～星月物語～　第２話

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あれから少ししてからの事、エレンから来て欲しいとお誘いがあり
 

ライナーとニアス、スグリの三人は馬車に乗ってイェーガーへと向かっていた。
 

二人は既に覚悟を決めた表情を浮かべ、国への想いを胸に馬車へと乗り込んだ。
 

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　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　j{ィ笊､ 　 　j{辷シ/ 　 　 　 {:　　 }　　　　　　　　　　そうね、スグリ。
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　　　　　　　　　　　　　　　 j{　　 :j{:: :: :: ｀ 　 　 　 ::j{　　　:　 j{:　 　 　 　 　 　 　 　 　 大丈夫よ！お姉さんに任せて！
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　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒j{　:{{i.､　　　`: 　 　 j{ 　 ./　,ｨi{　　　　　　　　　　　　　　いざとなったらぶっ飛ばしてあげるわ！　γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
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二人は愛する父の前で気丈に振舞う。
 

国の危機に付け込み、身柄を要求してきた相手へと嫁ぐのだ
 

心中は家族としての怒りや女性としての軽蔑、これで国は暫く耐えきれるだろうという安堵等が入り交ざり複雑である。
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｨ／'´　　　　　　≦z___
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ゝ′　　　　　　　　　　　　≧
　　　　　　　　　　　　　　　　　斗´　　　　　　　　　 _∠,ｨミ､　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　　　　　 ,ｨ／´　　　｀゛ヽﾍ　 ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　 　 　 　 　 /　 -―=､、 　 !　 Ⅵ ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　7　　　　　　,／　　ヽ ＿_ミヽ､_〉 、 v､ﾄ
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　/⌒',　/　　　　　 `ｰゞ' 冫'__,辷〉　　　　　　　　　　　　　お前はもっと勉強しなさい・・・全く。
　　　　　　　　　　　　　　　　1　 { ´ﾍ W　　　　　　　　　　　　弋'{
　　　　　　　　　　　　　　　　Иハ （〔　　　　　　　　　　　r　　 Y }　　　　　　　 　 　 　 　 人間ってのは大小限らず魔力を持っている。
　　　　　　　　　　　　　　　　　}　 ヽ ｀ 　 　 　 　 　 　 　 　 ＾　' .′
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ﾍ　　了i　u　　　　　　　 ＿　　　′　　　　　　　　　　　　　だが、それだけでは魔法を使えないんだよ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　'.　N 八　　 　 　 　 ∠≧､_ｦ　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 W　　　＼ 　 　 　 　 ー--　 ﾉ
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 |　　　　ヾt．　　　　　　　　′
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 |　　　　　`ﾐ斗≧x．.＿_ ノ
　　　　　　　　　　 　 　 　 ＿＿＿|　　　　　　　ミ三三＞＜: :{
　　　　　　　　　　　　 　 /ﾍ: : : : : | 　 　 　 　 　 　　/:ﾍ: : : : : '.
　　　　　　　 　 　 　 　 /: : | : : : : |　　 　 　 　 　 　 |: : | : : : : : '.
　　　　　 　 　 　 　 　 ﾉ : :｜: : : : | 　､ 　 　 　 　　/|: : |: : : : : : :〉､
　　　　　　　　_,斗r≦:| : : : | : : : :ﾉ!　ⅰ 　　　 　 /　|: : |: : : : ／: :く｀ヽ
 

　　　　　　　　　　　　＿)V厶イ抖彡　￣≧=ｰニ__
　　　　　　　　斗≦￣
　　　　　　　彡　　　　ヽ{/　／　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　才　　　　　　　　/..／　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　　 イ　　　　　　　`寸:/　　　　　　　　　　　　　　　　　 ハ
　　　　/　　　　　　 　 ＼}:::／　　　　　　　　　　　　　　　 　 ∧
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　　　/　　　　　　　／＼　 ／寸　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧
　　　{/　 / ／{/ｲ￣￣ V≦::::::寸　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ハ
　　　 {l:　{/:::::::::::　　　　　　　＼V寸　 V寸　　　　　　　　　　　 ,}
　　　 从,/:::::::::::　　　 　 　 　 　 }ヽ} ＼}　ハ}　　　　　　　 　 　 ,}
　　　　{ /:::::::::::　　　　　　　　　　　　　　　 .ハ小{　　　　　　　 .,}
　　　　V }:::::::::: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　V　　　　　　.,}
　　　　{|厶::::::::　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ∨/:....　 　 ,|
　　　　八:::＼::　　　　:}　　.:/　　　　　　　　　　　 　 V:/:/:/:ハ}
　　　　{ハ:::::::＼ｰ--ｭ:}　 :/　　　　　　　　　　　 /　　}://:/:/'　　　　　　　　　　　そこで必要なのが燧石と言う名の魔法石だ。
　　　　V/::::::::艾_示ﾗ八　乂ー-----=ﾆ⌒ヽ.　 {　　 |:/￣V
　　　　 .{:::::　　　￣三/　　:::::::::辷_示才::彡　　　 　 ｱハ::}.}　　　　 　 　 　 　 　 これがあれば火を・・・要は魔法の起点。
　　　　　:::::.　　　　 .:::　　　＼::::::三三.....　　　　　　　 {::ﾉ /
　　　　　 :::...　　　..::::/　 　 　 ＼　　　　　　　　　／／ ／　　　　　　　　 　 　 　 使えば火を起こせる=魔法を使えるって話さ。
　　　　　∧:::.　　:.:::/　　　　　　　　　　　　　　／　/　/
　　　　./　:}:::::...:::::八　　　 〉　　　　　　　　　　　イ^寸
　　／/ 　 .|::::::::::::,斗─=≦,,,,_　　　　　　 ＿／￣＼ 寸
.／　/　　 ∧::::::/:::::::-─-　　 ＼,,　　　 ﾉ:}　＼　　　＼寸‐ミ
　　 {　　　　 V/::::::::　...........　＼　i, __／＼}　　　　　　　＼Y　＼
　　 |　　　　　V/::::　　　　　　　 　ﾉ≧=-　　　　　　　　　　∨　　　　‐-
　　 |　　　　　 V:::::...　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　 ∨　　　　　　　‐-
　　 |　　　　 　 乂i:i:i:i:{:i:i:i:i::i:i {　　　　　　　　　　　　　　　 　 ∨　　　　　　　　　　　‐-
　　 |　　　　 /　O }≧=ｰ:i:i:i:i八 ＼}　　　　　　　　　　　　　　　∨＿＿　　　　　　　　　　　　‐-
 

　　　　　 /γ　　　　　　　/／|ﾉjﾉイ|ノ/､ヾレﾍ＼＼＼　　　　　　　ﾐ
　　　　　 ｵ　　　　　,ﾉ_乂／　´　　　　　　ヽ　ヾ　　 　 ヾﾐh､　　 　 ﾐ
　　　　　.刋　　,.ィ升　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾐ　　　.ﾐ
　　　　　 卅　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾐ　 　.ﾐ
　　　　　 犲　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　ﾐ　 　 i
　　　　　 升　|　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾐ.　　 |
　　　　　　ﾘ　.i　　　　　　 　 　 　 　 　 ,'　　　　　　　　　　　　}　 　 |
　　　　　　从 |. 　 ＞-＜＿＿　 ,　　 ､'　＿＿_＞――＜　 　i　　._|
　　　　　　r-寸 ´ 　＿＿＿ミ　∧　　寸￣彡＿＿＿___　ィ　 } .／∧
　　　　　 .i ヽ寸 　 ｀ﾍ＿〔勺__ヽ∧　　 '::::::/＿〔勺__.ノ彡´ 　 |//　i |　　　　　　　　　　ニアスが沢山魔法を撃てたり威力が凄いのは
　　 　 　 .{　 寸.　　 　 　 ￣_､‐''゛|　　　 `丶、　￣　　　 　 　 i/　 .i }
　　　　　 ∨　 |　　　　　　　　　　 i　　　　　　　　　　　　　　 ,　]　 //　　　　　　　　　　魔力を入れておける器が大きく、一度に放出できる出口が広いからだ。
　 　 　 　 .∨　}＼　 　 　 　 　 　 }　　　　　　 　 　 　 　 　 / ./　//
　　　　　　 .∨ｷ 　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　　　,'／./　　　　　　　　　　　  コップとバケツの違いって言えばイメージしやすいだろ？
　　　　　　 　 ∧　　　　　　　　　 ､　　　　〕　　　 　 　 　 　 ,'＿ﾉ
　 　 　 　 　 　 ｀}　　　　　　　　　　ー イ　　　　　　　　　　 {　|
　　 　 　 　 　 　 |　　　　　　　　_　- _ - 　_ 　 　 　 　 　 　|　{
　　　　　　　　　　}　　　　 ｀ ＜｀　 ―― ´　＞　´　　　 　 }　|
　 　 　 　 　 　 　 ', 　 　 　 　 　 ｀二二二´ 　 　 　 　 　 .ｲ　|
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　　　　　_,..｡rf升￣￣ '.　 　 ＼＿＿＿＿＿_,.　｡s≦:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∨
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　 　 　 {　　　　　　{　　 {　　{　　　　　{:..∨＼　:j　　　}: ∨∨ /　　　　なるほど！！魔法とか感覚で使ってたからなぁ・・・
　　　　　　　　j{　　{　　 {￣｀iヽ　　 　 {＞∨'":y' 　 　 　 ∨∨ /
　　　　　　　　{{　　{　　 {Lzz:iハ 　 　 {ハ丐ミ:j,ｲ:　 /:.　　∨∨　　　　　　　　　　-‐====‐-
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　　　　　　　　　＼　ヽ　Ⅵi i{:〕iト　　　 ィi{ /:{∨ ∧/: :／:: :/,.ｲ＼　　　　￣￣￣　￣　　　〕iト　 　 〕iトヽj}
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　　　　　 iヽ　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ' ﾘ/　, ´⌒ヽ
　　　　　 {　ヽ 　 -　_,.　'"⌒ ヽ､　　　　　 　 } / ／ ヾ　　　　　　　　　この馬車がもっと大きくて使っている素材が最高品質だと
　　　　　 ,｀ｰﾉ　 ､　、　　　　　　　　　　　　　'" { r　; ﾘ
　　　　　 i　/　　　　 ｀ー一'　　　　　　　　　　　 )　'　/　　　　　　　　 長く如何なる荒れ地を走ろうがびくともしない。
　 　 　 　 l.,'　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ,;'　 /
.　　　　 　 ,　　　　､　　　　　　　　　　　　　　　 '　 ｲ　　　　　　　　　　逆に粗悪品だと勢い良く走らせたら・・・結果は分かるだろ？
.　　　　 　 ヽ　-‐ ノ　　　　　　　　　　　　　　　 , 　 ',
　　　 　 　 / ,　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　　　ヾ
　　 　 　 /　　, ヽ　ー　― ァ　　　　　　　 　 /
　　　　 ,.'　　　i　 　 ｀ ￣ ´　　　　　　　　 ／
　 　 　 l　　 　 ;　　　　 　 　 　 　 　 　 　 /
　　 　 /　　　　ヽ 　 　 　 　 　 ,.　 '　　　/
　　　/　　　 '　 　 ヽ ｰ-　‐　　 　 　 　 /
　 ／　　　　'　　 　 ', 　 ヽ
　　　　　　 l　　　　　l.　　 、
　　　　　　 l　　　　　 l　　　',
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　　　　　　.l　　　　　　　 ー-　　＿＿＿　　　＿,.　´￣
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　　　　　　 〃 　 /　　/　{　　　　　 |　､　 　 !　　　 ∨
.　　　　 　 　 　 　 ヽ/　　{　　　　　 !　 ヽ,　｜　　　　，
.　　　　 /　　　　|　/＼　　　　　 　 ,　 ／＼_! 　 　 　 ’
　 　 　 {　 !　 　 |/＿ _ ＼{ 　 　 　 ／＿＿ u　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　　　　アクセサリーはまだしも・・・
.　 　 　 　 |　　　　　 　 ・　{＿＿ く 　・
　　　　 |!　L　　｜ ＿＿ : : ::￣ : : : ＿＿＿ |　　 」 　 i|　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 身体に埋め込むのは危険では？
　　　　 |!　　＼　!　　　　: : : : : : : : :　　　u　 !　／　　 j|
 

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-─メVイ　 　￣二ﾆ=-=ミ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　イ　　　　)厶　彡　　　　　　　　 ＼
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　 ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　メ　　　 ￣＼/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｲ　　　 　ハ{厶　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｲ　　 イ::￣￣　＼}＼}寸＼)寸}寸　　　　　从
　　　　　　　　　　　　　　　　　　小ハ(:::　　　　　　　　　　　　　　　V　　　　　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　从　{::::　　　　　　　　　　　　　　　 ∨　 　 　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 V/}::::　　　　　　　　　　　　　　　　∨/ ハ,从
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 V::::::　　　 　 }: :{　　　　　　　　　　}///://
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 圦´＼＿＿_/　{＿＿＿／｀:::..　　∨/／ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| }:::艾芯＞:〉　:::::≦芯_才≦　　　 V ハ}.|　　　　　　　　　　ウチではその類を一切禁止し、やった者は関係者全員処刑だ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　八 ::::￣三/　　:.::::三三　　　　　　　.}::乂'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　V::.　　 .:|　　　　　　　　　　　／　/才/　　　　　　 　 　 　 戦士としての戦い方じゃない、誇りに反している。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 V::.　....::　　　　　　　　　　 /:　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 :::::..:::::ハ＿, ｨ　　　　　　　　　 厂　　　　　　　　　　　　　そんな戦いは敵も味方も絶対に許さん。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 :::::.　.,,-──-,,,_　　　　　　 　 |ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧::::/ 弋二ニ=- ヽ　　 　 ../　.|) ∨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／/　{∨i　 ｰ----　　 ';　　i／　　/　 ∨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ ./　　　Vi　　　　　　 　 }hx:::/:. ／　　　V＼__
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　　　　　　　　　 -‐　　　　　　　　　 |　　　　　/{三三三:::}:::::::／　　 　 　 　 }∧　　　　　　 ｰ-
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王として、為政者として正しくはないのかもしれない。
 

だが、この人間臭さがあるからこそ人々は信じついてきた。
 

娘として父を誇りに思っている。
 

|　 j{　　 :i　　:j{　ⅥL　　　 Ⅵ　 　 　 　 j{　 :j{ {　　　　j　 　 　 :}
| . j{　　　|　　j{:　 ⅥL､　　　Ⅵ　　　　　j{　 :j{ {　　　 /　　/ 　 :}　./
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|　ハ　彡|´ ∥‐-=ミ ⅥL　　＼Ⅵ＼　_,j{　 -‐+==ｧ　../　　/ . /:: ::∨
　　ハ　､Ⅵ≧=‐-　　ミL　　 　 ＼≦＼j{===≦=ｼ　../　　/ . /: : ::
ハ . ハ　Ⅵ⌒乂丐≧辷` 　　　　 〉辷≦芹シィ 　　/　__/{__/: : :://　　　　　　　　　　そんな事はありません。
_ハ　.ハ　Ⅵ(　　 `　´　　　　　　　 　 ｀　 ´ 　j{　/:/￣￣￣}}: : / {
　ハ　:ハ　 ＼　　　　　　　　::　　　　　　　　　jレ′￣￣ ｀"'＜(　{　　　　　　 　 　 　 戦士として気高く、王として優しい。
　 ハ　 ハ　 ,　≧=‐ 　 　 　 i　　　　 　 　 ／⌒　　　 　 　 　 :: ＼〉
　　ハ　 ハ (: : ＼　　　 　 　 　 　 　 　 ／: : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 人はパンと金貨のみに生きるに非ず。
　　 ハ　　 ＼: : : :＼　　　`　　ァ'　　ィi{: : :ノ　　　　　　　　　　　　:}
　　　/:＼{: : : ＼: :／〕iト　　　　 ィi{___,j{≧=‐　…‐-　ミ　 　 　 　 .:
.　　/:j{: : {／⌒了　　 j}: : : ｀~´＞''"　　　　　　＼　　　　`ヽ　　 /:}
　 /　j{:／: : /: :人　 ノi}ヽ: ィi〔　＿＿__._._._._. : : : :＼　　　　 ＼,′
. /　 〃: : ::/ィi{　j{/: : ィi{-‐………‐-　ミ￣　〕iト::. ::＼　　　　 j}: :
/　／: :／了　-‐=≦ニニニニニニニニニﾆ≧o｡　 〕iトヽ: : : ::∥ }＼
:／: : :/ ィi{ニニニニニニニニニニニニニニニニ}iト､ ‐=}ヽ: :/: ::′:.:＼
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`‐‐‐　'⌒`ヽミiト　　　　　　　　　 "'＜=＼　＼ニニﾆ=‐,'ニニ彡′: : ::/: : ∨ /: /:.
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手元にあるのが実利と欲望だけでは寂しい、娘二人は口に揃えて父を励ます。
 

