 ,／　　　.,／゛　　　 　 　 　 　 　 / /　 　| .|　| U |
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ｀''-､　　 .｀-、.　　　　　　　 　 　 !　｝　　　 　 　 //　　　　 .／　　 .,／゛　　　 　 　 　 　 　 　 / ./　　　| .|　`ー'
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ｀'-､.　　.＼,... 　　　　　　 .,, /　│　　 .,i　/　/　 　 .／ 　 .,..‐"　　 　 　 　 　 　 　 　 　 / / 　　　.| |
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾞ'-､.　 ｀＼　　 　 .i､　巛　　!　 , '/./ 　/..　.／ 　. ／　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 //　 　 　　 J
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｀'-､.　.＼.-、　ｌ｀､|　　　!／ 〃　,/....／　_..ｲ゛　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 "
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀'-､ .＼,'-.ゝ 　　　　　 　 ./.／ _／゛　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ｒ-- ―-､
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｯ.｀'-､"　 　 　 　 　 　 ／,. /　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ~.= フ ／
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＿___Z　　　　　　　 　 　 　 　 ￣'''―--z＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　,' /ｰ"
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ──＝＝二二二＿＿　　　　　　　　　　 　 　 　 r────────　　　　　　 　 　 　 　 .ﾚ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 _.;;彡-ッ　　　　　　　 　 　 .,,,,、 ＼　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 (二ニ
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 '"´　 ／ ,.. /　　　　　　　 .　 ..＼ ＼.'-..,.、　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 __,,､ -‐ ﾆ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ,..-'.／. ./ 　 ., 　 　 ｌ＼ ﾞ!l>､　 . ＼.＼ ﾞ ﾞｉ._　　　　　 　 　 　 　 　 (二~ -― ''"
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 _./ ﾞ ／..　../.,v　/!　　.i'i.|　丶、'、｀'-､. ｀'-,.＼ "＼,　　　　　 　 　 　 　 .○
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,／゛ ／　 　 .,i./　|./ ,!　　lﾞ ﾘ　　　 ＼ 　 .｀'-､＼　＼ ″‐.、　　　　 　 　 .Ｏ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,..‐″ ／　　　　..〃　 i}′|　　ｌ　　　　　　　　　　　 ｀'''ゝ　 ＼,. ″‐.、　　 　 .0
　　　　　　　　　　　　　　　　　,..‐″ .,／　　 　 　 .,i″　 　　 !　 ,!　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼,. 　"＼_
　　　　　　　　　　　　　　 _／゛　 .,／　　 　 　 　 .l′　　　　│ /　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼ 　　"＼_
　　　　　　　　　　　　_／゛　　 ／　　　　　　　　　　　　 　 　 | /　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼,. 　　゛‐..,
　　 　 　 　 　 　 ,..‐"　　 .,／　　　　　　　　　　　　　　　　　 |/　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼ . 　　"＼_
　　　　　 　 ._／゛　　 . ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |′　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼, 　　　"＼_
　　　　 ._／゛　　　 ,／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼
 

　　相手が、あまりにも悪すぎた。又兵衛がやむなくだした渾身の実は、やる夫の「万全なる平常」の実には届かないのであった
 

　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＿
　　 　 　 　 　 　 　 . .-=ﾆ.:.:.:.:.:.:.:.ﾆ=-
　　　 　 　 　 　 ／.:.:.:.:.:.:.:.:.＿:.:.:.:.:.:-=ミz彡　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 「|
　　　　　　　　_/.:.:.:.:.:.:.:.:.´:.:.:.:.:.:.｀ヽ:.:.:.:.:.:〕iト　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | l　r ｎ
　 　 　 　 -ﾆ⌒:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:'，>-＜「ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　 　 | l　|_| l
.　 　 　/.:.／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:､:.:.:.＼:.:.V∧. i　 ヽ　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 l　ヽ└'
　　 　 {〃.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:.:.:ﾐh､￣ヽ:.ﾄ､:} .{＾　八 ﾍ　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 | lヽ ＼
　　　　 '.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.:.ﾏ¨¨⌒ ,ィjﾉ　　　 .ｲ:.|-　 '，　　　　　　　　　　　　　　　| ｌ　 ヽﾉ
.　　 　 {.:.:.:./:ノ}:/{:.:.:.:.:.:.:.',　　 // :/:/:　 ﾆ}アﾟ⌒＼┐　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |_j
　　　　 :.:..⌒:.ノ'八:.:.:.:.:.:.:.}　 〈/　 　 　 ／:: :: :ヽ:.:.:.',⌒ヽ　　　　　　　　　　　　＿「ｌ「Ｌ. _
　 　 　 }:.:.:.:.:.:.:.∨:.ﾞト､:.:.:,′　　　 　 ／ヽ｀￣￣.}:.:.:j､丶＾＼　　　 　 　 　 　 └‐┐i r‐┘
　　 　 ﾉ:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼{ {ヽ/.ｨｧ　　/::} r'^-r=ﾆ⌒::}ﾉｲ/:: :: :: :: : ＼　　　　　　　　　　 L| |
　　　 ｀⌒V:.∧:.:.:.:.:)h､ .〈/　　⌒´/. . . . ＼:: :: }:: ::V: }:: :: :: :: ::}＼　　　　　 　 　 └‐'
　　　 　 　 V　 ＼:.:.:.:介o｡:/:/　 〈 ＼. . . . .｀7ヽ:: :: V:: :: :: :: :: }:: : ＼　　　 　 　 　 ｎ
　　　　 　 　 　 　 ヽﾉ⌒r‐v｀¨〔　 ﾞ'+､｀''ｰ‐/乂:}:: :: ,ﾞ:: :: :: :: ::/:: :: :: ::ヽ　　　　　　..Ｕ
　　　　　　　　　　　　　 に }//,}i　　. .＜⌒>--''}:: : ′:: :: ::, '}:: : ／:: :: :.　　　　　　 .０
　　　　　　　　　　　　　　｀¨冖'^￣ ｀¨¨アく＼ . }:: :: :: :: :／:: }／:: :: :: :: :}　　 　 　 　 Ｏ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　｀`ヽ}:: :: ::／:: ::／:: ::人:: :: :: ＼
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 {　‐ァ=-=ミ:／:: -ﾆ:: :: ::＞--＜:: ::ノミ=-
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 :.　{＼_ _ _ V⌒frrrrrrfヽア´_ _ 〕iトミ"´
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＼V_｀''f¨ rｲ{┴┴┴''くﾆ=-_ _.「＾rｲﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ﾞゝ. _{__{/_}　　　　　　｀''ｰ=ﾆL_{_{__j
 