人は実利だけで動いてるのではないと。
 

だからこそ、今回の件は成功させねばならない。
 

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　 　 　 　 |　　　 |　 |,.　　　　Ⅵ.ィ笊ミY　　　　　　　　　}:{.　　　　 　 　 く__/｀¨¨¨¨´
　 　 　 　 |　　　 |／|ハ 　 　 .Ⅵ乂jノ :　　　　　　　　　 }{　　　　 　 　 i⌒ヽ
　 　 　 　 |　　 　 ,ィ笊ﾐ＼ ___ .Ⅵ　　'ハ　　　　　　 |　　!.　　　　　　 　 ー '
　　　　　　　　　　ﾍ乂jノ ⌒⌒ ヽ　　 　 :　　 　 |　　!:: : :
　　　　　　A　　　∧　　　 :､　　　　　　　}: 　 　 |　,.j}:: :: :　　　　　　　　　　　　　　　（気に入られるって、どうすれば良いんだろ？）
　　　　　　 A　　/ ∧　　　 　 　 　 　U　}: 　 　 |／{:: |:: :|:
　　　　　 　 A　　/ :i ＼　　 　 ､: )　　　ﾉ!　　 ／　 iL:!:: :!:　　　　　　　　　　　 　 　 （遊んだりとか、手合わせしたり？）
　　　　　　　 A__　　Ⅵi i}iト　　　　　 ,ｨi{::}: .／　　..j{__ ):: ::
　　　　　　　⌒⌒ヽ　Ⅵi_i_i_}:〕iト.､ィi{ヽ.:.:}:/　　　　j{　(:: |:: {　　　　　　　　　　　　　  （こういう事には疎いからなぁ・・・）
　　　　　　　　　　　＼Ⅵ⌒⌒:: :／⌒:j/ }′　　　/　　) jL::＼
　　　　　 　 　 　 　 　 ヽ　　／`ヽ ／゛:: ::　　　　j{:.　/　　｀"' ‐=ミ
　　　　　　　　　　　　　 -‐'j{　 ／ヽ: : : :＞'"　　:j{ /⌒j
　　　　　　　　　 ／　　 ／ヽ／　　 : : :　　 　 　 j:/　／　　　　　 　 }!
　　　　　　　　 /　　　 /　 :/　　　　　　　　　　 ,:/⌒j:　　　　　　　 ∥
・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・
頭が回るが、身体は恵まれなかった妹。
 

見た目は大人、中身は脳筋の姉。
 

相手にどう好かれようかと頭を悩ませていた頃・・・
 

　　　　　　　　 _,,...............,,_
　　　　　　　 ´　　　　　　　｀
　　　 ／　 _,,..-―-　　　　　＿__＼
　　／　　　　 ＿＿ヽ　　 　 r　　｀ ヽ
　/　 　 　 ／{:::::::}_` 　 　 　 '´{:::::}ヽ ､　　　　　　　　　　　　　　待って。
. ,　　　　　 ￣三彡,　　 　 　 ﾐ三￣
　　　　　　　　　　/　　　　　　 ヽ　　　 ヽ　　　　　　　　　　　　  待って？？？？？？？？？？？
.|　　　　　　 　 　 ､　　 　 ,　　　 ,　　　　 ',
　　　　　　　　　 　 `ー‐'"`ー‐'′　　　　.i
.　､　 　 　 　 　 　 　 ー―一　　　　　　　l
＿_ヽ＿_　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /
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::::::::::::::::f´｀''-...,,__　　　 　 　 　 _,,..-''´::::::|
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サプライズで直滑降型結婚式開催を開示されたエレンの息子であるヤルオ王子。
 

そんな話は全く聞いてないし、心構えも無かった。
 

「もうすぐ君は美人な姉妹を娶る旦那さんだね！」と言われた彼の身になって欲しい。
 

　　　　　　　　 _,,...............,,_
　　　　　　　 ´　　　　　　　｀
　　　 ／　 _,,..-―-　　　　　＿__＼
　　／　　　　 ＿＿ヽ　　 　 r　　｀ ヽ
　/　 　 　 ／{:::::::}_` 　 　 　 '´{:::::}ヽ ､　　　　　　　　　　　　　　今この状況で、姉妹を嫁に寄越せって・・・
. ,　　　　　 ￣三彡,　　 　 　 ﾐ三￣
　　　　　　　　　　/　　　　　　 ヽ　　　 ヽ　　　　　　　　　　　　  嫁がせないと支援しねーぞって脅しと思われるのでは？
.|　　　　　　 　 　 ､　　 　 ,　　　 ,　　　　 ',
　　　　　　　　　 　 `ー‐'"`ー‐'′　　　　.i　　　　 　 　 　 　 　 どう足掻いても。
.　､　 　 　 　 　 　 　 ー―一　　　　　　　l
＿_ヽ＿_　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /
::::::::::::::::::::}　　　　　　　　　　　　　　　 ／|
::::::::::::::::f´｀''-...,,__　　　 　 　 　 _,,..-''´::::::|
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　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　　　　　　　　　　大丈夫じゃないよ大事故多発してるよ。
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／
　　　　　　　 　 ／　　　 　ー‐　　　　＼
 

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
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　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　　　　　　　　　　　　　　　　ホントぉ？
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |
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　　　　　　　 　 ／　　　 　ー‐　　　　＼
 

　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i
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　　　　　 　 「｀Ｙ.　　　|i:i:i:i:i:i:i:ｉ:ｉ:/　∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:
　　　　　 　 |　_|　　　 |i:i:i:i:i:i:i:ｉ:/ ＼ Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ
　　　　　 　 |　 |　　　 |i:i:i:i:i:ｉ:ｉ:|~""'''‐∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:ｉ　　　　　　　　　　　そして相手の姉妹の事だ、才能に自信があるだろう。
　　　　　 　 |　 |　　　 |i:i:i:i:i:ｉ:ｉ:|＿__　　∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i
　　　　　 　 | ノ|　　　 li:i:i:i:i:i:i:i|二ヽ｀~''‐∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:　　　　　　　　　　　普通に仲良くしようねって言った所で
　　　　　 　 !　 |.　　　 li:i:i:i:i:i:i:|弋ソﾐ 　 ｀∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ
.　　　　　　/　 .|.　　 　 ,i:i:i:i:i:ｉ:|`¨¨~i}　　.:.:.:寸i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:　　　　　　 　 　 　 並大抵の方法では攻略に時間がかかる。
　　　　/￣ ､ ノ|　　　　 ',i:i:i:i:ｉ:|　　 /　/:.:.:.:.:.:. 寸i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ
　　　ノ　　　 ｀''＜　ｧ‐ 、Vi:i:ｉ:ｉﾍ　 廴___:.:.:.:.:.:.:.:.:. 寸i:i:i:i:i:i:i:i
.　　 |　　 ＼　　　 /　　 〉 Vi:i:ｉ:ｉ:ﾍ　　｀ヾ､､､､:.:.:.:.:. : ヾi:i:i:i:ｉ:
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　　|　　　ヽ 　　Ｙﾞ ゝ彡.　　 |i:i:i:i:i:i:ｉ:ｉ:h、ー‐'':.:.:.:.:.:. : ,ィ州i:i
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　　　　 /　　　　　　　　　　　　　',
　　　　　 ´ ￣￣｀　　　 ´￣￣ ｀
.　　　　　 ｨf笊ミx　　　　ｨｆ式ミx　　　　　　　　　　　　　　馬鹿みたいに優秀だろ？
　　　　 | 《 弋__ｿ　　　　 弋__ｿ 》|
　　　　 i　 　　　　 　,　　　　　　 i　　　　　　　　　　　　　 政に関しては真剣なんだぜ？
　　　　∧　 　　（＿人＿）　　　∧
　　　　　 ヽ 　 　 　　　 　 　　 ｲ　　　　　　　　　　　　　　私情を持ち込まないという。
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　　 　 　 　 {.　,　　, ／　{ヽ}.ﾑ._{丈沁 　.{:::７ 丈ｿ ﾉ　ｱ　{　/´　　　　　　　　　　　　　　　　ヤルオ、お前なら出来る。
　　　　　　　{　　 ／ ／.∧,.i.　｀　 ´ィ }　 ｀ﾞ` ｀　 ´　　' 冫/ヽ
　　　　　　　}＞　　/ ;　; ∧|.　　　 　 l　　　　　　　　　/_,/:::＼　　　　　　　　　　　 　 　 　 姉妹を落とす事が可能だ。
　　　　 　 r ´ 　　.{_ 　 　 　 〉.　　　 ヽ　-　　 　 　 　 } |::{ ﾘ￣
　　　　　 }　 　 ヽ { , ,　　 　 {∧　 　 　 　 ＿_, 　　　 ,'　llil '￣＼　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 信じているからこその話さ。
.　 　 　 ./　　　　 )i , ,　　 　 }　ヽ　　￣ 　　　　　 ／　 |､　　｀ﾞ'､∨
　　　　/　　　　 ,/　　　　 , . }　/ ＼ 　 ￣　 　 ／　　　|　`丶、　｀ﾞ'､
　　　 ,'　　　 　 ,'　　　　 　 , } /:: :}∧ヽ ＿　 ＜　 　 　 .{＜: } : }　　 ＼
　 　 /　　　　　i　　_　　　　, il: : : :|　ﾏ　　　　 　 /　　　　 ／: : }　 　　 ∨
　　 /　　　　　,'　　　,　 　 　|: : : :{　 :}　ヽ　　　 /　 　 　 ｱ: : : 7　　　　i ∨
　　/　　　　　,'　　　　 　 　 | : : : |　　　　ヽ　　/　　　　ｱ: : : :7　　　; 　,　 }＼
　 /　　　　　 {　,　,　　　 　 i: : : : |　|　　　　　/　　　 ア: : : : 7　　　　　i　 }: : ＼
　/　　　　　　{　　;　　　　 _i: : : : :|　} 　 　 　 　 　 .ア: : : : :7　　　;　　 .　 {: : : : ＼
./　　　　　　　l`寸,　　　　|l: : : : : l.　　　　　.＿__ア: : : : : :7　　　　　　,i　 {: : : : : : ＼
　　　　　　　　l　/ )　,　,　}|: : : : : :l　　 　 ／　ア: : : : : : :7　　　　　  :/　　}: : : : : : : : ＼
 

　　　　　　　 　 ／￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　 ／　　　　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　 　 ／　　 　 _＿ 　 　 　 ＿_　　 ＼
.　　　　／　　 ´￣　　　 ヽ　　/　　　￣｀　＼
.　　 ／　　 　 イ:::::::ヾ.､ 　 ｉ　ｉ　 イ:::::::ヾ.､　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　美人なお嫁さん嬉しいですわお父様！！
　　/　　　 〃　ゝ－ 'ノ　　.!　!〃 ゝ－ 'ノ　　　 ヽ
　　|　　　　　　　　　/　　　 ﾊ　　 ヽ　　　　 　 　 |　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 本当に優秀だよね。
　　|　　　　　　　　　ゝ __ ノ　 ゝ.__ノ　　　　 　 　 |
　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　 　 　 　 　 計算なのかどうかは置いといて。
　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／
　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼
　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼
 

　　　　　　　 　 ／￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　 ／　　　　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　 　 ／　　 　 _＿ 　 　 　 ＿_　　 ＼
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.　　 ／　　 　 イ:::::::ヾ.､ 　 ｉ　ｉ　 イ:::::::ヾ.､　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　（ぜってー嘘だゾ。）
　　/　　　 〃　ゝ－ 'ノ　　.!　!〃 ゝ－ 'ノ　　　 ヽ
　　|　　　　　　　　　/　　　 ﾊ　　 ヽ　　　　 　 　 |　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 （愉悦の為だゾ。）
　　|　　　　　　　　　ゝ __ ノ　 ゝ.__ノ　　　　 　 　 |
　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /
　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／
　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼
　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼
・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・
多少の思惑はあったのだろうが、それを面に出す事もなく
 

時間は経過していった。
 

なお、二人が来る件を知らせていなくてヤルオの目は再び死ぬ。
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i|
　　　　　　　　　　　　　　　　　,.:i:i:i:i:i:i:i:i/´｀Ⅵ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i|
　　　　　　　　　　　　　　　　　た:i:i:i:i:i/＼　 Ⅵ:i:i:i:i:i:i:i:i:i|
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 {{i:i:i:i:i:iﾆﾆﾆ＼ Ⅵ:i:i:i:i:i:i:i:i|
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 {{i:i:i:i:i;r‐､￣＼｀j:i:i:i:i:i:i:i:i:i|　　　　　　　　　　　　　　大事なのは気持ちだろ、ライナー？
　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀i:i:i:i:i:i:r云ｧ} 　｀,|i:i:i:i:i:i:i:i:i:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:i:i:i:i　 　 i{　　 ||､i:i:i:i:i:i:i:i|`､　　　　　　 　 　 　 　 質や中身が伴ってなければな。
　　　　　　　　　　　　　　　　／|i:i:i:i:　　,,,,`´,,,, || ､i:i:i:i:i:|"'- ､
　　　　　　　　　　　　　　 ／ / |:i:i:i:＼ r‐==‐ ,||イi:i:i:i:iﾘ　ﾉ　"'- ､　　　　 　 　 　 金は有意義に使ってこそさ。
　　　　　　　　　　　　 ／⌒ヽ､ ,i:i:i:i:i|::＼　,, ィi||　|i:i:i:ﾘ　/　＼ゝ　'',
　　　　　　　　　　　 /⌒ヽ　　 ＼j从i＼ `¨ 　 ||　ﾚﾊ'　/　　　　　i! ､
　　　 　 　 　 　 　 /　　　｀､　　/　　i　 ﾊ　　バ　ｿ/　＼　　　　 i　 i
　　　　　　　　　　 i　　　　　､　 `､　 i∨　ヽ/　 ∨　i　　/　　　　i　　i
　 　 　 　 　 　 　 i　　　　　 y　　､　 i　　　||　　　　i　　,'　　　 /　　　i
　 　 　 　 　 　 　 i==､,,;;;::::::..,|　　　､ i　　　||　　　　i　 /　　 ソ　ﾉ　　 i
　　　　　　　　　彳　 ｒ‐､　;:::..|　　　　|　　　||　　　　i　,　　__y'＿＿＿_｣_
　　　　　　　　　 {.:: ﾉ､　i|　　 |＼＿　|　　　||　　　　i/　／o∧ミ　　ヾ∧|
　　　 　 　 　 　 {/i､__ノi!　　 |ヽo＿| |　　　||　　　　|　|￣||　|＼　　<, ヽ|
　　　　　　 , -‐´　　　　}＼　| |　|　| |　　　||　　　　|　|　 ||　|　|`‐--´-‐|
　　　　　　}　　; ;　ノ　　|　 ＼ |　|　| |　　　||　　　　|　|　 ||ソ　|　／　　 |
　　　　　 /　 } { ソ　　ノi　　　}＼_ソ |　　　||　　　　|　|／〈　 〈/　　　　 |
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　　　　　　　　　　＼_ノ　　　 /　　　　　//　ヽヽ　　　 /　　　 　 /
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顔見せに来たというのに、両国の装飾や動員人数を比べれば一目瞭然の差に謝罪するライナー
 

エレンは気にするなと声を掛け、戦士に相応しい場所はここでは無いと
 

労いと将来を見据えての言葉をライナーに掛け続ける。
 

　　　　　 /γ　　　　　　　/／|ﾉjﾉイ|ノ/､ヾレﾍ＼＼＼　　　　　　　ﾐ
　　　　　 ｵ　　　　　,ﾉ_乂／　´　　　　　　ヽ　ヾ　　 　 ヾﾐh､　　 　 ﾐ
　　　　　.刋　　,.ィ升　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾐ　　　.ﾐ
　　　　　 卅　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾐ　 　.ﾐ
　　　　　 犲　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　ﾐ　 　 i
　　　　　 升　|　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾐ.　　 |
　　　　　　ﾘ　.i　　　　　　 　 　 　 　 　 ,'　　　　　　　　　　　　}　 　 |
　　　　　　从 |. 　 ＞-＜＿＿　 ,　　 ､'　＿＿_＞――＜　 　i　　._|
　　　　　　r-寸 ´ 　＿＿＿ミ　∧　　寸￣彡＿＿＿___　ィ　 } .／∧　　　　　　　　　そう言ってもらえると
　　　　　 .i ヽ寸 　 ｀ﾍ＿〔勺__ヽ∧　　 '::::::/＿〔勺__.ノ彡´ 　 |//　i |
　　 　 　 .{　 寸.　　 　 　 ￣_､‐''゛|　　　 `丶、　￣　　　 　 　 i/　 .i }　　　　　　　　　兵達も喜ぶだろうさ。
　　　　　 ∨　 |　　　　　　　　　　 i　　　　　　　　　　　　　　 ,　]　 //
　 　 　 　 .∨　}＼　 　 　 　 　 　 }　　　　　　 　 　 　 　 　 / ./　//　　　　　 　 　 　 気遣い、感謝する。
　　　　　　 .∨ｷ 　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　　　,'／./
　　　　　　 　 ∧　　　　　　　　　 ､　　　　〕　　　 　 　 　 　 ,'＿ﾉ
　 　 　 　 　 　 ｀}　　　　　　　　　　ー イ　　　　　　　　　　 {　|
　　 　 　 　 　 　 |　　　　　　　　_　- _ - 　_ 　 　 　 　 　 　|　{
　　　　　　　　　　}　　　　 ｀ ＜｀　 ―― ´　＞　´　　　 　 }　|
　 　 　 　 　 　 　 ', 　 　 　 　 　 ｀二二二´ 　 　 　 　 　 .ｲ　|
　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／ 　 |
　　　　　　　　　　　　' ＼　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　　　 i_､‐'ﾍ
　　　 　 　 　 　 　 　 ∨　＼　　　　　　　　 　 　 ／　｡s≦:.:.:.:.:.:.:.:.:∨
　　　　　_,..｡rf升￣￣ '.　 　 ＼＿＿＿＿＿_,.　｡s≦:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∨
　　　 /寸:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|　　　　　　　　　　｡s＜:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨
　　 ./l|l|lヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..|　ｷ 　　　　　　 /冖|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∨
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気分を良くしたライナーへ、知らぬ間にエレンポイントが貯まる。
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／　 ／￣￣￣
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　 ／　 -‐‐‐‐‐-ミ
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　　　 　 　 　 /　 /　 　 /_｣,,　　　 | |__,,,__ ｉ　　ヽ 　 　 　 　 ′
.　　 　 　 　 /　 /　 　 /￣|　　　　|八￣　|
　　　　　　　 　 　 　 ﾚ′　|　　　　|　 ＼ ,八　　 ｉ
. 　 　 　 　 |　　{　　 笊于尓 　 　 |行于~~于 　 | 　 i　　　　ｉ　　　　　　　　　　　　　　（聞いてはいたけど）
. 　 　 　 　 |　 八　　 |　|‐ |　＼　 ||ｰ‐| 　 | ＼　| 　 }　　ｉ　｜
. 　 　 　 　 | /|　 ＼　　 Vｿ　　 ＼|Ｖン　　| 　 ∨　/　　 |　｜　　　　　　　　　　　　　 （物凄く豊かな国なんだなぁ・・・）
. 　 　 　 　 |〔 |　　　＼＞　　 ′　 　 　 　 |　　/ ∨|　　｜　|
　　　 　 　 　 i|　　　 | 込、　　　　　 　 u　　　/::｀`～､、 |　｜
　　　　　　　 八　　　|　 | )ｈ､_　ﾏつ　　イ　／(__:: ::〉 : }V 　 |
　　　　　　　　　＼　 |∨| _,{:{::うﾆ爪}　 .ﾉ／　_､-''~:: :: :{,　　｜
　　　 　 　 　 　 　 )ノ　 j/::{:{:: :／,ノ}　　___／:: :: :: :: :: ::入　 | ｉ
　　　　　　 　 　 　 　 　 | : {:{:: {　{　　　 {　{ :: _____,､-''"~~"ヽ| |
　　　　　　 　 　 　 　 　 | :: }:}:: } ｛＼　　{　{:: :: :／⌒＼i:i:i:ｉ:ｉ|| | ｉ
　　　　　　 　 　 　 　 　 | :: }:}:: {　＼　厂}　}:: ::: :: {:: :: ::}i:i:i:i:i|| | |
・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・
エレンは物の出入りを重視する事・金を沢山回す事・商売を独占させない事に目を付け
 

貿易や産業を推奨し、奴隷を廃止し国民や労働力・・・大事な人員として囲い保護。
 

他にも錬金術師らを重宝し文化の開拓を行っていた。
 

　　　　　　　　　　　　　　　＿　 __
　　　　　　　　　　　　,.*'"⌒´　　 　｀"''*.､
　　　　　　　　　　 ／　　　　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　　 .:　　　　　　: 　 　 　 　 　 　 /
　　 　 　 　 　 /　　:　　　　　　　::　　　　:　　　∨ /
　　　　　　　　′　j{　　　　 i ､ 　 :　　　　}:　 　 ∨
　　　　　　　 j{　　.i{i　　　　:|　＼ .:　　 　 :
　　　　 　 　 j{　　:i{ﾊ　　　 :|　　 :>}　　　 :　　　　:
　 　 　 　 　 j{　　:ji斗‐.　　 Ⅵ´ __,!　　　 ::: i
.　　　　　 　 j{　　:{(_:L:､　　　ィ丐ｱ　　　　!: !:: :　 }　　　　　　　　　　　　　　　　　　（うーん、この通りは凄く攻めにくい構造になってる。）
.　　 　 　 　 j{　 　{て丐ヽ￢冖　　 j　　　 }ノ:: ::　 !
　　　　　　　j{ {　 :{　　　　､　　　　 j!　　i　!::|:: ::　 !　　　　　　　　　　　　　　　　 　 （城壁もそうだったし、守りはガッチガチ。）
　　　　　　　 ヾ､ . {i:＼　　　　_　　 j}　 ﾉﾚ':: |:: i:　 !
　　　　　　　　　＼{i i i 〕iト　., _ ／:j}／　 {⌒j:ﾉ　 j　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 （攻めるとしたら数十倍の兵力が必要ねぇ。）
　　　　　　　　　 ,.　-‐＜/　:/:: :: :ノ　　　 i: /}"'＜!
　　　　　　　　 /　　　 ィ⌒y' ､　　　　-‐‐:v__}　　　"'＜.　/
　　　　　　　ィ,'　　　/_,jLノ　　: :´　　　　　Ⅵ )!　　　　 ∨
　　　　 　 (　j{_　　/_ノ　　　　:j′　　　 ィi〔＼{_　　　　　:
　　　　　 ハ j{.,　〕iト　.,　　　 :′ ィi〔　　 ｡s≦i}　)　　　/.
　　　　　　.ﾉ j{i:i:i〕iト　　 〕iトィi{　 ｡s≦:i:i:i:i:i:i:i:}}(__　　_/　}!
　　　　　　{___j{:i:i:i:i:i:i:i:i:i:〕iトi==i〔i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i}} }￣´　　/
　　　　　　{‐=j{:i:i:iﾊﾞﾆｼｭ:i:i:il==|〔:i:i:i:i::ﾃﾞｽ:i:i:ｌ:ｌ}} }≧=‐ :j{
　　　　　　 ﾏﾆr‐ ､"'＜:i;_:i;jl==|〔:i_:i_:i＞=ﾐ:i:iｱ.ノ_　 __,ノ:.　/
　　　　　　 j‐=ﾆ≧s｡　‐-　 ￣￣　(　ｧ‐=j≦ニニ=‐-}　∨ /
　　　　　　 {‐=ニﾆ}‐-=≧s､　　 　 ,ノ　j}ニニニ=‐-:ノ 　 ∨
　　　　　　/‐-=ァ人‐-=ニj{≧==≦ _,ノニニニ=‐-/:: ＼
　　　　　 j{‐-=ニ{__　 ア⌒j７``寸ニニニニﾆ=‐‐ｲ:＼:: ::＼　　　〕iト
　　　　　 {{‐-=ﾆﾆ}⌒´⌒　´　::　⌒ ⌒冖￢冖'":: :: :: :＼:: :: ::≧=‐-
・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・
民から必要以上に税を納めさせるのではなく、商売や貿易から出る税を定期的に納めさせ
 

規模の大きさや稼ぎに応じて細かく計算し稼げば稼ぐほど、互いに潤う反面・・・
 

不正の類は一切許さず、利益を貪り下に一切施さぬ者は悪とし罰していた。
 

　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i
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　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:ｉ
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　　　　　 　 「｀Ｙ.　　　|i:i:i:i:i:i:i:ｉ:ｉ:/　∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:
　　　　　 　 |　_|　　　 |i:i:i:i:i:i:i:ｉ:/ ＼ Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ
　　　　　 　 |　 |　　　 |i:i:i:i:i:ｉ:ｉ:|~""'''‐∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:ｉ
　　　　　 　 |　 |　　　 |i:i:i:i:i:ｉ:ｉ:|＿__　　∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i　　　　　　　　　　　　　　　終わりに怯え貴族の権限にしがみ付くのではなく
　　　　　 　 | ノ|　　　 li:i:i:i:i:i:i:i|二ヽ｀~''‐∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:
　　　　　 　 !　 |.　　　 li:i:i:i:i:i:i:|弋ソﾐ 　 ｀∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ　　　　　　　　　　　　　　　それも貴族制度の一つと愛し受け入れろ。
.　　　　　　/　 .|.　　 　 ,i:i:i:i:i:ｉ:|`¨¨~i}　　.:.:.:寸i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:
　　　　/￣ ､ ノ|　　　　 ',i:i:i:i:ｉ:|　　 /　/:.:.:.:.:.:. 寸i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ　　　　　　　　　　　　　　　いつかの終わりに向けて、貴族としての義務と。
　　　ノ　　　 ｀''＜　ｧ‐ 、Vi:i:ｉ:ｉﾍ　 廴___:.:.:.:.:.:.:.:.:. 寸i:i:i:i:i:i:i:i
.　　 |　　 ＼　　　 /　　 〉 Vi:i:ｉ:ｉ:ﾍ　　｀ヾ､､､､:.:.:.:.:. : ヾi:i:i:i:ｉ:
.　　/　ヽ　　＼.　 {'￣l /　 ∨i:i:i:i:i:h、 ﾏﾆﾆﾆ＞:.:.:.:.:. : ',i:i:i:ｉ
　　|　　　ヽ 　　Ｙﾞ ゝ彡.　　 |i:i:i:i:i:i:ｉ:ｉ:h、ー‐'':.:.:.:.:.:. : ,ィ州i:i
　　|　>、　 ヽ__ノ　　/. 　 　 |i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:ｉﾊ　　　:. : :,ィ:.:.:.:.:州i:
　　|　　 ＼_ノ　　　/　　　　 |i:i:i:i:i:ｉ:ｉ:ア　`'廾'''"}:.:.:.:.　　 州ｉ
　　|　　／^Ｙ　　 /　　 ＿＿|i:i:i:i:i:i:i|　　　/　 {:人.　　　　州
　　|　　　　八_／＞'''~　　　从i:i:i:i从　　 /|　 乂 ヽ　　／川
.　/|乂_. イ∥ /∧''~￣￣彡彡ｿｿｿ.　　 / |　　.ﾊl|l|ヽ {ﾊ..川
./　|　 　 　 ／/ / {　　　　　 〈.　 　 　 / . |　 /　{　　/ハ
.＼.|.　　 ／　/ / . {　　　　　 ∧ 　 　 /.　 |／　　＼//　 ＼
　　￣　　 ／ ./ {　{　　　　　　　У　 .|　　 　 　 　 〈〈
＼＿___／　 /　 {　{.　　 　 　 ／　 　 |　　　　　　　 /l
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王であるエレンは民が貴族制度を終わらせる日が来る事を理解し、緩やかな死を見据えていた。
 

だからこそ今現時点で出来る事を家臣や貴族に説き、理解させ、残されている時間を有意義に使うべきと
 

未知なる将来とまだ見ぬ利益、秘されし発展を求め政を進めていた。
 

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　　　　　　　　　|l:::::::|::::::::|玳ｒﾃ7 |:　　 ＼＼　 :|l ∨:::::::|l:::::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　　　　　　（ぶっちやけその頃にはやる夫もライナーも居ないし）
　　　　　　　　　|l:::::::|:::::: |l￣￣　|　 　 　 ￣＼|l　 |l::::: |l::::::::::::::::::::::::::::::::|::
　　　　　　　　　|l:::::::::::::::.|l 　 　 /　　　　　　　 |l　 |l:::|::::::::::::::::::::::::::::::::::: |::　　　　　　　　　　 　 （好きにしてくれって感じだからな。）
　　　　　　　　　|l:::::::::::::l::: 　　 〈　　 　 　 　 　 |l　 |l:::| :::::::::::::::::::::::::::::::::::|::
　　　 　 　 　 /∧::::::::::::|:::::.　 　 `　 　 　 　 　 |l　 |l:::::: |::::: :::::::::::::::::::::::: |::
　　　　　　　　 /∧::::::::::|::::::::.　　 , ; ;_;_;;_;_; ,　 .|l　 |l::::|: |:::: :::::::::::::::::::: :::::|::
　　　　 　 　 　 ./∧::::::::|:::::::::::.　　V＿＿ノ　　|l　 |l::: l: |:::| :l:::::::::::::: ::::::: |::
　　 　 　 　 　 　 /∧::::::|:::::|::::::::.　　　 　 　 　 |l　 |l:::／|:::|: |:::::::＼:::::::::::::::
　　　　　　　 　 　 /∧::::::::::|::::::|::::.　　　　　 　 |l　.／　 :l:::|八 ::::::: |＼:::::::::
　　　　　　　　　　　　 丶:::::|::::::|:::::丶,,,,,,,,,,,,,,,,,,/'イ |l　　.l:::|　 |:::|:::::|　|丶::::
　　　　　　 　 　 　 　 　 ヽ:::::::::|::::::l　￣￣￣ 　 l ∥　// |　 |:::||::::|　|　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 }:::::::l:|::::::}　//　l |　　　∥ .// /　 :|:::||::::| /
　　　　　 　 　 　 　 　 　 从::∨::::/　|丶　l |　　 ∥ // /　　 l:::||::::|　l
・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・
なお実情。
 