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼　　　　　ィ
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　 ／／　　ありがとうございましたお
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |／／
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／／
　　　　　　　 　 ／　 　 　 ー‐ < ､／／＼
　　　　　　　　/　　/　　 　　 (⌒^ヘ>ｰ ､ }
　　　　　　 　 {　　⌒ー―一'⌒>へ.＿＿/
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',　　はっはっは、焦るな焦るな
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|　　今日やらないでもいいし
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　拙僧はいまから弟子たちを気付けてやらんといけんからな
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__　拙僧がのびたらお前ら後始末してくれるのか？しないだろ？
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l　　　うむ。拙僧もこれ以上きつけなきゃいけないやつを増やしたくないしな
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　　　さて、それじゃさっさときつけて……そうだな
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/　　　やる夫殿と少し話をさせてもらうとするか
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 };;ヽ＿_ ＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ゞｰ{;;;;;;;◎;;;|'／　やる夫弱い、弱くない？って１話だけだと感じたかなーって思ったのよね
　　　　●　　　　●　　　　●　　　　●　　 　 ｼ'ｰ{;;;;;;;;;;;;;;;|＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 };:／￣ ￣
 

　さて、その後最初にきつけられた又兵衛と胤舜二人の手により強制的に復帰させられた門下一同。全員正座して
 

胤舜からの説教中である
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l　　さて、全員目をさまして未熟をかみしめたな？
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､　　いやうん、やる夫殿が竹刀でよかったな
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/　　木刀ならおまえたち全員死んでるぞ
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､　まぁそれ以前に拙僧がだした条件の裏を読まず
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y　ほいほい欲望のままに突撃した時点でダメダメだが
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　|l 　 　 .//ll　　　　　　　　　//　　　　　　 ＿＿＿ ＼
　||　　　// ||　 ./|l　　　　　./ｌ|　 /　 　 ||　 ＼　 　 ￣
　||　　 //　||　//||　　　　 //|| .∧　 　 ||　　.ハ
　||　 .// 　.|| // .l| 　 　 .// .||/　 V　　||　　ヽ ヽ
../|　/≦ 　 l|/ 　 ||　 　 // 　 　 　 V　 |l　　　lヽ｝
.| .|/ テ≧ミx､　　 | 　 .//≧彡テ示ｌ|　 |ｌ　　　|
.|　　　　　　≧ミｲ |　 /彡イ　 　 　 .l|　 |　　　 l
.|￣￣￣￣￣　　 | ./ ￣￣￣￣￣ |　∧　　　|
､＼＿＿＿／ 　　l/　＼＿＿＿／イ /⌒Y　　|
　　　￣￣　　　　　l　　　 ￣￣　　 .ﾚ)y　 |　　.|　　か、返す言葉もありません
///////////　　 ﾉ　　////////　 ｲﾑ　ﾙ､　 |
　U　　　J　　　　　 　 　 　 　 j　 u　l|_／　　 N
　　　u　　　　　　／＼　　u　　　 　 人
＼　U 　 　 　 ／　　　＼　　U　 ／　 |＼
.　 ＼　　　 ／　　　　　　＼　.／ヽ｝＼ 　 ＼
.　　　＼.　 ￣￣￣￣￣￣／/　　　/ >.　 　＼
 

　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　 　 ／　　　 　 ＼
　　　　 ／　　 _ノ　 ヽへ＼
　 　 ／　　　（ ―）　（―） ヽ　　は、はぁ……やる夫で答えられることであれば
　　 .l　 .u 　 ⌒（__人__）⌒　|
　 　 ＼　　　　　｀ ⌒r'.二ヽ<
　 　 ／　　　　 　 　ｉ＾Yﾞ r─ ゝ、
　　/　　　,　　　　　ヽ._Ｈﾞ ｆﾞﾆ、|
　　{　　　{　　 　 　 　 ＼｀7ｰ┘!
 

　　　　　　　　　　　　 ___r‐--　　___
　　　　　　　　　　　　 }::::::::::::::::::::::::::::::::.:.....
.　　　　 　 　 　 　 ／:/::::::::::::::::::::::::≧ｘ⌒´
　　　　　　　　　／}:::/::／:::::::::::::::::::::::::::::＞
　　　　　　　　　　_}/:/斗匕::::::::::::::::::::::::＼
　　　 　 　 　 　 / }:/ヾ､_ }::::::::::::::::::::::::::‐‐‐　　あ、それ俺も気になります！
　　 　 　 　 　 　 ‐､　 "" }/}::::::::::::::::::::::',
　　　　　　　　　| __}__ 　　 __}::::::::::::::::{::::::',　　　　正直何されたかわかんなかったですし！
　　　　　　　　r'’‐‐‐,′ ´　.}::::::,､::::::{￣｀
　　　　　　　 / ヽ}￣_}__　-‐=ﾆﾆ{＼:{　　　　　上段打たれたってのは傷でわかりますけど！
.　　　　　　 /　ﾏ/__}ﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ{
　 　 　 　 /＼/}ﾆ}ﾆ/ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ{
. 　 　 　 /ﾆﾆﾑ}ﾆ}./===､ﾆﾆﾆニ.}
　　　　 /ﾆﾆﾆ.／ヽﾆﾆﾆ ',ﾆﾆﾆニ}
　　　 /}ﾆﾆﾆ/ ＼　＼ﾆﾆ}ﾆﾆﾆニ}
　　 /{ {ヽﾆ./＼ /＼　',ﾆi}ﾆﾆﾆニ}
 

　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　 　 ／　　　 　 ＼
　　　　 ／　　 _ノ　 ヽへ＼　　どういう、と聞かれましてもその……
　 　 ／　　　（ ―）　（―） ヽ
　　 .l　 .u 　 ⌒（__人__）⌒　|
　 　 ＼　　　　　｀ ⌒r'.二ヽ<
　 　 ／　　　　 　 　ｉ＾Yﾞ r─ ゝ、
　　/　　　,　　　　　ヽ._Ｈﾞ ｆﾞﾆ、|
　　{　　　{　　 　 　 　 ＼｀7ｰ┘!
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|　　　やる夫殿、難しく考えないでいい
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　　普段いったいそこもとがどんな修行をしているか
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__　　ただそれを素直に言ってくれればいい
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