　　　　　　　 　 ／￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　 ／　　　　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　 　 ／　　 　 _＿ 　 　 　 ＿_　　 ＼
.　　　　／　　 ´￣　　　 ヽ　　/　　　￣｀　＼
.　　 ／　　 　 イ:::::::ヾ.､ 　 ｉ　ｉ　 イ:::::::ヾ.､　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　いやぁ、すみませんねなんか。
　　/　　　 〃　ゝ－ 'ノ　　.!　!〃 ゝ－ 'ノ　　　 ヽ
　　|　　　　　　　　　/　　　 ﾊ　　 ヽ　　　　 　 　 |　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 あっ、申し遅れました。
　　|　　　　　　　　　ゝ __ ノ　 ゝ.__ノ　　　　 　 　 |
　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ヤルオはこの国の王子やってますえへへ・・・
　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／
　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼
　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼
・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・
考え事をしていたら、今一パッとしない男性が話しかけてきた。
 

その男性は自分を王子と名乗り頭を下げる。
 

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　　　　　　　　　　　　　えっ？
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／
　　　　　　　 　 ／　　　 　ー‐　　　　＼
・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・
想像していたイメージと全く違い、驚いて思わず声が漏れる。
 

身柄を要求してくるものだからもっと欲望の塊で、身形も貴金属に溢れ
 

横柄で女好きの塊なのだろうと予想して居たら真逆の人物を差し出されたのだから。
 

至って覇気を感じさせぬ、虫も殺せないような顔をした男性で
 

何となくではあるが色白な所が王と似ているな程度であった。
 

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　　　　　　　　　　　　　正妻どころか囲ってる女性はいないんですよ（震え声）
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／
　　　　　　　 　 ／　　　 　ー‐　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　そもそもこの件を知ったのが、つい最近前でね？
・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・
お互いに青天の霹靂と言わんばかりに相互認識のすり合わせが始まる。
 

複数囲っている女性が居ると聞いてたのに実際は居ないとか
 

戦場に立てば最低十名を屠る蛮勇なんかではなく実際は剣を振るうのがやっととか。
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／　 ／￣￣￣
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　 ／　 -‐‐‐‐‐-ミ
.　　　　　　 　 　 　 　 ／　 ／　　　　　　 　 　 ｀丶、
　　　　　　　　　　　　(　　 /　　　　　　　　　　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　 ／ ＼　{　　　　　　 ＼　　　　　　　 ＼
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 | 　 　 　 　 　 ＼
.　　 　 　 　 　 /　 /　 　 /|　　　　| 　 　 　 ＼　 　 　 　 　 ,
　　　 　 　 　 /　 /　 　 /_｣,,　　　 | |__,,,__ ｉ　　ヽ 　 　 　 　 ′
.　　 　 　 　 /　 /　 　 /￣|　　　　|八￣　|
　　　　　　　 　 　 　 ﾚ′　|　　　　|　 ＼ ,八　　 ｉ
. 　 　 　 　 |　　{　　 笊于尓 　 　 |行于~~于 　 | 　 i　　　　ｉ　　　　　　　　　　えぇ・・・（困惑）
. 　 　 　 　 |　 八　　 |　|‐ |　＼　 ||ｰ‐| 　 | ＼　| 　 }　　ｉ　｜
. 　 　 　 　 | /|　 ＼　　 Vｿ　　 ＼|Ｖン　　| 　 ∨　/　　 |　｜
. 　 　 　 　 |〔 |　　　＼＞　　 ′　 　 　 　 |　　/ ∨|　　｜　|
　　　 　 　 　 i|　　　 | 込、　　　　　 　 u　　　/::｀`～､、 |　｜
　　　　　　　 八　　　|　 | )ｈ､_　ﾏつ　　イ　／(__:: ::〉 : }V 　 |
　　　　　　　　　＼　 |∨| _,{:{::うﾆ爪}　 .ﾉ／　_､-''~:: :: :{,　　｜
　　　 　 　 　 　 　 )ノ　 j/::{:{:: :／,ノ}　　___／:: :: :: :: :: ::入　 | ｉ
　　　　　　 　 　 　 　 　 | : {:{:: {　{　　　 {　{ :: _____,､-''"~~"ヽ| |
　　　　　　 　 　 　 　 　 | :: }:}:: } ｛＼　　{　{:: :: :／⌒＼i:i:i:ｉ:ｉ|| | ｉ
　　　　　　 　 　 　 　 　 | :: }:}:: {　＼　厂}　}:: ::: :: {:: :: ::}i:i:i:i:i|| | |
・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・
目の前にいる王子は完全に巻き込まれた被害者。
 

そう思うと、ある意味ではこちらの事情に振り回された側の人間なので
 

凄く申し訳なく思えて来ていた。
 

　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 、
　　　　　 _,　 ..　.:.　　.,　,_　 ﾐﾐ
　 　 　／ ｕ　　　　 u.　　 `ﾐﾐﾐ
　 　 /　　　　　　,　-─'　　.ミ｀､
　 　/　　 　 ﾐ／シテＴ7'　　ミﾐ　　　　　　　　　　　　　　　　　（シンパシーを感じる・・・）
　 　三二 　ﾐ､ ´ﾔ'__ﾉ '　 　 ミﾐ
　 　ﾔ!ゞ'}.,　ﾐ:ミ_　　 ´ 　 　 ミﾐ
..　　ｌ `'ツ　,_ .'-=_　　Ｕ　　 ミﾐ
　 　i　 i:,　 j;_,　 ｿ　　 　　　ミﾐﾐ
　 　:! 　｀ﾆ´''."~"　　 　　　ミ:ﾐﾐ
.　 　ヽ 　 .''￣　　　　　　　ミ三ﾐ
　　　　丶,_　　　 　　　. 2孑土ﾐﾐ
　　　　 　 ﾊ }" ''　 ''　.／ , '　'ミﾐ
　　 　 -イ ,.ﾑ　　　.∠ _　　 ,:ヾミ
.　　　　　!. , ﾎ　 イ　 ュ_,.／　　ﾐ
　　　　　 'ｲ: ケ」. ﾆ. - .' "
 

　　　 　 　 　 　 　 　 　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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　　　　　　　　　|l:::::::|::::::ｰ―‐ ､ヽ.　＼＼　　　:|∨ ::|l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　　　（二人が仲良くなれそうで嬉しいなぁ。）
　　　　　　　　　|l:::::::|::::::::|玳ｒﾃ7 |:　　 ＼＼　 :|l ∨:::::::|l:::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　|l:::::::|:::::: |l￣￣　|　 　 　 ￣＼|l　 |l::::: |l::::::::::::::::::::::::::::::::|::
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　　　　　　　　　|l:::::::::::::l::: 　　 〈　　 　 　 　 　 |l　 |l:::| :::::::::::::::::::::::::::::::::::|::
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　　　　　　　　 /∧::::::::::|::::::::.　　 , ; ;_;_;;_;_; ,　 .|l　 |l::::|: |:::: :::::::::::::::::::: :::::|::
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　　　　　 　 　 　 　 　 　 从::∨::::/　|丶　l |　　 ∥ // /　　 l:::||::::|　l
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こうして、無事（？）顔合わせと自己紹介が済み・・・
 

一同は軽く街を見歩いてから城へと向かった。
 

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その際に感じたのは何処を歩こうと街は活気に溢れていて、物乞いが全くいない事。
 

スラムの様な薄暗い場所がほぼ形成されていない事、治安が良く争いが少ない事。
 

行き交う人々は幸せで満足そうな表情を浮かべていた。
 

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　　　　　 　 | ノ|　　　 li:i:i:i:i:i:i:i|二ヽ｀~''‐∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:
　　　　　 　 !　 |.　　　 li:i:i:i:i:i:i:|弋ソﾐ 　 ｀∨i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ　　　　　　　　　　　だからと言って見逃す事はしない。
.　　　　　　/　 .|.　　 　 ,i:i:i:i:i:ｉ:|`¨¨~i}　　.:.:.:寸i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:
　　　　/￣ ､ ノ|　　　　 ',i:i:i:i:ｉ:|　　 /　/:.:.:.:.:.:. 寸i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ　　　　　　　　　　　どう上手く付き合い生きていくか・・・
　　　ノ　　　 ｀''＜　ｧ‐ 、Vi:i:ｉ:ｉﾍ　 廴___:.:.:.:.:.:.:.:.:. 寸i:i:i:i:i:i:i:i
.　　 |　　 ＼　　　 /　　 〉 Vi:i:ｉ:ｉ:ﾍ　　｀ヾ､､､､:.:.:.:.:. : ヾi:i:i:i:ｉ:　　　　　　　　　　　如何に少なく出来るかだと思っている。
.　　/　ヽ　　＼.　 {'￣l /　 ∨i:i:i:i:i:h、 ﾏﾆﾆﾆ＞:.:.:.:.:. : ',i:i:i:ｉ
　　|　　　ヽ 　　Ｙﾞ ゝ彡.　　 |i:i:i:i:i:i:ｉ:ｉ:h、ー‐'':.:.:.:.:.:. : ,ィ州i:i　　　　　　　　　　　 万を生かす為に百を殺すのが王の役目さ。
　　|　>、　 ヽ__ノ　　/. 　 　 |i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:ｉﾊ　　　:. : :,ィ:.:.:.:.:州i:
　　|　　 ＼_ノ　　　/　　　　 |i:i:i:i:i:ｉ:ｉ:ア　`'廾'''"}:.:.:.:.　　 州ｉ
　　|　　／^Ｙ　　 /　　 ＿＿|i:i:i:i:i:i:i|　　　/　 {:人.　　　　州
　　|　　　　八_／＞'''~　　　从i:i:i:i从　　 /|　 乂 ヽ　　／川
.　/|乂_. イ∥ /∧''~￣￣彡彡ｿｿｿ.　　 / |　　.ﾊl|l|ヽ {ﾊ..川
./　|　 　 　 ／/ / {　　　　　 〈.　 　 　 / . |　 /　{　　/ハ
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　　　　　　　　　　　　　　　　|::|:::∧ ^ミｘ　　-　_　 '/:::::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |
　　　　　　　　　　　　　　　　|::|::::::::抃ｭ､}　　＼　　 '/::::::|i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|　　　　　　　　　綺麗事で国は救えんし
　　　　　　　　　　　　　　　　|::|:::::::: 二 /　　　 .＼.　'/:::::|i:::::::::::::::::::::::::::::::: ::::::::::::::::: ::|
　　　　　　　　　　　　　　　　|::|::::::::　 ./ 　　　""　 ､ '/::::|i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|　　　　　　　　　澄み過ぎている水に魚は映らぬ。
　　　　　　　　　　　　　　　　|::|:::::::::. /　　　　　　　　ヽ:::::|i::::::::::::::::: ::::::::::::::::::::::::::::::::: |
　　　　　　　　　　　　　　　　|::|:::::::::::.丶　-　　　 　 　 |l::::|i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::::::::::|　　　　　　　　　程好い塩梅を模索するのも王の務めだ。
　　　　　　　　　　　　　　　　|::|:::::::::::::::.　､__　　　　　　|l::::|i::: |l:::＿___::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　乂l:::::::::::::::. ト　　 ヽ 　 　 |l::::|i:::从ﾄ-.､　＼:::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　 }:::::::::::::::::. ￣ ￣　　 　 |l:::::|i_-=≦ l　　 |::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::::::::::::::::::.　　　　　　　 |l-≦　 　 ./　　 |.┐::::::::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::::::::::::::::::>------=≦ﾆ /￣ }　/　　　:l　l_::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::|l::∨／ l /ﾆﾆ=-　　 　.}　 ｢__/　　　 /　}､-=＝ニ::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::八イ/　 l　＼_　　　　　l　　　　　　 ./　/　}　　　　　　　 -=ニ
　　　　　　　　　　　　　　　ニ=-　　 /　　:i　　 　 }　　　 |　　　　　　/　 　 ∧ 、
　　　　　　　　　ニ=-　 '"　　 _　 -./　　　'.　 　 ∧　　　l　　　　　　　　　 　 }　＼
　　　　　　　／￣＼＼__　-　　　　l　 　 　 '.　./ 　l　　　l　　　　　　　　　　/-=ニ
　　　　　 ／　　　　 丶　　　 　 　 :|　　　 ＿∨ 　 丶 　 |　　　　 　 　 　 ./　　 /
　　　　 ./　　　　　　　 ＼　　　　　 ヽ ／　／＼　　 }　　}　　 　 　 　 　 /　　 /
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　　　　　　　　 , rfニ{二二/二ﾆ .､
　　　　　　　　　　　 　 ／二二二二二二二:ミ､
　　　　　　　　　　　　/二二ﾆﾆﾑ二:/二二二二∨
　　　　 　 　 　 　 　 二ﾆ〃〃､､､∨二ﾆ､､二二ﾐi
　　　　　　　　　　　 {彡〃/　　　｀´´´　i　}i:l　ヽﾐ:i
　　　　　　　　　　　 |=: {　{　　　　　 　 ﾉ　}从　iﾆ:|
　　　　　　　　　　　 i:::i i‐-い 　 　 　 /　_,'-‐乂i:::i
　　　　　　　　　　　{ﾑi. ヽ＿＼ﾐh､　 ,ｨi{／＿_　l/ }
　　　　　　　　　　　i　i..) ヽ丈ｿ　})　 ' ィ 丈ｿ　./　l　　　　　　　　　　　俺は常に真面目だぞ？
　　　　　　　　　　　ヽﾑ_ 　 ￣　´ |　 ｀　￣　　{ｱ/　　 　 　 　 　 　 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　せやな。＞
　　　　　　　　　　　　>-l　 　 　 　 　 　 　 　 ┌<
　　　 　 　 　 　 　 フ::〉 ヽ.　　　　ヽ '　　　 　 ,ム
　　　　　　　　　　　冫∧ ,ヽ.　 ー　 -‐ ´ 　 ｨ::::リ
　　　　　　　　　　　 ヾ{　ヽ　ヽ　　　　　 ／ フ ﾘ7
　　　　　　　　　　　＞ }､ .ヽ　 ＼ .＿　/　 /￣ミ､―＜
　　　　　　　 , -‐‐/: :/iﾑ　ヽ　　 ` -＜　 /.{: : :ﾏ : ﾏ: : ｀ﾞ'､
　　　　　　／: : : /: :/: :{ ＼　＼　　　　　 }　 ＜: }: : ﾏi: : : ∨
　　　　 ／: : :{: :/: :/＞人　ヽ.　　　　　　.l　 　 　 i: : : }: : : ::ﾏ＜
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　　　　　　　　　|l:::::::|::::::ｰ―‐ ､ヽ.　＼＼　　　:|∨ ::|l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　　（ライナーの所は常に支援しておこう。）
　　　　　　　　　|l:::::::|::::::::|玳ｒﾃ7 |:　　 ＼＼　 :|l ∨:::::::|l:::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　|l:::::::|:::::: |l￣￣　|　 　 　 ￣＼|l　 |l::::: |l::::::::::::::::::::::::::::::::|::　　　　　　 　 （利害関係なく、出来る限り俺を欲するように・・・）
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　　　　　　　　　|l:::::::::::::l::: 　　 〈　　 　 　 　 　 |l　 |l:::| :::::::::::::::::::::::::::::::::::|::　　　　　　 　 （ライナーが俺無しでは駄目なほどにズブズブと。）
　　　 　 　 　 /∧::::::::::::|:::::.　 　 `　 　 　 　 　 |l　 |l:::::: |::::: :::::::::::::::::::::::: |::
　　　　　　　　 /∧::::::::::|::::::::.　　 , ; ;_;_;;_;_; ,　 .|l　 |l::::|: |:::: :::::::::::::::::::: :::::|::　　　　　　 　 （そうすれば他国と結びつく事も無いしな！）
　　　　 　 　 　 ./∧::::::::|:::::::::::.　　V＿＿ノ　　|l　 |l::: l: |:::| :l:::::::::::::: ::::::: |::
　　 　 　 　 　 　 /∧::::::|:::::|::::::::.　　　 　 　 　 |l　 |l:::／|:::|: |:::::::＼:::::::::::::::
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　　　　　　　　　ﾊ 　 {i:i:＼　　　　}:_:)　　 .j{　/ {ﾘ :j} 　 ﾏ-‐=ニﾆ=‐- /
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　　　　.〈ノ{{_,／==ミ >‐‐‐=ﾐ,'-‐‐‐=ﾐ=--=ミ__Ⅵ } i{-‐=ニニニﾆ=‐-
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エレンの鋭く冷たい視線を察知し、二人は危機感を深める。
 

早い内に対応せねばどんな手を使われるかわかった物ではない。
 

今この地で自分達に出来る事をせねばと。
 

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　｡s≦:::::::::::::::::::::≫ｘ､、
　　　　　　　　　　　　　　　　／::::l::::l::::/::::／::::::::::::::::::::ﾐh､
　　　　　　　　　　　　　　　/l:::::::::l:::::l::{::::::::,.ィ升::::::::::::::::::::ﾑ
　　　　　　　　　　　　　　 .:::::::::::::ヾヾ::l::／:::::::ヽ::::}:::::::::::::::::ﾑ
　　　　　　　　　　　　　　/:r 〃‐‐‐‐ヾゞ´´´´ }::::l‐-､:::::::::::::}
　　　　　　　　　　　　　//:l　ll　　　　　　　　　从N　　ﾐ::::::::::}
　　　　　　　　　　　　 //:::l　ll　　 　 　 　 　 /ﾉハ{　　ﾐ::::::::::⌒ ､
　　　　　　 　 　 　＞ { {{ ::l　|＿　　　　　 　_/＿＿　　ﾐ:::::::::ミヾ
　　　　　　　＞　　　　　{-:i.　＿ ﾐh､　 　,ｨ≦ﾞ＿＿_　 ,i:/ ⌒}り
　　 　 　 　 {.　,　　, ／　{ヽ}.ﾑ._{丈沁 　.{:::７ 丈ｿ ﾉ　ｱ　{　/´　　　　　　　気のせいだろ。
　　　　　　　{　　 ／ ／.∧,.i.　｀　 ´ィ }　 ｀ﾞ` ｀　 ´　　' 冫/ヽ
　　　　　　　}＞　　/ ;　; ∧|.　　　 　 l　　　　　　　　　/_,/:::＼　　 　 　 　 みんな笑顔だし。
　　　　 　 r ´ 　　.{_ 　 　 　 〉.　　　 ヽ　-　　 　 　 　 } |::{ ﾘ￣
　　　　　 }　 　 ヽ { , ,　　 　 {∧　 　 　 　 ＿_, 　　　 ,'　llil '￣＼
.　 　 　 ./　　　　 )i , ,　　 　 }　ヽ　　￣ 　　　　　 ／　 |､　　｀ﾞ'､∨
　　　　/　　　　 ,/　　　　 , . }　/ ＼ 　 ￣　 　 ／　　　|　`丶、　｀ﾞ'､
　　　 ,'　　　 　 ,'　　　　 　 , } /:: :}∧ヽ ＿　 ＜　 　 　 .{＜: } : }　　 ＼
　 　 /　　　　　i　　_　　　　, il: : : :|　ﾏ　　　　 　 /　　　　 ／: : }　 　　 ∨
　　 /　　　　　,'　　　,　 　 　|: : : :{　 :}　ヽ　　　 /　 　 　 ｱ: : : 7　　　　i ∨
　　/　　　　　,'　　　　 　 　 | : : : |　　　　ヽ　　/　　　　ｱ: : : :7　　　; 　,　 }＼
　 /　　　　　 {　,　,　　　 　 i: : : : |　|　　　　　/　　　 ア: : : : 7　　　　　i　 }: : ＼
　/　　　　　　{　　;　　　　 _i: : : : :|　} 　 　 　 　 　 .ア: : : : :7　　　;　　 .　 {: : : : ＼
./　　　　　　　l`寸,　　　　|l: : : : : l.　　　　　.＿__ア: : : : : :7　　　　　　,i　 {: : : : : : ＼
　　　　　　　　l　/ )　,　,　}|: : : : : :l　　 　 ／　ア: : : : : : :7　 　 　 　 :/　　}: : : : : : : : ＼
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鍵を握るのは恐ろしい王の子で、暗愚そうな跡継ぎ。
 

彼こそが国を将来を左右する存在と見定め
 

どう取り入るべきかを思案した。
 

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.　　　 ,′　./ ／　　　.ィ/　 　 _　 |　　./　　　　　__/_ |
.　　　,′　 ／ 　 　 .l{¨/=ｭ｡.,_　 ｀'!　 /　 　 　 　 /　 .|ヽ
　 　 , 　 ∠ 　 イ 　 l|/.l.　,　 ヾk､.| ./ 　 　 　 　 '　　｜
.　　 ′　　 /　　 　 　 弋 `'ﾞ .／　|/ 　 　 　 ／‐-ﾐ　 |　|
　　　　　　/　　 　 ./　 丶ニ´　　/　　　 ＞'==zｭ｡.,_　|　|　　　　　　　　　　　　　お姉ちゃん。
　　　　 　 　 　 　 /　　 　 　 　 / ＞　´ 　 {　i_i　/ `'k∨
　/　 　 /　 　 　 ,'∧　 　 　 　 ´　 ,　　 　 乂,_　'　 彳　 　 /　　　　　　 　 　 　 早速仕掛けよう。
./　　／｜　　 　 ,' ∧　　 　 　 　 　 　 　 ｀ ｰ　　 ／
　 ／ , --=ﾆ二__ll　 ∧＼　 r　、　　　　　 　 -=彡　 .／ 　 !　　　　　　　　　　　先ずは一人でヤルオ様の部屋へと出向くんだ。
／　/::￣:::::::::::::::::{ 　 fﾍ:| 丶　　　　　　　　　 イ/　／　　　 |
.　 /::::/~￣　　 ‐-＼ }　 ゝ.,,_｀　 ニﾆア¨ )　.／.イ二ヽ　 　 !
.　 |:::::|　　　　　　　　＼　　 　 両￣　　　{／::::::::::::::::::i}　 /
　 .::::::l　　 　 　 　 ,′ 　 ｰ┬┴┴┬‐　´　　 ｀ヾ:::::::::| ./　 |
　 |:::::l　　 , 　 　 ./　　　　　|| 匚 ] ||　　 |　　　 　 V::::|/ 　 .|
　 |:::::| 　 ,′ 　 /　　　　　 .||　　　.||　　 |　　 　 　 l:::::!　 　 !
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豪勢な持て成しが終わり、特別なお客様だけが使える豪華な部屋を用意された。
 

スグリは姉であるニアスと事を起こすべく、ある作戦を提案する。
 

.　　　　　　 　 　 ＼､
　　 　 　 　 　 　 　 ＼ ＜
　　　　　　　　 　 　 　 ',　 ヽ
　　　　　　　　　　 ＿＿', 　 }_
　　　　 　 　 　 ´　 　 　 i　.,'　　｀　､
　　　 　 ／　　　　 　 　 .| /　　　　　＼
　　　 , '　　　　　　　　　｜　　 ヽ　､ 　 ヽ
.　　 /　　 　 　 .／　　 　 ,　　　　', ‘, 　 　 ,
　　,'　 　 　 　 /　　　　 /| ﾊ　 　 .i　i　　　　，
　　i　　 　 　 //　　　 ./ .|.ｌ｜　 ,ｨ.!‐| 　 　 ', ｉ
　　|　 　 　 .//　　, ｨ'/"｀|l　!　　　|V!　　　｜!
　　|　　　　// 　 　 ./ 　 ﾘ　|　　 .,'ｨ=ﾐ､　　 ｌ |
. 　 !　 　 .//| 　 /,ｨ＝＝ミ､.!　　/|::c} |　 　 lﾘ
. 　 {　　 // .|　/ ,|.|::::::c} 　 .!　./　Ｖﾘ ｌ|　 .ﾊ|　　　　　　　　　　　　　　　私はこの国の事を本で調べる。
. 　 ‘　 // f |　ｉ/ !乂__;ﾘ　　|／　, 　 ､､!　.{ ||
　　　ﾞ,／　ヽ|　　 |　､､､　　　　　　　　人　| ﾘ　　　　　　　　　　　　　 　 学んでおけば、好感度を稼げると思うし
　　　 ｉ 　 　 |　　 ﾄ.., 　 　 　 , ィ　　／＼V ＼
　　　 |　　　|| ∧∧ハ＞　.,_'‐┘／i }=ﾐ､＼　 ＼　　　　　　　　　　　　　何かに生かせるかもだし。
　　　 ｌ　　　ｌl/,ｨV.∧ }　 　 　 {´ヽ .`l.　 ㍉. ＼　ﾊ
　　　/　　./　 {､`∨ﾍ'- .,_　　 ,ﾞｲ／/， .|　㍉　 ヽ|
.　　/　　ｲ　 ｨﾆ≧=Ｖﾍ　　｀彡｢∧´　 '，', 　 ㍉
　 / ／　,' ./ﾐf´､　　ヽﾊ=イ　　V .ﾍ　　'.,.∨ 　 ㍉
　／ 　 /!　|ﾆ| 　 ＼　 ﾘ　 !　　 ∨ ,ﾍ　　ヽヽ.　　 ㍉,
. 　 　 /.,′.|ﾆ|　丶　ヽ.　　‘,　　 ∨　ﾍ　　} .|＿_,.. ﾆ㍉
　 　 / ,′　|ﾆ|　　 ＼,}　　　 ， 　 V＞{` - ´`ｰ-　=ﾐ　‘，
.　　/　ｉ　　 liﾆ|　　　　|　　 　 i 　 　 } }!`ｰ､/　　　 　 } ,ﾝ}
　 /.　 l　　 .|lﾆ|　　　　|　　 　 | 　 　 } }i .{ﾉ{　∥∥./ﾉ彡'}
　　 　 |　　 .||ﾆ|　　　　|　　　 .! 　 　 .} }/_ ｨ　{し'し′`´/
　　 　 |　|　 ||ﾆ|　　　　|　　　 |　　 　 .} }!　`し＿＿, ＞'
　　 　 |　ｌ　 l.|ﾆ|　　　　| 　 　 |　　　　 } }!　　 !‘,
　　 　 |./　 .l |ﾆ|　　　　| 　 　 | 　 　 　 } }!　　'，ヽ
　　 　 l'　　 ! !ミ|　　　　|　　　 |　　　　　} }!.　　 ,　}
.　　　 　 　 | ｌニ|　　　　|　　　 |　　　　　.} }!　　 |,人
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そろそろ寝ようと思っていたニアスは困惑する。
 

夜はこれからが本番、そう告げるスグリに
 

ニアスは今一ピンと来ていない表情を浮かべていた。
 

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　 　 　 　 　 　 　 　 　 |/｛ /八　 灯ぅx　　 |　ｘぅ匕_￣￣＼ |{
　 　 　 　 　 　 　 　 　 }　j/|　 ＼〔 Vり　＼|　 Vり [_r　　　 Ⅵ　　　　　　　　　　　きっとお姉ちゃんなら直ぐに好かれるよ。
　　　　　　　　　 　 　 　 　 八 　圦''　 　 ､　　　　'''/ [_n　 　 }＼
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /＼| 介: ,_ 　 _ _ 　 _./　/　〉--く＼}､　　　 　 　 　 　 少し会話するだけでコロっと転がるよ。
　　　　　　　　　　 　 ____,,..／　　| { |___,,≧r-　''ﾞ[/／{__∧__}__},ノ }
　　　 　 　 　 　 ''"~￣ 　　　　　厂V〉　　ﾉ　　 イ　 / /　　 　 | |/　　　　　　 　 　 間違いない。
　　　　　　／　　　　　　　　 　 /　　 V〉　　　 _ノ ／　|　　　　_|/
　　　　 ／　　　　／　 　 　 　 |　 }　　{{ 　 ／ ￣　　/　　 ／ | |
　 　 ／＿_____,／　　　　 　 　 |　/　　 }} //　 　 　 /　　　　　| |
　 ／￣￣　／　　　　　 　 　 /　{　　　 Ⅵ　　　　 /　　　　 　 /
　　　　　＜／　　　　　　　　/　　 ,　　　j_]　 　 　 {　　　　　//
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￣￣￣￣　　 　 /　／　/　　 /　 　 　 ｛_[__]_}　　　　}　/
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ニアスは自分が持って無い美貌、スタイルに恵まれた身体、透き通った甘い声。
 