　 　 　 　 　 ／:::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::／::::::::／:::／:::::::::::::::::::::::::／::::＼
　 　 　 　 ／::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::／::::::::／:::／ﾏ:::::::::::::::::::::／:::不ミﾐヽ
　 　 　 ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::／:::::::::ｲ::::／　/::::::::::::::::::／:::::::::::ﾊ　　ヽ
　 　 ／ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::ｲ:::::::／ /／ 　./:::::::::::::::／:::::::::::::::::::ﾊ
　 ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::／/::::∠ﾆl|イ　　 /::::::::::::／l::::::l::l::::::::l:::::::ﾊ
　 ￣￣￣￣/:::::::::::::::::::::/::／l ./:／〃 "ﾞﾐx　 ./:::::::::::<イ .V:::|::|:::::::|:::::::::ﾊ
. 　 　 　 　 /:::::::::::::::::::::/／:::,'./ｲ　.{{ 　 　 }} ./::::::イ〃"ﾞﾐ､.V:ｌ::|:::::::|ヽ :::::ﾊ
　 　 　 　 /::::::::::::::::イ￣ヽ､/　　 　弋＿__ﾉ /／ 　 {{　 　 }} V::::V:::l.　 ヽ :::l
. 　 　 　 /:::::::::::::::::| ／ ヽ ﾘ　　　|l ||l l|ll彡／ 　 　 弋___彡 .|:::::∧:l　　　 N
　 　 　 /::::::::イ::::::人　ノ⊂　　　 || ||l ||l　　　　　 　 　 　 　 |∨　.ﾘ　　　……は？
. 　 　 /:::／　|:::::::::::::ヽ ‐-　　　　　　　 /￣　 =‐-ﾆ __)　 　 l
　 　 /／　　 |,ｲ三=--ゞ=､ 　 　 　 　 / //////////　　 　.l
　　 　　　　　/三三三l|::::| ヽ　 　 　 /￣　≧ﾐ､　　/　　 　 人
.　　　　　　 /三三三ﾆ|V:| 　 >､ 　 /　　　 　　 Y　i　　　 <　 __
.　　　　 　 ,'三三三三| V.　　 　ヽ/　　　　　　　ｌ　|___／ ＞イ |l
.　　　　　 ,'三三三三l|＿＿__ 　 /＿＿＿＿＿＿_|─＜　 　 .||
＿＿/三ヾｲ三三三三三三/＿＿＿＿ / : : : : : : : : :-‐ ﾟ ￣ ||
三三三ヽ三三三三Y⌒Y//ニニニニニニミx : : : : : : :　　 　 ||
 

　　　　　　　　　　　　　　　､ー―==ミヽ、__
　　　　　　　　　　　　　　 ／:,:-:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.⌒､
　　　　　　　　　　　 　 ／:.:.:,':.:.:.:.:.:.:.:l:.l:.:.:＼:.:＼
　　　　　　　　 　 　 ／:.l:.:.:.,':.:.:.:.:.:l:.:.:l:.l:.:.:.:.:.∨:､ヽ
　　　　　　　　　　　　/:.l:.:.:.l::.:.:.:.:.:|_,. -―:.:.:. |:.:.:.:}
　　　　　 　 　 　 　 /ｲ:l:.:―--:.:.:.| r==ミ:|:.:.::|ヽ:.:}　　さ、最低五千って……い、いやそれはまぁうん、置いといて
　　　　　　 　 　 　 　 |:.:＼rtﾃ＼}' ､`´'　{ｲ:/　}从
　　　　　　 　 　 　 　 |/､:.:.ヽ｀〈　 　 　 / .{' ／Ⅳ　　　そ、それだけって、じゃあ他の稽古はどういう
　　　　　　　　　　　　 　 `∧　　_,. - ､　　./}:.:./{_
　　　　　　　　　　　　　　　　＼ ∨:::::::} ／/ヽ'⌒}
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼ー ',; ＿＿}￣⌒ー-　 ._
　　　　　 　 　 　 　 　 　 __　 　 _}.ヽ／-―=＝:}>‐=ﾆﾆ／ﾆ
　　　　　　　　　　　＿__/､ﾆ=- {'": } {: : :／ ／＿＿＿__ニﾆ
　　　　　　　　　　/ﾆﾆ＼ﾆ＼ニ}: : } {:／_／ﾆ|l　　　　　l|ﾆﾆ
　　　　　　　　 ／=-ﾆﾆﾆ＼ﾆﾆﾆﾆ=-=ﾆﾆﾆﾆ,| ､　　　 ,. |／: .
　　　　　　　 /ﾆﾆﾆﾆﾆ=‐---‐=ﾆﾆﾆﾆ=-ﾆﾆﾆ}||l｀Υ´l||{:/: : : : .
　 　 　 　 　 j＾{＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ／ﾆニ／ ｀`ヽ|/"´/:、: : : : :
. 　 　 　 　 / /l///〕iトﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/ﾆﾆ=／ ／/　　(} j }: : :ｰ-: : _: : : : : :∨
　 　 　 　 /∨∧／:| | /-〕iト=ﾆﾆ=- '"　 -=､/　　　 j }∧: : : : : : : : ‐-―∨
　　　　　///∨∧::::| |{)　}/⌒ヽ､　　／'　　　　／⌒＾＼∧: : : : : : : : : : ／}
　 　 　 ///{:::∨∧::| |　　　 .: // ∧ヽヽ　　　〈{⌒^////＼ : : : : : : : ／／l
.　　　 ////{::: ∨∧| |{)　 .::::　＼,∨/／　　　{⌒^//////.∧二二二／// |
　　　/////{::::::::∨,'| |　 .:::::　{＼ ∧　, ‐ /　 {⌒^|///////∧////////／l
.　　//////{::::::::::∨| |{).::::::　 `ｰ' } {　⌒´　　 ￣＼////////}s｡.,_⌒￣　　∨
　 ////////`ー/ |ｉ| |:::::::::　　　 〈　〉　　　　　　　(} 〕iト .,_//ﾉ////≧s｡.,_　 ∨
. /／￣￣｀ヽ//　 |i| |{)::::::　　　　∨　 　 　 　 　 　 | |: ＼: } ///////////≧∨
 