そして真っすぐで眩しい位に明るい性格と・・・殿方が好むモノを持ち合わせていた。
 

だから勝率を上げる為に自分はサポートに回る形にしたのである。
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　_-／⌒＼､
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　　　　　　　　　　　　　　　　 八 | 　-―…―
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ﾉ　　 　 　 　 　 ｀`～､
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　　　　　　　　 　 　 |　　 ｉ　　| ＼　　　 | 　＼＼|　　 |　　＼ ＼
　　　　　　　　 　 　 | 　　|:斗ぞ㍉＼　 :|　ｨ灯狄ｱ　 八　|　|＼
　　　　　　　　　　　八　八 .込 v沁　　　　　V炒　／/.　 |　ｉ　 ＼ ＼＿＿　　　　　　　　　　私も準備はするけど、先ずはお姉ちゃんからが筋だ。
　　　　 　 　 　 　 / ∧.　∧.ハ｀＾＾　 ,　　　　 /／ |/∧　 　 　. /,￣￣
　　　　　　　　　 /／ ∧ |､ |/八 　 　 ､　　　／/-=7/∧　　　　 /, ＼　　　　　　　　　　　　  私から先に仲良くなったら、それこそお姉ちゃんを蹴落とそうと
　　　　　　　　 ／　 　　.ﾉ .ｉ|{ﾆ= ＞＿_ -=ﾆ￣/{ﾆﾆ〈 /∧　　　　/,＼
　　　　　　　　　　　　　　 ﾉ:| 〉..:[￣]:.::＼.::.::..:/ :|ﾆニ〉_./∧　　　 ./,　＼　　　　　　　　 　 　 企んでると思われてお互いの印象が悪くなる。
　　　　　　　　 　 　 　 ／..|:|＼.::￣.::.::.:/-=ﾆ|⌒ ＼ﾆﾆﾆ〉∧ 　 　 ./,
　　　　　　　　　　　　√／八 ./┐[''^~￣/.::八.::.::.::._ -=ﾆ〔_　 　 　 /,　　　　　　　　　　　 　 警戒心を解く為でもあるけどね。
　　　　 　 　 　 　 　 √′.::.::.:Lrソ　.::.:::. .::.::/∧.::.::∧DDS〔_.　　 　 /,
　　　　　　　　 　 　 √{.::.::.:::/⌒|.::.::.::.::.::|.::.:{{::.:∧.::.::.::.￣V∧　 　 　 /,
　　　　　　　　　　　√ {.::.:.://. ]:|.::.::.::.::.::|.::.:(].::.:八.::.::.::.::.::.V∧.　 　 　/,
.　　　　　　　 　 　 √ ﾘ.::./〈＿]:|.::.::.::.::.::.:冖＾´.::/ ＼.::.::.::.::.V∧.　 　 　/,
　　　　 　 　 　 　 √/.::.:.{_r㍉.ノ.::.::.::.::.::.|.::.:::.::.:.′ |∧.::.::.:.::.V∧.　 　 　/,
　　　　　　　　 　 √{.:::.::...:√ T.::.::.::.::.::.: |.::.:/.::. {　 |/∧.::.::.::: V∧.　 　 　/,
.　　　 　 　 　 　 /::.:{.::.::.:::√〔_.::.::.::.::.::.::.::. / .::.: {　八/∧.::.::.::: ＼＼ 　 　 /,
　　 　 　 　 　 「乂.:/.::.::.::√〔_.::.::.::.::.::.:./.: {.::.::.::.| /　 　/ﾆ=- _ /=-〔_ 　 　./,
　　　 　 　 　 /ﾆﾆ/::.::.::.:√〔_..::.::.::.::.::.:{.::.:八.::.:: |　　／￣ﾆﾆﾆﾆ=-　{_ 　 　./,
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　　　　　　　　　　，　　斗‐|７/￣|`　　 　 ! ィ´`､ V '|　 　 　 ::
　　 　 　 　 　 　 ，　　　　 |'/ 　 i| i　　 　 ,　! 　 `､V|　 　 　 ::
　　　　　　　　　 ， ， 　 _ィ|雫雫ﾐ |　　　　', ィi雫雫ミ:､　　ｉ　::　　　　　　　　　　　成程、分かった！
　　　　　　/　　 ， ，　 　 ^乂YシV!r‐‐=ミﾊ', 乂Yシ,|^　　 |　::
　　　　 　 乂,,,,_， ，　.ｉ　　:!`:.:.:.:.:.:.:　　　　｀ :.:.:.:.:.: /:|　　::..|　ｉ　　 　 　 　 　 　 　 要するにヤルオ様と仲良くすれって事でしょ！
.　　　　　 　 　 ， ｉｉ 　 !　　:　　 　 　 　 i　 　 　 　 ′ 　 i　|　|ｉ
.　　　　　　　　，...|| 　 !　　: !　　　　　　　　　　　　i/　　 l　|　||　　　　　　 　 　 　 任せなさい！！　　　　 γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　， .八　 |　　八　　 　 ､　　 .ノ　　　 {　 　 八|　|l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |　　　　　　　大体合ってる。　　　　 |
　　　　　　　　　 {　{＼| 　 　 }h､　　　　　　　 　 .ｨi{　　 ',ｨi(　 !　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,乂
　　　　　　　　i . {　{: : :`丶､ :}: : }h､　　　　　.ィi{: V　.／:/i(
　　　　　　　　|`､V∧: :V∧ N:／j : : ぅo｡oぅ: : :{V ／: :/ｉ∧　 W
　　　　　　　　|　`.V∧: :V∧/{　,'　 : : : : : : : 　 〈∧: :/ｉ/: ∧　W
　　　　　　　 人_　 V∧: :Vj(　{/　　　　　　　　　 V V /＞‐‐‐＜,
　　　　　　 ／￣｀~ﾟ"""^７⌒y‐-: : :_　　　_: : : :-‐V∧'　　　　　 V
　　　　　　′　　　　　　〈__ /　　　　　　　　　 　 　 Vハ . 　 　 　 }､
　　　　 　 ｉ　　　　　　／^７　　　　　　　　　 　 　 　 V^ヽ.　　　　 }i ＼
　　　　 　 |: :.　　　／ﾍア"´　　　　. .　　 . .　　　　`'＜　ﾊ 　　　 八　 ＼
.　　　 　 八 :_: ‐=(　／　 　 　 　 　 '，: : /　　　　　 　 ヽ人　　　'　 `､.　 `､
　 　 　 ,＞'"　／ ／　　　 　 　 　 　 '，:/　　　　 　 　 　 `､iヽ__{L＼ ∧
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・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・
決して嘘は言ってないし、姉に対して企んでる事はない。
 

姉は純粋すぎる部分があるので、王子ならばそこに惹かれるかもと
 

あわよくば恋愛に発展すればと期待している部分は伏せて。
 

　　　　　　　　　　 /　　　:　 　 ｉ　 　 :ｉ　　　　`､
　　　　　　　　 　 ,′　　 ｉ　 　 |＼　 .|　　　ｉ
　　　　　　　　　　　　　ｉ .|　 　 |⌒＼:|　　　|
　　　　　　　　　　ｉ 　 ‐|‐|　 　 |弋_ﾗ |　　　|
　　　　　　　　　　| 　 .弋ﾗr￢`　.:.:.:.:.|　　　|　　 ｉ　　　　　　　　　　　　　　じゃ、行ってくるわ！
　　　　　　　　　　|　　 |:.:.:. 　 i　　 　 | 　 ｉ :|　　 |ｌ
　　　　　　 　 　 八　　|＼　 　 _ , 　 .|　 ﾉ:.:|　　 ||　　　 　 　 　 　 　 　 　 大船に乗ったつもりで居なさい！
　　　　　　　　　 　 ＼ |'//＞o｡　 ／.|／),,几＿_||
　　　　　　　　　　　／ >‐‐‐(__)＿ . .　-‐([_￣￣ ｀ヽ
　　　　　　　　　 ／　/　　　{／　　 　　　 ＼)　　　　}
　　　　　　　　／　　{ ＿ ／{厂厂厂厂厂厂})⌒ヽ . }
　　　　　　 ／ 　 ／　／{　-‐…‐r…･･････…‐-}‐‐}＼
　　　　　　　 　 〈　 /￣ {　　{　　{　　}　　}　　}　　V　　 〉
　　　　 /　　　 : :Vｉ{　]　{　　{　　{　　}　　}　　}　　 }‐‐ 〈
　　　　′　 　 : : {八八八　八　八　八　八　八_ 人___,ﾉ
　　　 ｌ{　　 　 ∨∧＿＞‐-=ﾆﾆ=‐冖‐-=ﾆ=‐七ノニニ}
　　　 ｌ{ 　 　 　 V/{ニニニニニニニニ=‐冖イニニﾆ７
.　 　 八　　　　　v人ニニニニ=‐￣ ‐=ニニニニニメ
.　　　　 ＼　　　　V/＞‐‐ｧ‐ァ ⌒￣￣(￣＼￣￣{＼＼
.　　　　　　＼　　　V/｀¨ﾌ¨¨゛　 　 　 　 ｀¨¨゛｀¨「¨゛　＼＼
　　　　　　 　 ＼　　>''゛＼　　　　　:　　　　　　　| /, 　 　＼＼
　　　　　　　　　 ／　　　　:　 　 　 {〉　　 　 　 / ∨/ ､　　　＼＼
　　　　　　　　　{ﾆ≧s｡　　}:　　 　 {　　 　 　 /　　＼/＼ 　 　 )'ハ
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　　　　　　　 {三三三〕h｡ ‐ニニニニニニニニ ‐｡s≦}　　　　　 州
　　　　　　　 {三三三三三竺竺竺竺竺竺竺三三ﾆ‐ }=‐　 ‐=彡'ﾉ　　　　ﾊﾞﾀﾝ!
　　　　　　　 {二二二二二二二二二二二二二二ﾆ‐ }
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿__
　　　　　　　　　　　　　　　　 ／／
　　　　　　　　　 　 　 　 ,　 ┘ 'ｰ-
　　　　　　　 　 　 　 ／　　　　　　　　ヽ
　　　 　 　 　 　 　 /
　　　　　　　　　　,'./　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　|'|　　　　　　　　　　　　ゝ.,
.　　　　　　　 　 　 |　　　　　　　　　　　　　　　　‐---　　　　　　　　　　　　　　　　殴り合いとかはしないと思うけど・・・
　　　　　　　　　 　 '.　　　　　　　　　　　　　　　　‐--　　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ｀＼　　　　　　　　　　　不安だなぁ。
　　　　　　　　　　　　 ,i{＼　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 '.
　　　　　　　　　　,i{㌢´￣　　 =‐-　 　 　 　 ｀　､　 ｀ヽ　 　 '.
　　 　 　 　 　 　 i{i{　{　　　　　　 ｉ　　　 　=‐-　 ＼　　 ＼　 ゝ.,
　　　　　　 　 　 i{i{　{　 .}/　　 　 |　　　　　|　　　 ｀ヽ ､ 　 ＼　　　ﾆ=-
　　　　　　　　　i{i{　{ 　 i!　 　 　 | 　 　 |　 :,　　　 　 　 `　　　 ﾆ=-
.　　　　　 　 　 i{i{　{ 　 i!　　　　｜　 　 |　 /,
　　 　 　 　 　 i{i{　{ 　 i! 　 　 　 | 　 　 |　　/,
　　　　　　　　i{i{　{ 　 i!　　　　　l 　 　 |　　 /,
.　　　　　　　 i{i{　{ 　 i!　　 　 　 ',　 　 |　　　/,
　　　　　　　 i{i{　{ 　 i!　　　　　　',　　 ∨　　 /,
.　　　　　 　 i{i{　{ 　 i!　　 　 　 　 ',　 　 V　　 ∧
　　　　　 　 i{i{　{ 　 i!　　　　＿＿_}＿ 　 ∨　　∧
.　　　 　 　 i{i{　{ 　 i! =-――――――-=∨　　∧
・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・
ニアスは意気揚々と足早にヤルオの所へと向かう。
 

スグリは不安になりつつ、姉を見送った。
 

部屋に入れば辺り一面が本だらけ。
 

魔法の事や法、宗教から民謡とジャンル問わず集められている。
 

　／　　　　　　　　　　　　　　:: 　 　 　 　 　 ヽ　/
/　　　　　　　　　　　　　　　 j{　　 :　　　　　　∨ /
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　　　/ :: :: /　　:　　　 　 　 j{⌒,'`ヽj:}　　 　 !　 ′
:　　/ :: :: ::　　　　　　　　　 j{　/　　N!､　 　.:
: :　.: :: :: :: 　　　　　　 　 　 jliト .,　..j i}　　　′/
: : j{:: :: :: j{　　　i　　　　　　j}⌒ヽ〕iトr!:.:.　/:.:/　　　　　　　　　　　　　い、いただきます・・・
:　j{:: :: ::∥　　　!　 　 　 　 j}　　　 ⌒}へ/:.:/
:　}}:.: :.:∥ﾊ　: : :}　　　　　 j}　 　 　 　 　 メ ,　　　　　　　　　 　 　 　 美味しい・・・
:　}}:: : ∥　jヽ :: :}　　　: 　 j}　　　　　　　 ／
:　}}:. :∥:.:/: : :＼} 　 : :　　j}u　　　　　 ,ｨi{　-‐…‐-　ミ
:　}}.:.∥:./‐=ミ:_:_}: 　 ::　　j}　　　　_r≦=‐=‐ r‐ﾐ　‐=‐=:ヽ
:　}} ∥:/_____,.j⌒`ヽ ::　 . j}､　　 /i {　　　____j{__ }､　　 ⌒}
:　}}∥''"´ ￣ `ヽ:　 ): 　 ∥i:i≧:'i i∧ ／-‐'"　　 ﾉ､　　 /
:　ﾚ′　　　　　　 ヽ⌒ヽ/⌒ヽi i i/ , '　　　　 ィi{ 　 ):.:.:/
　′　　　　　　　　 ∨:./　　　 ∨ /　 　 : : ´　. ィiｱ:.／
:.:　　　 　 　 　 　 　 }:/⌒y　　　./　　　　:: : :　 ノ≦)
:.: 　 　 　 　 　 　 　 j(　/⌒j r‐=ミ,　　　　: :　´)⌒゛
:.:　　　　 　 　 　 　 j{ ＼　:ﾉ≧s｡.. 　≧s｡　_,ｨi{
:.:､ 　 : : : : : : : : 　 ∥ヽ／_____　 ‐-=ミiト .. __)
(　＼　: : : :　　　ィi{:: 　}!-‐=ニニ≧s｡　〕iト=ヽ
: :≧=‐-　‐=≦　　　　:ﾘ}-‐=ニニニニﾆ〕iﾄ.／
　〕iト ..　　　　　　　 ／‐}‐=ニニニニ=‐-ノ_
　　　　　≧=‐: :‐=ｧ-‐=j-=ニニニﾆ=‐-/⌒jL
　　　　　 　 : : : ::/ -‐=j}‐=ニニニ=‐-〈⌒ヽ: :)
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　≧=‐-: : : :‐=ｧ'-‐=ﾆ=‐=ニニニ=‐- j} j}.. i}　　　ｽｯ...
ニニニニﾆﾆｱ-‐=ニニニニニニ=‐- /: j}:ノ
・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・
ニアスは身体を動かすのは得意だが、難しく考える事は得意では無かった。
 

魔法を使うのも感覚でやっているし、見れば大抵出来てしまう。
 

武術や魔法に関して天才ではあるが、政はからっきである。
 

　　　　　　　　　　　　　　　＿　 __
　　　　　　　　　　　　,.*'"⌒´　　 　｀"''*.､
　　　　　　　　　　 ／　　　　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　　 .:　　　　　　: 　 　 　 　 　 　 /
　　 　 　 　 　 /　　:　　　　　　　::　　　　:　　　∨ /
　　　　　　　　′　j{　　　　 i ､ 　 :　　　　}:　 　 ∨
　　　　　　　 j{　　.i{i　　　　:|　＼ .:　　 　 :
　　　　 　 　 j{　　:i{ﾊ　　　 :|　　 :>}　　　 :　　　　:
　 　 　 　 　 j{　　:ji斗‐.　　 Ⅵ´ __,!　　　 ::: i
.　　　　　 　 j{　　:{(_:L:､　　　ィ丐ｱ　　　　!: !:: :　 }　　　　　　　　お恥ずかしながら文字が苦手でして。
.　　 　 　 　 j{　 　{て丐ヽ￢冖　　 j　　　 }ノ:: ::　 !
　　　　　　　j{ {　 :{　　　　､　　　　 j!　　i　!::|:: ::　 !　　　　　　 　 こう、目が滑るといいますか・・・
　　　　　　　 ヾ､ . {i:＼　　　　_　 uj}　 ﾉﾚ':: |:: i:　 !
　　　　　　　　　＼{i i i 〕iト　., _ ／:j}／　 {⌒j:ﾉ　 j　　　　　　　　 沢山あると入ってこないんです。
　　　　　　　　　 ,.　-‐＜/　:/:: :: :ノ　　　 i: /}"'＜!
　　　　　　　　 /　　　 ィ⌒y' ､　　　　-‐‐:v__}　　　"'＜.　/
　　　　　　　ィ,'　　　/_,jLノ　　: :´　　　　　Ⅵ )!　　　　 ∨
　　　　 　 (　j{_　　/_ノ　　　　:j′　　　 ィi〔＼{_　　　　　:
　　　　　 ハ j{.,　〕iト　.,　　　 :′ ィi〔　　 ｡s≦i}　)　　　/.
　　　　　　.ﾉ j{i:i:i〕iト　　 〕iトィi{　 ｡s≦:i:i:i:i:i:i:i:}}(__　　_/　}!
　　　　　　{___j{:i:i:i:i:i:i:i:i:i:〕iトi==i〔i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i}} }￣´　　/
　　　　　　{‐=j{:i:i:iﾊﾞﾆｼｭ:i:i:il==|〔:i:i:i:i::ﾃﾞｽ:i:i:ｌ:ｌ}} }≧=‐ :j{
　　　　　　 ﾏﾆr‐ ､"'＜:i;_:i;jl==|〔:i_:i_:i＞=ﾐ:i:iｱ.ノ_　 __,ノ:.　/
　　　　　　 j‐=ﾆ≧s｡　‐-　 ￣￣　(　ｧ‐=j≦ニニ=‐-}　∨ /
　　　　　　 {‐=ニﾆ}‐-=≧s､　　 　 ,ノ　j}ニニニ=‐-:ノ 　 ∨
　　　　　　/‐-=ァ人‐-=ニj{≧==≦ _,ノニニニ=‐-/:: ＼
　　　　　 j{‐-=ニ{__　 ア⌒j７``寸ニニニニﾆ=‐‐ｲ:＼:: ::＼　　　〕iト
　　　　　 {{‐-=ﾆﾆ}⌒´⌒　´　::　⌒ ⌒冖￢冖'":: :: :: :＼:: :: ::≧=‐-
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ニアスは目が良すぎて、文字を見るのを苦手とする。
 

視界が広く、入り過ぎてしまうのだ。
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__＿
　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,.*'"´　 　 　 ｀"'*､
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 　 :　　　　 　 　 　 i
　　　　　　　　　　　　/　　 :i　　　　　　　　　j　　　∨
　　　　　　　　　　　　　　　j{　/{　　　 {､　　.:}
　　　　　　　　　　　∥　 __jL/__!　　　:{__ヽ__,}　　 　 }
　　　　　　　　　　　{{　　 zzzzzz　　　 zzzzzj:　　 　 }
　　　　　　　　　　　{{　　　乂ノ {ト ‐￢ 乂ノ:j　　 　 :!　　　　　　　　　　　　　　子供が読むものですよね？
　　　　　　 　 r ､　 {{　i　 {　　　　 i　　　　　:}　　　　}:r ､
　 　 　 　 　 _j j iヽ:{{　{　 !　　　　　　 　 u　:}　　　 r'゛j jヽ　　 　 　 　 　 　 　 流石にどうなんでしょうか・・・
　　　　　　　{ j j j }⌒ヾ　:{i:､　　　r‐:､　　　ﾉ!　/ﾚ :{ j j j j}
　　　　　　　{　 ＞''"ア＼{i i 〕iト　｀ ´　.ィi〔iﾉ ｲi (⌒ ヽ　 :!
　　　　　　　{　{_____/:: :: :: :/⌒!:: ::｀´:: :: {ヽ{/:: :: :: ヽ__jL _}
　　　　　　 r≦_＿_}=…‐ｧ' :ｱ__　　　　　Ⅵヽ::_::_::jノ_______ミ}
　　　　　　/ニニﾆﾆ}　 ./ :７　⌒`　　　⌒ヽﾉヽ　　Ⅵニニニ)
　　　　　　Ⅵニニニ　ﾉ_iノr‐=ミr‐=ミ=ミ_　 ∨)ヽ /ニニニ7
　　　　　　 }ニニニﾆ{(⌒j⌒j⌒j⌒j⌒j〕iト〕iトミyi,'ニニニﾆ
　　　　　　 }ニニニﾆY´.:j　 j　 j　 j　 j　 j　 jヽj}/ニニニﾆ
　　　　　　 }ニニニニ{　:j　 j　 j　 j　 j　 j　 j　ﾘニニニニ′
　　　　　　 }ニニニニj}iト .,_j＿j＿j＿j＿j＿j:ノニニニニ′
　　　　　　 }ニニニニﾘニニﾆﾆ}＞＜{ニニニ {ニニニニ{
　　　　　 　 寸ニﾆﾆ７ニニニﾆ}＞＜{ニニﾆﾆ ＼ニニﾆﾉ
　　　　　　　/`‐-=イ__ノ__ノレ'"⌒⌒＼__}_⌒j〃j >‐≦
　　　　　　./ :: :: :: :: ７⌒⌒　　　:　　　　⌒⌒{:: :: j}
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ならばやはり絵本しかないと推すも、ニアスが拒否を示す。
 

武人としてのプライドが強く、子供の物をという忌避感がある。
 

この歳でそんな物を呼んでしまえば何を言われるかわかった物ではない。
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　＿__
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　　　　　　　　　 ィi〔　ィi　　/　　　　　　　 　 ヽ
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　 　 　 　 　 /　,　　 /　　　　　　　　　　　　　 　 ∨ /
　　　　　　 /　 ,　i　,'　　 j　i　　　 }　　　　　　　　 W
　　　　　　　　 j　j:/　　　j　|　　　j!　 　 　 　 　 　 W
　　　　　 j{　　j{/j:{　　　 j　j　　　j　　　　　　 　 　 }{
　　　　　 {{　　{_ヽi{ 　 　 j_,,j,ﾊ　..j{ 　 　 　 　 　 　 {
　　　　　 {{　　i :抃 　 　 {ア 斥　j{　　　　　 /　　　{　　　　　　　　　　子供の為・・・ですか。
　　　　　 {{　 :i｀乂ji: ト.､ ィ乂丐ﾉi{　　: : 　 /: :
　　　　　 {{　 :i　 :/　 　 ｀ 　 ｀´ ´　　 j　　,:: ::　/ ,'　　　　　　　　　　  そうですね、大事ですね。
　　　　　 {{　 :|　　　　　 　 　 　 i{　　:j{ . /:: ::,ｲ{:/
　　　　　 ハ　ﾊ,　　　　　　　 　 i{　　/{ /{:: :/:: {{　　　　　　　 　 　 　 （ヤルオ様の事を知れるかもだし、一度だけ目を通すか。）
　　　　　　ハ　{ム　 ｀`　　　　, j{　./ :{' j{: /:: ::{ﾊ　./
　　　　　　 ハ (i iハ　　 _,. ィi{ : {{ / :: :: j{:/:: i:: !: ∨ /
　　　　　　　　＼iトj{ i i ir‐j:: :: : {j′　　 j=ﾐ::j:: |　 ∨ /
　　　　　　　　　　＞-‐j{　:}:/: :　　　　　 }: ﾉﾊ:∧:.　∨,'
　　　　　　　　　j{　　 / y'ﾉ′　　　　　 ::j/ {: j{ ∧:.　 　 ,
　　　　　　　 ／⌒"' ‐ｧ'〈　　　　　　　 ::jL_＼j}': ∧:. :.　 ＼
　　　　　 　 j{___ ＞'"　　 !: .　　-‐‐‐‐‐j{: ﾉ 　 "''＜､:. :.　　＼
　　　　　 -‐ﾐ／　　　　　: ´　　　　　　ィi7　 　 　 　 ヽ:: :.＼　 ＼
　　　　j{___／　　　　j: :ノ　　 　 　 　 j{,:/　　　　 　 　 ∨ : : ＼
　　　　{⌒{　　__　.,: ´　　　　 　 　 　 i{⌒j　　　　　　　 }/,:: :: :: :..　　ヽ　〕iト
　　　 ∥ヽヽj{⌒j/　　　　　　　　　 　 {／／　　　　 　 ﾉ:! /,:: :: :ハ　　∨ /`ヽ〕iﾄ
　　　 j{　 j＼{ヽ:{__r‐=ﾐ 　 　 　 r‐‐= jア　　　　　　／j{ }::/,:: :: : ハ. 　 ∨　　　∨ ヽ
　　　 {{　 {　 {≧s｡j＼_j:､__　_,,ノ　　j{_ノ_　　　　ィi〔　 ハ!::/,:: :: :: :: }:　　 〉 　　　:}:　 }
　　　ハ　ﾊ　ﾊ　　j　 j ⌒ jィi〔　‐=≦　≧=≦　　　ノ　 :}: /,:: :: :: : j: 　 /　 　 　 j: ／
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ヤルオの部屋であれば誰かが突然入ってくる事も無いし、人目にもつかない。
 

ならばと思い、適当な本を手に取って読んで見る事にした。
 

絵本タイトルは『オールバル ク～マッチョとガリと時々、プロテイン～』と書かれている。
 

――アイキャッチ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 /＼　　 　 ／|　　 ／|
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ､,__,..r:::＝弌:::ヽ__　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／. 　 |ト--.i1. 　 　 └ｧ┌┘
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　い. ﾍ、乂ﾉ′　　　　　　　 　 　 Y ヽ､__...{　　　　　 ﾉ　 _,..xイ 　 }　　　　 .／　　　　　　　　　　 {　　 　 ./　　　　j　　　　　 ＼　・ 　/　 　 　 /Y ./ﾊ￣　1　;　　;′　 　 　 　 　 ,'´￣￣｀',
　 ｀''''¨´　　　　　　　　　　 　 　 　 i 〈　　 / ` - ､ ／　　　　 ＞ '7　 _＞'"　　　　　 　 　 　 　 　 }　　　'´i　　　　/　　　　　　 ￣￣. 　 　 　 ; .: .;′ ',　..::!::;　　;′：.　　 　 　 　 !　|　┼　ｌ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　} .>､ 入,_　　.../　　　 　 　 ./　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ′　　　　　 , '　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ;　　;　　　.} ,/ ,: .;′　　　　　　　　　ｌ　　あ　 ｌ
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～あらすじ～
 

貧困で苦しんでいたガリのキャシャリンが家族の為に肉体を披露する大会に出場し優勝するまでの絵本。
 

膝に矢を受けて引退したマッチョのマチオとのトレーニングや挑戦で、幾度と無く挫折しその度に立ち上がり挑み続ける栄光を描いた
 

大人も子供も感動する、長編青春系絵本　※全20冊
 

　　　　　　　　　　　　　　　＿__
　　　　　　　　　　,.｡*''"　　　　　 〕iト
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　　　　　 ハ　　　{　　　 :ヽ　 ハ　　　 　 {:. . ∨
　　　　　　ハ　　 {　　 　 | j＼:ハ　　　　　: :.
　　　　　j{　∧　 i{､　　__jLji斗 ハ　　　 { {:: : ､　　＼
　　　　　{{:　 ∧､jL:＼⌒jL=七:つ　　　 {::i:: :: ::＼　　〕iト
　　　　　{ﾊ:　.:∧chr'"ヽ⌒｀ :: :: ) j}　　 ﾚ' ァ‐… ミ:. :/　＼　≧=‐-　　　　　　　　　　まさか最後は師匠のマチオが亡くなるなんて・・・
　　　　　{ハ　　∧{:　 i　　　　　 ｡ j}:　 /ヽ/　　　　 ∨ : ＼ ＼
　　　　　　∧　　∧u､　　-=:､　 ｊui}　/j{_/　　　　 　 }: .　　ヽ　 .　　　 　 　 　 　 　 　 自分が亡くなる事で弟子のキャシャリンに
　　　　　　　 `ヽ＼{　 〕iト ., ,.ィi{ヽ:}ィi　(j{　　　 　 　 }:: :　　ハ　}
　　　　　　 　 　 　 {　 　 /､ //　:j:　　 j{_!　　　　　 人:: ::　　 :　:　　　　　　　　　　　　筋肉だけが人生では無いと諭すとは！
　　　　　　 　 　 　 j　 ,.ノ-‐…　:／　　(⌒＼__　ィi{　 }:: ::　　 :　:
　　　　　　　　　 ／ 'y⌒r‐=r‐=j{⌒j⌒j}:　　 ＼　　 ノ:: :: :}　　} }
　　　　　　　 　 j{　/{-‐rj‐=j‐-r'ゝ‐'⌒j{　　＼　｀／ }:: :: ::}　　} }
　　　　　　　　　 y' j{ {　{　 { 　:{　{　 { :j}＼　　 ｀´　ノ:: :: : }　　} }
　　　　　　　　　 ＼j{ {　{　 { 　::　::　 Ⅵ}‐=≧=≦７=‐} :: : !　　:ﾉ
　　　　　　　　　　　ﾊ　､:＼　＼　＼　∨=､‐=ﾆﾆ/==‐}:: :: !　　:
　　　　　　　　　　　 ‐}iト｡.,_＼_,. ィi〔〕i/‐-=≧=‐{ニ=‐j{ト :!　　:
　　　　　　　　　　　 }‐=ニニ'ムニニ７‐-=ニニﾆ}≧彡) ノ}　　}
　　　　　　　　　　　 }‐=ニニニj}ニﾆ,'‐-=ニニニi__j{ノ⌒:: !　　:
　　　　　　　　　　　 }‐=ニニニ{__j{_,'‐-=ニニﾆﾆ{⌒　　 }: }　　{
　　　　　　　　　　　 }‐=ニニニ{/　 ‐-=ニニニﾆ　　　　:!: }　　{
　　　　　　　　　　　 }‐=ニニニ' 　 ‐-=ニニニﾆ′　　　}:. !
 

　　　　　　　　　 　 ＿＿
　 　 　 　 　 　 ´　　　　　｀
　　　　　 ／　　　　　　　　　 ＼
　　　　 /　　　　　　　　　　　　　',
　　　　　 ´ ￣￣｀　　　 ´￣￣ ｀
.　　　　　 ｨf笊ミx　　　　ｨｆ式ミx　　　　　　　　　　　　　　　　凄いハマってる・・・
　　　　 | 《 弋__ｿ　　　　 弋__ｿ 》|
　　　　 i　　　　　　 　 　 　 　 　 i　　　　　　　　　　　　 　 　 おぉ・・・
　　　　∧　 　 　 （__人__） 　 　 ∧
　　　　　 ヽ　　　　｀⌒´　　 　 ｲ
　　　　　　　＞　　＿＿　　＜
　　　 　 ／　　　　　　　　　 　 ｀ヽ
.　　 　 /　 　v　　　　　　　　v　　',
　 　 　 i　 　i　　　　　　 　 　 i　　i
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・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・
物凄い勢いで読み耽り泣いている。
 