　　　　　　　　　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　 ／　　 　 　＼　　　他の稽古……いえ、やる夫はどんくさいので
　　　　　　　　／_ノ　　　ヽ､_　＼
　　　　　　 ／　（●） 　（●）　　 ＼　本当にただそれだけですお
　　　　　　 | 　 　 （__人__）　　 u 　 |
r､　　　 　r､＼　 　 ｀ ⌒´　　 　 ,／　毎日かかさず、どれだけ忙しくても５千はやる
ヽヾ　三　|:l1　>　　 ー‐　　 　 ヘ
　＼>ヽ/ |｀ ｝　　　　　　　　 　 　 ヽ　それ以外の稽古はやる夫にははやすぎますお
　 　ﾍ　lノ `'ｿ　ｲ　 　 　 　 　 　 | 　|
　　　 /´　 / ./ |　　　　　　　　　| 　|
　　　 ＼. ｨ_ノ　.|　　　　　　　　　|　 |
　　　　　　　　　|　　　　　　　　　| 　|
 

:::::::::::::::＿＿__::}:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／
::::::::::::‘，:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
:::::::::::::::‘，::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼::::::::::::::::
::::::::::::::::::‘，:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',:::::::::::::
:::{:::::::::::::::ﾊ:，:::::::::::{､::::::::::::::::::::::::::::::',::::::::::
:::|::::::::/}::{　}i､:::::::::::{ ＼::＼:::::::::::::::::::',:::::::::
:::|:::::::{　≧ｘ}i∨::::::::{. 　＼ｘ≦:::::::::::::::',:::::::
::::Ⅵ:示苅≧ｘ∨::::::{　 ｘ≦芯示:::::::::::::',:::::
／{::::|　込ｚりヾ丶::::{ 〃 込ｚり　}}＼:::::::',::　　は、はやすぎるって……な、なにいってるんですか
∧∨{｀ ‐--　 　　i＼　　｀¨ -‐' 　　/＼::::
.､　;ヾ　　　　　 　 }　　　　 　 　 　 -' / 丶　　　その、基本の動きなんて１日にそんだけやれば
　}:::. 　 　 　 　 　 {　　　　　u　 /-‐:.
./:::::丶 　 　 ､＿　　 　__,　　 　′::::::',　　　　　　すぐ覚えちゃってやることなくなるでしょ
:::／}::::::.､　 　 　 　 　 　 　 ／＼:}＼::}
／ﾑ::／ }:＼　　 　 　 　 ／　{: : :}ﾆﾆ､　　　　　なのになんで他の稽古に
､ﾆﾆﾆ，/　　 　 ､＿　イ　　　丶/ﾆﾆﾑ
.‘，ﾆﾆ，　　　　　　　　　　　 ／ﾆﾆﾆ/ﾆ
ニﾏニﾆ,，　　　　　　　 　 ／ﾆﾆﾆﾆ/ﾆﾆ
ﾆﾆﾏニﾆ/　　　　　　　　くﾆﾆﾆﾆﾆ/ﾆﾆﾆ
ﾆニﾏﾆ,/､ー‐､　　, -‐／ ∨ニ,／ﾆﾆﾆﾆ
ﾆﾆﾆﾆ＼　ー―――' ／　∨ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ
ﾆﾆﾆﾆニ,＼￣}　/￣´ 　 ／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ
ﾆﾆﾆ〃ﾊﾆ{i　 }./　　　　/ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ
ﾆﾆﾆ弋ﾂﾆ/:　/　　　 　}ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ
 

　　　　　　　　　 ／￣￣￣￣￣￣￣ ＼
　　　　　　　　／　　　　 　 　 　 　 　　　 ＼
　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　　　/　. 　　　　　　　　-──　　　　─-　　 i
　　　　　|　　　　 　　　　{{　＿＿＿,jl　{{＿＿}}　 .l　　やることなくなるかぁ……うん、みんなそういうけど
　　　　 ..|.　　 　 　　　　 ｀┴---┴´　　'┴┴´　 |　　
　　　　　|.　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　ヽ 　l　　本当に羨ましいお
　　　.　　＼.　　　　　　　 {　　　　　　八　　　　} /
　　　　　　　＼　　　 　　　｀───´::::::｀──'／　　　やる夫にはまだまだ上段の終わりが見えないお
　　　　　　　／ヽ　　　　　　 　　　　　　　　　イ＼
　　　　　 ／　　　　　　　　　　｀`ｰ- -‐'"´　　　　＼　　遠すぎて遠すぎて全然見えないお
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　＼
 

　やる夫がもらす、心底羨ましそうな声色。そこには皮肉や嫌味の色はかけらもない。
 

　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,､丶 ￣ `''＜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｧ'　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　　　 /　　　　',
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ′　 　 ＼/. 　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 / ヽ,斗‐　　|
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ', 　 ￣｀''　　 ｧ''莎′|､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 '，'丈莎'　 　 ｀¨´　│〉　　　……やる夫殿、皆戸惑っているゆえ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 {ヽ　　　　　　　　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　', ﾍ　　　 ` ´　_，　/＿__　　なぜ終わりがないのか……いや、やる夫殿は
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､　`''"¨¨´　 ｲ.|＞　}― ､
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／〕ｈ､､　 _,ｨ〔／　　/.,.､‐ ､　普段から何をおもうて素振りと打ち込みをしてるか
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　|ニニニア　 　　 >{　　　 Y
　　　　　　　　　　 　 　 　 /　 　 |ニﾆア　 　　 ／ﾆゝ― ､ノ､　教えてくれぬか？
　　　　　　　　　　 　 　 ／＿＿,ｲア´.　　　 ／ニﾆ{　　　 }'　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ｧ‐＞-､ 　　　　　　 ／ニｱ´　｀ヽ__.ノ　／ﾆ
　 　 　 　 　 　 _ -=/　(　　　＞､､＿.　,ｲア´　｀ヽ　　ﾉ'　 ,ｲニニ
.　　　　 　 _ -=ﾆニi　 ｧ'ﾞ⌒ヽ　　ヽ　,ｲｱ⌒ヽ　　ﾉz彡　,ｲニニア
　　　　 <ニニ二二|　 V'´　｀ヽ ＿,,ｲﾆ{.　 　 }-彳ﾆ/　/ﾆﾆア´
　　　　　寸二二二|　圦　ｧ'⌒ヾ /ｱ　　 ヽ.彳ﾆニ/／ﾆア´
　　　　 　 寸ニﾆﾆl|　|ﾆゝ!　　ｧ'´　ヽ.　 ノニニﾆ//ニ=┐　 /
　　　　 　 / 寸ﾆニ| /ニ込__圦　　 ﾉ=/ニニニ√´,､＜´ ／　＿
　　 　 　 ,　｀ヽ寸ﾆ| |ニニﾆ|/ニニニ/ニニニｱ '´ ＼ ,､丶`
.　　　　 / ＿　　寸| |ニﾆﾆ/ニニニ/ニニﾆ∠__／＼ ヽ
.　　　 ／　　　＼＿ヽニﾆ/ニニニ/ニニﾆ/＿　￣ ヽ＼>‐''"´
. 　 ／　　￣ ､､　＼:i:i:ヽ/ニニニ/ニニﾆ/　＿￣ヽ　', ＜￣ヽ
 