ラストの親指を立てながら闇プロテインの海に沈むシーンは
 

涙無しには語れないシーンである。
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 `､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 / 　 ./　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 `､
　　　　　　　　　　　　　　 ′　/
　　　　　　　　　　　　 　 ′　,′　　 　 　 i　 　 　 ｉ
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　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 |　　　　 |　`､　　|　　　　　　　　　　　 　 }
　　　　　　　　　　　　 ,ｨ　　 ｉ　/ .|　　　　 |　　`､　|　　 　 　 　 　 ‘　　 　 }
　　　　　　 　 　 　 ( / |　　.:|:/　 |,　　　 _jL＿　`､:　　　　　　　　‘
　　　　　　　　　　　/ . l 　 ‐|‐￢'|　　　　 |　　￣　{
　　　　　　 　 　 　 {　 :|　　.:l＝≠ミ　 　 ‐=＝≠ミ{　　　　　　　 ,′　　　　　　　　　　　グスッ、あぁ・・・すまない。
　　　　 　 　 　 　 八　 ， 　 C└‐ｲ⌒丶､i乂幺<つ　 　 :　　 i　′　　　 ,
　　　　　　　　　　　 `､ ‘　　 '/,　　}　　　 　 　 　 ′　　 {　　 {/　 　 :.　/　　　　　　　　素晴らしいものだな、本とは。
　　　　　　　　　　　　}`､ ，　}'∧　 `　　　　　　　′　　　{ 　 ｨ′　　　V
　　　　　　　　　　　　}　`､， l//,＼ 　 ┌‐‐‐ 　 :　　　　 {／::{　　　 　 {　　　　　　　　　 今まで遠ざけていたのを後悔している。
　　　　　　　　　　　　}　　`､ |////,＼ 　 ‐‐┘　{　　　／{　　{　　　 　 {
　　　　　　　　　　　　}　r‐‐｀|/////／ヽ　　 .　イ 　 ｲ　 {　　{ 　 i　i　 {
　　　　　　　　　　　　}　}＿__|///／＼　｀¨}:　:　|　/ .乂,,,>､,_{,｣L∟L｣,{
　　　　　　　　　　　　} .厂三ヽ／　＼ﾉ⌒y　　　ﾚﾞ　　＿_{　/　　　　　 ｀ヽ
　　　　　　　　　　　　V‐=ニ二‐ヽ 　 }ヽノ ,　-‐　¨￣　　 ∨
　　　　 　 　 　 　 　 / ‐=ニ二二}‐‐'゛. . .　　　　　　　　　/⌒Y
　　　 　 　 　 　 　 _‐=ニ二二二ﾉ　 :: . /　　　　　　　　　{　　ﾉ　/
　　　　　　　　　 _‐=ニ二二二ｱ　 　 }:/＿　　　　　 　 　 ∨〈　/　　　　　　}
　　　　　　　　 _‐=ニニ二二ｱ"⌒Y⌒¨ア"ヽ　＿　　　　　j∨〈
　　　　　 　 _‐=ニニ二二二{＿＿j⌒∨　 / へ　￣>‐‐＜}　 . 〉
　　　　 　 _‐=ﾆニ二二二二厂￣」 　 j　　{ハ　`､∠_　　　)＜~~~~~~"''＜{
　　　　 _ ‐=ニ二二二二二√_,厂{ 　 {　　`､ﾊ 　 }　}　‐＜　　)　　　　　　 `､
　 　 　 {‐=ﾆﾆ二二二二二√{ {　 `　　　 　 `} 　 }　}　　/　厂　　　　 ＿ 　 j
.　　　 八 ‐=ニ二二二二ア　ハ　　　　　　　　 　 ∨　 /　 ′--=ニ二＿　〈
　　　　　 ‐=ニ二二二ア゛　 {　 }　　　　　 　 　 　 ﾉ.　/　 /＝＝＝＝‐‐　二〉
・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・
本の表紙を眺め名残惜しそうに置く。
 

外は太陽がうっすら顔を覗かせていた。
 

夜から読み始め、気が付けば朝になっていたのだ。
 

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　　　　　　　　　　　　　面白そうに読んでたしねぇ・・・
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／
　　　　　　　 　 ／　　　 　ー‐　　　　＼
・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・
ニアスは自分がやらかした事に気が付いた。
 

自分の都合で同盟国の後継ぎを振り回した挙句
 

睡眠の邪魔をしたのだから、外交問題である。
 

　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　, 　´ 　 　 　　 　＼
　　　 ／ 　 　 　 　 　 　　　ヽ
　　 ./ 　 -- ．.,_　　　　 　 ＿‘.
　　,' 　 　 　 　 _　　　　__´＿　‘.　　　　　　　　　　　　　　　今回はヤルオが付き合わせたって事で。
　 ， 　　　t''tzj´　 　 　 ￣￣　 ‘.
　 {　 　 "'｀¨¨´　 　 　 　 　　 ､､ }　　　　　　　　　　　 　 　 さ、早く寝に戻ってくださいな。
　 ヽ 　　　　　　ゝ-‐ ｰ- '　 　 　'
　　 ＼ 　 　 　 　 　 　　　､ <＿　　　　　　　　　　　　　　　 様子を見たら、疲れていたのでお昼頃に起こすようにと
　　　　＞,7/1　　_　,r' ｀'rv////
　　　〈/////」 　　V　／　l///＼　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 メイドや周りには伝えておきますので。
　　　__//////ﾝ　〈,r' 　　 _〉Y// ﾄ、
　　{//＼｀¨7 o⌒f ＼,r'´ ､ゝ///|.:.ヽ
　　j,////｀7'__`] !_　 ! Y´ `　＼,r':､<
　　|,//////∨　ヽ_ヽ.{ {ヽﾄ　j′∨　ヽ __
　　|//////У　　 ヽヽ} } ヽ ｨ､　,ﾍ | ｀fヽ ヽ
　　|,∧_/z＜/〉 　_ lT　= ‐'ー　´ 　|　|　l　}
　　j_/_/＞　´ﾞ´　　| l　二 　　　　　|　| / ,r'
　　　￣ヽ 　　　　　ヽヽ.二　　 ． ^└ `´
　　　　　　＼　_＿　､ }.} ＞´
・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・
だが、ヤルオは嫌な顔一つ見せず・・・むしろ悪戯するかのような笑顔を見せ
 

ニアスに仮眠を促す。
 

ニアスは何度か頭を下げ、部屋を後にした。
 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 jI斗‐…‐=ﾆI」
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ､丶´ 　 　 　 　 　 ｀　､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ､`
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　V
　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　ｉ　/　　　　ｉ　　`､　　 　 ∨
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /　　　 .|i/　　　 　 i＼__ `　　　　 W
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 斗‐ｉ 　 　 　 i￣V`ト　　　　W
　　　　　　　　　　　　　　　　　ｉｉ　　　|__jL　 　 　 i　_,Vj_　｀　 :　}{
　　　　　　　　　　　　 　 　 ｉ　:||　,ィ苹苹ミ　　　ィ苹苹斥　　 !　　　　　　　　　　　　　　　何故かわからんが胸がポカポカするな。
　　　　　　　　　　　　 　 　 |　:||　 ゝ乂Yシr‐‐- 乂Yシ{　　ｉ . |　ｉ
　　　　　　　　　　　　 　 　 |　i||　　{:.:.:.:.:.:. 　 ,　　:.:.:.:.:.:{　　| . |　|i　　　　　　　　　　　　　 はぁ・・・早く寝ないと。
　　　　　　 　 　 　 　 　 　_八八　. {　　　　　　　 　 　 {　　|r‐‐<i{
　　　　　　　　　　　　　 　_アﾟ　 `　.{i:､　　　　_　　 　 /{　/i|　　　Y　　　　　　　　 　 　 　 スグリに怒られてしまう。
　　　　　 　 　 　 　 　 　_７　 　 ∧ {:うh｡ 　　ﾟ　　 ィi{ :{./_)j　　　 }＼
　　　 i　　　　　　　　　　]{　 　 √A:{　　＼ぅooぅ／ 　 {V厂)　　./ .＼ ､　　 ‐=ミ
　　　人 　 　 　 　 　 ／八　 /^７⌒　　 　 ヽ:／　　　　 V^)　 ./ ､ 　 ＼　　　　 _)　)
　　　　 `≧=‐　‐=≦　　 /≧=７　　　　　`､: : : /　　　 　 V_),∧〈 ＼　　＼　_～ ＜
　　　　　 ア^≧=-　-=≦{￣V/　　 　 　 　 '，:/ 　 　 　 　 V_)　V__　≧=≦　　　-‐=ミ>
　　　 　 /　(　／　　/ ‐={　　V＼　　　　　　V　　　　　　　 V　 /=‐Y　　　､丶`ミiﾄ､
　　　　 ′　.Y　　　 {‐=ﾆ{＼__jV_(＼__　___　 i　__　__　__ ／7,／==‐.|i　　/　　　　 )i}
　　　　{　　..人　　 　 ‐==V⌒7 V{^‐-=(__厂Y____)__)=-‐^７(／Ⅵ‐_ﾉ　　{　　　　 //
　　　 人　　　 ≧=‐　 ‐=={ニ{ニ}h､　{　Y ‐=|=‐ Y　}　}／Vﾆニ}^^/　　人_ 　 ／/
　　　　　}h｡,_　　　　　Y⌒ ‐={‐=ﾆﾆ≧===竺竺===≦ﾆ=‐}=‐ /=‐⌒'～-～'"､ `
　　　　　　　　≧=‐ ⌒ ‐={＼ ‐==ニニニ}≧=≦{ニニﾆ=‐ ‐ /,=‐⌒'～-～'"
　　　　　　　　　　 　 　 ‐=,＼`＼‐=ニﾆﾆ}=‐ ‐=i{ニﾆﾆ=‐/／/ ‐
　　　　　　　　　　　 　 　‐= , ‐h､)h､‐=ニ}兀 Τi{ニﾆ=‐/‐=７=‐
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ‐= ､‐=_}‐}h､‐=}　}　{i八ニ=‐i{=‐７= ‐
　　　　　　　　　　　　　　　 ‐=`､圦‐===人　} {圦_‐==‐ﾉ‐７=‐/
　　　　　　　　　　　　　　　 `､‐=`､ }厂´　 〉 }i{{　　￣ｱ ‐/‐／
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼ ‐＼ゝ- ｲニ}{ ゝ -イ ／／
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不躾を怒らず、不快に思わず、上から言わず。
 

此方を大事に労わり丁重に扱う様を思い返し、ベッドへと潜り込む。
 

生地はとても温かく、柔らかい肌触りに包まれて今にも寝てしまいそうだ。
 

大人びていて、子供相応の表情を見せる。
 

ニアスの胸の奥が満たされるように、不思議な感情は優しく包んでくれた。
 

　　　　　　　　　　 |　|　Ⅵｉ:
　　　　　　　　　　 |　|　 :Ⅵｉ:
　　　　　　　　　　 |　|　 : :Ⅵｉ:
　　　　　　　　　　 |　|　　 : Ⅵｉ:
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　 Ⅵｉ:　　　　　 　 |　|-==＝＝＝==‐-
.　　Ⅵｉ　　　 　 　 |Ⅵ　　　　 : Ⅵｉ 　　　　ｉ
　　　Ⅵｉ:　　 　 　 |　／　　 　 : :Ⅵｉ:　　　 |
.　　　 Ⅵｉ　　　 　 | └ｰ------ｰⅥｉ__,,,.　|
　　　　 Ⅵｉ:　　 　 |　)竺竺三三三ﾆﾆ=-__|__
.　　　 　 Ⅵｉ : :　　ﾚ'"~ﾞ|__ﾉ::::::::::::|　　|i√ :|　　　　　　　　　　　お姉ちゃん。
　　　　 　 Ⅵｉ: : :　|　　 |.,,_____,,,ノ|　　|ﾘIi:i:i|
.　　　 　 　 Ⅵｉ:ｉ:i:i:|　　　　　 　 丿　ﾉ|: :Ⅵ|　　　　　　　　　　　ヤルオ様が眠そうにしていたけど・・・
　　 　 　 　　Ⅵｉ:ｉ:ｉ| 　 　 `ｰ一'゛ ／ ｉ|: : :〈|
.　　　　　　 　 Ⅵi:i|　　 　 　 　 ''ﾞ　　||　 : :|　　　　　　　　　　　迷惑かけなかったんだよね？
.　　 　 　 {:　　 Ⅵi|　　　　　　　　　 ,||
　　 　 　 　 　 　 〈|　　　　　　　　 ｨi{||
　　　　　　　　　　 {　　　　　　 ｘf「ニ||
　　　　　　　　　　　　　　　ｘf〔ニニﾆ||
　　　　 ＜　＞　　　　 ィi〔 `'＜{__: : :||
　 )ｈ､_　　　　　 _､rf〔　 　 　 　 ﾉ: :.∥　　 /
　　　 ⌒うﾆ爪⌒　　　r----=彡⌒/ 　 ／
 

　　　　　　　　　　　　　 _ _
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　　 　 　 　 　 ／.　　　　∧　　..＼.　/
　　　　　　　 /.　　　　　（__;） 　 　 ∨ /
　 　 　 　 　 | j　!　　!　　　　　　　　∨
　　　　 　 　 从:.|　　|　　 j　　　　　　}　　　　　　　　　　　　　　　ウン、カケテナイヨ？
　　　　　　　　　{ ∨j{ 　 :j{
　　　 　 　 　 　 ゝ| j{ 　 :j{: : : : :j{　/　　　　　　　　　　　 　 　 　 ホントウダヨ？
　　　　　　　　　　 !ノハ　Ⅵ: : :ﾉ　/:{
　 　 　 　 　 　 　 ,´⌒∧　Ⅵｲ　〈: ::.
　　　　　　　　 　 j　　　∧丶:ハ 　　 ＼
　　　　　　　　　j{￣￣￣∧　＼:　　　　＼
　　　　＿＿_ ノハ＿＿___,∧ 　.＼: :　　　 ＼
　　r‐fi i/////////大__j{j{ ∧　　 ＼: : . .　　＼
　　ゝｲi {'//////／　　{ニニ∧　　　 ＼: : : : . . ＼
　　　　ゝ====彡　　　 j{ニﾆﾆ∧　 　 　 ＼: : : : : : ＼
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この後、ヤルオに迷惑をかけまくった挙句・・・
 

まだ婚姻前なので客人の身分なのに往時の睡眠を妨害する不敬。
 

ニアスは滅茶苦茶怒られたというオチ。
 

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　　　　　　　　　　　　ニアス王女がね、本に興味をね？
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／　　　　　　　　　　　　 読書仲間が増えたよ！
　　　　　　　 　 ／　　　 　ー‐　　　　＼
 

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　　　　　　　　　　　　今日も本を読みに来るって！
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／　　　　　　　　　　　　 ・・・何か？
　　　　　　　 　 ／　　　 　ー‐　　　　＼
 

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　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　　　　　　　　　　　　「」
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／
　　　　　　　 　 ／　　　 　ー‐　　　　＼
 

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　　　　　　　　　　|　｜　　|人 ,斗ー―-　/ 　 ／―-/ミ　｜/ /|　|
　　　　　　　　　　|　人　 ｜　＼| 　 _,／/　／　　　/ 　 　 l/　 /　|
　　　　　　　　　 ｜　　＼ | 　_ｚ=＝ミ　⌒　　 ｘ=＝ミ_ 　 /⌒V|　 |　　　　　　　　　　　国王陛下。
　　　　　　　　　　| | 　 　 ＼　　　　　　　　　　　　 　 ｀　　刈 〉| 　|
　　　　　　　　　　|八 　 　 ト＼　　　 　 丶 　 　 　 　 　 <ノ //| 　|　　　　　　　　　　　毒を盛ったと知られれば
　　　　　　　　　 ｜ |＼　 ｜ﾍ　　　　　　　　　　 　 　 Λ_／/| |　 |
　　　　　　 　 　 　 ｜　＼ |　人　　 　 ｔ　　　，　　　 人__／| | |　 |　　　　　　　　　　　ライナー王に嫌われますよ？
　　　　　　　　 　 　 |　　 | ＼　　l　　　　　　　　　 ィｉ|　　|　 | | |　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　媚薬を盛るなんて真似は絶対に止めろ、良いな？＞
　　　　　　　　　　　ﾉ　　 | 　 ｜｜ }＞　　_　　＜{　｜　 |　 | | |　 |
.　　　　 　 ┌く⌒＼　　 / 　 ｜｜ |´^''‐---‐''^｀|　 |　　|　 |/⌒>'⌒＼
　　　　　 　 〉　＼　 ＼/　/　｜_／＾'''‐--n--‐'''＾∨|　　|　/ ／　　　　 ＼
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.　　　　　 {　　 　 　 /　/　／　￣￣　　　 ]　 ￣￣ 人　　＼　|　　　　 　 ﾉ
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三人の関係構築は少しずつの話となる。
 

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　　　　　　　　　＼　ヽ　Ⅵi i{:〕iト　　　 ィi{ /:{∨ ∧/: :／:: :/,.ｲ＼　　　　￣￣￣　￣　　　〕iト　 　 〕iトヽj}　　　　　　　　　見てみます？
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　続く