.　 　 　 　 ＿＿__
　　　　 ／　　 　 ＼
　 　 ／　　　　　　　＼　　　はぁ……といっても、やる夫がやってるのなんて
.　／　 ／）　ノ´　＼_　＼
　|　／ ,ｲ =・=　　=・=　u |　ごくごく当たり前のことですお？
　l /　二) 　 (__人__）　 ／
.　 |　二ﾉ　　｀ ⌒´　　＼
／＼　ヽ　　　 　 　 　 　 ヽ
 

――ただ、今この振り下ろしはどのような相手にどんな状態で打ち込んでいるのか想定して、ですお
 

　　　　　　 ＞──＜
　　 　 　 Ｙ:ニ二|二二Ｙ
　　　　　 ||:二二|二二||
　　　　　 ||:二二|二二||
　　　　　 ||:二二|二二||
　　　　　 ゝニ二|二ニｲ
　　　 ＿／｀¨≧i≦¨´＼＿
　　 人＿_／¨f'⌒.Y¨＼＿人
　　 / ヽ ヽ;{r､|　　 |/|::/　　ハ
　　{　　　 ⅦIIﾄ､ .ノ!,ﾙ1　ノ　 }
　　 、　　　}!:::ﾄ､._ノ!::::i{ 　 　 ﾉ
　　　ﾊ　　　Ⅵ i|　 |::::iﾚ　　/
　　 ,　l 　　　}l .i|　 |:::/　　,ﾊ
　　 |　　　　　{ﾐ=彡}/　　　 {
　　 |　　＿, <:| i|　 |＿　　　ヽ
　　 ! ,f´:::＼　| i|　 |　/::ヽ、　}
　　 ヽ{:::::::〃fﾊ.i! .∧,:::::::::::::ゝ〉
　　　∧ゝﾉ/∧ゞノ /ゞ=＝彡'
　　 ////////t-イ//////∧
.　 /////////{ﾐ彡!.//////∧
　/////////////////////∧
 

　　　　　　　　　 ／￣￣￣￣￣￣￣ ＼
　　　　　　　　／　　　　 　 　 　 　 　　　 ＼
　　　　　　　/　　　　　　　　_ __ __ノ ,l　:l ヽ、ヽ
　　　　　　/　　　　　　　 fr‐t―‐ｧ　j 　{ｒｧ-ｧ ＼　　　例えば相手の背が５尺で武器は３尺８寸の太刀で１００本
　　　　　/　. 　　　　　　　｀≧--┴'´　　'┴≦´　i
　　　　　|　　　　 　　　　　 /　　　　　　　　　　ヽ　l　　相手の背が５尺１寸、武器は３尺８寸の太刀で１００本
　　　　 ..|.　　 　 　　　　　 {　　　　　　ム　　　　}　|
　　　　　|.　　　　　　 　　　｀=====＝'⌒＝===ｸ　l　　相手の背が５尺で武器が３尺９寸の太刀で１００本
　　　.　　＼.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /
　　　　　　　＼　　　 　　　　　　　　　　　　　　／　　それが終わったら背が５尺武器が３尺でも体制を崩した相手に
　　　　　　　／ヽ　　　　　　 　　　　　　　　　イ＼
　　　　　 ／　　　　　　　　　　｀`ｰ- -‐'"´　　　　＼　　その次は上段でも肩口に切り落とすように……
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　＼
 

　　　　　　　　　 ／￣￣￣￣￣￣￣ ＼
　　　　　　　　／　　　　 　 　 　 　 　　　 ＼
　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　そしてその打ち込みのなかで己の至らなさに気づいたらそれを訂正し
　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　　　/　. 　　　　　　　　-──　　　　─-　　 i　　それで百本打てるように、百本打っても揺るがぬなら千本
　　　　　|　　　　 　　　　{{　＿＿＿,jl　{{＿＿}}　 .l　
　　　　 ..|.　　 　 　　　　 ｀┴---┴´　　'┴┴´　 |　　その中で気づいたことあれば訂正し、また……
　　　　　|.　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　ヽ 　l
　　　.　　＼.　　　　　　　 {　　　　　　八　　　　} /
　　　　　　　＼　　　 　　　｀───´::::::｀──'／
　　　　　　　／ヽ　　　　　　 　　　　　　　　　イ＼
　　　　　 ／　　　　　　　　　　｀`ｰ- -‐'"´　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　＼
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿}､
　　　　　　　　　　　　　 ､丶`　　　　　　≧ ､
　　　　　　　　　　　　　｀`～､、　　　<ﾆﾆﾆﾆヽ　 }ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　二ﾆ=-　 ノﾆﾆﾆﾆ',　!ﾆ!
　　　　　　　　　　　　＞''"　　 ＞''"　￣￣ `''＜ノ.∧
　　　　　　　　　　 ／ 　 ＞''"7　 ! |　　　　　　　 ＼ }
　　　　　　　　　／＞''"　／/　'　{ i　　　　　　　　　 ヽ
　　　　　　　　　イ　　　__　 { /　∧∨　　　　　　　　　 '
　　　　　　　　　/ ＞''~　 ／　 ／ )､{　/ ／ 　 ／　 i　 }is｡
　　　　　　　　 /　　/　　'　 }　{ (_{　ｙ/　　　／ノ7　 }　 i
　　　　　　　　　　　'　 / 　 ﾉ　￣　7 '　　 ' 示h､! }　'
　　　　　　　　　　/ ／　　∧　　　// ／　　vﾘ　} Ⅳ　　!　　あー、うん。そりゃまぁ確かに遠いよねー
　　 　 　 　 　 　 ／／　 ／{｀~~~ { !´　　　　　　ノリ / /
　　　　　 　 ＿／イ　 ／　/ ､　　∧v　 　 　 　 ∨ /!/　　　……ちなみにやる夫くん、想定の幅
　 　 　 　 　 　 　 /／　 /∨∧　／'　　　ヽ　 ィi〔 ! /
　　　　　　　　　 /'　 ィ(´:.:.:＼∧' / /)h､_／: : : : /　　　　　どれくらいでやってる？
　　　　　　　　　　/　 ＼ヽ: : : ヽ' iｙ':.:,　　 |: : : : :,
　　　　　　　　　 ,　　　　＼ヽ: : Ⅵ〈:.:.:., 　.|: : : : :!
　　　　　　　　　,　　　　　　ヽ∨: '}: ヽ__､　|: : : : :!
　　　　 　 　 　 ,　　　　　　　У､: : : :.:~~ヽ|: : : : :!
　　　　　　　　　　　　　　 /　7:.:.:.~''＜: : : :ヽ: : : }
　　　　　　　　,　／ヽ　　,'　 ,'}: : i: : : : :~'＜:.:.､: :.!
　　　 　 　 　 ／ニニ,　,　 ./7: : }: : : : : : : : ＼v:.!
　　　　　　　 'ニニﾆﾆ, ' ／_7: : : : : : : : : : : : : ヾ,!
　　　　　　　'ニニニニ'＿_.7: : : : : : : : : : : : : : :ﾉ:!
　　 　 　 　 'ニニニニ'＿./: : : : : : : : : : : : : : /Ⅵ
　　　　　　 'ニニニニ'＿/: : : : : : : : : : : : : ／　リ
 

　　　　　　 ,, -‐‐‐‐‐‐‐-- ､
　　　　 ／　　　　　　　　　　＼
　　　／　　　　──　　　─‐　＼
　　/ 　 　 　 　( ● )　　　(●)　　';　　え？えーと、下は３尺の背で１寸の短刀を持ってる相手で
　/'　　　　　　　　 ／ 　　　＼　　　';
/ 　 　 　 　 　 　 （　　　人　　） 　　i　　上は１０尺の相手で１２尺の槍や金砕棒をもってる相手、ですかお？
| 　 　 　 　　　　　 ｀'''''ﾞ´ 　｀'ﾞ´　　　!
'、　 　 　 　 　 　　　　　 　　　　　／　寸で刻むのはさすがに大雑把すぎるかなと思ったんでそろそろ分で
　＼ 　 　　　　　　　　　　　　　　<　
　／￣ﾞﾞ'''‐‐‐-----　　　　　　　　＼　わけようかと
 

　　 　 　 　 　 　 　 　 ＿,　　 -‐:.:.:.:.:.::ー=ミ、
　　 　 　 　 　 　 　 　 ＞'⌒:.:.:.:.:.:.‐:.:.:､:.:､:.:.:.:ヽ}ヽ
　　　　　　　　　　　／:.:.:.:／:.:.:,:.:.:.:.:.:.:.:.:`:.}:.:.ヽ_:.:.:ﾄ､
　 　 　 　 　 　 　 /ｲ:.:.／:.:.:／:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:｀ヽ:.:.｀:.:ヽ
　　　　　　　 　 　 /／:/:.:- ､:.:.:.:.:.:.l:.:.:.i:.:.:､:.:.:.∨:.:.:.:.l
　　　　　＿_,ィー┬|:.:/:.:/_:_:.:.:.:.:.:.-‐　､:::::::l:.:.:.:∨:.:.:.|
　　　／＿_/∧|::::}::|/∧r=ミ、:./:/__:.:/:.ヽ:.:l:.:.:.|＼:.:}ﾊ
＿／／///∨∧_}､}､/:|　ゞ'ヽ/l/ r=ミx、:.:l:|:.:/:.:.:.: '　　　「」
///＼＿_／:∨/〉⌒_l:.l.　 / '　ヽ　ゞ'＾_`}/:./ヽ:.:.::/
// ヽ∧/ﾉ⌒￣}ｰ'")ィ´　　　　　　　　　/:./ ノ}:／
/:::::::::}/／￣￣￣´　 .∧ ､　　　　　 ´/／ｰ≦'イ}＿_
⌒ヽ:/　＿／￣⌒ー'´;:∧､,` ‐-　'　　 , ｲ ヽ∧=ミ｀ヽ＼
=ﾐ//　∧:::∨:}::::::::／::::::::::}'"､　_, ｡s≦　 |.／:, -‐ '＼_}､＿__
:::::}'_／＞､:::∨:::::::|::::::､::::::{_,、／_　 / _ ／:／::::::::/:::::::::::::::／`Y､__
::,ｲ//{＿_i∧::}::::::∧::::::∨ : ヽ┌ ‐ '": : :／:::::::::::/:::::::::::／:::::::/::/:∧
///,__}―{/∧}::::::::∧:::::::＼: :} | : : : : ／:, ‐-　_/::::::::／::::::::::/イ-‐:∧
/／::::l//|⌒∧::::::::::∧::::::::::＼{＿_／__://￣⌒ ‐- ､::::::::::／: : : : : ＼､
/::::::::::l//|::::::}l ＼:::::::∧::::::::::::::::::::::::::::::l＼　 　 　 //::::／': : : : : : : : : :＼
:::::-‐:::l//|:::/l l l) ＼::::∧:::::::::::::::,ィi〔::::|||||＼＿＿_}''" /: : : : : : : : : : : : : ＼
_::::::-‐:l//|/::l l(l　/} ＼:::::::::-‐'" ＿＿｀`ト､||||||||||{ : /: : : : : : : : : : : : : : : / ヽ
 

　達人の領域にすでに足を踏み入れつつある高田ですら、やる夫が語る内容には絶句しかなかった。
 

　彼の言葉はまったくもって理外……いや、理外という言葉ですら足りぬ得体のしれないものである。
 

　　　　　　　　　　　　　　　､ー―==ミヽ、__
　　　　　　　　　　　　　　 ／:,:-:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.⌒､
　　　　　　　　　　　 　 ／:.:.:,':.:.:.:.:.:.:.:l:.l:.:.:＼:.:＼
　　　　　　　　 　 　 ／:.l:.:.:.,':.:.:.:.:.:l:.:.:l:.l:.:.:.:.:.∨:､ヽ
　　　　　　　　　　　　/:.l:.:.:.l::.:.:.:.:.:|_,. -―:.:.:. |:.:.:.:}　　（ふ、普通上段である程度覚えたらだいたいできるというので
　　　　　 　 　 　 　 /ｲ:l:.:―--:.:.:.| r==ミ:|:.:.::|ヽ:.:}
　　　　　　 　 　 　 　 |:.:＼rtﾃ＼}' ､`´'　{ｲ:/　}从　　　　別の技をやる。そちらのほうが強くなれるのは当然だからな
　　　　　　 　 　 　 　 |/､:.:.ヽ｀〈　 　 　 / .{' ／Ⅳ
　　　　　　　　　　　　　　`∧　　　　　　　 /}:.:./{_　　　　塗り絵のようなもんだ。大雑把にだいたいぬったら他の絵をぬる
　　　　　　　　　　　　　　　　＼　-‐― ,／/ヽ'⌒}
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼､,__,;; ＿＿}￣⌒ー-　 ._　な、なのにこいつは……ただひたすらに……こいつも
　　　　　 　 　 　 　 　 　 __　 　 _}.ヽ／-―=＝:}>‐=ﾆﾆ／ﾆ　
　　　　　　　　　　　＿__/､ﾆ=- {'": } {: : :／ ／＿＿＿__ニﾆ　それをさせた師匠もキグルイとしか思えん）
　　　　　　　　　　/ﾆﾆ＼ﾆ＼ニ}: : } {:／_／ﾆ|l　　　　　l|ﾆﾆ
　　　　　　　　 ／=-ﾆﾆﾆ＼ﾆﾆﾆﾆ=-=ﾆﾆﾆﾆ,| ､　　　 ,. |／: .
　　　　　　　 /ﾆﾆﾆﾆﾆ=‐---‐=ﾆﾆﾆﾆ=-ﾆﾆﾆ}||l｀Υ´l||{:/: : : : .
　 　 　 　 　 j＾{＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ／ﾆニ／ ｀`ヽ|/"´/:、: : : : :
. 　 　 　 　 / /l///〕iトﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/ﾆﾆ=／ ／/　　(} j }: : :ｰ-: : _: : : : : :∨
　 　 　 　 /∨∧／:| | /-〕iト=ﾆﾆ=- '"　 -=､/　　　 j }∧: : : : : : : : ‐-―∨
 

　まったくもって狂気しか感じぬ言葉。だがそれを語るやる夫と、そんなやる夫を宝物や美しいものを眺めるようにうっとりと
 

つややかに見つめる女武芸者。見目だけではわからぬ、世界に踏み入った二人の怪生の姿が、そこにあるのでありました
 

　　　　　　　　 　　-――――-
.　　　　 　 　 ／　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　／　　　　　　　　 　 　 　 　 ヽ
. 　 　 　 /　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ‘，　　まったくもって先は長いですお
　　　　　|　　 　 ＿＿,ノ　　　ﾄ､＿＿　 　 |
　　　　　|　　　　　　　__　　　__　　　　 U　|　　他の技になんてまだまだ
..　　　　！ 　 　 ｀ー一'　 　　｀ー一' 　　/
.　　　 ／ ＼　　 　 　 r　　l　　 l 　 　 ／＼　　おまけに武蔵ちゃんの上段みたらまーだ直さないところがあるって
　　／　　 　 ＞　　　 ｀ｰ‐'＾ｰ‐'　　＜　　　 ＼
　/　　　　　　　　　　 　 ´￣｀　　　　　　　　　 ヽ　わかったからこれを万、いや１０万打てど揺るがぬようにしないと……
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__|　＼≧s｡!　 ∨ }　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＞''~/// !ヽ､∨//)h､}　!　!
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼／/ヽ　｀ヽ、!　>〉' /{///.＼　}　 ＿＿＿
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／//＿__＼　 ＼　{　} ﾉ////.∧／／　￣￣ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　 }／ ＞''~＼ヽ-====-　///////}ノ}ヽ,-=ﾆ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /＞''~　　　　　　　　 )h､///ﾉノ//i　　　 )h､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' ＞''~￣　　　∨〕iト ､　､＼／/// }　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／　 '　 ／ 　 　 /'　|　　 ヽヽ　ヽ∨///ﾘ-=ﾆ二￣￣
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }　/　　 '　　　　 ' '　 |　 .∧∧∨￣}// 7￣＼　　　あはは、いやー、てれるなー
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ' /　　./　　　 '　/　/{　　 ∧　' '-= ! ／‐==ミ ＼　　
　　　　　　　　　　　　　　　 !/ {　 /ｲ　／　 /.／ .∨　　 ＼' ∨ }　＼　　　＼〉　うんうん、そりゃ大変だし先長いねー
　　　　　　　　　　　　 　 　 '　 ! 　./=- ＞'~ノ ＿_ ∨ ､　　　! !-┐､＿''＜
　　　　　　　　　　　　　 　 ' 　 !　/＞'´　／ ゞ~~~ヾ ヽ ＼　 ! !　ｲ　　￣￣　　　うん、いっしょにがんばろうねー
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　 i /∧'~~'/　　／i／i　　 ＼ 　 i !/
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　/ /∧　 ｀　　__　　　 .イ_ Υ｀} !
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　　　　　　/ヽ,　ﾏ＿丿　／　).／　 ﾘ
　　　　　　　　　　　　 /　　　　/ 　 ヽノ)h､　　 ィ(　 　 !　　 /
　　　　　　　　　　 　 ,　　　　,　　　　　　　　〕　　　 ＞冖ィ('
　　　　　　　　　　　/　　　 , '　　-====--≦!　 ィi〔＞''~＼､
.　　　　　　　 　 　 ,　　　 ,　／　 ∨/!　　 { i´＞''~　　　　∧',)h､
　　　　　　　　　　/　　 , '／　　　 }/ﾉ　 ／ア　　　 ｡s≦＞∧v　　＼
　　　 　 　 　 　 /　　, 'ｲ　　　/／ 　 ／ゞ'　　　／{＞'~　　　}i　　　　∨/
 

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　　　　　　　　　　⌒＼　}: :´￣￣ヽ｀≧＜.:..:. :.|}. 　 　 /}
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　　 　 　 　 ＼　 ／ｉ:ｉ＼￣｀＼ ト-イ /i:i:i:i:i:i:ｉ厶ﾍ...イ/:/
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　　　　　　　 　 |ｉ:ｉ:/..../.:. .:./.: : : :: ::ﾄ､.: : : : : ::＼: :∨.: : : :.＼＼}
　　　　　　　 　 | /.: .:.|: :{: :{.: :. :. :. :.|　 ､.:／.: : :. :. :.}￣￣￣｀＼
　　　　　　　　　/.: :. :.|: : ＼: : : : : : |　／、.: : : :. :. :.|
　　 　 　 　 　 /　{ : : |::: :: :::＼: : : :.} 　 芹云ミ.:..:. :.|
.　 　 　 　 　 /: : :| : : |: :´￣: :｀.:..:./　 /　ヒツ＼.: .:.|
　　　　 　 　 {.: : :.| : : |: : : :芹云 /　　　　　　　 }ヽ.ﾉ　　というわけで本日ここまで！やる夫くんがどういう修行してるか
　　　　 　 　 |八ﾍ{: :从: : :.{ .ヒツ　 }　　　　　　 |: :ｉ
　　　　　{Y＾Y＾/⌒}'⌒Y⌒Y⌒Y　　 r　⌒}　　/　}|　　　それを話させたかっただけのはずの２話でした！
　　　　　|人_〉'　/ } ー' ー ＾ーﾍ　　 ゝ　ノ　イ}　 ﾘ
　　　　　|　.ノ　 {　|　ｉ.: : : :.|　　　｀＞─┬ '／{　/　　　　気がついたら、宝蔵院門弟や高田又兵衛ってなかなかの大物が
　　　　　∨　　　 /　.|: : : : |────'　＼{／｀￣／￣￣＼
　　　　 　 }===イ　　.}ｉ.: :. :.|　　　　　＼＿八＼／__　　　 ／￣＼＿　犠牲になってたけどわたしはきにしませーん！
　　　　 　/　　　| 　 ∧.: .:.人⌒Y　 　 /　/　　　　　＼　/　　　　　　}
　　　　 ./　　　 .|_／´ ∨.: : :.＼⌒Y /　/　　　　　　　 ｀￣＼ 　 　 /＼
　　　　 |　 　 　 |＼　　 ∨.: : : :.＼⌒Y/　　　 　 　 　 　 　 　 }ﾄ､　}　　 ＼
　　　　 |　 　 　 |.＼＼　　＼ : : : : ＼⌒Y⌒Y　　　　　　　　ｒ'7　∨　 　 　 ＼
　　　　 |　 　 　 |　　　 ＼＿｀＞─'⌒＼二二≧ュ　　　　 ｒ'7　　 ∨　　 　 　 ＼
　　　　 |　 　 　 |　　　　　　}＼/　　　{　　　　　　＼}i　ｉ　rノ　　　　}＼　/　　　　}
　　　　 |　 　 　 |　　　　　　|　 ∨　　.|.　　　　 　 　 ＼}＜　 　 　 .ﾉ　 }/　　　　 .|
　　　　 |　 　 　 |　　 　 　 / /￣ ヽ .人　　　　　　　 ∧ﾄ､ 　 ＿／ 　 /　　 　 　 |
　　　　 |　　　／）、　　　/　{　　　　}＞ ＼＿＿　ノ/　}|　￣／.}　　　{ 　 （＼ 　 ∨
　　　　 | 　 （／／＼　 /　 .|　　　　|　　　　＼ 　 / 　 || .／　　|　　　|／ 　＼）　｀∨
　　　　 |　　　＼　　　＼　　|　　　　|.　　 　 　 ＼ｉ／＼ｲ　　　 .|　 ／　 　 ／　　　 }
　　　　∧　　　　＼　　　＼」､　　　ﾉ　　 　 　 　 .{〈火〉}　　　 /／　　　／　　＞┬┐
　 　 .//　￣＼＿ /＼　　　ヽ⌒／　　 　 　 ／　}─ イ　　　/　　　 ／ ＞　´　 人　〉
　　 〈/　　　　　　　＼_＼　ィ　ノ　　　　　／　　/　 }　|｀＼ /　　 ／　´　　　　　＞イ＼
　　　{　￣＼＿＿　　　　 }丿￣￣￣￣´　　／/　 　人　　＼＜　　　　 ＞　´　　　　　}
　　　|　　　　　/　｀＞─丿二二二二　＿／ ./　　 / 　 ＼　　＼＿＜´　 　 　 　 　 　 |
　　　|.　　　　/_／──────=≦　 ＿／{＿＿}　　　　}´￣´　　　＼　　　 　 　 　 |
 

――現代風別のスポーツでマイルドにやる夫がやってることを表現したらこんなかんじかしら
 

　 　 　 　 　 　 ／　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼
　　　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,　　バッターの体格をリトルリーグから
　　　　　　　 ′　　　 ー―一　　　　ー―一　′
　 　 　 　 　 |:　　　 ━━━━i:!::!:i::!:━━━　:|　　メジャーリーガーまで想定して
　 　 　 　 　 |　　　 :　 　 ・ 　 .i:!::!:i::! 　　・　 　:|
　 　 　 　 　 |:　　　 `i:!￢冖:!´i:!::!:i::!:`!:i￢:!´　:}　球をボール半個分の精度で
　　　　　　　 　 　 　 u　 　 （＿__人__ ）　　　　′
　　　　　　　　＼ 　 　 u　　　（＿ ﾉ　　 　 ,／　　　投げられるように練習してる
　　　　　　　　 　 ＞ 　　 　＿＿＿_ 　　ｨく
　　　　　　　　　′　　　　　ー -一　　　　　ヽ
　　　　 　　 　/　　i　　 　 　 　 　 　 　 　 ｆ 　：
　　　　　 　　｛　　 |　　 　 　 　 　 　 　 　 |:　 |
 

　　　　　　　 　 ／￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　 ／　　　　 　 　 　 　 　 ＼　　　　球速は、１２０から１４０まで１km/h単位で刻んでるけど
　　　　 　 ／　　 　 _＿ 　 　 　 ＿_　　 ＼
.　　　　／　　 ´￣　　　 ヽ　　/　　　￣｀　＼　さすがにそれは雑だからこんどから０．１刻み、ボールも1/10個刻みに
.　　 ／　　 　 イ:::::::ヾ.､ 　 ｉ　ｉ　 イ:::::::ヾ.､　　＼
　　/　　　 〃　ゝ－ 'ノ　　.!　!〃 ゝ－ 'ノ　　　 ヽ　しようかなって思ってるお
　　|　　　　　　　　　/　　　 ﾊ　　 ヽ　　　　 　 　 |
　　|　　　　　　　　　ゝ __ ノ　 ゝ.__ノ　　　　 　 　 |　だからまだまだストレートをちゃんと覚えられなくて変化球なんて
　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /
　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　　とてもとても……ストレートの壁当てとシャドウピッチングに終わりがみえんお
　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼
　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